2015年9月のツイートより(抜粋)

2015年9月のツイートのうち、反響の大きかったものの抜粋です。

《水島広子スタッフ》と先頭にあるものは、スタッフによるつぶやきです。


9月1日(火)

 

安保法制に対する反対運動のよいところは  、最近の社会的変化が基本的に「怒り」を反映したものだったのに対して、未来への責任、平和の希求、人間性の回復がテーマであるところだ。まさに「被害者」から「主体者」への変化。

 

私の念願の、広島での開催です。ぜひご参加ください! https://t.co/Jd8iyzQtj9

 

(1)映画と言えば、私が現職議員だった頃、「バトル・ロワイアル」が公開され話題となった。表現の自由を重んじる人と、テーマの残酷さに保守的になる人と、国会は二分された(もちろん関心のない人も多かった)。基本的に怖いエネルギーが嫌いな私はこの映画を好きとは言えない。

 

(2)当時「子ども有害情報」の法案に取り組んでいた私は議論に巻き込まれる立場となったが、結局のところ「強制された殺戮」の愚かしさを描いた映画なのかなと思った。今私の視野に入る「強制された殺戮」は、戦争と死刑。

 

このところクリント・イーストウッドの宣伝ばかりしている気がするが、私は俳優としての彼に魅力を感じない一方、監督としては鬼才だと思っている。そして、いろいろな映画に、「戦争で、正当な人殺しをした人たち」がその後死ぬまで苦しむというテーマが出てくる。

 

「怖れの眼鏡」の文庫化、この1週間ほど考えたり書いたりしてきましたが、「すでに書いたこと」が多すぎて、同じテーマで二度は書かないというポリシー(というか飽きっぽさ)に抵触します。幸い版元の光文社様にご理解をいただきました。罪滅ぼしに、よい本を書いてみたいと思います。

 

9月は両親と息子の誕生月。亡くなった父は母と2日違いの誕生日なので、墓参がてら二人のお祝いを。(と言いながら、母の誕生日はラジオ出演)息子は2001年9月11日に生まれるという運命を背負っている。反抗期で面倒ですが、人の事情を受け入れ、平和主義的な息子です。

 

ちなみに私はバッハと祖父、娘と同じ、3月21日生まれ。概ね、春分の日です。娘が私の30歳の誕生日に産まれてくれたこと、息子が運命的に特別な日に生まれたことは、人の誕生日を覚えるのが苦手(無関心?)の私に神様がくれたプレゼントだろう。

 

今日、野田聖子さんのパーティだったと聞き、女性政治家を激励しなければ、と久しぶりに野田さんに電話した。変わらぬ溌剌とした声で嬉しかった。お互い子育てを頑張ろうという話も。本当に、彼女みたいにバランスのとれた政治家にもっと活躍してほしい。

 


9月2日(水)

 

ありがとうございます! 私は栃木における政治活動でそれを学びました。保守的な土地柄での地下組織のような(?)女性のネットワークはとても心強かったです。栃木に行って、私はちゃんとした「女好き」になったように思います。 https://t.co/IS877a4Az2

 

「怖れの眼鏡」の文庫化に取り組み、編集者さんの手も患わせてきたが、結論として「違うテーマを書きたい」ということでお願いすることになった。自分が生きている間に書ける文字数を考えると、適当な仕事はしたくない。いつも書きたいことを書きたい。版元さんにはただただお詫び。

 


9月3日(木)

 

お願いです。AHを福島へ、という要望を多く聞くのですが、今のところ開催地、事務局の中心となってくださる方について見当がつきません。もちろんこちらでもできるだけサポートしますので、「ここで開いて!」「連絡係はできるだけやるから!」という方、ご連絡をお待ちします。

 


9月4日(金)

 

「パーソナリティ障害」と安易に診断する風潮に危惧を感じている。遅くとも成人期早期までに、幅広い範囲にわたり、機能障害をきたしており、他の精神疾患との関連で説明できない、等重要な診断を軽く行う人の臨床的見識を疑う。本当のパーソナリティ障害は明らかに常識を超える。

 

自分がある程度「よくできた!」と思って世に出したものがボコボコにされたら、衝撃を受けて、自分を守る言動に出るのは当然の反応だと思います。家族やスタッフも含めて、警戒的・保護的になるのも当然でしょう。そういうのを「障害」と言うのはやめませんか?

 

私は野田聖子さんがとても好きだし、初の女性首相になってほしい。しかし、衆議院で安保法制に賛成したことも事実。そこに政治家としての責任は確かにある。新たな流れを作るために、叡智の限りを尽くしてほしい。本当に。

 


9月6日(日)

 

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《水島広子スタッフ》

職場や近所、ママ友との対応で気を遣う場面、どうする? 水島広子のインタビュー記事が掲載されています。 https://t.co/cNdI8iBite

《水島広子スタッフ》

愛知県豊田市で水島広子の講演会があります(無料)。テーマは「イライラ、怒りから自由になるための最強レッスン」です。 お申し込みはこちらへ(11月18日まで)。 →開院10周年記念講演会 | ウェルスプリング ウィメンズクリニック http://t.co/YlqbAuD4cr

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娘に勧められて「42」を観た。メジャーリーグ初の黒人選手。人種ヘイトを改めて見て、これは「やってはいけないこと」ではなく「恥ずかしいこと」「自分を醜くすること」「自分を腐らせること」だと痛感した。もちろん「怖れ」の塊であることは言うまでもない。

 

車が壊れてしまった(私が壊したのではない)。気が重い。うちは車庫が狭すぎて、トヨタの普通車で最小のパッソ(プリウスが入るという条件だったが、入るがドアが開かない!)。死ぬまでに一度でいいからポルシェを運転してみたい。家族の安全のためにはベンツか。すべて空想の世界。

 


9月7日(月)

 

議員時代、自分で乗ったのは自転車に1回だけです。不自由さが嫌いなので結構ストレスでした。でも多くの方に支えられて、自分の不注意から大変なことを起こすわけにはいきませんでした。運転は米国だけと決めていましたが最近は日本でも。 https://t.co/RZztY3taGF

 

今週息子の誕生日(NYテロの当日)なので、栃木の方が例年通り梨を送ってくださった。政治を脱してからも、こういう「親戚づきあい」を続けてくださっていることに感謝。他の「落下傘」の方達はどうなのだろう。

 

執筆のために過去のワークショップのアンケートを読み直していて、「名札が1030番以上に! 自分が97番。歴史に驚愕!」というのを見つけた。名札というのは、麻布までAHのために足を運んでくれた人の数だ。ちなみに、これは1年以上前に開かれたワークショップの感想。

 

AHのワークショップ、初期の会場は10人までしか入れず、誰かが動くと誰かのコーヒーがこぼれれる、というすさまじく狭い会場だった(奥だった方にはトイレに行っていただくのが申し訳ないくらい)。今は20人あまり収容できるが、アットホームな雰囲気は変わらず。

 

それでも、今年のファシリテーター・ミーティング(現役AHファシリテーターのための年1回のミーティング。NPOの理事会みたいなもの)は、ついにいつもの会場には入りきれず、外部に会場を借りることになった。AHJの成長に感謝。

 


9月8日(火)

 

今日も20時から国際対人関係療法学会(ISIPT)の電話理事会。20時はお得な時間だが、サマータイムが終わる次回(11月)は、私は朝の7時が割り当てられている。なかなか難しい時間帯だ。

 

より多くの人を癒していく順序として、「著作」「ラジオ(時々テレビ)」「講演」「診療」を決めた。死ぬまでに、何人を癒せるか。ライフスタイルをもう少し変えていこうと決めた。

 

また、サラリーマンのように受けていた「著作」も、「今一番書きたいこと」を最優先したいと思うようになった。今までは、依頼がある度に「1冊あたり2ヶ月ください(かつては1ヶ月)」と順に書いていたが、来週死ぬとしたら「今一番書きたいこと」を書き残すなんていやだ。

 

最近までの私は、加齢への恐怖が強かった。もともと童顔であることもあり、老けて見えるのはやはりいやだった。でも今はそんなことより、「死ぬまでに何を残せるか」が重要。まあ、外見は、童顔であることとか、ヨガとか、食べ物とか(アルコールは多いが)で何とかなるでしょう。

 

あ、ウェブサイトのプロフィール写真(ツイッターでも使っているもの)と今の顔とは対して違わないですよ。別に、加齢に打ちのめされているわけでもないのです。最近美容院の人に「知り合って長いけど、全然変わらない、驚異的」と言われて単純に喜んでいる私です。

 


9月10日(木)

 

ダイヤモンド社刊のリーダー向けの対人関係入門の本を書き上げたら、今日はプレジデント社から、リーダー向けの取材が来た。すごいシンクロニシティ。こういうことが人生によくあるので、きっと、自分がやっていることは正しい方向なのだろうな、と感じられる。

 

栃木、という言葉をニュースで見ると、未だにドキッとして熟読してしまいます。(つまらないひいき目ですが、朝日新聞は見出しに「栃木」を使っているのに、写真は別の場所。なぜ?)被害が少しでも少なくすみますように、心から祈っています。 https://t.co/3m8nxJPCfT

 

AH的世界観を残すことが使命だと思っています。かく言う私は、幼少期の体験もあり、絶望しかできない人間でした。そんな私が今は娘から「世の中のいいところばかり見過ぎて、信用できない」と名誉なブーイングを受けています。 https://t.co/g84s3FHG5X

 

フランソワーズ・サガンの「優しい関係」だったでしょうか。40代まで生きた主人公(女性)に対して、確か20代だった男性が「そこまで生きたのは尊敬する」というようなことを言っていました。当時20代だった私は猛烈に共感したのを覚えています https://t.co/9UtB0HfXUt

 

おそらく趣旨とは違うのでしょうが、立山縦走ですか。羨ましいです。私はヒマラヤトレッキングの経験は豊富ですが、日本の山は富士山すら登ったことがありません。(高尾山とか、軽井沢の離山とかは何度も登っていますが) https://t.co/5TK1FpQcgg

 

ベンツ・・・。やはり家族を守るのですね。もしも一生のうちにお金がたまることがあったら買います。 https://t.co/EnIe9uBij6

 

私は栃木に移住したとき、その自然の激しさに驚いた。冬場の寒さは定例として、夏の雷、ヒョウ、など、驚くこと続き。それでも昔は銭湯帰りのタオルが凍ったのが最近は温暖化で凍らないのだと。「雷、多くても落ちないのですよね?」「いや、よく落ちますよ」怖いけど栃木の魅力。

 


9月11日(金)

 

ちらりとニュースを見ただけだけれど、悪天候が心配。実は明日、年に一度日本中のAHファシリテーターが集まるミーティング(NPOで言えば理事会?)が東京で行われる。皆さん無事に集まれるのだろうか、と気にかけつつ、来年からの時期をどうするかすでに考えている。

 

気候の不安定化、安保法制、と様々な心配事を抱えた今日、NYテロの当日に生まれた息子は14歳になった。あれから14年。私は一つの命を大切に守り育ててきたが(娘もいるので現実には二つの命)、どれほど無辜の命が奪われてきただろう。

 

本田健さんから久しぶりにメールをいただいて、拙著「苦手な人とのつきあいがラクになる本」をメルマガでご紹介くださるというありがたいご連絡。彼に指摘されて気づいたが、今日は政界離脱10周年。息子の14歳の誕生日でもあり、特別な日。本田健さんとは学校は違うが同級生。

 

情報が正しければだが、私が栃木に行った当初に教えてもらったのは、貯蓄額(率)が全国一の県だということ。また、「息子が医学部」という人がやたらと目立った。独立自尊と見ることもできるが、政治とは助け合いという精神が育っていないので、自分を守ることに熱心なのでは。

 

介護や福祉、障害を持ったお子さんの教育などについてじっくり話を聴くと、「ごめんなさい、政治家の方にこんなことを話してしまって」と謝られることが多かった。え? 政治家だからこそ話すのだし、解決の責任を背負っているのでしょ? 明らかに政治後進県だった。

 

政治は、プロセスで人を動かすか(ネルソン・マンデラ風)、結果で人を納得させるかのどちらかだ。いずれも、人をエンパワーするものでなければいけない。人を知り尽くした人、苦悩の中で道を見いだした人にしか、本来はできないのだ。あ、また暑くなってしまった。

 

この頃来る講演依頼に「AH」という言葉が入っているのがとても嬉しい。もちろん私は国際的に効果が実証されている対人関係療法の専門家だからその講演をするのも仕事だが、「AH」という言葉を見つけると、人が生きる姿勢を変えようとしている様子がわかって本当に嬉しい。

 


9月12日(土)

今日は全国からAHのファシリテーターが集まるミーティング。NPOの理事会みたいなものだが、それすらAH的に扱っていくのが特徴。すばらしい一日だった。言葉にできないほど平和。今年から、AHJの会場に入り切らなくなったので外部の施設を借りた。年々成長。

 

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《水島広子スタッフ》

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9月13日(日)

 

なぜなぜ? 人から指摘されて気づいたが、私の自信作「怒らない子育て」がアマゾンで5970円からの超高額。絶版になったという連絡もない。こういうのは本当に困る。これも絶対に生き延びさせたい本。拙著ですが本当にお勧めなんです。

 

「怒らない子育て」、版元を変えてでも再生させますが、それまでの間に読みたい!という方(幼児向けの育児書なので、このニーズはあるはず)は、当方に在庫が少しあります。送料はかかりますがサイン付きも可能です。ご連絡は mizustaff@gmail.com へ。

 

かつて、触法精神障害者のための「医療観察法」の審議中、私のかつての上司を含む精神科医が「廃案に」と来た。「先生、いつもこういうことを考えて選挙に行っていますか?」の答えはノーだった。上司に対して申し訳ないが「選挙の結果は法案の結果を決める。よく考えて」と言った。

 

安倍首相の地元で安保法案反対の集会があったと聞き、これが次の選挙に反映されるのか疑問に思った。次期選挙で安倍さんが落選すれば日本は民主主義国家と言えるのだろう。

 


9月14日(月)

 

ここ数年のやりとりを通して、私が「絶版」というものに拒絶反応を示すことを知った。本を書くときは「こういう人の役に立ちますように」と祈りながら書くので、合いそうな人がいたら必ず紹介する。それが手に入らないとか5000円以上の中古のみとか…。版元を選ぶ基準にする。

 

本は私にとって子どもと同じようなものです。また、治療の手が届かない患者さんへのせめてもの償いです。この前当ツイッターが炎上したときに、「炎上商法ですか」というコメントがあり、びっくりしました。私は本を売りたいのではなく、必要な人の手に届けたいだけなのです。

 

私はすごい倹約体質で(そこに至る事情あり)先日「いろはす」を120円で買ってその高価格にびっくりしました。普段は空きボトルに水道水を入れていきます。出張のときも玄米おにぎりを自分で作って持って行きます。だから本が売れなくても大丈夫…なはずなのですが(冷や汗)。

 


9月15日(火)

 

国際対人関係療法学会(ISIPT)の理事会は、隔月の電話会議だが、結局は毎日のようにメールでいろいろ話し合っている。今まで形としてはあったものの、きちんとした学会にするのは初めて。この作業に貢献することによって、日本の学会の作り方もわかるだろう。

 

「怒らない子育て」、版元の青春出版社に問い合わせたら、絶版、増刷なし、とのこと。子育て雑誌の取材のときにこの本を参考にしてくださる編集者は少なくないが、プレミア価格で入手しているとのこと。理不尽。我が子が勝手に殺されたようなものだ。私にとって、本は本当に大切。

 


9月16日(水)

 

これについては他者で取組中です。早くできると酔いと思っています。https://t.co/9VMgcreUNV

 

まあ要は、「社会主義」を体制にしてしまうとどうしても覇権主義が生じる。でも一人一人が「少しでも自分にできること」(障害者の雇用など)をやっていくことで、社会は確実によくなる。

 


9月18日(金)

 

都市部以外の選挙を経験した身としては、1年前の法案の賛否で当落が決まるというのはどうも現実的ではない(郵政は選挙中だったので非都市部でもかなり効果があった)。選挙運動のあり方を変えていかなければならないのだろうけれど、よい知恵がない https://t.co/3T085X7Huq

 

強行採決をめぐる暴力は現職議員時代から大嫌いだが、「かまくら」方式は経験したことがない。ここまで劣化したのか。https://t.co/VJGdjUHoSr

 

劣化というより、自己防衛が強すぎる。現政権全体(主に首相)に自己防衛の強さを感じるが、もっと堂々とできないのだろうか。壊れたレコーダーのように同じ答弁を繰り返すのも、自己防衛の一つの形。私のとは異なるが、それが本当の政治的信念なら、どうして堂々と勝負しない?

 


9月19日(土)

 

珍しく熱を出しているが、明日は京都で講演。講演は絶対にキャンセルできない。帰りは夜中。年も年だし、講演を控えるべきか。

 

とーっても恥ずかしい話。熱でもうろうとしていた私は、起床時5時であることを知り、「どうしよう、講演をすっぽかしてしまった!」とひどく動揺した。もちろん夕方の5時だと思って。結果的には朝だったので講演は大丈夫。混乱した電話をかけた担当者の方、朝早くから失礼しました。

 

そりゃもう、おっちょこちょいですよ。AHのワークショップの椅子を並べる際にも、いつも数を間違えますし。限度のない方向音痴ですし。 https://t.co/yGh6ULjmq3

 

そういえば、1月にも38度台の熱を出して講演したことがあった。「熱があるのでうまくいかないかもしれませんが、できるだけ頑張りますね。本当はもと有能なのですよ」と言ったら、場内の皆さんの優しさを感じました。こういうのもAHですよね。

 

今日出がけに近所の人と「こんにちは」とすれちがった。その後その方が自転車から降りてきて、「本、読んでます」と言ってくださった。今は隠遁生活なのにきづいてくださるとは。熱も下がりそうな喜び。下がらないのだけど、スーツを着たら少しシャキッとした。

 

どうにか講演を終えて新幹線に。ご心配ありがとうございました。皆さん熱心に、かつ笑いも交えて聞いてくださって、よかったです。

 

熱と言えば、現職議員時代には体調を主張する権利も与えられていなかった。熱が続くのに行事への出席が義務付けられ、一回、鼻から黒い液体がボトボトと垂れてきた。 もっと意味のある形で国会議員に努力させてほしい。息子の切迫早産も、お腹が大きいのに坂道歩きをさせられたから。

 

考えてみれば、栃木の議員達による扱いは、いじめだったのかな。当時の私は「これこそ政治だ!」と燃えていたけれども。自治体議員は私の引退後一人自殺、私をもっと活用すればよかった人は、そうしなかったので政治生命を絶たれた。ああ。

 


9月20日(日)

 

講演に行く前は「スライドの準備が面倒」「行き方を調べるのが面倒」などと不機嫌だが、行ってしまえば、皆さんの温かい心を感じてとてもご機嫌になる。今日も熱がある割にはご機嫌で帰ってきた。タクシーの運転手さんには「ひどく疲れた顔をしていますが大丈夫ですか」と言われたが。

 

人間には自己防御本能があるので、議論に持ち込むとますます事態が悪化すると思います。それよりも平和な芽を育てましょう!https://t.co/HYluI0zsu3

 

私は人間の本質は温かいものだと思っています。でも疎外されたりコンプレックスを抱えたり、という体験の中で、トラウマ反応としての暴言が出てくるのだと思います。ですから、必要なのは癒しだと思います。安倍総理についても(ただし、首相に留任してよいという意味ではないですよ)。

 

安保法制関連のニュースやメッセージについての希望。「怒り」という言葉を使わないでほしい。だって私たちは平和を求めているのだから。「市民の怒りが渦巻いています」って、全然平和を感じないのです。「市民は平和に向けて、一生懸命努力しています」とかの方がずっとよいのでは。

 

なるほど。ぜひ学者の先生の意見を聞いてみたいですが、「国民」よりはましかなと私は思っています。「国民」と言うと何となく国の所有物のようで。国というのはつまり時の政権。何と言えば主権が感じられて公平なんでしょう。主権者かな。 https://t.co/C6uXVYaFE2

 

ありがとうございます。この前舌足らずで炎上しちゃいましたけど(笑)。これからもよろしくお願いいたします。https://t.co/hmIzcUYfpn

 

いろいろな意見があると思いますが、私は、ここのところの怒りをエネルギーにした振り子選挙で日本の政治が焼け野原になったことを懸念しています。尊敬できる議員が多く国会を去りました。その結果が今です。一応言っておきますが、私はもともと怒りやすい性格です。

 

自分の性格のことを書いたのでついでに申し上げておきますと、本来私はデモの先頭に立って、「打倒安倍!」とか言いそうな性格です(過去にはそんな行動をしたことも)。でもやはり効果的な振る舞いを考えたときに、何が重要かを学んできたつもりです。

 

きれいですね。「昨日の」夕方だと思いますが(小姑的)。安保をめぐる暴力、自然災害、地震、すごい一週間でした。なんだか地球が怒っているような。武器は地球を傷つける。地球を大切にしていきたいです。 https://t.co/gCoQ4MOjZj

 

ありがとうございます。おかげさまで平熱+αくらいになって、今日は本を1冊書き上げるぞ、と頑張っています(なんか、見た目はツイッターで遊んでいるように見えるかもしれませんが、仕事もしているんです)。 https://t.co/qDxWf7u0mi

 

それでも精神障害を起こしたのだから、すでに十分な犠牲を払ったと言える。 https://t.co/gq3dWzUnaV

 

熱もだが、ちょっと気になっていたのが声。今週二連日でラジオ出演があるので。でももう大丈夫。高級フランス料理屋で怒られたくらいに、ちゃんと大きな声が出ます(一応言い訳しておくと、大勢の食事だったんです)。

 

繰り返すが、数の差がある国会で、野党が説得力をもって政情をひっくり返すには、メディアの力がどうしても必要。メディアの人たち、一人一人の胸に聞いてください。お願いします。それ以外の議論の重要性は低いと思う。

 

そして戦争は「行く、行かない」の問題だけではない。飢餓はすさまじい問題だ。軍事行動を引き受けた人以外への被害も。安保賛成の街角インタビューでは「中国とか…」しか聞けなかったが「とか」のあとは何?

 

私が尊敬する政治がらみの人たち。ガンディー、キング牧師、ネルソン・マンデラ、そしてコロンビアのイングリッド・ベタンクール。信念を曲げない、人間を愛する、もちろん非暴力(言語も含めて)。日本の政治関係者にそんな人いますか?

 

日本の政治家の言葉がきついのは、主権者が「しっかり」「毅然と」を要求することも関係ある。私も選挙の時「選挙は喧嘩なんだから悪口を言え」と言われた(言わなかった)。共生社会の理想型をどう考えているのだろうか。主権者の責任でもあると思う。

 

そもそも政治に批判的言辞はいらないのでは? それこそ私が区別する主観的評価(ジャッジメント)と客観的評価(アセスメント)で、必要なのは後者だと思う。ジャッジメント(国会においては悪口)をするとその人の格も落ちるから、格の低い人が多いのかしら。

 

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《水島広子スタッフ》

連休中、水島広子が2つのラジオ番組に出演します。 詳しくはコチラ! 9月22日 NHKラジオ第1「オンナ no ミカタ2」 http://t.co/rbXD80opkm

 9月23日 文化放送「オトナカレッジ」(特別番組) http://t.co/qcj0y1E6Ak

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9月21日(月)

 

最近気づいたのですが、きついコメントをしてくる人はフォロワーではないのですね。まあツイッターそのものが、ツイートが一人歩きしていく性質だから仕方ないですが。私はフォロワーの方達とのつながりを大切にしていきたいと思っています。

 

例えば、私のことを「恵まれたお嬢さん」と呼ぶ方は、顔を50発も殴られたことがあるのだろうか。レイプされかけたことがあるのだろうか。パンの耳だけを食べて暮らしたことがあるのだろうか。別にそれらを自慢するわけではありませんが、人それぞれ、見えない事情はあるのです。

 

ありがとうございます。でも、無理をしていたのは国会議員だったときだけ。さすがに「公僕」の名は重く、私生活なんて許されていませんでした。もともと超マイペース人間なので、忙しくても自分ペースなら大丈夫なんです。 https://t.co/olfv9lRgBZ

 


9月22日(火)

 

今日はラジオで顔が映らないから多少おかしくてもよいだろうと、練習のために先日友人からいただいた髪留めで髪をまとめてみた。私としてはできた感じなのだが、どうだろう。ちなみに普段使っているクリップ式のものはかつて長勢甚遠さんに「洗濯ばさみ」と呼ばれた。

 

長勢甚遠さんに「あんた、なに洗濯ばさみを頭につけているんだ」とからかわれたので、「束ねる毛もない人には羨ましいでしょうね」と返したら大笑いされた。党派を超えてかわいがってくださる照れ屋で温かい方だった。

 

長勢甚遠さんと言えば、かつて一緒に視察に行ったとき新幹線のホームで、ちょうど話題になっていた「富山では給食のパンは男子の方が厚い」ということについて「信じられない」と苦情を言ったらその場ですぐに県に電話してくれた。照れ屋なので「お前ら何面倒なことやっているんだ」と。

 

結果としてはPTAが決めたことらしく行政も介入できなかったそうだが、その場ですぐ電話してくれた長勢さんには今も感謝している。

 

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《水島広子スタッフ》

始まりました!13:05~NHKラジオ第1『オンナnoミカタ』 http://t.co/N8yi3DoYwI

 

《水島広子スタッフ》

水島広子は、現在、NHKラジオ第一、「オンナnoミカタ」に出演中! 作家の中村うさき氏他、多くのゲストと「美」について徹底討論! ラジオはもちろん、ネットラジオ http://t.co/aBOxLoUagW でも視聴可能です! http://t.co/1WKcLTohgG

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NHKラジオ、楽しかったです。平安時代の話とか、私が知らない話もたくさん聞けて勉強になりました。それにしてもゲイのブルボンヌさんの美しさにぼーっと見入ってしまいました。頭の回転も速く、人柄もよい方でした。

 

こっそり見せてもらいましたが、NHKラジオに寄せられたコメントの中に、私の本を買いました、などというメッセージをいただいてありがとうございました。そういう方に聴いていただいていると思うと嬉しいです。

 

なぜか続きますが、明日もラジオです。明日は文化放送の夜の放送になります。今日みんなで撮った写真、なぜかスタッフが失敗したみたいなので、NHKさんに頼んで後日アップしますね。

 


9月23日(水)

 

短髪(特に当時は刈り上げ)は維持が大変なのでもともとずぼらは私は長髪時代が長いのです(洗いっぱなしでドライヤーもかけませんが)。ただ短髪の顔になじんだ人が多いので、髪をまとめて、前から見たときの顔が変わらないように努力しています。 https://t.co/VSZPcyRRuv

 

はい。照れ屋なので「見かけ」は悪かったと思います。いつも、「この法案、あんたどうせ気にいらんだろ。今のうちに官僚にいっとかんと修正間に合わんぞ」などと助けてくださいました。政界をやめるときにご挨拶した方の一人です。 https://t.co/3xXNJ3jbcP

 

今朝の朝日新聞の天声人語に野中広務さんの「傲慢な自民党」と「優しい自民党」の話が書いてあったが、とてもわかりやすい。小選挙区制のもとで、「優しい自民党」が復活することはもうできないのだろうか。

 

そういえば、私もAHを知ったとき、「ふるさと」に戻った感じがしたのを覚えています。

 

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《水島広子スタッフ》

本日このあと、20時より水島広子が、文化放送「オトナカレッジ」(特番)に出演します。 9月23日(水)20:00~22:00  なお水島の出演時間が伸びました。 20:00~21:00頃までほぼ1時間、出演します。 お楽しみに! http://t.co/EoMWnkf40g

《水島広子スタッフ》

水島広子著『自己肯定感、持っていますか?』 Amazonではこちらからお求めできます。http://t.co/48pZKA18uX https://t.co/4g443RIZiN

《水島広子スタッフ》

水島広子は、9月29日からスタートする『オトナカレッジ・サードシーズン』で、木曜日の8時台にほぼ隔週で出演します。 対人関係・人間関係について半年間、講義する予定です。 初回は、10月1日です。

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文化放送終了しました。楽しかったです。聴いてくださった皆さま、メッセージを送ってくださった皆さま、ありがとうございます。また来週。

 

放送中、「何でも自分が正しくないと気がすまない人は、自己肯定感が低い」という話をしたとき、「某国の首相とか」とつい(わざと?)言ってしまいましたが、苦笑で許してもらえました。「まあ、NHKじゃないからいいか」というのは一応嫌みのつもりだったんですけど。

 

ありがとうございます! お役に立ちますように。 https://t.co/NSet6LXOOP

 

野中広務さんの言う「優しい自民党」、私は好きです。「傲慢な自民党」と「優しい自民党」の疑似政権交代が行われていたことも理解しています。小選挙区制にして、本当の「政権交代」を実現してしまったことが、日本の政治における「怖れ」をあおったのか。

 

所詮は「疑似政権交代」ですから癒着の構造などはもちろん問題として残ります。でもそれは日本が政治後進国という意味なのではないかと思います。とは言え、私の理想は、比例で各党の議席が決まり、誰が当選するかは小選挙区で(当選、あるいは惜敗率に基づいて)決めるという方式です。

 

私は現首相に対して怒りは持っていません。こんな人生しか歩めなくてお気の毒に、とは思っています。そのことと、国民の命運を左右することは区別する必要があると思います。心の平和を大切にする人に、首脳になってほしいです。ネルソン・マンデラみたいに。

 

かつては、テレビやラジオに出演すると言うと、必ず試聴してくれた子ども達。今は無視。文化放送に向かう途中の路上で遭遇した息子に接近したら「何!」と怒られた。反抗期はきついけれども、反抗期を迎える子が少ない今、ありがたいことだ。

 


9月24日(木)

 

今日はシティリビングの取材。お役立ち道具として、私専用の付箋紙(ちょっとしたメッセージを書けるもの)をご紹介しました。よかったら見てみてくださいね。

 

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《水島広子スタッフ》

全国の郵便局で買える生活情報誌「Kiite!(きいて!)」10月号発売中! 水島広子の連載『心の応援談』では、 「元気がない私。子ども達が成長し少しずつ手を離れていきます」 というお悩みに水島がこたえます! http://t.co/3Q9jd3O36z

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9月25日(金)

 

絶版状態になっている大好きな拙著「トラウマの現実に向き合う」と「摂食障害の不安に向き合う」は、12月に創元社文庫から再生する予定です。すごく早く作業をしていただき、嬉しいです。

 

かつてツイートした記憶があるが、若手起業家達との懇談で、「政治には関心がない。もっとよい国に移住すればよいだけ」と言われた。「もっとよい国」にするためにその国の人たちがどれほどの努力をしたのかを思うと、私は軽々にそういうことを言うつもりはない。

 

子どもが大きくなると(17と14)距離を置くことが基本的に彼らにとって親切だ。しかし突きつけられる質問はより的を射ていて、こちらも真剣に考えることになる。「これから日本が戦争に巻き込まれて死ぬんだったら勉強しても仕方ないんじゃない?」に、皆さんはどう答えるだろう。

 

私は子ども達に、勉強というのは、他者を理解し、世界平和につながるものだと教えてきた(学校の教えと微妙にずれているので、私の思い通りにはならないが)。私の子ども達が平和を愛しているのは間違いない。このご時世、彼らに温かいメッセージを与えるとしたら何だろう。

 

謝罪は確かに大事なことだろう。でも最近身近な人から「私のミスです。申し訳ありません」とだけさっぱり言われてしまうと、「それだけ?」と思ってしまう。犯人捜しよりも、よりよい結論を導きましょうよ。

 

私が思うに、自己防衛の強い人ほど、「誰のミスか」にこだわるようだ。本当にそんなのはどうでもよくて(本人が再発予防に努めてくれれば)、結果をよくすることが必要だと思うんだけどな。

 


9月26日(土)

 

ありがとうございます。あと、一つだけ自慢なんですが、私は怒らないで子育てしてきました。緊急事態にはたたくのではなくくすぐるのです。お勧めです。 https://t.co/VCCxW3O0lT

 

私が常に思うのは、患者さんは本当に強い人だということです。私のように弱い人間はすぐに音を上げたりひねくれてしまったりするけれど、患者さんはどこまでもがんばり抜く。だから病気になる。そんなふうに考えて尊敬しています。 https://t.co/vZSAhW2sQv

 


9月27日(日)

 

今日は対人関係療法研究会の、治療者養成のためのワークショップでした。皆さんの関心と能力の高まりが嬉しいです。

 

やたらと忙しい。1日が24時間しかないことは仕方ないとして、私は先天的ロングリーパーだ。6時間睡眠とかが続くと、能力も落ちる。すでにスタッフには恵まれているが、一緒に社会の役に立ってくれる人がもっと増えないかな。私に欠けているマネジメント能力を持った人。

 

忙しいというのは、私の場合「休みたい」ではなく「もっとやりたいことをしたい」。そのための絶対時間が足りない。生物としての自分の限界は受け入れているつもりだが、あと何年生きられるだろうと思うと、もっとやりたいことがある。

 

まあ、お金がたくさんあれば、優秀な人材をいくらでも採用できるのだろうけど。人件費はほとんど子どもの教育費と競合している(普通の公立とか、その辺の私立とかに行っているが)。さて困った。

 

十代の子2人が無事大人になってくれたら、私もガンジーみたいに自由に動こうかな。今の時点では、子ども達が大切すぎて、命のリスクを冒すのはちょっと・・・なのですが。

 

ふむ。マネジメント能力が低く、飽きっぽい私にはNPOは無理ですが(より正直に言うと、AHを続けることで自分を束縛したくない)どなたか適任の方がおられれば。今のAHはあくまでも概念的な存在です。 https://t.co/2e7Xxubdls

 


9月28日(月)

 

ややこしいことを言ってすみません。私は焦るということが実はないのです。音が怠け者なので、平和に過ごせればそれでいいや、と。ただ40代後半というのは、なんとも微妙な年齢なのですよね。単に其れだけの話なんです。お気になさらず。 https://t.co/KCQBBWucZh

 

アメリカでは、NPOに就職しようとすると、NPOでの労働経験を問われるのですよね。きちんとしたプロフェッショナルです。私が住んでいた頃は働いている人たちの約1割がNPOで働いていたと記憶しています。 http://t.co/N33sFqxJsi

 

ずーっと頭を悩ませてきた「居場所のなさ」の本、AHを堂々と前面に出すことにしました。出版社は嫌がるかもしれないけれど、私が1年以上考えて、「これしかない」と思った結論です。もっと最近依頼されて書いた本が今2冊進行中です。ぜひご注目を。

 

それにしても。10月は通常の診療やら執筆やらに加えて、講演8回、ラジオ出演2回。人生初めての女子会(医学部同級生)1回。講演もラジオも好きなのだが、人間(それも怠け者)のスケジュールとしてやっていけるのだろうか。ちなみに休診はしない予定。

 

今年も、「現代用言の基礎知識」の校正が終わった(はず)。2016年版なので、2016年を見据えて2015年に執筆するので、常に難しい作業。でも、この種の媒体で残っている貴重な一つ。大切にしていきたい。

 

私は任侠道が好きだし、英語の名刺も「姓名」の順だし、もしかしたら右翼なのかしら?と思う。それは、そういう人たちをたくさん見てあこがれてきたからだと思う。右翼?の目から見ると、今の政権が保守だとか名乗るのが本当に謎。

 

しかし「かまくら作戦」など自己防衛しか考えていないやり方を見ると、「自称右翼、もっと美しくやれよ」という気になる。美意識は私の人生にとってとても大切。

 

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《水島広子スタッフ》

文化放送オトナカレッジ、水島広子の第1回出演分の音声を聴くことができるようになりました。三角形のマークをクリックして下さい。

http://t.co/WvBqVWANqI https://t.co/PCUxe31TMt

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9月30日(水)

 

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《水島広子スタッフ》

【ラジオ出演】明日10月1日(木)、文化放送『オトナカレッジ』20時台に水島広子が出演します(20時05分~20時40分ころ)。 テーマは「リスペクトする気持ち、持っていますか?」です。 お楽しみに! http://t.co/BUwjaqPQDP

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「拙著」自己肯定感、持っていますか?」がまた増刷になるとの連絡(明日の文化放送もリスペクトがテーマ)こういう本が売れるというのは、「拙著が」という以前に、まだまだ日本でもこういう本が読んでもらえるんだな、と嬉しい。http://t.co/ZAyYnpx3w4

 


10月1日(木)

 

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《水島広子スタッフ》

【ラジオ出演】今夜、文化放送『オトナカレッジ』に水島広子が出演します(20時05分~20時40分ころ)。 テーマは「リスペクトする気持ち、持っていますか?」です。 Podcastにもアップされる予定です! http://t.co/WvBqVWANqI

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現在文化放送。番組宣伝用の動画を撮り終わったところ。この後20時から本番です。

 

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《水島広子スタッフ》

文化放送『オトナカレッジ』。番組内で紹介された水島広子著「自己肯定感、持っていますか?」はこちらからご購入できます! http://t.co/xOuk9E8XFW

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2015年8月のツイッターより(抜粋)

2015年8月のツイートのうち、反響の大きかったものの抜粋です。

 


8月1日(土)

今日はAHの実践ワークショップだった。日本でAHの活動を始めて、まもなく9年になるが、本当によかったと思う。人間の一番よい部分、人生の一番深い部分、この世で最も温かい部分に触れる感じ。

これは完全に個人的な印象だが、AHに熱心に参加している人は美しい。顔の造形とかもよいのかもしれないけれども、怖れを手放した顔、怖れを手放すことに意欲的な顔は、美しいものなのだろう。私も含めて、みんな年齢不詳だし。AHはアンチエイジング効果があるのだろうな。

誰がどんな価値観を持とうとかまわない。大切に育てられなかった人が人を大切にできないのも理解できる。でも、たった二人だが子どもを育てることに人生の半分以上のエネルギーを使っている私としては、どんな人の命も尊重してほしい。問題行動を起こすよりも「助けて」と言ってほしい。

安全保障の領域に、絶対はない。絶対を確立するには、高度に人間的な素養が必要になる。地球のバランスにも長けていなければならない。そんな基盤もないのに「断定」する首相は何なのだろうか? ほとんど新興宗教と同じ。私はAHで頑張る。

 


8月3日(月)

ありがとうございます。ちょくちょく「里帰り」しているんですよ。江戸っ子の私にとって、田舎は宇都宮です。行けば煮物とかお赤飯とか用意して待っていてくださる宇都宮の皆さんには本当に「親戚」を感じています。でも冬の宇都宮の寒さだけは・・・ http://bit.ly/1g3lhVb

「取り返しがつく」発言とは何なのだろう? 政治家は、言葉が仕事。欠陥商品を作って、「ごめんなさい、うっかりしていました」は、一般社会の仕事では通じない。精神科医、国会議員、と、言葉を使う仕事ばかりしてきた私は、言葉の重みをとても強く感じている。

 


8月4日(火)

もちろん人間は完璧な存在ではないから、失言はあっても仕方がない。しかし、それが単なる「はしゃぎすぎ」なのか、根底にある信念を表現したものであるかは、簡単に判別可能。例えば私は「うちの子はかわいくない」なんて、死んでも言わない。

物作りを仕事にする人は、「物」がうまくできなかったときに、かなりの責任をとらされる。政治家の言葉も同じではないのだろうか。私は、医療者の言葉によって傷ついてきた患者さんをたくさん診ているので、ますますそう感じる。

歴史を振り返れば、「言葉」がどれほど人を救い、社会を変えてきたかがわかる。だから私も本を書いている。本を書くときには、愛のエネルギーをこめるように、念には念を入れている(初期の本は該当しないのでお許しを)。言葉のプロである政治家が「うっかりしていました」ですむのか。

人の言葉は武器のようなものだ。例えば、「ついうっかり」警官が全く無辜の市民を拳銃で撃ったら、どう思うだろうか。「すみません、ついうっかり」で許されるのだろうか。身体と心は違うと思っている人は、統計をよく見るとよい。人の幸せ度を決める第一因子は、心の健康だ。

「戦争に行きたがらない無責任な若者」と言うが、では、その発言者も含めて、安保法案を成立させようとしている人たちは戦争に行ってくれるのか? 若者達が、今後国際社会でどのような立ち位置を取りたいか、希望を持ってはいけないのか? 私のジャッジメントは「卑怯すぎる」。

先ほどのツイートで、「戦争に行ってくれる」は書きすぎた。「くれる」などという表現はいらない。「人殺しに行ってくれるのか」なんて言わない。反戦家クリント・イーストウッドの「アメリカン・スナイパー」は、戦争そのものをよく描いていると思う。それが人に何をもたらすか。

戦争の負の側面は至る所で語られてきたし、私も語ってきた。戦争体験者から話も聞いてきた。そういう意味では、クリント・イーストウッド監督の「アメリカン・スナイパー」は価値中立的だった。だからこそ戦争の悲惨さが余計に身にしみる。戦争賛成者の人の意見も聞いてみたいです。

本来日本人ってもっと礼節を重んじるのではなかったのか。ヘイトスピーチを聞いていると、「ああ、日本の繊細で配慮があり礼節をわきまえた文化はどこに行ってしまったのか」と悲しくなる。せめて丁寧に話しましょうよ。

私が耐えようと思えるのは天災までだけ。東日本大震災であれほどの貴重な命と人生を失った数年後に、なんで「不戦の誓い」というブランドを捨てるのだろう?

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8月6日(木)

アメリカで知った素晴らしい概念の一つが、Every child learns differently.つまり、それぞれの子に合った教育環境があるということ。決められたシステムに通えないことを問題視するよりも、その子に合った教育環境を http://bit.ly/1g3lYhr

時節柄、戦争映画を多く見ている。硫黄島の戦いを日米各サイドから描いたクリント・イーストウッドの二部作。米側「父親達の星条旗」は観ていたが、日本側の「硫黄島からの手紙」をようやく観た。結論は、「人間の本質は愛」と「戦争は、人間としての機能を損なう」ということ。

核兵器のない平和な世界を、という主張に反対する人の気持ちがわからない。本当にわからない。人間には、踏み込んでよい領域とそうでない領域があるのではないか。

是非観てみてください。硫黄島の戦いは米軍の勝利でしたが、それによってヒーローとされた人たちが決して幸福にならないということを。 http://bit.ly/1g3m1K3

私は、クリント・イーストウッドが優れた俳優だと思ったことは一度もないが(ごめんなさい)、映画監督としては本当に優れていると思う。特に、暴力的に扱われがちなシーンに人情を感じさせるのが上手。人間は人間なんだよ、と。

私は小さい頃、日本人であることをどうしても誇りに思えなかった。それはいわゆる「自虐史観」とは全く反対で、自分たちの犯した過ちを正当化しようとする姿勢に対して感じた違和感故だと思う。人間の弱さ故仕方ないが、これからは強く生きていくというメッセージがほしかった。

私は小3からぐれていたので、自分が納得することしか納得しません。特に権威のある大人の言うことは、そのまま信じることなどいたしません。 http://bit.ly/1g3lZSq

そうですね。じっくり観察してください。ついでにAH(attitudinal healing)にも興味を持っていただければ、なおさら理解が深まるとも。
参考文献は http://bit.ly/1g3nfVE
http://bit.ly/1g3m3lh

 


8月7日(金)

反中・反韓感情が何とかならないのかなと思って、AHのベースである「奇跡のコース」を世界に広めているWhitson夫妻に聞いてみた。どちらの国でも「奇跡のコース」は翻訳され熱心に勉強している人がいるそう。心の平和に焦点を当てれば、社会は平和になる。励まされる。

(1)そうそう、やせ我慢的美意識というのは、祖父(水島)に顕著に見られました。彼の東大の研究室で事故が起こり若者が亡くなりました。祖父はそもそも不在だったし責任はなかったのですが、母子家庭でやっと息子を東大に送った母上に申し訳なさを感じて、

(2)ずっと送金を続けていたそうです。これは祖父が亡くなってから、お弟子さん達によって明らかにされたことです。そんなことを知りもしない身内は祖父のことを「けち」と言い続けていました。ちなみに、誕生日が祖父と同じ私までついでに「けち」と。祖父を誇りに思っています。

私の父も、創薬による特許料がたくさん入ったらしいのですが、それを私物化しないで、若手研究者のために拠出してしまいました。普通に家計に入れてくれればもっと贅沢ができるのに、と思いつつも、そんな父が誇りです。そして結局私もAHを通して似たようなことをしています。

AHはどんな宗教とも、あるいは無宗教とも両立できる。宗教についてどうこういう立場に私はないが、分離を招くものには違和感を覚える。つまり「私たちが特別に優れている」という態度を取る人たち。どんな人でも、大切なものを大切に思う気持ちは変わらないのではないか。

 


8月9日(日)

パール判事ついては、中島岳志著「パール判事」がとてもわかりやすいですね。戦争で勝った方が一方的に敗戦国を裁くのは確かにおかしい。そのことと、戦争でどれだけの人を被害に陥れたかは別のことです。

私は、精神科医が権威に含まれるかと聞いて、倒れるほど驚きました。私にとって、それは永遠の勉強の対象だし、どこまでいっても「権威」などとは無関係だと思います。学問って何でもそうですよね。「元衆議院議員」は、「ああ、この人は政治の話もできるのね」程度でつけている肩書きです。

 


8月12日(水)

昨夜は、国際対人関係療法学会の理事会でした。本格的なリニューアル中なので、日本で学会を作るときの参考になります。ちなみに、今東京を離れているのですが、auのiPhoneのスカイプで、電話国際会議に普通に参加できる世になったなんて。(サボれないのですが)

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《水島広子スタッフより》
「緑のgoo」に水島広子のインタビュー記事が掲載されました。AHのこともたっぷり!
→第32回 精神科医/水島広子さん 心の掃除…不安を手放し自ら「癒やし」を – LOHAS – 緑のgoo : http://bit.ly/1g3m7Bg
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8月14日(金)

久しぶりに元厚労相の小宮山洋子さんに会った。国政を退かれ軽井沢に移住されたが、悠々自適に、かつ多くの地域貢献をしながら暮らしておられる模様。生きる姿勢は相変わらず、さすが小宮山さん。

 


8月16日(日)

私はAHで言う「怖れ」とは、トラウマ(私が名付けた「プチトラウマ」も含めて)と同義だと思っている。どちらも、自分が足りない、自分が損なわれている、という感覚。そして癒しこそが、私が取り組むように与えられた使命だと思っている。

 


8月18日(火)

ものーすごく久しぶり(10年以上ぶり?)にゲイの友人(年配なので先輩風だけれど)と連絡がとれて近々会うことになった。私を覚えてくれていたのも嬉しいし、つもる話が楽しみ。ちなみに私が彼と友人になったのは、初めて会ったとき20分ほど「美少年」に間違えられていたから。

 

今朝の朝日新聞「封印された『戦争神経症』」。組織由来の、また加害者としての、心の傷。戦争があらゆる意味で人間性を失わせるというのは本当のことだと思う。仮に生きて帰れても、一生その症状を負っていく。

 


8月19日(水)

現在増刷されておらず入手困難となっている拙著「トラウマの現実に向き合う」からの抜粋です。私が考える「ゆるし」について現時点で読んでいただけるものとして。 http://bit.ly/1g3magC

グーグルカレンダーにスケジュールを依存しているのだが、どういうわけか今日の大切な会食の予定が漏れていた。診療、取材が終わって、さて帰宅か、というタイミングで会食の時間だという連絡。慌てて駆けつけて、1時間遅れで到着。でも久しぶりに日米の大切な先輩と楽しい会食だった。

素晴らしい人たちと出会い、人生の質が上がることは本当にありがたいことです。でも、その出会いを実現してくれるのは、大野裕先生や、神庭重信先生、アメリカの共同研究者など、私の直属の先輩です。私も後輩によいチャンスを与えられるよう、頑張っています。

 


8月23日(日)

今日の研究会には慶應の医学部の学部生も参加してくれました。当時の私を思えば、部活をやめて、学校以外の人とのつながりを求めてある程度不良的行動をしていた時期です。「学生なのに勉強するの?」という変な疑問が私にはあります。もしも精神科医になるのであれば、もっと広く世界を。

 


8月24日(月)

約20年ぶりに年上のゲイの友人に会った。タイムスリップしたみたいに、ギャップを感じない親しさだった。東京にいる人だが、震災で店を閉じ、ボランティアをしてきた年月の話はきらめいていた。こういう人が私の人生の中にいてくれて本当によかったと感じた。

ゲイの友人のすばらしいところは、「誰から見た話か」を尊重してくれるところ。「広子先生からすればこういうことだったのね」という確認の仕方が、精神科医以上に上手だったし、結果としてとても落ち着いた。私が今親しくしている人全部に彼を紹介したい。

 


8月26日(水)

拙著「対人関係療法で改善する 夫婦・パートナー関係がまた増刷になるとの連絡。これ以外にも夫婦関係について書いてほしいという依頼は来るが、私はこれ1冊で結構役に立つと思っており、お断りしている。http://bit.ly/1g3mhbS

 


8月27日(木)

アメリカにいたとき、現地の人で、やはり「愛l」を「感謝」に置き換えて理解している人がいました。「感謝すべき」ではなく、「ああ、ありがたいな」と温かく思えるものなら、きっと「愛」と同じことなのだと思います。http://bit.ly/1g3mhbS

拙著「自己肯定感、持っていますか?」がまた増刷になるというお知らせ。6月に刊行して、まだ2ヶ月少々しか経っていないのに、そんなに多くの方に読んでいただける幸せな本。著者としては、今の世相を変えたくて書いたもの。 http://bit.ly/1g3mhbS

 

 

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《水島広子スタッフより》
郵便局で買える生活情報誌「Kiite!」9月号。
水島広子連載「こころの応援談」、今月は「優しくなれない私」です。 http://bit.ly/1g3mwE3
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拙著「女子の人間関係」の中国語版(台湾)の見本が届いた。装丁は同じ。
http://bit.ly/1g3mwE3 
http://bit.ly/1g3mzzz

今では来年末まで書く物が決まっている私だが、出版についてのここまでの道は決して平坦ではなかった。企画書を出して却下されたもの(これは次の会議で採用)、編集者の言うがままに書いて絶版になったものなど、いろいろ考えさせられた。今はとにかく愛をこめて書くのが鉄則。

 


8月28日(金)

以前「あさいち」に出演したとき、「援助交際」 をその「居場所」として扱っていてギョッとした。当日開始前に強く頼んで援交の危険性についてやっと言及してもらえたが。本当に「強く」頼む必要があった。http://bit.ly/1g3mBri

何と言っても一番は「トラウマの現実に向き合う」です。この本は1週間ほどで書き上げ、書き終わったときはもうこれで死んでもよいと思えました。今入手困難になっているようですが、版元を変えて絶対に復活させます! http://bit.ly/1g3lest

ありがとうございます。今度は文庫も視野に入れて、少しでも定価を安くできればと思っています。また、専門家でなくても手に取りやすいように。 http://bit.ly/1g3lest

(1)前もツイッターで愚痴ったような気がしますが、「あさいち」のもっとひどかったところは、ようやく「援交」から抜け、家族とよりを戻し、自分のような子の役に立ちたいと養護教員を目指すことにした子が、高校の成績証明書を取りに行ったという感動的なエピソードに対して

(2)「この子はおかしい。先生にため口を聞いている」と不満を言いつのったコメンテーターのM氏、そしてそれを誰も否定しない雰囲気でした。私はスタッフに「この番組が終わってから自殺者が増えたらNHKのせいですよ」と脅して、番組の締めの役割をもらいました。

(3)「今日ごらんになったように、理解のない大人達は多いですが、そんな大人ばかりでもありません。ちゃんとわかってくれる大人に助けてもらってくださいね」というのが確か私の締めの言葉でした。その辺は元政治家、時間きっかりで終わりました。

(4)発展途上の人間には、期待すべきレベルというものがあります。売春をして、家族との仲も悪く、さまよってきた子が、養護教員になりたい、そのための書類獲得に高校に出向くなんて、私はVTRを見ていて「頑張れ!」と涙が出ましたよ。ため口云々はもっとあとの話でしょう。

(5)「あさいち」問題もう一つ思い出しました。コメンテーターのM氏などがやたらと礼儀を無視して自分の意見ばかりぶつけるので、ニュースで時間があいた際にUアナウンサーに「ちゃんと均等に発言の機会をください」と頼みました。そうしたら「それはご自分で声を大きくして」と。

(6)仕方なくスタッフの方に、「こうやって声の大きいものが社会を支配していくから、行き場のない子ども達は救われないのですよ。か細い声にも、語る場を作ってください」と、これまたかなり強く主張しました。そうしたら、ニュースあけは私のコメントから再スタートしてくれました。

 


8月29日(土)

対人関係療法で、周囲の身近な人たちとの関係をダイレクトに聞いても答えない人の方が多い。でも、その人が今一番困っていること(子どもの不登校とか)について、身近な人たちはどう関わってくれているのかを聞くと、だいたい真相が見えてくる。

安倍さんのヤジについて過去に言及したらツイッターでぼこぼこにされたが、党首討論(安倍さんは当時官房副長官)の現場にいた私にとって安倍さんのヤジは、まるで街宣車がずっとわめき立てているようなものだった。 http://bit.ly/1g3mNXm

またぼこぼこにされるかな。でも私は安倍さんの教育・マナー係ではないので、私に何を言ってもブラックホールに吸収されるようなものですよ。

 


8月30日(日)

先日出版の打ち合わせの際「プロフィール写真がいい」と言われた(このツイッターで使っている写真)。一日の診療が終わり最も疲れた時間「ゆほびか」の取材で撮っていただいたもの。、ノーメイク、髪もボロボロ。でもわが子達はメイクして撮っていただいた写真を「ブス」と。

ありがとうございます! ずっと30歳の頃の写真をプロフィールに使っていたのですが、精神科の先輩から「いったい何歳のときの写真だ??」とクレーム(?)をいただいたので、「ゆほびか」のご厚意を得て、使わせていただいています。 http://bit.ly/1g3mQmd

写真話のついで。写真って、信頼関係が表れますね。「ゆほびか」のとき、私は、(ライターさんには失礼ながら)なんとなくカメラマンの方が最も私を理解してくださっているような気がしました。そうすると無防備なよい写真が撮れるように思います。

そしてそのデモに、先日来ご紹介している私のゲイの友人は、イデオロギーと関係なく、視覚障害者の方のお手伝いとして参加したのです。社会に希望を感じます。(彼のイデオロギーについては聞いていませんが) http://bit.ly/1g3mT1a

とにかく今絶対に必要なのは安保法制などではなく、貧困、恵まれない家庭の子ども達の「居場所」、メンタルヘルス、大きな視野での社会保障の確立、等々本当にたくさんあるのです。なんで安保法制のことでこんなに多くの時間とエネルギーを使わなければならないのでしょう。

 


8月31日(月)

メイク道具も持っていません(笑)。「基礎化粧」もしません。30過ぎから日焼け止めだけは塗るようになりました。テレビに出るときは顔がてからないようにメイクしてもらいますが、顔が息苦しい気がして、取ってから返ります。 http://bit.ly/1g3mTOW

さらに、すでにいろいろと問題がある自衛隊員の方たちの精神科医療費も増えるでしょう。もう現場はギリギリを通り越しているのに。これもつながった問題ですよね。 http://bit.ly/1g3mWu7

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《水島広子スタッフより》
本日掲載の水島広子連載記事「こころの健康便」最新版です!
東京新聞:「圧力」に対する手だては できるだけ「言葉」で確認を
http://bit.ly/1g3mYSs
”「役割期待」というのは、「自分は相手に何をしてほしいか」「相手は自分に何をしてほしいか」ということです”
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幼少時からの疑問。「喧嘩は悪いことなのに、なぜ戦争はいい?」「共産主義は理想的に思えるのに、なぜ怖い?」の2つ。後者は、「覇権主義」ではなく「できるだけ社会主義」(自分ができる範囲で障害者雇用するなど)を自分の道として生きている。が、前者の謎だけは解けない。

突然ですが、クリント・イーストウッド監督の「インビクタス」、まだご覧になっていない方がいらっしゃったら、是非お勧めします。南アの映画です。ゆるしについて、人間の不完全さと限りない可能性について、いろいろな角度から感動します。今の時代に必要な映画という気がします。

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《水島広子スタッフより》
”理解のない大人達は多いですが、 そんな大人ばかりでもありません。
ちゃんとわかってくれる大人に助けてもらってくださいね”
水島広子公式サイトに「『あさイチ』に出演して感じた違和感」を追加しました。
http://bit.ly/1g3n7p5
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9月1日(火)

安保法制に対する反対運動のよいところは、最近の社会的変化が基本的に「怒り」を反映したものだったのに対して、未来への責任、平和の希求、人間性の回復がテーマであるところだ。まさに「被害者」から「主体者」への変化。

私の念願の、広島での開催です。ぜひご参加ください! http://bit.ly/1g3nfVE

(1)映画と言えば、私が現職議員だった頃、「バトル・ロワイアル」が公開され話題となった。表現の自由を重んじる人と、テーマの残酷さに保守的になる人と、国会は二分された(もちろん関心のない人も多かった)。基本的に怖いエネルギーが嫌いな私はこの映画を好きとは言えない。

(2)当時「子ども有害情報」の法案に取り組んでいた私は議論に巻き込まれる立場となったが、結局のところ「強制された殺戮」の愚かしさを描いた映画なのかなと思った。今私の視野に入る「強制された殺戮」は、戦争と死刑。

このところクリント・イーストウッドの宣伝ばかりしている気がするが、私は俳優としての彼に魅力を感じない一方、監督としては鬼才だと思っている。そして、いろいろな映画に、「戦争で、正当な人殺しをした人たち」がその後死ぬまで苦しむというテーマが出てくる。

「怖れの眼鏡」の文庫化、この1週間ほど考えたり書いたりしてきましたが、「すでに書いたこと」が多すぎて、同じテーマで二度は書かないというポリシー(というか飽きっぽさ)に抵触します。幸い版元の光文社様にご理解をいただきました。罪滅ぼしに、よい本を書いてみたいと思います。

9月は両親と息子の誕生月。亡くなった父は母と2日違いの誕生日なので、墓参がてら二人のお祝いを。(と言いながら、母の誕生日はラジオ出演)息子は2001年9月11日に生まれるという運命を背負っている。反抗期で面倒ですが、人の事情を受け入れ、平和主義的な息子です。

ちなみに私はバッハと祖父、娘と同じ、3月21日生まれ。概ね、春分の日です。娘が私の30歳の誕生日に産まれてくれたこと、息子が運命的に特別な日に生まれたことは、人の誕生日を覚えるのが苦手(無関心?)の私に神様がくれたプレゼントだろう。

今日、野田聖子さんのパーティだったと聞き、女性政治家を激励しなければ、と久しぶりに野田さんに電話した。変わらぬ溌剌とした声で嬉しかった。お互い子育てを頑張ろうという話も。本当に、彼女みたいにバランスのとれた政治家にもっと活躍してほしい。

「怖れの眼鏡」の文庫化に取り組み、編集者さんの手も患わせてきたが、結論として「違うテーマを書きたい」ということでお願いすることになった。自分が生きている間に書ける文字数を考えると、適当な仕事はしたくない。いつも書きたいことを書きたい。版元さんにはただただお詫び。

お願いです。AHを福島へ、という要望を多く聞くのですが、今のところ開催地、事務局の中心となってくださる方について見当がつきません。もちろんこちらでもできるだけサポートしますので、「ここで開いて!」「連絡係はできるだけやるから!」という方、ご連絡をお待ちします。

 


9月4日(金)

「パーソナリティ障害」と安易に診断する風潮に危惧を感じている。遅くとも成人期早期までに、幅広い範囲にわたり、機能障害をきたしており、他の精神疾患との関連で説明できない、等重要な診断を軽く行う人の臨床的見識を疑う。本当のパーソナリティ障害は明らかに常識を超える。

自分がある程度「よくできた!」と思って世に出したものがボコボコにされたら、衝撃を受けて、自分を守る言動に出るのは当然の反応だと思います。家族やスタッフも含めて、警戒的・保護的になるのも当然でしょう。そういうのを「障害」と言うのはやめませんか?

私は野田聖子さんがとても好きだし、初の女性首相になってほしい。しかし、衆議院で安保法制に賛成したことも事実。そこに政治家としての責任は確かにある。新たな流れを作るために、叡智の限りを尽くしてほしい。本当に。

2015年7月のツイッターより(抜粋)

2015年7月のツイートのうち、反響の大きかったものの抜粋です。

スタッフによるツイートも始まっておりますので、区別のため、スタッフによるツイートは(スタッフ@mizustaff)と書かせていただきます。

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7月2日(日)

拙著「怒りがスーッと消える本」が、また増刷になるとの連絡。今の社会のテーマは、「怒りから癒やしへ」だと思っている。少しでも役に立ちますよう。 http://amzn.to/1FTk609

 

「AHと政治」ワークショップの一つの結論でもあるが、政治に主張がある限り、癒しは訪れないと思う。「希望を述べる」ことと「主張する」ことの違いは、後者が怖れに基づく正当化であること。それぞれが体験からくる希望を安全に述べることで、政治は機能していくと思う。

 

そうそう。アルコールをおいしく味わえる人はよいと思いますが、自分を傷つけるような飲み方は、自虐的ですよね。(その区別は、心の平和、だと思うのですが、研究中) https://twitter.com/saitoryuzo/status/616364801002901504

 

心の平和を最優先するのであれば、「自分の正しさ」を手放さなければならない。自分と相手とどちらが正しいか、のモードに入ってしまうと心の平和は得られないからだ。もちろん、何でも自分が間違っていますと認めることではない。どういうこと?と思う方はぜひAHに参加を。

 

現職国会議員の同志と話していても「AHが間に合えば」という気持ちは強まる。一人一人が心の癒しに責任を持てば、地球も癒されると信じている。本来AHは誘うものではないけれども、興味を持っていただければ。拙著を読んでいただくのもよし。グループ体験は偉大。スカイプもあります。

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7月3日(金)

 

今朝はAH創始者ジェリー・ジャンポルスキーと久しぶりに長電話。彼は90歳だが、「自分のことを90歳だと思っていない。自分の中の3歳児を大切にしている。3歳児はものごとを深刻にとらえすぎず、すぐゆるし、今日のことしか考えていない」と。

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7月4日(土)

 

今日は一般向けセミナー「みんなで学ぶ対人関係療法」でした。会場いっぱいの方が来てくださいました。よくまあ一日缶詰で勉強してくださるものだ、と話している私が感心しました。話題は固くても、人が集まる場は必ず温かい場にできるのですね。私も温かさをたくさんいただきました。

 

同期当選議員の中でも私が敬愛する平岡秀夫さん(第88代法務大臣)、選挙は一段落で現在弁護士として活躍されていますが、御高著『「リベラル日本」の創生』アベノポリシーへの警鐘」(ほんの木)をくださいました。私のことも出てきます。見識が高く誠実な方です。ぜひご一読を。

 

「政治とAH」のワークショップのとき私がかなり驚いたのは、「政治家にも癒しが必要」と言ったときの参加者の驚きだった。「怖れ」にとらわれた政治家はどうしてもエゴイスティックになる。一方、「愛」をベースにした政治家は、本来果たすべき役割を果たせる。必要なのは癒しだ。

 

自己肯定感が低いのはお気の毒だとは思います。ただ、自分や子どもたち、それ以外にも頑張って生きている人たちの人生を奪う権利はないはずなのです。盟友・原口一博さんはきちんと戦略を立てて質問の準備をされています。何としても彼を質疑に立たせてほしいです。

 

私は、案外「癒し屋」でした。どんな人とでも、よくおしゃべりしていました。今でも、落ち込むと私と話したくなると言ってくれる議員がいるのは光栄です。ただ、それは自分の落ち込みや傷に気づいてくれる人。それすら否認する人は手がつけられません https://twitter.com/keekeehanako/status/617344701645983745

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7月5日(日)

 

クオータ制などを提案すると、男性は戸惑って反対するのに対して、「名誉男性」の女性達が強く反対したことを記憶しています。いわく、「自分はこの状況下でも実力でここまで来た。下駄をはかされた人と同じにされたくない」と。 https://twitter.com/keekeehanako/status/617344701645983745

 

クオータ制(例えばノルウェーでは一方の性が全体の4割を切らないこと)を導入しようとすると、「名誉男性」の女性達が「量より質だ」と言います。では男性の議員はみんな良質なの? と思います。まずは量。質は自然と整っていくと思っています。

 

ありがとうございます! でも年をとってきたので、バイタリティそのものは低下気味です。問題意識はより明確になってきたと思いますが。年をとるということは、よりピンポイントで深く生きることなのかと思っています。 https://twitter.com/kei0120444444/status/617435797642317824

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7月6日(月)

 

ガンジーは「社会に変化を起こしたければ、自分自身がその変化になる必要がある」と言ったそうです。世界平和のためには、まず自分の心の平和からですよね。私も日々取り組んでおります。 https://twitter.com/cbmrj183/status/617903117439340544

 

そうですね。さらに、「実力」と彼女たちが思っているものが、実際にはどれほどの幸運(容姿なども含めて)に支えられているのかも考えさせられます。もちろん、全部の女性議員が「名誉男性」というわけではありませんが。 https://twitter.com/kei0120444444/status/617435797642317824

 

「命をかける」ことを英雄視するのは、あまり好きではありません。前に鳩山さんが「命をかける」とよく連発していたとき、「あなたにとって命ってそんなに軽いもの? そして他の命も?」と思っていました。命はかけがえのないものだから、守りたいのです。

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7月7日(火)

 

いよいよ明日は真打ちの原口さんの質疑です。もともとしっかりとした思想の核を持ち、博識な方ですが、質疑に向けてさらにいろいろな勉強をして臨まれます。質問時間はわずか25分と残念なのですが、廃案に向けての転換点となりますよう。 https://twitter.com/kei0120444444/status/617435797642317824

 

質疑時間は41分になったそうです! 心から応援します。https://twitter.com/kharaguchi/status/618403293622960129

 

ラグビーのみならず他のスポーツや武術をたしなまれるようです。骨折+院内感染で、もう前のようには走れない、ということはどれほどだろうと思います。もちろんご本人は奮ってリハビリ中です。日本のために、本当に頑張ってほしいです。 https://twitter.com/ma_koda/status/618401921770979328

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7月8日(水)

 

とても本質的でよい質問でした。RT @kharaguchi: 衆議院安保特で質疑に立ちました。  新ガイドラインと安保法制の在り方を中心に質問を組み立てました。… http://fb.me/6IishVv66

 

新聞を読んでいたら、homophobiaが「同性愛嫌悪」と訳されていた。phobia(フォビア)は精神科的には病的恐怖のことだ。嫌悪とは怖れの表現型に過ぎない、ということがこんなところからもわかる。もちろんその多くが無知による。

 

国会の質疑を聞いていて思うこと。国権の最高機関たる国会の議員の質問に対して、政府(首相が多い)が的の外れたことを壊れたテープレコーダーみたいにのらりくらりと非生産的に答弁し時間切れ、というのはひどすぎる。立法府が国権の最高機関だということを忘れているのではないか。

 

今の国会そんな感じですね。今日の原口さんの質問のように、党派を超えた本質的な質問であれば、ヤジすら出ず、みな高尚な講義のように聞いていたわけです。でも振り子選挙で、民主党内有望人員は原口さん他数名に減ってしまいました。 https://twitter.com/F4EJ2Phantom/status/618743605503483904

 

あるのです。しかも黒字ですって。https://twitter.com/Kontan_Bigcat/status/618724465594085377

 

(1)しかし。私自身の人的交流からも、与党の皆さんが今回の安保法制に賛成しているなどとはとても思えない。今日の原口さんの質問も、宮沢喜一さんの遺言みたいなものだった。本当は法案に反対だけれども、自民党の公認を外される(刺客を送られる)ことがよほど怖いに違いない。

 

(2)自分が「これは日本に暮らす人たちにとってまずい!」と思う内容であれば自由に反対できるように、もっと国会議員を優しい目で見てあげたいのだが。どうすればよいのだろう。特に世襲議員にとっての落選は、人格変化すら生じさせるほどの挫折体験みたいだ。

 

ちなみに、心から申し上げますが、現在の私は不偏不党です。自分が政治的に賛成できることだけに賛成するだけです。友人は民主党に多いと思っていましたが、私が頼る人たちはすでに国会を去った人が多いです。残っている珠玉の議員は原口一博さんをはじめ、数少ないです。

 

法案に対する党議拘束をを良心から破って厳重注意を受けたこともあります。やはり「刺客」の影響は大きいと思います。「仲間内で解決できるよう話し合おう」ではなく「反対の奴には刺客を送ってやろう」になったため、話し合い文化がなくなりました。 https://twitter.com/mind_water/status/618772637443960833

 

私が知っている範囲で。旧民主党(民社が合流する前)は、党議拘束なしの実験政党だったと聞いています。その勢力が伸びていたら、日本はどれほど違う国になっていたでしょう。残念です。

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7月12日(日)

 

富山で気持ちのよい講演終了。今日の聴衆は医療関係者だったが、「こういうことを学校でも教えてくれればみんな楽になるのに」という感想は一番嬉しかった。北陸新幹線で帰途についたところ。

 

今日、富山で講演後拙著サイン会をしたが、「24歳の娘が先生のファンで、本もよく読んでいます!」と言ってくださった方がいて、とても嬉しかった。若い方にAHの考え方が広がっていくのは世界の救済につながると思う。間に合ってほしい。お互いに心をボロボロにする前に。

 

@260yamaguchi 一足先に、お誕生日おめでとうございます。おっしゃる通り、私たちは今までの平和に感謝を捧げなければならないと思います。多くの犠牲を払い、ようやくたどりついた平和を、どうして壊してしまうのか。先生のお誕生日が平和国家の再生の日になりますように。

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7月13日(月)

 

【お知らせ】文化放送『オトナカレッジ』3rdシーズン(今秋再開)で、水島広子が「健康学科」を担当することになりました。 出演予定は隔週木曜日の20時台です。 詳しくはコチラ→ joqr.co.jp/college/ #otona1134 #joqr (スタッフ@mizustaff)

 

「現代用語の基礎知識」、メンタルヘルスの原稿ができたので送った。「この分野をどう読むか」にはかなり執筆者の個性が表れる。いつもできるだけなまなましい話を書くようにしているが、受け入れられるだろうか、どうだろうか。

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7月15日(水)

 

何だか自分の国がハイジャックされつつある感じがする。どうすればコントロール可能な方向に戻せるのだろうか? 怖れからではなく、愛の目をもって、考えてみよう。

 

ただ、日本の場合三権分立がきちんと機能していないのは気になりますね。裁判官に誇りを持ってほしいです。大切な我が国のために。https://twitter.com/Already_Free/status/621257909888925696

 

非暴力の原点を共有している仲間に相談している。怖れに怖れで対抗するのは数的に負けてしまうし、社会の空気を怖れにしてしまう。愛=非暴力をどう生かせるか。私は小3のとき、いじめられっ子をかばって両頬を50発拳骨で殴られたが、それを「非暴力」と呼んでくださったのが原口代議士。

 

何だか私がやっていることは、即効性がないとか、お花畑だとか言われているようだが、私は誰よりも気が短いことにかなりの自信がある。そして自分が究極の効率主義者であることにも自信がある。よい結果を出すために、最小限の努力で。そんな考えだ。

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7月16日(木)

 

今日は診療後に秋からレギュラー出演予定の文化放送の方との打ち合わせ、そして今は電話でアエラの取材。女性管理職の孤独について。私も女性部下と女性上司の両方を経験しているので、自分自身を振り返りながらの部分もあった。再来週号だそうです。

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7月17日(金)

 

拙著「10代の子をもつ親が知っておきたいこと」 http://amzn.to/1M8OYkI 「拒食症・過食症を対人関係療法で治す」http://amzn.to/1M8OYkI がそろって増刷との連絡。摂食障害はどの本を読むかによって経過が変わる。ぜひ拙著を。

 

摂食障害はその代表選手だが、患者さんが誰よりも被害者なのに、「わがまま」と厄介者扱いされるのは、極めて非科学的だ。トラウマ症状を持つ人も激しい怒りを持つ。激しい怒りをぶつけられた人の反応はご存じの通り。「医学モデル」は徹底すべき。

 

私が治療者養成においてこの頃声を大にして言うのは、「無条件の肯定的感覚(ロジャーズ、精神療法の共通因子)」と対人関係療法の戦略を両立できない人は、前者にのみ集中してほしいということ。治らないのは、傷つくよりもずっとましです。

 

ガンジー主義の僧侶の友人に「こんなときガンジーはどうするだろう」と聞いたら、海外から「断食」という返事をもらった。心の平和は社会の平和。平時にはお祈りや瞑想でよいのだけれど、今みたいに時間がないときには直接行動に出る必要がある。それが断食だと。

 

私自身断食をしたこともないし、摂食障害の専門家として全面的賛成はできない。しかし、「直接行動」は、プラカードを掲げることや大声を上げることだけではなく、「断食」も入るのだ、というのは新しい気づき。この暴力を、暴力的でなく納めたい。

 

一番のお勧めは、専門書の体裁をとりながら当事者にも読んでいただける「トラウマの現実と向き合う ー ジャッジメントを手放すということ」(岩崎学術出版社)、あとは「対人関係療法でなおす トラウマ・PTSD」(創元社)です。 https://twitter.com/pinkrascal/status/622024702903517185

 

癒されていない心と、現在の政治判断がリンクしていると思うからこそ、政治をそのままにしておきたくないのです。社会に目を向ける前に、自分自身の心に目を向けたいのです。癒されていない部分がない人は、戦力に頼らないはずなのです。

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7月18日(土)

 

「自虐史観」というものを、改めて振り返ってみた。自分の国の過去を直視する姿勢のどこが「自虐」なのだろう。新刊に書いた「いつでも自分が正しくないと気が済まない人たち」=「自己肯定感の低い人たち」のレベルに国を落とすことこそ、自虐的だと思う。

 

私は確か高校時代、周恩来という人がいて、日本の人民と、日本の軍国主義を明確に区別し、前者は後者の被害者だった、と言っていることを知り、とても感動して人類の未来を感じたのを覚えている。人間はそこまで大きな視野を持てるのだな、と感動した。

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7月19日(日)

 

今日、認知療法学会研修会で講演をしていたら、何と慶應医学部の4年生が受講していた。自分の大学4年時代を思うと、びっくり。医者になったら遊べないだろうという見通しのもと、学生時代はとにかく勉強しなかった。実際医者になってからはほとんどオン・オフ区別のない生活。

 

(1)これは複数の自民党関係者から聞いたから本当のことだと思うが、自民党で安全保障に真剣に取り組んできた人は、今回の法案によって日本に危険が及ぶ可能性が高まるという懸念を持っているらしい。ますます大変なことだと思う。ただし、今の民主党に期待するのは非現実的。

 

(2)現実的なシナリオは、安倍内閣の支持率が下がることによって、党内の多様な意見が自由に言えるようになること。自民党の中にも、人格的に信頼できる、平和を願う人がいるのです。今の私は民主党ではなく自民党ハト派がそれだけの自由を手にすることが願い。

 

(3)今までも繰り返し指摘してきたことだが、小選挙区制になり、官邸主導が強まる中、それも「刺客」などという手段までできてしまって、与党が多様な意見を包含できなくなっている。選挙制度は絶対に変える必要があるという信念は手放せない。

 

正直に言って私は自民党に投票したことが一度もないが、今勢力を盛り返してほしいのは、宏池会などハト派の自民党の人たち。かつて田岡俊二さんに「バカ派」と呼ばれていいたように、民主党内には非現実的なタカ派もいるから。

 

土井さんといえばおもしろいエピソードがあります。栃木1区から落下傘で立候補した私は、社民党の候補者から「地縁もない人間に・・・」と公式リーフレットで批判されました。その署名が土井さんでした。 https://twitter.com/mind_water/status/622732637082234880 …

 

私はすぐに土井さんに手紙を書きました。「憲法には、国会議員は地域の代表ではなく国の代表と書いてある。尊敬する憲法学者である土井さんがこんなことを書くなんて」と。当選直後、土井さんは「一度ゆっくり食事でもしましょう」と言ってくださいました。実現はしませんでしたが。

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7月20日(月)

 

私の希望としては、今回の安保法制という危機を機に、みんなの「平和ぼけ」が治ること。日本は国際的に戦争を放棄したから、今までの生活を享受できた。ただ、疎外される人が増えると、コントロール不能な戦時(テロがこれ)に入る可能性があることも同時に重要な視点だ。

 

そう考えてみると「積極的平和外交」というのは、本来、「私たちは平和を何よりも大切にしていますよ」というアピールを対外的にすることなのではないか。

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7月21日(火)

 

日本実業出版社からの「誰と会っても疲れない「気づかい」のコツ」 http://amzn.to/1fiGJWi と「対人関係療法のプロが教える 誰と一緒でも疲れない「聴き方・話し方」のコツ」amzn.to/1DrAcyi がそろって増刷とのお知らせ。

 

今日は増刷情報が相次ぐ。先月刊行したばかりの「自己肯定感、持っていますか?」がまた増刷になる。これだけ短い間に、それだけ多くの方の元に届いているというのは、とても元気づけられる。今の日本への一つの処方箋として書いた本。http://amzn.to/1TNLwhL

 

また、「大人のための「困った感情」のトリセツ」http://amzn.to/1Ou8hEv 「身近な人の「攻撃」がスーッとなくなる本」http://amzn.to/1DrVwUg もそろって増刷。自分を責めたり人から責められたりして傷つく人が減りますように。

 

嬉しいご提案です♪♪ 「写真集に耐えない」とスタッフに言われそうですが、一応相談してみますね。提案していただいただけで顔がにやけています。ありがとうございます。 https://twitter.com/unazuki3/status/623470379416182785

 

どうでもよいことですが、アマゾンの順位だけを見ていると「ああ、この本は読まれていないんだな」とがっかりするものも、ちょくちょく重版になるということは、書店でよく営業していただいているということなのですね。足で営業していただいている。ありがたいことです。

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7月23日(木)

 

AHの心を持ってみると、政権をただ批判するのはやはり「怖れ」だろう。分離の方向だから。それよりも、目指したい方向を示していく方が心の平和につながるだろう。今の政権が闇だとしても、光を当てれば闇は消える。光の方向を示してくれる学者や活動家の方達に多くを学びたい。

 

ありがとうございます。私は現職議員の頃に、どうしてこんなにも知性とすばらしい人間性を兼ね備えた人がいるのだろうかと、感動したことが度々あります。残念ながら一般的な知名度はそんなに高くありません。でも間違いなく希望なのです。 https://twitter.com/hHefAF1Nlx9A9Wc/status/624145500929855493

 

「怖れ」については難しいですね。でも私は民主党政権がだめになったのは、もっぱら怒り(怖れ)に基づいていたからだと思っています。事業仕分けはフランス革命のギロチンのようでした。怒って分離するよりも、主権者が前向きに力を合わせられる方向に持って行ければ。

 

一応言っておきますが、私は誰よりも強く今回の安保法案に反対していますし、戦争をしないことが政府の最大の責務だと思っています。

 

(1)もちろん精神科医としての矜持は、患者さんと個人的な関係を持たないこと。医師が治療を求めてきても、治療期間中は私は個人的な交流を持たないし、知らない人のふりをする。これは医師を燃え尽きさせないだけでなく、患者さんにも「いつなら話せる」という安心感を与える。

 

(2)一般に、私は(そして多くの同僚も)精神科患者体験のある人がメンタルヘルスの仕事を目指すことは勧めない。もちろん自分の経験を生かして人の役に立ちたいという気持ちは貴重だ。でも、効果的な治療のためには大きな視野が必要で、患者さんと共鳴してしまうようでは難しい。

 

(3)ただ、その頑固な感覚も、最近少し和らいで来たと思う。拙著「トラウマの現実に向き合う」にも書いたが、自分の問題と相手の問題をちゃんと分けられる人はプロになれるだろう。だいたい私だって、ピカピカに健康なわけでもないし。

 

(4)一番の問題は、自分の癒しを患者さんにゆだねてしまうこと。患者さんには患者さんなりの癒しが必要なのに、共鳴してしまって、患者さんが置いてけぼりになるのは最悪だ。そして、「何あの治療者は?」と反感を持てるだけの人はよいが、自分を責めるのは困ったものだ。

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7月24日(金)

 

国際対人関係療法学会のメーリングリストで話題になっているNYタイムズの記事です。http://nyti.ms/1VcaEQV

 

たまたま、はてなキーワードで自分についての記述を見た。生まれ年1968年が1967年になっている。衆院選で栃木一区から比例復活当選とあるが最初の選挙は小選挙区当選。父の地盤? 父は自民党参院比例区で、私は衆院選挙区。地盤を引き継ぐどころか、通常得られる親の支援もなし。

 

「これまでした一番大きな経験はインド旅行」とあるが、まさか。出産とか、エベレストベースキャンプまでのトレッキングとか、大きな体験はたくさんある。

 

どうでもいいが、皇太子とは「またいとこ」ではなく「はとこ」 。そもそも書くことが不適切。あーあ、という感じだが、勝手に書かれた情報、直せるのだろうか。きっと世の中、この程度の不正確な情報に満ちているのだろうな。

 

この際ウィキペディアもチェックしたが、こちらには誤った情報は載っていないようだ。

 

「はてな」についての愚痴をこぼすと、すぐに直してくださる方がいる。人間っていいなと思うのはこんなときです。ありがとうございます。

 

自らの選挙体験を他の選挙区の方と話していて、自分がどれほど厳しい選挙(=日常生活)を送っていたかがわかった。まるでアイドルタレントのように、呼ばれたものには全部参加し名刺配りと握手。子どもと食事をするのも罪悪感。とても持続可能なものではなかった。

 

近所に越してきてくれた従兄一家を訪ね、そのお嬢さん(いとこの子の呼び方がわからない)の中学入学祝いをようやく渡してきました。小さい頃は親戚とのつきあいが大嫌いでしたが、この頃は妙に楽しいです。なんか、味方感や過去の共有がよいのでしょうね。

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7月25日(土)

 

いつ読んでも薫り高き藤原先生のお話です。 https://twitter.com/kiichifujiwara/status/624774009419202561

 

水島広子著「仕事もプライベートも 「思い通りにならない相手」を動かす心理術」http://amzn.to/1SH8m8k 人は変えられないけれど、動かせる! 企画が通る、営業がうまくいく、上司が折れる、夫・妻が変わる。対人関係療法の第一人者が明かすスゴイ方法。(「BOOK」より)(スタッフ@mizustaff)

 

Amazon.co.jp の「水島広子 著者ページ」から、水島広子の本をご購入いただけます。作品一覧をご覧ください。 http://amzn.to/1G39QZV (スタッフ@mizustaff)

 

頑張ってくれているスタッフに感謝(涙)。https://twitter.com/mizustaff/status/624880545751654400

 

一般的な感想として、何かを成し遂げて一世を風靡した人は、後継者育成に力を注いでいないように思う。確かにそれらは正反対の方向性のものだから。その点、対人関係療法やAHは着々と次の世代が育っていて安心。

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7月26日(日)

 

今日も専門家向けの対人関係療法研究会(旧:勉強会)でした。皆さんだんだんと「この症例は絶対に対人関係療法がぴったりなのに!」という感覚を共有できるようになっています。国際的な研究からも、うつ病、摂食障害、PTSDにとても優れた効果を示しています。

 

(1)私は自分が議員になれば対人関係療法の保険適用くらいできると思っていましたが、実際は「学会からそういう要望があがってこないから」だめだと厚労省から言われました。米国では、精神療法には製薬会社の研究費が出ないので研究が難しかったのですが、NYテロの結果を受けて、

 

(2)国立精神保健研究所の研究費によってPTSDに対する対人関係療法を含む研究が行われました。結論としては、対人関係療法は、脱落率が最も低く(特にうつ病を併存している例では)、効果は決してエクスポージャー(曝露)に劣らない、ということがわかりました。

 

(3)テロの脅威から国民を守る、というのは、一つはトラウマへの対応があります。また、もしも安保法案が成立してしまったら、米国同様、多くの帰還兵のメンタルヘルスに人材と税金を投入しなければならなくなるでしょう。そこまで全部予算措置できているのでしょうか。

 

「ママ友」との距離感 社会的な関わり方を基本に

東京新聞で水島広子が連載している【こころの健康便】の新しい記事です。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/kenkoubin/list/CK2015072702100021.html (スタッフ@mizustaff)

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7月27日(月)

 

今朝、父の長兄が亡くなった。心理学者であったが、精神科医の私とはおよそ接点がない、珍しい関係だった(私が精神科を選ぶ上でも影響がなかった)。父は男3人、女3人のきょうだい構成だったが、これで血のつながった人は三人の叔母(父の妹)だけになった。何とも言えない気持ち。

 

ありがとうございます。次男(次兄)、三男(父)、長男の順に亡くなるという不思議な順番でした。時代の移り変わりを感じます。https://twitter.com/Already_Free/status/625611534413139969

 

本日発売のAERAに水島広子のコメントが掲載されています。 “乗り越えられる?女性管理職の孤独と葛藤 少数派が抱える生きづらさ” https://twitter.com/dot_asahi_pub (スタッフ@mizustaff)

 

そういえば私が子どもの頃、父の長兄が49歳になり、「しじゅうくさい」とからかわれていた。自分もあと2年でその年齢ではないか。びっくり。毎日をもっと大切に過ごさなければ。

 

今日は、私にとってとても大切な友人が、1年近く前に脳幹出血で倒れて以来意識不明だったところ、指筆談という手段で意思表示ができるようになった、という本当に嬉しいニュースが届きました。パートナーや親しいお友達のおかげです。涙が出ます。

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7月28日(火)

 

ワンピースは息子と共にファン。暴力シーンが多いのはちょっと問題だけれど、多様性を尊重する漫画だと思う。ジャッジメントが絶対のものでないことを教えてくれる。トラウマの描き方もうまい。 https://twitter.com/hHefAF1Nlx9A9Wc/status/624145500929855493

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7月29日(水)

 

郵便局で発売中の女性向け雑誌 「Kiite!」8月号   連載記事「こころの応援談」に、水島広子が書いた記事が掲載中。 今月の題材は「愛を失った私? 長年連れ添った夫とあらためて向き合うとき」 水島広子が読者からの投稿に答えています。 https://twitter.com/hHefAF1Nlx9A9Wc/status/624145500929855493

 

今はリーダーについての本を書いている。リーダーについての誤解の一つが「リーダーは毅然としているべき」。そんな誤解をときながら、リーダーの本質と、よいリーダーになるには、ということを書いていきたい。

 

それにしても80万字のスーパービジョン本の作業はかなり時間をとられる。覚悟して取り組んではいるけれども。きっと役に立つ本になるはず。収益は望めない本なので、ボランティア仕事。

 

エリートの親が子を強引にエリートにしようとする問題。エリートの親が、学業成績の悪い子どもに失望したり裏から手を回したりする問題。私自身は全く経験してこなかった。「能力に恵まれて生まれてきたのだから、それを社会還元しないのはどうかな」と父に言われたことがある程度。

 

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7月30日(木)

 

今日は叔父のお通夜に行ったが、叔父の思い出を偲ぶと共に、久しぶりに会う親戚との交流が温かかった。私は父方のいとこが20人近くいるが、私と年が近いのはみんな男の子だったので小さい頃はいとこの輪にほとんど入っていなかった。今は無条件にありがたい存在。

 

少子化の一番の弊害は叔父叔母いとこの不在ではないかとすら思う。コミュニティでうまく補っていけるとよいのだが。

 

しかしいつまでたっても「うちの息子は私と性格が似ている」と言えば「いや、ひろちゃんはもっときつかった」と言われたり、子どもらしさに欠けていた、というイメージがみんなに定着しているのは、あーあ。でもそんな変わったところをかわいがってくれたのも亡くなった叔父だった。

 

ところで。私の最も気に入っている「トラウマの現実に向き合う」、そしてかなり気に入っている「摂食障害の不安に向き合う」、皆さんに読むことを勧めているのに、なんと、在庫なしで増刷されていないということを昨日初めて知り、大ショック。絶対に生き返らせなければ。

 

今日感動したこと。うちは割と大勢のいとこが、子どもは二人産んでいるので、私の下の世代が多いのですが、生まれたときに顔を見に行った子(今回亡くなった叔父の孫)が、何と私のツイッターをフォローしていると。親戚関係も広がりを持つようになるのだな、と嬉しく感じました。

 

私の父方の親戚はカトリックが多く(母方は末娘であった母が戦時中に兄と姉を失ってしまったため)、今日のお通夜もカトリックでした。気の短い私は「ん??」と思うこともあるのですが、故人が一番尊重していたものに敬意を払うのは大切ですね。賛美歌もちゃんと歌いました。

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7月31日(金)

 

昨日、取材で「精神科のエキスパートでもお子さんに対して怒ってしまうというのはどういう領域ですか?」と聞かれて、改めて考えてみると私は子どもに腹を立てたことはない。冷静に、性善説的な意見を言ったことはあるけれども。

 

まさに「怒らない子育て」がテーマの取材だったけれども、私の自信作「怒らない子育て」 http://amzn.to/1gsNWV1 が知られていなかったのはちょっとショックだった。

 

私は困ると子どもに助けを求めるし、緊急事態にはくすぐって行動を止める。これが一番の省エネだし親子関係もよくなる。 私にすぐ逆上する娘(高三)も、美容院で「うちのお母さんは絶対に怒らない」「イライラをぶつけられたこともない」と言ってくれたらしく、一安心。

 

ちなみに、以上のことは「いかに私がよい母親か」という自慢話ではない。仕事をしながらの子育ては確かに大変で、コストパフォーマンスを常に考えなければいけないと思っている。子どもを疑うのは最大のマイナスだと思う。

 

ちなみに今反抗期で「母親とは口をきかない」と決めているらしい息子(中2)も、「切符をとる必要があるかどうかというのは実務的な話なんだから、反抗期は結構だけど、それくらいは答えてよね」と言うと答えてくれる。子どもは優しい。

2015年6月のツイッターより(抜粋)

 

2015年6月のツイッターより(抜粋)

2015年6月のツイートのうち、反響の大きかったものの抜粋です。
スタッフによるツイートも始まっておりますので、区別のため、スタッフによるツイートはと書かせていただきます。

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6月1日(月)

来月…というか、すでに今月になりましたが、発刊予定の「自己肯定感、持っていますか?」はすでに再校も終わりましたが、まだ編集者さんが少しでもわかりやすく、と頑張ってくれています。先ほどコメントを送ったら返事が。こんな時間まで仕事してくださって、ありがとうございます。

恩人・吉峯啓晴弁護士の葬儀に行ってきた。吉峯先生いわく「弁護士とは、人助け。悩みを自分で解決できる人もいれば、そうでない人もいる」。どんな人に対しても、同じく優しい眼差しで接しておられた。私に対しても。怖れよりも愛を選択する解決策を用意される方だった。

葬儀は無宗教で、親しい方のご弔辞と、吉峯先生が自分で作詞作曲され歌も歌ったCDの放送。選挙に出馬されたこともあり、本当に多くの方を助けてきた。高校時代の同級生であったパートナーと50年間も寄り添われた。65年という短い人生だったけれども、本当に豊か。

(1)今月は「政治をAH的に考えるワークショップ」を大阪で開くが、確かに政治とAHの立ち位置は難しい。創始者ジェリー・ジャンポルスキー夫婦も、あらゆる人とのつながりを保つために自らの政治的スタンスを公にしていない(個人的には知っている)。

(2)しかし、分離ではなくつながりを、というAHの姿勢とは自ずから相容れない政治観があるのではないだろうか。たとえば、ジェノサイドなどは。そう考えると、ジェリーの言い分もわかるが、「必要なのは癒し」ということを明確にしていかない限りは、単なる怖れに陥りかねない。

現在東京新聞で毎月連載しているコラム「こころの健康便」、本日から始まった北海道新聞ウェブ版のコラムでも紹介されることになりました。内容は同じですが、見出しのつけ方など、ちょっと違います。私の担当初日は6月27日です。

なお、北海道新聞の方によると、だれでも閲覧できる「どうしんウェブ」では記事の200字まで、会員制(=新聞購読者)のどうしん電子版では全文と、掲載があれば写真も見られます。 とのことです。

再放送です!水島広子がインタビュー出演してます。 RT @NHK_ETV: NHK Eテレ 00:25 オトナヘノベル「そのダイエット キケンかも…!?」 nhk.jp/P2043

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6月2日(火)

 

拙著「「苦手な人」とのつきあいがラクになる本」が増刷になるとの連絡。地味ですが着実に手にとっていただいているようです。苦手感は時に生活範囲の制限にまでつながります。少しでもお役に立ちますように。 amzn.to/1cvkISg

いよいよ恐怖の出張月になった。今週木曜夜からは大阪。帰ってきてすぐロンドン。帰ってきて1日診療をしたらまた大阪で3泊。この頃友達とやりとりすると「ここから先の話は、7月になっても私が生きていたら、にしましょう」となってしまう。頑張ります。

しかし、若い頃は好奇心の強さも手伝って、「毎日違うところで寝たい!」という感覚が強かった。バックパッカーが大好きだった。やはり年なのだろう。この頃は「強行スケジュールでもいいから、自宅で寝たい」という思いが強い。

本日の北日本新聞で水島広子富山講演が紹介されました。

→女性同士の付き合い方/「領域」に踏み込まない 精神科医・水島さん講演webun.jp/item/7187242

web版は会員制ですが紙版購読者は無料で全文が読めるそうです。 pic.twitter.com/pHD11vdw0B

なお「(富山)県外や海外など配達区域外にお住まいの希望者は、月額購読料2,160円(税込み)のwebun特別会員として入会できます」とのこと。 →北日本新聞ウェブ入会案内と手続き webun.jp/regist/e_guide

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6月3日(水)

7月の講演のチラシを見ていたら、私のことを「心療内科医」と書いていてギョッとした。私は精神科医だ。心療内科医というのは、ストレスが身体疾患に影響を与える類の病気(気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎など)を見ていく内科医だ。

残念なことに、精神科への偏見を怖れて心療内科を名乗る精神科医が少なくない。もっと誇りを持って。私から見れば、ストレスで症状を悪化させるぜんそく患者も、ストレスで症状を悪化させる統合失調症患者も同じ。

でも、内科の先生は統合失調症の治療ができないはず。精神科医としてバリバリのトレーニングを受けてきた私は、そんな自分に誇りを持っているし、決して「心療内科医」とは名乗りたくない。偏見に精神科医が迎合してどうなる。

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6月4日(木)

人間という不完全な存在に対して優しい政策・構造が、望ましい政治だと思う。現憲法は、そういう意味で優しいものだ。基本的に人間に対して優しい目線を向けたものである以上に、政権の暴走の可能性も考慮し、権力抑制装置という構造になっている。その重みを共有したいと思う。

自分が考えた政策や制度が、時には失敗もする人間に優しい性質になっているか、常に謙虚に考えることが必要だし、それを確認していくのが国会の質疑だと思う。他者から提案された視点をただ反論して打ち返して「勝ち」と思うのでは、何と質の低いことだろう。

日本精神神経学会の学術総会のために、本日は診療後に大阪に移動してきました。イギリスから帰った後の出張も含めて、今月は1週間は大阪にいるような感じになります。何度も来ていますが、大阪は本当に興味深いところです。大阪弁が話せるようになりたいです。

(1)盟友・原口一博代議士から教えていただきましたが、今日の憲法調査会の参考人質疑では、全ての参考人が(自民党が呼んだ参考人も含めて)「安倍戦争法案」は違憲であると言われました。

(2)国会議員には憲法を遵守する義務がある。それなのに、憲法違反の法案を、これだけ最優先にするのは? 国内で疎外され、ネットカフェ難民になっている人、貧困が世代間伝達されてきていること、メンタルヘルスに無関係な人が減ってきていること。ずっと優先度が高いと思う。

(1)これは精神科医的な考察になる。疎外された、心に傷を受けた、「べき」を押し付けられてきた人は、もちろん私たちの治療対象になり得るのだが、そもそもそのことに向き合っていないと、「やられたらやり返せ!」の世界に入ってしまう。人間全体への信頼感がないからだ。

(2)でも、自分の傷に向き合ったり、「弱くていいんだ」ということがわかったりすると、本当に優しくなると感じる。他者にも寛容になる。自分の弱さを認めない限り、他人にも優しくなれない。みんな苦労しているんだな、という感覚は居心地がよいし、相手の優しい本質を見る事ができる。

 《 心の考察が進んでいないと、「自分の弱さを認める」ことと「自分は弱い人間であると思い込む」ことを混同しがちなんですよね。弱さがあるからこそ、人は成長できるのですが》

(1)同感です。そして、自分の弱さを否認して「自己責任論」を突っ走るか、「自分は弱い人間であると思い込んで」自分主体の人生を歩めなくなってしまう。私自身、「これが弱点です」と言えるものはたくさんあります(ものすごい弱点もあります)。

(2)でもだからといって、自分が弱い人間だとは思わないし、まだまだ愛を与えられる人間だと思っています。おそらく最後の呼吸まで。弱点は私たちの「入れ物」に関する話。うまく対処しながら、本質を意識して生きていきたいです。

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6月5日(金)

対人関係療法の「役割期待のずれ」という視点は社会の平和に重要。「あの人がだめだから」と無力感に陥るのではなく「期待をより現実的なものに変えてみよう」という視点を持てれば、単なる「人格否定レベルもの」への被害者意識から「これならできる?」という主体性に道を開く。

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6月6日(土)

大阪から戻ると国際対人関係療法学会でロンドン。学会前日には初の理事会。私が理事選で表明したのは、非英語圏への普及の必要性、特に疎外が様々な社会現象につながっている今、社会的包含?(social inclusion)に対人関係療法を生かせるのでは、ということ。

学会を前に準備のための様々なメールが飛び交っているが、国際対人関係療法学会について私が好きなところは、学会が自己目的化していないこと、常に文化的差異に目を向けていること、学術的に高い業績を持つ優れた人たちの集まりで、学術的指摘は鋭いが雰囲気はAH並みに温かいこと。

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6月7日(日)

(1)明後日早朝には国際対人関係療法学会のためにロンドンに発つが、それに先だって先ほどメーリングリストにメッセージを流した。「英語には二つの役割がある。一つは英国、米国、カナダ、豪州などの母国語。もう一つは、『国際語としての英語』だ。私たちは『国際語としての英語』は目指すが、

(2)それ以上は必要ないと思う。日本人もゆっくり話してもらえば内容の理解はできる。だから、学会中これを頭に留めて、できるだけ「国際語としての英語」を話してもらえないか」と。理事としての私の役割は、非英語圏にも対人関係療法を広めること。そのための第一歩になるはず。

(3)す、すばらしい。投稿したばかりのメールに、大御所(理事)エレン・フランクが、「その通りだ」と反応してくれた。自身も、イタリア語などで同じ経験をしてきたと。すべての座長に、「発言者はわかりやすく話すように」と注意喚起してもらう、と約束してくれた。感涙。

(1)私の盟友(同志? 親友?)の原口一博さんが明日決算行政監視委員会で質問にたたれます。2年前に本当に最愛の妻を亡くされ、その後父上の逝去、事故による骨折、MRSAの感染で、命、少なくとも片足は諦めなければならない状態にあって闘病してきた方です。

(2)私はお見舞いの意味もあって頻繁にコミュニケーションしていますが、本当に原口さんの政治的スタンスが私のものと同じだということに嬉しい驚きを得ています。AHの価値もとてもよくわかってくださっています。

(3)心の平和という視点があったからこそ、この残酷とも言える試練を乗り越えてこられています。私は心から応援しています。今の時代、政治的なキャリアがきちんとあって、頭もよく、何と言ってもAHに共感してくださる。そんな存在は本当に貴重です。

先ほど投稿した「国際語としての英語」について、創始者ワイスマンも温かいコメントをくださった。ブログにまとめる予定。できたらご連絡します。

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6月8日(月)

原口代議士は、今でも座って足をおろされると浮腫み、痛くなってしまうという体調。今回の質問も、腹ばいになって準備してくださいました。委員会当日はきちんと立って質疑されました。本当に、損得勘定なく、AHの精神に従って政治活動をされている人を、覚えておいていただきたいです。

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6月9日(火)

改憲派の首相だから違憲の法律を成立させたがるのも仕方がない、という雰囲気には強い違和感を覚える。改憲派だろうと護憲派だろうと現憲法のもとに選ばれた人には憲法遵守義務があるのであって、憲法学者がそろって違憲というような法案を取り下げないのはおかしい。

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6月10日(水)

今ロンドンです。国際対人関係療法学会です。朝の5時に空港に着き、そのままハードな一日が始まり、今やっとホテルにチェックインできました(こちらは19:30です)。午前と午後それぞれにワークショップ、その後理事会、限定メンバーのみのIPC会議がありました。

IPCとは、対人関係カウンセリング。うつ病の診断を満たさない程度の抑うつ状態の人に対して行う、簡易版の対人関係療法です。短期の対人関係療法も開発され、IPCという概念を残すべきかどうかという話し合いでした。病者の役割を与えないIPCは独特なので残すべきと言いました。

IPCもそうですが、日本で皆さんが頑張ってくださっているおかげで、以前よりもずっと意味のある報告ができるようになりました。保険適応はまだですが、日本は案外対人関係療法の普及度の高い国になってきているようです。良質なままに普及するよう、さらに頑張りたいと思います。

ちなみに、IPCの会議の言い出しっぺは創始者ワイスマン。まだまだお元気です。ワイスマンには前からかわいがっていただいていますが、今日も隣に座って意見を述べられる恵まれた立場に感謝です。

(1)今日、日本から同じく学会に参加している先生から、「対人関係療法をする人は、AHの姿勢を身につけた方がよいですね」と言われました。その理解の深さに感動すると同時に、実は自分も同感です。対人関係療法家の基本姿勢はジャッジしないこと。AHと同じなのです。

(2)しかし対人関係療法は、あくまでも治療者が患者さんに提供する治療法。AHは自分の心に対する取り組み方。全くの別物。その二つを結びつけてしまうと、AHが「治療法」と誤解されそうで心配。治療者が癒えていないとよい治療はできない、というだけの話なのだけれど。

そうそう、今日の理事会で気づきましたが、理事会メンバー(会長・副会長を入れれば9名)の中で、有色人種は私だけでした。「母国語ではなく国際語としての英語を話してほしい」という事前のメールは大変好評でしたが。これからも非英語圏・アジアを代表して頑張ろうと思います。

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6月11日(木)

ロンドンは23時半をすぎました。すっかり帰りが遅くなってしまいました。今日から正式な学会が始まり、終了後には2回目の理事会も開かれました。対人関係療法そのものの発表もおもしろいですが、今日一番おもしろかったのは医療経済学的な話でした。

イギリスのプロジェクトの話。心の病気を治療するための投資は、医療費総額の抑制と、税収増などのプラスの効果と差し引きすると、黒字となるというデータ。心の病があると身体症状も出るし、身体疾患も治りにくくなるからです。人の幸福感を決める最大の因子も心の健康。

メンタルヘルスの話をするととかく「弱い本人が悪い」などの意見が出がちで「他人事」の日本ですが、経済的に見れば「他人」の心の病を治療していくことが自分にとっても得になる、という事実は共有していきたいです。最低限、経済的な話として。もちろん人道的にも当然のことです。

まだすぐには寝られませんが、明日も早朝から理事会です。明日の昼の総会までに、理事会案を作り上げなければならないからです。しかし、国際学会で、民主的な立ち上げから、実際に決めていかなければいけないことなど、自分に経験がなかったことを学べるよい機会になっています。

日本で学会化した場合の学会の持ち方、国際学会との関係など、私の考えを開陳したところ「とてもおもしろい、有望なやり方」と支持を得ました。あとは地方支部(日本の学会もこれになります)を作ることを促進していくのが私の担当になると思います。良質なままの普及だけが願いです。

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6月12日(金)

またまた帰りが遅くなりましたが、学会2日目が終わりました。今朝まで断続的に3日間開かれていた理事会も議題を全部消化でき、昼の総会では理事会提案がみな承認されました。私は理事会に定期的に参加すると共に、メンバーシップ委員会の担当になります。各国への普及が課題です。

学会には、もちろん対人関係療法の研究を精力的にやっている人たちが多く集まりますが、演者の中には、より包括的な研究をしている人もいます。特に対人関係療法が専門ではない人も、データ解析の結果、やはり対人関係療法が最も有力な治療法だと言ってくれます。お世辞でなく

昨日まで知らなかったが、DSM-5の責任者、Dr. Kupferは対人関係療法学会の会員。これからもっと精力的に関わってくださるそう。メールのやり取りはあったがお会いするのは初めてだった。とてもオープンで優しい方だった。写真を撮ったのだがアップは帰国してから。

明日は学会最終日だが、私は夜の便に乗って帰国するので、朝のうちにホテルはチェックアウト。なんだか、朝5時についてその日から日程が始まり、日程が終わるや否や帰りのフライトに乗るなんて、ロンドンの高い物価をうまく避けたと言うべきか、強行軍というべきか。

今日のテーマにもありましたが、思春期の心の対策はとても重要です。自殺との関連でも、その後の人生に及ぶうつ病の反復についても。私が議員だった頃から、イギリスは子どもの心に真剣に予算をつけてシステムを作っていました。「in need」の家庭への支援ももちろんのこと。

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6月13日(土)

今年は、対人関係療法の最初の論文が発表されてから40年。

国際対人関係療法学会はすばらしい成功のうちに終了しました。いつか日本でも開催したいですが、いろいろな意味でまだまだ力が足りません。当面は、理事としての活動を頑張りたいと思います。

40年と言えば、DSM-5の責任者Dr. Kupferと対人関係・社会リズム療法創始者のエレン・フランクは、この日曜日に結婚40周年を迎えるそう。二人とも再婚で、同じ領域、同じ大学で仕事をしていて、今もとても仲がよい。お祝いを言ったら二人とも喜んでくれた。

DSM-5の責任者Dr. David Kupferと。 

本日の理事長講演の中で、突然私がメールした内容が紹介されてびっくりしました。 

自分が強く思いを寄せている学会が終わるというのは、対人関係療法的に言えば「役割の変化」であり、当然悲しさや寂しさがある。しかし今から2年間は、理事の一人として、また、メンバーシップ委員会の委員として仕事をたくさんしなければならないので、悲しんでいる暇もなさそう。

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6月14日(日)

航空運賃節約のため、クアラルンプールで待機中。今の日本時間を見ても全く違和感はない。つまり、時差を感じる暇もないくらいの多忙スケジュールだったということか。明朝日本に着いて、普通の生活の再開、と思ったら木曜日からまた出張だ。

今待機しているところでは、Wifiが壊れていてインターネットに接続できず、皆さんイライラしている。私が発見した接続方法を教えてあげたらとても感謝された。いろいろな国の人が聞きにきて、おもしろい感じ。

考えてみれば、私の人生の中で今ほど政治に危機を感じたことはない。これはAHで言う「怖れ」とは違い、客観的な評価(アセスメント)だと思う。疎外された人々と、攻撃的な政治体制ほど、相性のよいものはない。そういう意味で、日本は今とても懸念すべき状態にあると思う。

「怖れ」の相手に対してこちらが「怖れ」で対応すると事態はさらに悪化する。AHをコツコツと続けつつ、憎悪や軽蔑の思いを持たないように気をつけている。平和な心の自分にできるだけのことをする。そして、平和な心で応援したい人を応援する。力の出し惜しみはしたくない。
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6月15日(月)

憲法を「私たちが従うべきもの」として見ている人が多いのではないだろうか。実際は「権力の乱用を防ぐべきもの」であるのに。権力の乱用が私たちの安全を脅かさないようにという歯止めであるはずなのに。「現憲法でどこまでできるか」という話が出るたびに感じる違和感。
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6月16日(火)

先日初めて開かれた「政治をAH的に語るグループ」ですが、ファシリテーターから感想を聞きましたら、「人数は少なかったのですが、ほんとにみんながこんな風に語る世の中になれば平和だろうなと実感 しました。」でした。本当に世界に広げたいです。

拙著「自己肯定感、持っていますか?― あなたの世界がガラリと変わる、たったひとつの方法」を刊行しました。いわゆる「自分の良いところ探し」「自分を好きになろう」「生き甲斐を持とう」などとは全く別の視点で書かれた本。bit.ly/1BjVp1s
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6月17日(水)

(1)国際対人関係療法(IPT)の理事長講演があまりにおもしろかったのでお裾分け。IPTのトップ10リスト。⑩IPTは研究における比較対照群として作られたが、実際には積極的で有効な治療法であることがわかった。⑨IPT治療者は総じて感じがよい。⑧ウガンダでは、まずい料理を作ることが夫婦間不和の解決の一つの方法となった。

(2)⑦IPTは筋が通っている。⑥IPTは、うつ病、摂食障害、PTSDに対する認知行動療法の独占に挑むものである。⑤精神科医ですらできる(水島個人の苦笑)。④IPTは年代を超えて地域を越えて、役に立つ。③IPTは効く。②私の親友にはIPT治療者が多い。①IPTは人間関係を扱うものである。

すべて、同感。

対人関係療法のよいところは、とにかく患者さんの代弁者でいること。「人間として当然」「症状から考えて当然」というスタンスのとれない人は、対人関係療法の治療者ではないと思う。もちろん小さな誤解は治療の中でちゃんと解決していけるけれど。

米国人は、ある程度の教育を受けている人なら、ものすごく厚い本を読む…一方、米国の書籍を日本にそのまま訳すのはほとんど不可能だ。量が多すぎるから。日本人は本を読まなくなったのか。

学研の雑誌「FYTTE」8月号に、水島広子に取材した 「大人の摂食障害“拒食” “過食”の乗り越え方」という記事が掲載!診断基準、Q&A、体験記、克服のためのヒントなどが載っています。 fytte.jp/magazine/ pic.twitter.com/PW57yXNLMw

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6月18日(木)

しかしまあここのところは体育会の合宿でも思い出すような日々。先週火曜日早朝に出国し、ロンドンで学会(当然宿に帰ると寝る時間を過ぎている)。早朝から会議。月曜日の朝に帰国。昨日は診療して、今日からは名古屋→大阪→京都→大阪と、帰宅できない日が続く。

名古屋で経営者の方向けの講演を終えて、新幹線で大阪に移動中。ブラックな企業が問題となる一方で、従業員のメンタルヘルスのために真摯に悩んでいらっしゃる経営者の方たちがおられることは朗報。経営者のメンタルヘルスと従業員のメンタルヘルスは本来比例するものだと思う。

編集者さんから連絡があり、新刊の出だしがよいとのこと。今までの拙著が比較的「困り感寄り添い型」だったのに対して、今回はそれにプラスして「知的好奇心くすぐり型」だと。うまいことを言うものだ、と感心。 bit.ly/1BjVp1s

私は化粧をしないが、今日の講演の主催者の方から「肌がつるつるに見える化粧をしているのかと思った」と言われて、ちょっとよい気分だった(まあ確実に年はとっているのだが)。大阪に着いて、ようやくホテルに落ち着いた。明日は大阪で初めての、専門家向け対人関係療法セミナー。

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6月19日(金)

今日は「創元社セミナー」という形で、いつも東京で行っている対人関係療法専門家養成のための入門ワークショップを大阪で終日行った。やはり会場の温かさが心地よいし、アンケートを拝見しても「温かかった」というものが多く、対人関係療法の温度を体験していただけたのだなと嬉しい。

この月曜日に帰国するまで出席していた国際対人関係療法学会についても、今メーリングリストに後輩からの報告を書いてもらっているが、「学会そのものが温かい」という意見が主流。対人関係療法は人間が持つ力を信じる治療法だが、人間を信頼し合う専門家同士も当然よい雰囲気になる。

今日で大阪は2泊目(6月通算では4泊目)。明日は京都まで行ってトラウマストレス学会でランチョンセミナー。トラウマ関連の学会で対人関係療法がきちんと話されるは日本史上初めてだと思う。でもこれは間違いなく、今後治療のスタンダードに入ってくると信じている。

どんな治療法を専門にするか、というのは今のところ治療者の個人的特徴をかなり反映していると思う。ただ、「鑑別治療学」は患者さんにどの治療法が合うかに基づいて判断するものである。自分の専門があれば、それの長所と短所、どういう理由でお勧めできるかくらいは言えたい。

安保関連法案は、与党が強行採決を決めれば障害なく通せる状態になっている。私が周りの人と話した感じでは、「まさかそんな戦争に巻き込まれるなんて」というふうな人が比較的多く、こういうのが「平和ボケ」と言うのかなと思った。平和のためには意志が必要だ。

精神科医としての専門である対人関係療法と、趣味というかボランティア活動のAH。それぞれ違う経路で出会ったものだが、私はどちらも深く愛しているし、今後の世界の運命を握るものであるような気がする。つまり、人間の力を必ず引き出してくれるもの、ということだ。

私はこの10年間、政治という「色」を抜くための努力をしてきた。立場を明確にしない方が、あらゆる人とつながることができ、AHの普及に役立つからだ。それはかなり成功してきたと思う。また、今でも、「外で何が起ころうと心の平和を保つことはできる」ことを信じている。

「政治色」を抜くということは、政治に対する関心を失うこととは違う。政治や選挙のシステムなど、あるいは憲法の位置づけについて、より根本的なところで「怖れ」を手放し、人の本質であるあたたかいこころ(愛)を発揮するための提案をしてきたつもりだ。これは党派に関係なく。

(1)もちろん「疎外されている人を減らしましょう」などのメッセージは発してきた。しかし、リアルタイムで国会でトピックになっていることについて、自分の賛否は明らかにしないようにやってきた。賛成する人にも反対する人もそれぞれの事情がある。どちらかを押しつけるような

(2)ことは、AHの精神にすら外れることだと思ったからだ。もともと血気盛んな私にとって、これは案外な修行であった。しかし、今回の安保法制はどうだろうか。私たち日本人の一つの美徳に、「先祖を尊ぶ」というものがある。本当に私たちは先祖の苦しい経験から学んだのか?

特攻隊に行くことになって、たまたま機体の故障のために戻っている最中に終戦を迎えた安倍首相の父上晋太郎氏は今の息子を見てどう思うのだろうか。「あんな馬鹿な戦争」と、自分の義父が責任を担っていた戦争を位置づけた晋太郎氏だったら。

いろいろ考えてみると、「先祖は大切に」とか「親の言うことを聞こう」などといういわゆる「日本人の美徳」を最も裏切るのが今回の安保法制であるように思う。私は若い頃日本が嫌いだったが、年をとるにつれ、その価値に気づいてきた。だからそういう視点を持てない今回の法案は

本当に困る。確かに、疎外された若者が、「人生をすべてリセットしたい」と望む気持ちはわかる。しかしそのリセットの方法は、何もの人命を巻き込んだ政治である必要ではなく、単に政治機構を変えたもので十分なはずだ。まあ、引き続き注目して行くつもりだ。

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6月20日(土)

今日は大阪から京都まで出張?し、トラウマティックストレス学会で「PTSDに対する対人関係療法」の講演をした。有料ランチョンセミナーであったにも関わらず、多くの方が参加してくださった。今年はNIMHの大規模研究の結果が発表された年であり、最新の報告ができてよかった。

いろいろな治療ガイドラインで「PTSDの治療にはエクスポージャー(曝露)が必要」とされている。しかし、トラウマ体験そのものには手を触れず、現在の対人関係に焦点を当てる対人関係療法は、恐怖を伴わず、現在の生きづらさを扱う治療法としてニーズがある。

対人関係療法で現在の対人関係が改善され自信を得た人は、自らトラウマ体験にエクスポージャー(曝露)するようになる。エクスポージャーと対人関係療法、入り口が違う二つの治療法が結局同じことを達成するのであれば、入り口は複数あった方がよい。対人関係療法は脱落率も低い。

今回の大会長・岩井圭司先生(精神科医・兵庫教育大学教授)は、前から存じ上げていたが、中井久夫先生(神戸大学名誉教授)のお弟子さんということを今日初めて知った。岩井先生に拙著「トラウマの現実に向き合う」をご紹介くださったのも中井先生だそう。改めて感謝。

PTSDに対する対人関係療法を開発した私の兄貴分マーコウィッツに先日ロンドンで今回の学会の話(日本の学会でPTSDに対するIPTを初めて話すこと)をしたら、「僕のスライドをあげようか?」と言うくらいに喜んでくれた。結局スライドはもらっていないが…。

NIMH研究の結果で興味を引いたのは、「持続エクスポージャーを受けたい」と希望した人が対人関係療法を受けても問題ないが、「対人関係療法を受けたい」と希望した人が持続エクスポージャーを受けると症状がむしろ悪化したということ。複数の治療の選択肢は絶対に必要だと思う。

しかし、現在の対人関係に取り組むことでフラッシュバックも軽減されるなんて、本当に人の精神は興味深い。何となく選んだ精神科だが、今では本当によい選択をしたと思っている。

「職場の仲間とギクシャクしていたり、仕事ができない後輩や話が通じない上司に頭を抱えていたり……」水島広子のインタビュー記事が掲載されています。 →「どんな職場でもうまくいく秘訣」 | 「マイナビウーマン」 

水島広子講演のお知らせ: 「人材育成・組織づくりの知恵」【なぜ、“女”は、組織を乱すのか?】 7月6日(月)13:30より 会場:豊島区立舞台芸術交流センター(あうるすぽっと) 詳しくはこちら→http://fwseries004.peatix.com/#thisiscanonical

 

中井久夫先生の話が先ほど出たので、もう一言。以前にツイートしたかもしれませんが、中井先生は阪神淡路大震災のメンタルヘルス切り込み隊長でした。トラウマをよく勉強され、とても尊敬できる方です。拙著「トラウマの現実に向き合う」を読んで、手書きのお手紙をくださいました。

さて、出張がちだった6月も今夜で終わり。大阪には通算5泊、ロンドンに3泊、飛行機におそらく2泊。明日のAHのワークショップが終わったら、夜東京に帰る。子どもたちが成長したので可能になったスケジュールだが、こちらも年をとって「家のベッドで寝たい」です。

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6月21日(日)

「政治とのAH的な関わり方」ワークショップ、とても温かく未来につながる力強さをもって、大阪で行うことができました。参加者の皆様に感謝します。私たちは政治にまつわる怖れに触れているばかりで、実際の政治に触れたことはないのではないか?という刺激的な発見もありました。

以前ジェリー・ジャンポルスキーが「愛のメガネで見る」ことを端的に示してくれたハートのメガネ、パリで買ったと言っていましたが、何と、大阪にも普通に売っているようです。私もちょっと借りてかけてみました(左)

他のテーマは本でカバーできても、「政治とAH」だけは体験しないとぴんとこないかもしれない、と思い、これからもちょこちょこ開催したいと思っています。

「自分はちゃんと生き延びるのだろうか」と心配だった出張の嵐の6月。とりあえず無事に帰宅してホッとした。連日の講演は一応満足できる内容だった。さすがに今朝あたりは疲れ気味だったが、これはさすがAH効果、ファシリテーターをしていたらかえって調子がよくなった。

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6月22日(月)

とても気になるのは、安保法制に主な(私から見ると偏執的な)エネルギーが傾けられてしまって、今の日本にとってもっと重要なことが置き去りになっていること。より基本的な「人間の安全保障」のためには、貧困、社会保障制度のあり方など、もっと優先して取り組むべき課題がある。

「政治をAH的に考えるワークショップ」を2回行ったが、どちらにも共通したのは、朝「政治とAHなんてあまりにも対極的でどう結びつくのかわからない」と言っていた人も、夕方には「政治こそAH」と腑に落ちてくださること。この気づきをもっと共有していきたい。

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6月24日(水)

私の父は亡くなるまで「戦争を思い出すから」とカボチャを食べなかった。友人の親でも、芋類やカボチャを同じ理由で嫌がる人が何人もいる。子ども時代、食べようとしていたものを見知らぬ大人に奪い取られた人も。戦争には飢えがつきまとう。そういう意味でも生存の危機そのもの。

「政治をAH的に考えるワークショップ」を2回終了して思うのは、嫌なニュアンスで使われる「政治」(の話題も含む)とは、要は「怖れ」のことを示しているのだとわかる。それが「怖れ」であれば、もちろん話題にしにくいし、不安や絶望などネガティブな感情ばかりを生み出して当然だ。

AHのワークショップに参加していただけるとわかるのだが、本来の政治は、「怖れ」とは何の関係もない「形」だ。そこに愛を乗せるか、怖れを乗せるかは、他のテーマと同じ。なぜか政治だけがいつも怖れを乗せられてしまうので、忌み嫌われたり「取扱注意」と思われたりするのだと思う。

平和でない「平和運動」はしたくない。活動の内容とエネルギーが違うのは本意ではない。怖れにとらわらず、あるいは、自分の怖れと認めた上で、戦争は困るという話を続けていきたい。

相手がこうだから、自分はこれしかできないという話はしたくない。自由を何よりも重んじる私にとって、誰が何をしようと心の自由があるというのはとても大切なこと。たまたまAHでも同じことを言っているが、「外で何が起こっていようと心の平和を選ぶことができる」のはその通りだ。

同時に、それは「外で何が起こってもよい」という意味ではない。自ずと、心の平和に合った環境がある。戦争のない社会もその一つ。「形」としては「戦争のない社会」を目指す。でも、心の姿勢としては「怒り」ではなく「心の平和」を目指す。それが私の今の目標。

スピリチュアリティを「べき」で考えてしまうと、どうしても苦しくなる。そうではなく、自分の感じ方を肯定し、「人間だからしょうがないな」と思えることこそ、AHの第一歩だ。

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6月26日(金)

女性医師向けサイト『Joy. net』に水島広子のインタビューが掲載されています。 joystyle.net/articles/14 ”この連載では、インタビューを通じて一人の女性医師がどうキャリアを築いてきたのかに焦点を当てていきます”

私は新刊「自己肯定感、持っていますか?」を今の社会の空気を吸いやすくするために書いた。他人へのリスペクトがないところに自己肯定感はできない。現政権を見ていると、とても意見の違う相手をリスペクトしているように見えない。保守ってそんなに非人間的なものだったか?

今の自民党に見られるような、言論の弾圧(勉強会の抑制、OB議員の発言抑制、マスコミへの圧力と癒着)は看過できない。官僚出身者と松下政経塾出身者に支配されている今の民主党が代替勢力になるとは到底思えないけれども、民主主義を守るために必要なことは最低限押さえておきたい。

この前の国際対人関係療法学会でアイルランド人と会ったが、彼らは「自分たちは敬虔なカトリックだが、国民投票の結果同性婚を認めた」と誇らしげにしていた。「つまりそれほど人権意識が高いっていうこと?」と聞いたら「さあね」と答えていたが。日本もそんな国になってほしい。

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6月27日(土)

精神科の医療は、良心的な提供者によって、人手不足の中何とか頑張っている。しかし安保法制が成立した暁には、PTSD等を病む人が自衛隊員を中心に増えるだろう。その受け皿が日本の臨床にあるかと言えば、ないと思う。

日本はもうだめか、と絶望的になっていたところ、重病から生還してくださった原口一博さんが心の平和の重要性を含めて、今までの政治的キャリア、本来の頭のよさを生かして、安保法案の委員会質疑に立とうとされている。こんな頼もしいことはない。人格、政治志向とも信頼し切れる方。

やはり人の障害度に最も影響を与えるのが、精神科的障害なのです。最も重視すべき領域だと思います。精神的に健康であれば、身体障害など、多様な受け入れ方ができます。「自殺するくらいならいろいろな就労支援を生かしてほしい」と言う人は、本質をわかっていないと思います。

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6月28日(日)

今日は対人関係療法研究会の「特別編」で、参加者が治療をしている患者さんの役、私が治療者の役をする、というロールプレイばかりの一日だった。質を落とさず普及させるためのトレーニング法は常に考えているが、今日の形式は「勉強になった」との感想も多くホッとした。

今日の研究会の感想として世話人の一人が言っていたのは「患者さんを演じる治療者の皆さんが、あまりにも迫真の演技だった(本当に、アカデミー主演賞をとれるくらいに!)のは、日頃から患者さんのことをきめ細かく見ているからだと思った」ということ。まさに対人関係療法の魂。

国内外で対人関係療法に関わっていると、その中心となる人間へのリスペクトや温かさをどんな場面でも感じる。もちろん治療の場で。あるいは、治療者の指導の場で。治療者同志の交流で。学会の運営の仕方で。どこにも評価を押しつけたり怖れをあおる場面がないのが、とても好きだ。

自衛隊の場合、「個人の感情など押し殺して仕事をすべき」という「モラル」があるため、対人関係療法的視点から見ても、メンタルヘルスにはすごく弱いと思います。マッチョこそ適応力がなくメンタルに弱い、ということをうまく共有していければよいのですが。

今回の安保法案は、子どもや大切な人たちのことを考えて絶対に反対ですが、自衛隊員の方達のことを考えても反対です。トラウマ体験を慢性PTSDに移行させるかどうかの一番の鍵が、社会的サポートです。でも、「個人の感情など押し殺して…」では、よいサポートが得られません。

(1)ときに。自衛隊員に違憲である可能性のある任務を背負わせることについて、自衛隊員への思いやりはないのだろうか。自衛隊に志願した時点で、死んでもよい人たちだと思っているのだろうか。

(2)私が臨床的に知っている自衛隊員の方達は、案外トラウマ持ちである。だから自虐的であり、自分により厳しい条件を課そうとして自衛隊に入隊した人もいる。安倍首相は、そういう人に命の危険をおかして、国際関係を乱す仕事をさせようとするのか。必要なのは癒しだと思うのだが。

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6月29日(月)

水島広子が北海道新聞「どうしんweb」で始まった「週刊コラム(5人の視点)」で「こころの健康術」というコラムを担当しています。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/lifestyle/weekly_column/
http://www.hirokom.org/news/dosihi-column.jpg

「どうしん電子版は、北海道新聞購読者向けのサービスです。 北海道新聞を定期購読されている個人契約の方が対象となり、会員登録をすることでご利用いただけます。また、現在北海道新聞を購読されていない方も、新聞購読と同時に… 
https://dd.hokkaido-np.co.jp/member/https://dd.hokkaido-np.co.jp/member/

”「イライラ」は…” 東京新聞:<こころの健康便>に水島広子の新しいコラムが掲載されました。 イライラを抑えるには 相手の事情をくみ取ろう:栃木(TOKYO Web) tokyo-np.co.jp/article/tochig…

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6月30日(火)

拙著「自己肯定感、持っていますか?」amzn.to/1U3eX05 と「本当の自信を手に入れる9つのステップ」 amzn.to/1GJBTrn がそろって増刷になる。似たようなタイトルだが内容は全然違うのでぜひ両方読んでみてください。

「自己肯定感、持っていますか?」amzn.to/1U3eX05  は、刊行から1ヶ月もたたないうちの増刷決定。今の社会の癒しになれば、という思いを込めて書いた本なので、多くの方に読んでいただけるのは嬉しい。

「Kiite!」7月号に「水島広子のこころの応援談|仮面をかぶる私」が掲載されています。 kiite-kiite.com/latest 「Kiite!」(きいて!)は全国の郵便局で買える女性向け月刊誌です。

 

2015年5月のツイッターより(抜粋)

2015年5月のツイートのうち、反響の大きかったものの抜粋です。

スタッフによるツイートも始まっておりますので、区別のため、
スタッフによるツイートは(スタッフ)と書かせていただきます。

2015年5月のツイッターより(抜粋)
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5月1日(金)

今度講演する会社で拙著「大人のための『困った感情のトリセツ』」を皆さんに配布してくださることになった。版元の方は「社員教育にこの本を使うなんてすてきな会社ですね」と。大手で恵まれているから、などと言ってしまえばおしまいだが、こういう話は明日の希望につなげたい。

以前から、AHを義務教育に取り入れてほしい、という声は一貫してあった。私自身、AHの考えを基盤にした学校を作ってみたいと思ったこともある。私たちの子孫が幸せに地球と共に幸せに生きていくための最後の手段のようにも思っている。得意分野の方、ぜひご連絡ください。
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5月2日(土)

私のウェブサイトから、東京新聞に毎月連載しているコラム「こころの健康便」にリンクできるようになりました。私の顔写真の右下あたりです。 http://www.hirokom.org/ 
とちぎ版からスタートしていただきましたが、現在北関東全域に載っています。

子どもにもAHを、と考えるとき、まず私の頭に浮かぶのは「子どもこそAHの先生」ということ。小さい子どもたちは、おもちゃの取り合いで喧嘩はしても、他人の人格に評価を下したりしない。喧嘩をしても直後には仲よく遊び、今を生きる天才。助けてと頼めば限りなく優しい存在。

子どもの中の温かさを見つけて「○○ちゃんは優しい子だね」とほめてあげたり、かんしゃくを起こしている子どもを見て「○○ちゃんは困っちゃったんだね」などと確認してあげることが、子どもと一緒にAHの絵本を読むような体験になるのではないかと思っている。
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5月3日(日)

今朝の朝日新聞で読んだが、九条改憲論者だった方が、シリアで「日本人だから」と命を救われ、九条の重みを知った、というエピソードは、安全保障を考える上で象徴的だと思う。頭の中での「理想」と現実はかなり違うということだ。

私は「無防備の中に安全がある」というAHの言葉が好きだが、「我が国は戦争しない」と公言することが、自国の安全を守り、他の国の人たちからも「進むべき方向」として見られていた、という貴重な時代をどうしてわざわざ壊してしまったのだろうか。現実を知らないとしか言えない。

同時に、世界平和のためには自分の心の平和、という原則は私の生きる柱。情勢が心配だからと、自分の心の平和を犠牲にするのは本末転倒。絶望している時間があったら、コツコツと、執筆、講演、AHの活動、身近な人たちに与えることを積み重ね、暴力的でない表現を心がけたい。

それが誰に押しつけられたものにしろ、戦争放棄というのは明らかに時代を先取りしたものだ。言語も持ち、家族を大切にする人間は、戦争以外の解決手段を必ず持っている。疎外感のあるところに戦争が起こってくるのだとしたら、日本の経済貢献は平和的な方向に働き得るはずだ。

唯一の被爆国という立場も、他国から軽視されない根拠になる。これは、いろいろな国の人との交流で身にしみた。どん底を知ったからこそ、前を目指せる。「勤勉で、誠実で、平和主義の日本」。そんなブランドがあったからこそ、私は40カ国以上の国を平和に旅することができたのだ。

そんなことを考えながら、私が今加筆修正中なのが、リスペクトの本なのです。まさに今の時代にヒットすると思います。自己肯定感が低い人が多い中、その解決策が他者へのリスペクトにある、という話はものすごい朗報ではないでしょうか。6月刊行予定です。

私は戦争が嫌いです。暴力も嫌いですし、子どもとの日常生活を壊すものが全て嫌いです。自分の生育過程は決して順風満帆なものではありませんでしたが、戦争の不安がなかったことだけは感謝しています。同じだけのありがたみを、我が子にも与えたいと思っています。どうでしょう。
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5月4日(月)

(スタッフ@mizustaff )
昨年11月に朝日新聞「be」に掲載された水島広子のインタビュー記事がデジタル版にもあがっていました。
(元気のひみつ)精神科医・水島広子さん 「心の掃除」広めたい:朝日新聞デジタル : http://digital.asahi.com/articles/DA3S11465819.html (全文を読むには無料の登録が必要)

「これから戦争になるのなら、留学もできなくなるし何かを努力しても意味がなくなる。だからもう何もしない。どうせ死ぬから勉強しても無駄」と言う若者に出会った。ちょっと前まで言っていた「世界のいろいろな人とつながりを深めて豊かな人生を歩もう」という話はどこに。
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5月5日(火)

今朝の朝日新聞で知ったこと。故・菅原文太さんは、政治の役割は二つ、一つは国民を飢えさせないこと、安全な食べ物を与えること、そしてもう一つは絶対に戦争をしないこと、と演説していたそうだ。まさにぴったりくる。

愛と怖れでは、結局愛が強い。怖れとは、愛を求めている人の悲鳴だから。だから私は、「戦争反対!」というパフォーマンスよりも、怖れている人たちの癒やしに力を入れている。日本人が政治にそれほど関心がないとすれば、癒やしの方にもっと関心があるかもしれない。

ふう。やっと「リスペクト」の本の書き直しが終わりました。自分を癒やすことなく他人を癒やすこ不可能だと思います。癒やされた人と関わっていると、自分も癒やされてきます。このあたりの人間が及ぼせる影響は、感動的です。 https://twitter.com/mind_water/status/5955826614914334730

政界には戻らないと決めて以来、政界のいろいろな問題が目につく。政界に戻るという目標を持っていたら、こんなに自由に発言できなかったのだろうなとも思う。私の同志の原口一博衆院議員は、そんな私を「どこまでもまっすぐ」と言ってくださった。明日死んでも後悔はない。
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5月6日(水)

昨日直しが終わったと思った「リスペクト」の原稿、今日見てみたらまだ不十分だった。とりあえず今の自分が納得できるまで直した。結果としては、水島版「ゆるすということ」になった気もする。売れにくいテーマかも知れないが、皆さん読んでください。6月刊行予定です。
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5月7日(木)

今日はテレビ朝日のインタビュー収録でした。ディレクターもインタビュワーも女性、カメラのみ男性でしたが、とても楽しい現場でした。放映日など詳細がわかったらお知らせします。
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5月8日(金)

政治活動中私を悩ませたデマだが、今度は栃木では「水島はキリスト教の日本代表になった」から仏教徒とはつきあえない、というデマがあるらしい。AHのことを故意に勘違いしているのかもしれないが、もちろんAHも私も、特定の宗教と関わるものではない。
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5月9日(土)

自分の中の弱さに向き合えることが、本当の強さだと思う。
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5月10日(日)

銃の所持が許されている社会では、例えば日本であれば「名刺か財布を出すのかな?」と思われる、背広の内ポケットに手を入れる動作が、「銃を出すかも知れない」と相手を警戒させる。自己防御のための銃も当然必要となる。不信感の満ちるそういう社会に、私は住みたくない。

「戦争をしない日本」という国際的ブランドは、まさに、「誰も銃を持っていない社会」と同じだったと思う。日本がどう振る舞おうと戦争にはつながらない、日本は戦争には荷担しない、という認識は、少なくとも軍事的には他国の信頼を得ることにつながったと思う。

今度の法案が通るということは、日本も国際的に「銃の使用が許されている国」になる、ということと似ていると思う。相手の警戒心を呼べば、自分のリスクがそれだけ高くなることは当然だと思うのだが、そんなに危険好きな人が多いのだろうか。
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5月11日(月)

ルワンダのジェノサイドなど、疎外された人たちがどれほど非人間的な言動をとるかには驚かされるが、AH的に考えれば疎外とつながりは相反することなので、考えてみれば不思議はない。もっと日常的なレベルでも、攻撃的な人は疎外されている人、と見る努力を続けたい。

(1)NYテロの日に生まれた息子(中2)は、やんちゃも勉強もスポーツも学級委員も一人旅(それも屋久島や礼文島)やキャンプへの参加も、親の私から見ていても羨ましい、頼もしく優しい存在です。友達を作る力も目を見張るほどです。この子については現在何の心配もしていません。

(2)私が溺愛して育てたから、と言えばそれまでなのですが、息子が保育園児だった頃、「いい?男はね、自分が弱い男だと知っていれば本当にいい男なんだよ。それを知らない男が女に暴力をふるったりするんだよ」と言ったら、「●●ちゃんはいい男?」と満足げにしていました。

(3)だから今でも、友達に差別をせず、とても優しいです。素行不良になってしまった幼なじみについて姉に「つきあいやめなよ」と言われても、「保育園のときからの幼なじみだからね」などと言って優しく接している姿に、つながり社会の希望を感じます。

「戦争したいなんて人はいない」という言葉を素直に信じれば(実際、戦争は国民の経済活動と健康を大きく損ねるので経済発展上明らかに不利。私は、仮に自分が生き残ったとしても、焼け野原からの再出発はちょっとうんざり)、そのための努力をしてほしいと思う。本当に戦争したくなければ。
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5月12日(火)

部活の日なのになかなか起きようとしない息子。「抱っこしてあげようか」と言ったら「やめて!」と怒鳴られた。親友みたいだった息子も、ちゃんと反抗期に入っている。精神科医としては嬉しいけれども、母親としてはちょっと寂しい。

防犯と国際的な戦争は全く違います。防犯は警察力です。私は警察力を全く否定していないし、国連軍(私は賛成)は限りなく警察に近いものだと思う。そこまでは賛成です。もちろん国連軍はまだありませんが、安保理決議に基づくものはそれに近いでしょう。

(スタッフ@mizustaff)
5月13日(水)に、水島広子がテレビ朝日『モーニングバード』 @morningbird_tv の『イマドキ白書』というコーナーにインタビュー出演する予定です。テーマ:「女性同士の人間関係」。
詳しくはコチラ http://blog.goo.ne.jp/mizucx/e/855187f3e11ff1f2f6e7a3dfb716e26f
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5月13日(水)

今朝のテレビの影響で、拙著「女子の人間関係」がアマゾンで12位になっている・・・もちろん売り切れていますが、来週頭までには何とかすると版元が言っていました。http://amzn.to/1JbAM99

国際対人関係療法学会(ISIPT)の理事選にノミネートされて出馬していましたが、当選したそうです。アジアで唯一の理事です。日本人で国際学会の理事というとかなり名誉なことだと思います。それも大好きな対人関係療法で。2年間の理事の任期ですが頑張ります。

拙訳「探すのをやめたとき愛は見つかる」がまた重版になるとの連絡。カリフォルニアの男子刑務所で私がボランティアしていた「ワーク」です。確かに効果的な「ワーク」で、受刑者の方たちとのいろいろな思い出がよみがえります。http://amzn.to/1IxgmIv

学会の理事選というのは国内外含めて初めて出馬しましたが、履歴と出馬表明文を英語で書いて、それをもとにインターネット上で選挙が行われました。有権者は学会メーリングリストに登録している学会員たちです。国政選挙にしか出馬したことがなかったので新しい体験でした。

今日はフジテレビのインタビュー収録でした。放映日が近くなったら詳細をお知らせします。診察室で撮ったのですが、「もっと病院という感じのところがありませんか?」と聞かれて、「ここが一番それっぽい場所なんですけど…」と苦笑してしまいました。一応聴診器とかもあるし。

(スタッフ@mizustaff)
今朝の「モーニングバード」が記事になっています。http://www.j-cast.com/tv/s/2015/05/13235020.html

収録で話したことの全体から考えると、「これだから女は困る」みたいな部分だけ強調されていた気がして、やや不本意ですが、本を読めば理解していただけるので、ぜひ本を読んでいただきたいです。
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5月14日(木)

拙著『女子の人間関係』オーディオブック版が、以下のURLにて販売開始されました。目の悪い方や、長文を読むと目が疲れて大変という方はぜひどうぞ。
http://www.febe.jp/product/208538

拙著「女子の人間関係」、また増刷が決まったそうです。本当にテレビの影響は大きいのですね。とにかく本を手にとってくださる方が増えるのは嬉しいです。アマゾンは来週頭には入荷されるそうです。http://amzn.to/1JbAM99

安倍首相の会見を見た。今度の法案が成立することによって「日本がアメリカの戦争に巻き込まれることは絶対にあり得ない」と言っていた。この領域でこんな断定的な言い方を受け入れる人が多いとしたら、日本は教育失敗国だと思う。

「すでに一国で自国の安全を守れる時代ではなくなった」と首相会見。冷戦時代が仮にイデオロギー(私から見ればメンツ)による対立だったとすれば、現在は、「疎外されている人たち」が、普通に暮らす人たちの安全を脅かす時代になっている。疎外される人を減らすことが重要では。

以前、「日本にまた治安維持法ができるかも」と言ったときのわが子達の反応は、「やばいじゃん」だった。母親が政府と違う意見を堂々と言っていることを知っていたのだろう。今回の法案については、旧知の自民党議員でさえ(私の友人なのでまとも)「これが法律になったら日本がやられる」と焦燥感。
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5月15日(金)

あたたかいコメントをありがとうございます。必要なのは戦いではなく癒やしだ、と気づいてから、日常会話からも「戦う(闘う)」をなくしました。「平和のために闘う」のではなく、平和のためにこそ癒やしを続けていきたいと思います。
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5月17日(日)

穂高養生園での2泊3日のAHワークショップが終了して帰途についたところ。全国から集まった皆さんととても豊かな時間を過ごしました。AHと養生園の組み合わせは素敵です。養生園のスタッフの方にも感謝です。

(スタッフ@mizustaff)
水島広子 夏季特別企画
「みんなで学ぶ対人関係療法」
◆日時:7月4 日(土) 10:00~16:00
◆場所:東京産業貿易会館6階 商工会館研修室 (JR浜松町駅徒歩5分)
本日午後9時から受付開始です。
詳しくはこちら→ http://ipt-event.com/

資格のない方、当事者の方にも参加していただける対人関係療法のセミナーです。ぜひご参加ください! お会いできるのを楽しみにしています。
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5月18日(月)

転載許可が得られた拙稿や、ツイッターのまとめなど、私のウェブサイトhttp://www.hirokom.org/ の「エッセイ等」から読めるようにしました。これからも随時更新していきますので時々見てください。ようやくウェブサイト更新の人手を確保しました。

ツイッターの世界は、自他の「領域」を考える上でとてもわかりやすいと思う。それぞれが自分の「領域」の中だけに留まっていれば、誰も不快にならないはず。相手の「領域」に踏み込んで決めつけたりするところから、不快が始まる。つぶやく側も受け取る側も。

自分の「領域」のことを決めつけられた、と感じたときに、「相手がそう思っただけなんだ」ととらえ方を変えるのは、平和のためにとても重要な意識の転換だと思う。

相手から攻撃を受けたと思ったときに、それを「相手には事情があるのだな」と読み替えることは、相手への温情ではない。自分の心の平和のためであり、自分を大切にするということだ。
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5月19日(火)

(スタッフ@mizustaff)
水島広子の『こころの応援談』が連載されます。販売は全国の郵便局です。
→ 郵便局限定販売の女性誌『Kiite!』5月22日創刊 (ITmedia eBook USER) – Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150518-00000038-it_ebook-ent

今度創刊される雑誌、書店ではなく郵便局で販売というおもしろい着想。私の連載「こころの応援談」も載っています。ぜひお手にとってみてください。 http://bit.ly/1Fr83eP

国際対人関係療法学会の理事として、特に非英語圏への普及をはかるため、国際学会の各国支部を作っていくつもりだ。それに備えて、日本で2007年からの歴史がある対人関係療法勉強会の役員もバランスのとれた重量級の先生方にお願いした。http://bit.ly/1Fr83eP

衆議院議員時代に盟友だった平岡秀夫さんは、法務大臣等を歴任されたが、総選挙に2回落選し、政界を引退することになった。今後もリベラルな弁護士活動を続けていかれると思うが、ああいう人材をどんどん失っている国会はきつい。

「今の民主党は官僚出身者と新自由主義者に支配されている」と、友人の現職議員。どちらもパワー志向と考えれば、結党の精神からすっかり変わってしまっている。イギリスを見ても健全な二大政党制が幻となった今、比例中心選挙で複数連立政権が最善だと思うが。政治が死んでしまう。
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5月20日(水)

今日は経営者の方たちを対象とした講演でした。大人数でも、話しているうちに一人ひとりとつながる感覚が持てるのが、講演の醍醐味です。今日もそんな雰囲気でした。

価値観を共有できる人でも、政治について話すと「難しくてわからない」という答えが多い。政治は何かの形で「怖れ」を喚起するのだろう。無関心も「怖れ」の一つの形。AHと政治のワークショップを続けながら、ヒントを見つけていきたい。価値ある政治家をこれ以上失いたくない。
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5月21日(木)

初めての選挙の時、疲れ果てて事務所に帰った後インタビューをしてくださったというメディアの方から、「短時間だったが癒された」というコメントと、当時の写真が送られてきた。私の「着ぐるみ」はいろいろ変わるけれども、内容はわりと一貫しているのかな、と落ち着いた。感謝。
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5月22日(金)

人それぞれ、与えられた入れ物(身体、事情)に入っているけれども、中にある本質は同じ、あたたかいこころ(愛)。入れ物には限界があるしぶつかると傷つく。それを否定しても始まらない。始まりは、本質を感じるところから。

よく知らない人から執拗な「攻撃」を受けるとき。その土俵にのって自己正当化を始めると大変な消耗になる。「こんなふうに万事に評価を下して生きることは苦しいだろうな」と思うことによって、心の平和を保つようにしている。これは上から目線ではなく「ご苦労様」という気持ち。

(1)希死念慮が強まる時は、だいたい「自分はだめだ」と思わされるきっかけがあるはずです。

(2)「衝撃は待っていれば去る」と信じできるだけご自分に優しくしてあげてください。薬(睡眠薬が処方されていれば)を飲んで寝てしまうのもかなりお勧めです。目覚める頃には衝撃が去っているかも。

このシンプルなパターンを知らない人が多いというのが私の日常的な問題意識です。死にたくなった時はきっかけがあるのです。必ず探してください。人生全部の問題ではないのです。

自分に優しく、というのは私の理解では、自分を「べき」で縛らないこと。出てくる感情も、「こんなときにはそうだよな」と肯定すること。現実に逆らっても何も出てきません。
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5月23日(土)

今日は富山で講演でした。皆様熱心で居眠り者もなく、とても楽しい講演になりました。今帰途についています。北陸新幹線(かがやき)に初めて乗りましたが、感想は「和風」「行き届いている」です。

考えてみればAHとは、「私たちの本質はあたたかいこころ (愛)」という前提に基づく信念体系。信じるか信じないかは完全に個人に委ねられている。私は信じた方が生きやすいので信じているだけだ。他人に干渉するつもりもない。

ちなみに私は今日まで「グランクラスシート」なる席が新幹線にあることを知らなかった(もちろん利用したこともない)。日本社会の格差が広がっていることをうかがわせる現象だと思った。グランクラスシートを否定するつもりはなく、単に一つの現象として。

「勤勉に誠実に生きれば中流の暮らしができる」という軸を失った日本は、どこに漂流するのだろう。私は新しい軸を「心の平和」に置いているし、すべての活動をその軸にそってやっていこうと心がけているが。
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5月24日(日)

AHグループは言葉でつながるものですが、それが苦手なアスペルガーの友人にも植物担当という立場で参加してもらっています。よく、自分が世話している植物をうっとりと眺めています。自然とのつながり、心の平和を感じているのでしょうね。 https://twitter.com/tomokoko513/status/601677178770591744
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5月25日(月)

私の大切な友人の家庭。不運な出来事が過酷なまでに重なって苦しい状況になっていた。少しだけ専門知識を伝えてみたら見事に家族再統合が実現しつつある。友情と専門知識のバランスは難しいが「相手のためにできること」で整理すると案外すっきりする。もちろん相手の領域とプロセスを大切に。

私はもともと「友人はいない」ということが自慢でした。もちろん親しい人はいますが、友人維持のために汲々としないことが自分の個性だと思っていました。AH中心の生活になって本当の友人ができました。とても嬉しいことです。魂がつながることが本当の友人ですね。AHの世界以外でも。

友人の維持に汲々としている方は、6月刊行の拙著「自己肯定感、持っていますか?」をぜひお読みください。図書館にも入れてもらってください。
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5月26日(火)

他国の領土を攻めるということは、そこに暮らす無辜の人たちの命を脅かし奪うということ。私たちは頭脳と人情を与えられているのだから、もっと賢い解決法を考えなければならない。それだけの器量がある人が、政治の現場に増えなければ。
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5月27日(水)

改めまして、明日のEテレインタビュー出演のお知らせです。「そのダイエット、危険かも」です。詳しくは http://bit.ly/1LH8B0D

不思議に思うのは、私が戦争反対と言うと「戸締まりをしないのか」という反応が出ること。私は幼少期に自室から泥棒に入られた経験があり、しばらく怖い夢ばかり見ていた。今でも戸締まりは厳しい方。自分の家の戸締まりと、他国に出かけていってする戦争と、どうして重ねるのだろうか?
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5月28日(木)

議員時代からいろいろな局面で助けていただいた吉峯啓晴弁護士が、本日65歳で急死された。この前お電話をいただいたばかりで、近々食事をしましょうということになっていた。有能な弁護士であると同時に政治も含め多方面で活躍された、信頼・尊敬できる方だった。ただただ衝撃。

(スタッフ@mizustaff)
まもなく水島広子がインタビュー出演します!
NHK Eテレ 19:25 オトナヘノベル「そのダイエット キケンかも…!?」http://twitter.com/NHK_ETV/status/603868827823185920
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5月29日(金)

今日は高知出張。今年2回目の高知です。夜は元衆議院議員の五島正規さんたちと会食なので一泊します。

高知滞在中。尊敬する元衆議院議員五島正規さんと今年2回目にゆっくりお話した。五島さんは76歳になられた今も大変な勉強家だ。最近の国会議員が、文章を深く読む能力を失ってきていると懸念されていた。他にもいろいろと心配を共有したりいろいろ教えていただいたり。貴重な先輩だ。

五島さんはジャッジメントとアセスメントの違いがよくわからないとおっしゃっていたが、五島さんくらい自我を手放して無心にいろいろと観察される方は、そのジャッジメント?が限りなくアセスメントに近づくのかな、などと思った。

私は学生の頃、いろいろな意味で「自衛のための戦争」でなかったものはないのだな、と腑に落ちたことがあった。どんな戦争もある立場から見れば「自衛のための戦争」。歴史から学んで目指すべきは「人間の安全保障」であり、いつまでも「自衛のための戦争」に留まってはいけないと思う。

高知には毎年来ていますが、いつも別の病院での研修だった。今年は初めて五島正規さんの病院で講演できた。驚いたのは、病院の7階?に、バナナやパパイヤの緑が育つ円形のホールのようなものがあったこと。五島さんが求めて作ったものらしいが、もちろん患者さんの癒しにもなる。

思い出したのが、第一次クリントン政権の労働長官ロバート・ライシュの「勝者の代償」だ。人は余裕を求めて働く。しかし働くほど、生活レベルを落とせなくなりもっと働き、余裕はなくなっていく。「自衛」がエスカレートしていくことと共通点を感じるのは私だけだろうか。

自分にとっての「正しさ」が、万人にとっての正しさではない、という自覚はとても重要。一般に正しいと言われている「親を大切に」も、ひどく虐待されて育った人に押し付けると本当に虐待的。疎外されている人に「正論」をぶつけるのも同じ。もっとそれぞれの事情を汲み取らなければ。
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5月30日(土)

議院内閣制というのは何かと混乱する制度だが、国権の最高機関たる立法府は、常に政府に歯止めをかけるべき立場にある。かつての与党議員はそれをわかっていて、野党の議員に「納得できるまで質問しなさいよ。政府が暴走しないようにね」と協力的だったらしい。政治の古き良き時代か。

(スタッフ@mizustaff)
フジテレビ系『ザワつく!?ウィークエンドTV ニュースな晩餐会』(そこまで美しくなりたいの!?世界のやりすぎビューティースペシャル)に水島広子がインタビュー出演します。
→5月31日(日)19:58~
http://www.fujitv.co.jp/bansankai/
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5月31日(日)

今日は治療者養成を目的とした対人関係療法勉強会の日だった。4名の治療者の症例を見せていただいたが、着々と頼もしい治療者が育っているのは嬉しい。普及と保険適応は切っても切り離せない関係にある。同時に、普及の際に質を落としたくないという願いもある。慎重かつ大胆に。

(1)私が知っている範囲の現実。私がいた頃の政治では、表舞台では対立しながらも、ちゃんと裏(TVに映らない部分)で適切な歩み寄りをしていた。対立しないと選挙にならないというのが大前提。歩み寄りをして、結果は少しでも国民にとってよいものを、という考えは普通だった。

(2)そんな歩み寄り精神を持った議員は、数えてみても、この間の振り子選挙(郵政、政権交代、民主党失脚、安倍増強)で国会からは淘汰されている。現実的なことがわかっている人は選挙に弱いのだから。「主権者のため」ではなく「自分のため」が極端に多くなっているのでは?

自民党の中にも、「これではまずい」と思っている人は実は多い。でも、政権交代の傷(落選の傷)から、刺客を送られるほどの覚悟はない(多くが二世議員の恵まれた人だから)。小選挙区制にして、首相官邸の力を増して、あなたたちは何をしたかったのですか? と問いたい。

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Amazon.co.jp の 『水島 広子 著者ページ』から、水島 広子の本をご購入いただけます。作品一覧などをご覧ください。

2015年4月のツイッターより(抜粋)

2015年4月のツイートのうち、反響の大きかったものの抜粋です。
スタッフによるツイートも始まっておりますので、区別のため、
スタッフによるツイートは(スタッフ)と書かせていただきます。

2015年4月のツイッターより(抜粋)
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4月1日(水)

先日刊行された拙著「プレッシャーに負けない方法 『できるだけ完璧主義』のすすめ」が、早速増刷になるとの連絡をいただきました。周囲の人たちにも好評で嬉しいです。お役に立ちますように。 amzn.to/1KbqQyK

人間が被りうる最大の被害は戦争、というのは100%納得できる。精神科的に見れば、ひどい目に遭ったときに支えてくれるのは周りの人たち。しかし、周りの人たちにも余裕がなく、誰が敵か味方かがわからない。また、虐待研究を見ても、一定程度以下の経済レベルでは虐待が頻発。

私はかつてサンデープロジェクトに出演したとき、「仮に攻撃があったとして、それに反撃するのとしないのと、どちらが多くの命を奪うのか、検証すべき」と発言して、大変なバッシングにあった。でもこれはとても基本的な疑問だと思う。国際政治も発展し、調停も可能になった今。

もっと私たち「人間」という種を信じられないのか。家族やコミュニティを大切にする人間を。そして、疎外されている人たちを癒やす方法を考えられないのか(私はAHを通して実行しているつもりだが)。それが人間の未来を左右すると思う。

政治的に考えれば、私はもちろんベトナム戦争に米国が乗り出したことに反対だ。しかし、そこで傷つき生還した米兵がPTSDを病み、自殺したことについては、精神科医として大変な問題だと思う。政府の誰がどれほど意気揚々と述べようと、戦争は人間に合わないシステムだと思う。
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4月3日(金)

拙著「対人関係療法でなおす トラウマ・PTSD」 amzn.to/1NFWLDK と「対人関係療法でなおす 社交不安障害」 amzn.to/1G8yNSD がそろって増刷になるとの連絡。後者も対人トラウマと関連することが多い。

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4月4日(土)

スカイプでのAHグループは、近くにAHグループがない場合だけでなく、地域で自分の話をするのはどうも…という方にも(もちろんAHグループで話した秘密は守られるのですが)お勧めです。

今日は久しぶりにAHの実践ワークショップでしたが、参加者の方が「やっぱりAHっていいな」という感想を残して帰られるととても嬉しいです。これは、人の役に立ったという感覚ではなく、自分が大好きなものを人も好きになってくれた、という感覚に近いです。
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4月5日(日)

私は今までいろいろな人から「誰だって戦争などしたくない」と言われてきた(ネガティブな文脈で)。「でも」がそのあとに続いた。「戦争をしたくない」と決めたら、言い訳はいらないのではないだろうか? みんながそういう意思を持てば、交渉も本格化するのではないだろうか。

これは先日ツイートした、「怖れを手放せるだろうか?」という疑問よりも「怖れを手放したい」という決意をすることが大切、というのと同じ話。「戦争はなくなるだろうか?」ではなく、「戦争をなくしたい」という決意が大切ではないか。

私がAHの実践ワークショップで紹介している「非暴力コミュニケーション」は、マハトマ・ガンジーの思想を継ぐが、「社会から暴力をなくしたければ自分自身の日常会話から暴力をなくす必要がある」というもの。

戦争とは、恐怖、飢餓、喪失、不安、絶望、警戒心、不信、分断、その他、人間が感じられる豊かさとは全く反対のもの。それが自分個人、大切な家族や友人に降りかかることに想像力が働かない人が、「好戦的」と言われるのだろう。

「平和ぼけ」とは何だろう。それは「名誉」で戦争を考えたり、戦争ゲームの快感を現実にダブらせたりする、おそろしい「ぼけ」のことだろう。つまり、これは好戦的な人たちに適用されるべき言葉で、戦争の悲惨さを知り抜いて平和を望む人たちとは何の関係もない言葉だ。

「非暴力コミュニケーション」において必要なのは、「ちょっとした勇気」。皆がちょっとした勇気を出し合えば、どれほどこの世は生き甲斐のある温かい場所になるのだろうか。そんなことを一緒に考えられる仲間がもっとほしいです。まあ、私一人でもやっていくけれども。

もっと修復的司法の考え方を身につけたい。何にせよ、私たちがその一員であるコミュニティで、何かが起こったという認識。自分はそこに全く無関係だったということはない。それを罪悪感ではなく、つながりのために活用していきたい。

昨日のAH実践ワークショップで、とても感激したコメントがあった。「ポカポカとした愛をさしのべていない人は、助けを求めている人」。この見方が上から目線での評価では? という疑問が出された。それに対して参加者の一人が「怖れていないのがよい、怖れているのが悪い、というふうにすると、評価を下すことになる。でも自分だって、たまたま怖れて助けを求めていることがある。誰にでも起こること、と考えれば上から目線にもならないのでは」と。感無量。

AH創始者のジェリー・ジャンポルスキーは、私がブッシュ(ジュニア)について文句を言っていたときでさえ、「ブッシュと私はシャム双生児だと思うようにしている」と言っていた。彼はもう一つの私だと。

その当時は「え?」と思ったものだったし、私の中にはブッシュ的なるものなんてない、と思ったが、ブッシュが私たちの世界で成長した人であることは確か。そして、何かを分離する気持ちが私の中にあるのも事実。いろいろ考えさせられた。もちろんブッシュを肯定はしない。

私が先日「人間が受ける被害の最大のものが戦争だ」と書いたのは、俳人・金子兜太さんのコラム(朝日新聞)より。彼はトラック島の経験から、沖縄のことに鈍かったかもしれない自分を自省していた。どれほど他にひどい現場があろうと、一つの命の価値は変わらない。

私の子育ては自慢できたものではないが、反戦教育だけは徹底している。「戦争というのは、こうやってご飯を食べている時に突然爆弾が落ちてくることなんだよ」ということは、子どもたちが小さい頃から伝えている。だから子どもたちは戦争に限りなくネガティブなイメージを持っている。

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4月8日(水)

私も時々リツイートしていますが、水島広子スタッフのアカウント @mizustaff で、この頃私関連のいろいろな情報を拾ったりまとめたりしてくれているので、よろしかったらフォローしてあげてください。相互にリツイートし合っているので重複はお許しいただければ。

政治を憂う声が、このところ、私が尊敬する人たちから寄せられている。こんなときだからこそ、まずは自分の心を平和にし、起こっていることに向き合うこと(見て見ぬふりをすることではなく)。その「見方」を自分で選ぶこと。そして自分ができることをコツコツとしていくこと。
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4月10日(金)

子育て中こそAHが必要なのでは? という問題意識から始まった、子連れ可のAHグループです。(子連れでなくてももちろんOK)RT:@ahj_bot 【お知らせ】次回のAH町田グループ <子連れ参加可> dlvr.it/9KWHLT

子連れ参加可のグループにせよ、性被害にあった男性のためのグループにせよ、スカイプを利用したグループにせよ、ボランティアの方たちの発想から様々なAHグループが創造的に工夫されていくのはすばらしい。安全を感じるAH環境だからこそ、創造性が発揮されるのかもしれない。

ある情報だけを切り取って人を口汚く批判する人は、詳しい事情を聞いてしまうと批判できなくなるだろうと思う。他人のあり方についての批判=無知と言えるかもしれない。詳しい事情を聞けば、批判というのがいかに的外れなものかがわかるはずだ。

自分がその状況を「怖れ」の目で(攻撃されたと)見たいのか、平和な心で(相手は怖れているだけと)見たいのかをまず選び、それと調和した言動をとる。人のことを口汚く批判するという選択肢はない。心の平和を損ねるのみならず、自分の疎外感を強めていくことを知っているから。

「疎外感」は今の世界が抱えている、最も重要かつ緊急なテーマ。AHは間違いなくその一つの答えになっている。くれぐれも、「形」のつながり(絆はこうあるべき、を規定するような)に逃げないでほしい。必要なのは「形」のつながりではなく、ありのまま同士のつながりなのだから。

「勇気」と言えば私の場合、選挙に出ることよりもAHの活動を日本で始めることの方が勇気を必要とした。親しい先輩達は「水島は落選のショックで宗教に走ったのではないか」みたいな心配もあったらしい。むしろ郵政解散の落選は私にとってはAHに従事する機会を生んだ。

確かに、尊敬・信頼し、常に相談相手になってもらっていた高名な先輩達に痛い目で見られながら新たな活動をゼロから興すのは勇気を必要とした。でも、AHによって個人の心が平和になれば社会が平和になるという信念は揺らがなかった。

今では、当時心配してくださった先輩方も、AHを応援してくださっている(と思っている)。また、この件によって干されることもなく、未だに精神科領域で偉そうに振る舞っている。新しいことに人が慣れる時間は必要だし、何と言っても揺るがない自分の信念が重要なのだなと。
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4月11日(土)

全16セッションのスーパービジョンを本にする壮大な作業を実行中。個人情報を追跡不能なものにし、かつ生の治療面接やスーパービジョンの「味」を消さないためには、結構デリケートな神経が必要。今日もまだまだ夜なべ。でもこれは、後輩治療者の役に立つと信じている。

私の亡父は知能も創造性も運動能力も万事に優れていたけれども、「頑張る」という概念は嫌いだった。もちろん父が努力家だったことは知っている。でも、「人間常に余裕を」という美意識を持っていた彼は、最後のインタビュー記事の校正でも「必死で頑張った」を削除させていた。

これを「才能に恵まれた人間のかっこつけ」と見るべきか。父は若い頃に発症して生涯続いた難病の持ち主だった。才能があるのに身体のコンディションで働けなかった頃は死をも考えたと思う。そんな苦悩の日々があったからこそ、「人生は楽しむもの」という結論に達したのだろうか。
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4月12日(日)

以前から思っていたが、明日の生活資金に直結する厚生労働分野と違い、教育や安全保障政策はすぐに結果が見えないため、専門家でない人が専門家ぶってとんでもないことを言うことができる。何を言おうと自由だが、せめて断定調ではなく「私はこう思う」と責任を引き受けてほしい。

例えば英国では子どもの非行についての政策の評価をオクスフォード大学に依頼し、再犯防止効果が得られると予算がとれる仕組みになっている。非専門家が感情的に政策を決め、事態のさらなる悪化を招く日本とは大違い。 bit.ly/1FA2nez

投票したい人がいないという候補者レベルの話と、投票しても意味がないという民主主義の根幹にかかわる問題を、くれぐれも一緒にしないでほしい。投票は、よりマシな候補者に。
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4月13日(月)

(1)何かの一部だけを切り取って批判する、というのは、私自身さんざん体験した。私が議員になって最初に作った法案は、「子ども有害情報から子どもを守る法案」。コンビニに漫画を買いに行ったら、いきなりレイプもののアダルト雑誌が目に入る、というのはやはりおかしい。

(2)かと言って、政府が検閲をして発禁処分にするのもだめだ。というわけで、私は、子どもと大人の権利を比較衡量して、子どもに向かないものを、高い棚に置く、テレビだったら遅い時間に放送する、ウェブにはフィルタリングを、といった情報の「棲み分け」を提案した。

(3)私は第二子妊娠中で連日ひどいつわりだったが、しばしば吊し上げの集会に呼ばれた。表現の自由で有名な教授がゼミ生を連れてくると、入り口では「ファシズム水島!」などと敵意をむき出しにしていた人が、帰り道には「水島さんの方が正しい気がする」と言っていたらしい。

(4)今でも時々、「水島って、あの表現の自由を脅かすファシストか」という趣旨のことをネットで見つけることがある。そういう人は、同時に、私がまだ現職議員だと思っていることが多いようだ。やっぱり相手を説得したければよく調べなければ。ただのストレス解消ならよいが。

(5)ちなみに、民放連などプロの方達は、「自主規制しないと法制化しますよ」と言うことによって、かなり実りある話し合いができたと思う。立場としては「敵」同士だったのかもしれないけれども、今でも何となく仲間意識がある。

(6)「情報の棲み分け」と同時に法案に盛り込んだのが、メディアリテラシー教育。メディアリテラシーとは、テレビやウェブで得た情報を鵜呑みにするのではなく情報を主体的に読み解いて、必要な情報を活用する能力のこと。この能力の低さが今の日本の問題の一つだと思っている。

今日は大阪で経営者向けの講演だった(雨雲と共に移動する感じで、大阪はだいたい雨が上がったのに東京に戻るにつれ大雨)。経営における人間関係を真剣に考えている誠実な方たちで、熱心に話を聴いてくださり、とても感じがよかった。私の話が少しでも役に立てば幸い。

今日はAHの考え方も少し紹介したが、せっかく6月に大阪でAHの入門ワークショップを開くので、何人かだけでも来てくださると嬉しい。確か2007年の日経新聞にAHを大きく取り上げていただいた。ビジネスにおいて怖れは大きなテーマだということで。
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4月14日(火)

朝日新聞の「被害を与えた周辺国とうまくやっているかどうか」の意識調査の日独比較を見て、ドイツの人の方が過去の自国の過ちを誠実に認めることによって高い自己肯定感を持っているのだろうと推測する。過ちを認めてはだめだと思っている人の方が自己肯定感が低いのではないか。

拙著『10代のうちに知っておきたい 折れない心の作り方』が、今度は、奥州市教育委員会が選定する「奥州市の中高生にオススメするブックリスト」にも掲載されたそうです。 amzn.to/1NBcQ2X

ちなみに、私も東京裁判には問題があると思っています。しかし、そんなものを無条件に受け入れなければならない状況に日本を追い込んだ、というのは事実であり、そのことについて当時の指導者に責
任があったのは当然だと思います。
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4月15日(水)

あの人が反省しないからゆるさない、というのは、自分の人生の質を、ゆるせない相手に託しているようなもの。ゆるしに、相手は何の関係もない。相手の行為や主張が間違っていてもかまわない。自分がそのことから自由になって心の平和を得ること。これも大切な勇気。

強さと弱さについても考えてきた。相手を怖れから動かすのは、強さでも何でもない。その人のあり方を見て、皆が「力になりたい!」「自分もあんなふうに生きたい」と思うのが、本当の強さではないのだろうか。人気取りでなく、一貫して、人の温かい心に訴えかけるものが。
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4月16日(木)

スカイプでのAHグループです。日曜の夜、「あとは寝るだけ」の状態になって、温かいつながりを感じれば、安眠効果もあるのでは。お勧めです。@ahj_bot 【お知らせ】次回のAHスカイプ☆サンデーナイト dlvr.it/9PxCyt

なんだかんだで、これから書く本が結構たまってきた。私の場合、同じテーマで二度は書かない、ライターさんに書いてもらうことはしない(全部自分で書く)という堅い原則を持っているので、いつも全力投球。ライターさんに書いてもらわないという理由で破談になったこともあった。

もちろん、取材記事などは全面的にライターさんに書いていただいている。さすがプロ、と思うこともある。でも、本は私にとっておそらく最も大切な仕事で、言葉遣いはもちろん、文章のエネルギーにどうしても思い入れがある。怖れの本は書きたくない。
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4月17日(金)

愛川欽也さんが亡くなった。「愛川欽也のパックイン・ジャーナル」には何度もお招きいただいたが、その後お会いしていなかった。政治を憂い、二度と戦争を起こしてはいけないという固い決意を持った方だった。

愛川欽也さんとは「タバコとアルコールと、どちらが人にとって迷惑か」で議論したことがある。受動喫煙と、アルコールによる暴力を比べて、もちろん結果は出なかった。欽也さんが作った映画に招待されて娘を連れて見に行ったら、娘と一緒に写真を撮ってくださった優しい方だった。

「愛川欽也のパックイン・ジャーナル」は楽しかった。本番中はもちろん、打ち合わせも、カメラが回っていない間も、終了後も、皆が真剣に話していた。田岡俊次ファンである私にとっては、高尚な講義の場でもあった。今時こんな番組があり得るのか、と出演しながら感心していた。

テレビの影響力は大きいが、メジャーなテレビの人と仕事をすると必ず巻き込まれてしまう。全てがテレビを中心に回っているという感覚、複雑な問題でも「視覚化してわかりやすく」「ハウツー的に」と表面だけを拾って本質を逃してしまう。これは視聴者側にも伝染しているのだろうな。
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4月18日(土)

参院予算委員会で福島みずほ議員が「戦争法案」と言ったことについて自民党理事が修正を求めた、という話を今朝の新聞で知ったが、「ついにここまできたか」とびっくり。過去にも国会において政府に対し使われたことのある言葉で、当時の小渕首相は物の見方の違いとして流した。

国権の最高機関たる立法府で、議員の発言に「検閲」が入るとはどういうことなのだろうか。人道上の配慮などによる修正は、全党が一致して「必要」と感じるだろう。しかし、今回のように、党派によって見解が違うものを修正要求するというのは、政府による「検閲」としか思えない。
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4月20日(月)

かつて某省の副大臣と話していたとき「就労支援などいろいろ考えているのだから、自殺するくらいならどんどん活用してほしい」と言われてぎょっとした。うつで絶望しか感じられない人が、前向きに就労支援策を求めるとでも思っているのだろうか。現場を知らないとは恐ろしいことだ。

一応言っておきますが、私はもちろんその場で「支援策と苦しんでいる当事者の間には大きなギャップがあり、それを自己責任でというのは完全に間違っている。そこをつなぐ施策をきちんとしてほしい」と直接副大臣に話しました。

先日やや議論になった精神療法のエビデンスについて。IPT(対人関係療法)群と対照群をランダムに振り分けて比較し、IPTの効果の方が統計学的に有意であると「効果がある」と言える。そのような大規模研究が2つ以上あれば、国際的な治療ガイドラインに載るレベル。

この点、IPT創始者は極めて科学的かつ謙虚だった。創始者が地元で治療をしてその患者さんがよくなったからと言って、それはIPTが効果を示したとは言えない。全く別の場所で、全く別の治療者をトレーニングしてもなお同様の結果が得られれば「IPTは効果がある」と言える。

どのような研究をしてきたかということと、どのような結果を「エビデンス」と呼ぶかは、大きな関係があり、それが「エビデンス」についての大きな認識のずれを生むと思う。
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4月21日(火)

苦しくなる「怖れの恋愛」を手放して、のびのびした「愛の恋愛」に恵まれますように。女性向けに書かれた本ですが、恋愛における女性心理を理解するのにも役立つと思います。友人いわく、「恋愛版家庭の医学」だそうです。 twitter.com/PHPeb/status/5…

拙著「10代のうちに知っておきたい 折れない心の作り方」、先月増刷になったばかりなのですが、また増刷との連絡。10代の方にも、10代には読めなかった方にも、お役に立ちますように。 amzn.to/1zEGUz0

拙著「10代のうちに知っておきたい 折れない心の作り方」は、山梨県の図書館員が選んだ「こどもにすすめたい本2015」にも選ばれたそうです。ありがとうございます! amzn.to/1zEGUz0

今度は治療者向けの拙著「臨床家のための対人関係療法入門ガイド」が増刷になるとのお知らせをいただく。今年は、これに続く「実践ガイド」を執筆する予定にしているのだが、時間があるだろうか。 amzn.to/1J5sCji

「難しい情報」「インテリっぽい情報」に疎外感を覚える人は少なくない。仮想敵を設定した「わかりやすい政治家」が好かれるのはそういう背景もある。本当に伝える価値のある情報を持っている人ほど、わかりやすく伝える努力が必要だと私は信じているし、自らも努めている。

例えば「男女共同参画」というテーマについて。長年ジェンダーを研究してきた人たちは、学が深い。しかし、たまたま当選して国会にいる年配男性には、それはほとんど外国語だ。用語解説をきちんとしてあげたら「そういうことならもちろん協力する」と言ってくれた人も少なくない。

私は国外で英語教育を受けていない者としては、かなり英語の能力が高いと思う(予備校も、英会話学校も行ったことがない)。語彙にはかなりの限界がある。しかし、ワシントンポストの取材も含め、全て英語でこなしてきた。本当に理解していることは、平易な言葉だけで説明できる。

「疎外される人」(socially excluded people)を私たちが一日一人でも減らす努力できれば、地球はどんな場所になるだろうか。私は臨床、ボランティア、子どもの友人のケア、タクシー運転手(?)のねぎらい、国際学会への働きかけで、できるだけ頑張っている。
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4月22日(水)

非暴力コミュニケーション(NVC)の考えに従えば、戦争をなくすには政治家(もちろん非政治家も)が自らの政治的発言から暴力的コミュニケーションを除くことが必要。ここで言う「暴力的コミュニケーション」とは、評価を下す、誠実に自分の事情を述べない、相手のせいにするなど。

自分から見て「あり得ない人権侵害!」と思うときも、「人間としてあり得ない!」と暴力的に伝えれば返ってくるのは暴力的反撃だろうが、「人間同士がこのような事態になるのは悲しいと思う」と言ったらトーンが変わるのではないだろうか。暴力の連鎖を招く人間にはなりたくない。

「AHと政治」のワークショップを開いてわかったのだが、政治というのは、政治的主張をぶつけ合う場、と思いこんでいる人が多いようだ。そんなものが機能するわけがない。政治はもっと、根回しの場であり、人間関係の場である。でもそれができる能力と人間性を持った議員は減った。

日本の外交力が低いことは周知の事実。ここからは私の推測だが、それでもなお敬意をもって扱われてきたのは、平和を大切にする国(原爆を落とされる痛みをよく知っている国)、勤勉で人道的経済的援助を厭わない国として評価されてきたからだと思う。その評価を手放すプラスはあるのか。
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4月24日(土)

精神科の治療者は、自分も含めた人間の弱さを知っていて、患者さんのプラスの側面に注目する人と、自分の弱さを否認して、患者さんにダメ出しや無理や要求(要は現状否定)する人の二者に大きく別れると思う。後者は癒やされていない治療者ですね。
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4月25日(土)

戦争さえ起こっていなければ、政権の質がどうであれ、人々はそれなりに日常生活を送れる。それが、シリアなどを旅してきた私の印象。ただし、政権が仮想敵を作って仮想戦争状態にあると、人々の自由もかなり制限され危険が及ぶ。仮想戦争とは、「怖れ」そのものだと思う。

とても心配。ネパールは私の第二の故郷のような国。ネパール語は英語の次に達者だし、娘の名前もヒマラヤの山からつけたくらい。ネパールの建物を見て、ここで地震が起こったらどうなるのだろう、とよく考えていた。被害が最小限にすみますように。RT: twitter.com/nhk_news/statu…
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4月26日(日)

今日は対人関係療法勉強会の実践入門ワークショップでした。一日しゃべり続けて、ちょっと過呼吸気味です(笑)。この中から、対人関係療法をきちんと身につけてくださる方がどれほど生まれるでしょうか。毎回定員一杯になるところに、希望と力強さを感じます。

ものすごーく嬉しい結果です。保坂さん、おめでとうございます! 保坂さんこそ、「疎外される人」を減らす姿勢を持った人。そんな姿勢が区民から信任を受けたのですね。私も10年あまり住んだ区なので嬉しいです。RT:@hosakanobuto twitter.com/nhk_news/statu…

港区議選、応援していた同い年・子持ちの女性議員が4期目の当選を決めた。今回は難しい選挙と言われていたので、とても嬉しい。区議レベルになると、学童保育や給食のこと、コミュニティバスのことなど、とてもわかりやすい実績を上げてくれるし、度々会って人柄もわかるのがよい。
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4月27日(月)

栃木県議に(4年間の浪人を経て)復活した山田美也子さんから、連絡をいただきました。山田さんは私が2001年の県議補選のときに「女性でなければだめ!」とごねて、私が選対委員長を務めて当選していただいた方です。米国からの帰国後も、選対委員長を務めたのは山田さんだけです。

私は栃木から議席を与えていただいて有意義な仕事をさせていただきましたが、やはり「本当は東京に住んでいる」「栃木の教育レベルが低いから東京の小学校に子どもをやった」などのデマはきつかったです。でも山田さんは生粋の栃木県民。現在の栃木県に本当にぴったりの存在だと思います。

取材で「人生において諦めたこと」を聞かれました。私は確かにいろいろなことを自分の決意でやめていますので、諦めた、と言われてちょっと悩んだのですが、それは「住んでいない土地から選挙に出ること」。子どもには単一の地元が必要で、私と一緒に東京と選挙区を行き来する生活はだめだと思いました。
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4月28日(火)

「疎外される存在」を減らすことが、人類存続のポイントだと思っているが、なんだか日本という国そのものが「疎外される存在」になりそうで心配。海外メディアに圧力をかけたり(それも「金がらみ」と下品)、政府お抱えの「知識人」を推薦したりするなど、私の常識を超えた。
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4月29日(水)

エンパワーメントと平和には大きな関連がある。ヘイトスピーチをする人は、疎外され、エンパワーされていない人たちだと思う。他者を貶めることでかろうじて存在を保っているのだろうか。これは単なるまやかしであって、本人の癒やしにはつながらない。重要なのはエンパワーだ。

「上から目線」の人ほど、癒やしを必要としているのをご存じだろうか。「上から目線」でいないと生き延びられない自己についての不安定さ。考えてみたら何と気の毒な症状だろうか。「上から目線」の人が幸せであることは絶対にないと私は断言したい。
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4月30日(木)

今日はEテレのインタビュー収録があった。断定調のテレビとはなかなか相性がよくない私だが、Eテレはじっくりと考えながら話せるのでいつも気持ちよく仕事をさせていただける。放映は5月とのことなので、近くなったら詳細をお知らせします。

Eテレは別として、最近、テレビ出演の企画の段階で、私が頭の固いことを言って企画をつぶす(あるいは出演者が他に探される)ことが続いている。どうしてデータもないのにこんなことを決めつけるの?とか、どうして研究されていない領域についてまことしやかに語るの?とか。

別にテレビに出たくない訳ではないが、やはり譲れない線がある。事件当日、背景が何もわからないうちに、まことしやかに何かを語る「精神科医」の人たちは私の理解を超える。精神科医領域だけでなく、日本が全部そんなふうな国になってきているような気がして残念。

そして行き着くのが、社会の短絡なパフォーマンス化だ。すばらしいドキュメンタリー番組などは、いろいろな想像力を刺激してくれるし、人間の多様性を教えてくれる。それと正反対の番組が、あまりに数が多くなっている気がする。(だからテレビは必要がない限り見ない)

私の「譲れない線」の一つは、自分の患者さんをメディアに晒すこと。もちろんそこから生の情報が得られることは間違いないし、偏見も減ると思う。しかし、あと20年もして、その人が全く違う人生を謳歌しているときに、そのビデオの存在が重荷になる可能性が耐えられない。

例えば。欧米のメディアでは、ダイエットの推奨と摂食障害の関係がわかっているので控えている。しかし日本のメディアでは、未だに、細いタレントが「私もダイエットしたーい」などというシーンが普通に放映される。日本版ヴォーグでやせすぎモデルの採用をやめてくれたのも数年前。

私がこの頃テレビの話をつぶしているのは、打ち合わせているとイライラしてくるから。「人間、そんな単純なものじゃないでしょ」ということを、わかっていながら、「でもテレビですから」と。そんなテレビって何ですか?と思う。ポテンシャルを持っているものだけに、残念。

国際摂食障害学会のメディア対策委員会の日本代表をやっていたとき。他の国は、アジア・南米なども含めて、摂食障害の学術的な知見が普通のメディアに載っていた。しかし、日本でGoogle alertでチェックすると(他の国も同じ条件)、芸能人の拒食症スキャンダル程度。

2015年3月のツイッターより(抜粋)

2015年3月のツイートのうち、反響の大きかったものの抜粋です。
スタッフによるツイートも始まっておりますので、区別のため、
スタッフによるツイートは(スタッフ)と書かせていただきます。
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2015年3月2日(月)

私は批判にあまり価値を見出さないが(しょせんは怖れのエネルギーなので)、変化をもたらすためには、自由に思考したり話し合ったりする安全な空間が必要。何よりも、現実の「ありのまま」を知ることが重要だと思っている。報道自由度はそういう意味でも大切だと思っている。

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2015年3月3日(火)

私が「完璧主義」の本を書こうと思ったのは、私自身が案外完璧主義者だからです。どんな仕事にも、できるだけベストを尽くそうと思っています。しかし、それは私を追い詰めるような性質のものではありません。そのあたりを書き分けたいと思いました。

私が米国に住んでいた頃は、同性カップルはごく普通だった。そういう人たちはアジアなどから養子を得て一生懸命子育てしていた。米国の出生率が高いのはよく知られたことだが、自分が生んだ子でなくても質のよい子育てを提供している姿には感心した。これはあくまでも私の体験。
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2015年3月5日(木)

拙著「10代のうちに知っておきたい 折れない心の作り方」が、岡山県の高校図書館関係者によるおすすめ本コンテスト「でーれーBOOKS2015」で、6位に選ばれました! マララさんと同位です。 http://bit.ly/1wJ7Ulh

好奇心から「でーれー」について調べてみたら、岡山の方言で「ものすごい」という意味とか。私は英語の次にネパール語ができるのですが、ネパール語でも「デレー」は、「すごく」という意味です。ネパール語と日本語は文法的語順も同じなのですが、こんなところまで。
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2015年3月7日(土)

今日は「政治をAH的に考えるワークショップ」だった。思った通り、とてもよい場になった。それぞれの参加者の方たちにとってもそうだったと思う。こんなふうにみんなが安全に政治を語れるようになれば、世の中はどれほど暮らしやすくなるだろう。
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2015年3月8日(日)

親しい友人から聞いた話です。世田谷区民である彼女は、転居を予定していたのですが、保坂さんが区長になられて、区の質が向上したため、転居を思いとどまったそうです。やはり自治体の長が誰になるかは大きな影響を持つのですね。保坂さんが好きな私は嬉しいです。
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2015年3月9日(月)

松任谷正隆氏と中井美穂氏がパーソナリティを務めるラジオの収録が終了。たくさんおしゃべりして楽しかった。放送は3月22日予定。事前の準備もあまりいらず、ゆっくり話せるラジオは、かなり自分に合った媒体だと感じる(今日の内容は編集者泣かせだと言われたが)。

日経ウーマンの記事「30代からの友人づくり、コツは自分に正直になること 」がウェブに上がっていると教えてもらいました。 http://s.nikkei.com/1830q0s

(1)独メルケル首相の演説要旨を聞いて、私が2004年、当時フランス外相だったドビルパン氏との昼食に招かれて聞いた話を思い出した。彼は、日本の米国傾倒を懸念し、東アジアにEUのような共同体を作ることを提案した。 http://bit.ly/1GxGxxs

(2)フランスは最大の敵だったドイツと和解したことがとても大きな意味を持った、ということを熱意を持って話していた。明言はされなかったが、それは日本へのメッセージだったと思う。そして、どんな過去も誠実な現在によって乗り越えられることも。
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2015年3月10日(火)

大阪でのAH入門ワークショップの詳細が決まりました! 6月20日(土)です。 AHは初めて、という方でも、もう一度基礎から勉強したいという方でも、どなたにでもご参加いただけるワークショップです。定員15名、詳細は http://ift.tt/1HqeKwx

6月21日(日)に大阪で「AH的な政治との関わり方」ワークショップを開きます。 入門ワークショップ参加が要件なので、ぜひ、土日ともご参加ください(割引になります)。私がファシリテートします。定員20名。詳細は http://ift.tt/18wTqsR

ちなみに、「政治とAH」と聞くと正反対のもののように感じるようです。でもワークショップを終えたからからは、そういう第一印象は消えていました。社内政治に役立ちそう、という声も。いずれにしても、不偏不党のワークショップですのでご心配なく。

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2015年3月11日(水)

「プレッシャーに負けない方法 ー 『できるだけ完璧主義』のすすめ」を刊行しました。引き算の「完璧主義」ではなく、足し算の「完璧主義」で、充実した人生を生きてみませんか? 詳しくは http://bit.ly/1GBtQBQ
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2015年3月12日(木)

大阪での有資格者向け対人関係療法勉強会、6月19日(金)に決まりました。いつもの勉強会と同格ですが、主催は創元社となります。詳しくは http://bit.ly/1xggcvt 勉強会は通常東京でしか開いておりませんので、この機会にぜひどうぞ。
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2015年3月13日(金)

護国寺で、未成年時に性的虐待を受けた男性のためのAHグループが始まる。本来人を分断しなくてすむ安全性がAHのよいところなのだが、性被害はやはり高度な安全が確保されていないと話しにくい。まずは高度に安全なところ(同じテーマを持つ人が集まるところ)からスタート。

今の社会に必要なのは、どう見ても「分断」から「癒やし、つながり」へのシフトだ。残念ながら一部の「形のつながり」へのとらわれが分断を招いてしまっている側面は否定できない。先日書き上げた「リスペクト」の本で、そのあたりを書いてみた。

今日、精神保健福祉士(PSW)の発表があって、AH関係者の方が複数名合格された。AHは治療法でもなく、生きる姿勢であるが、AHの価値を知る人がこの業界に入ってくれることは、燃え尽き防止にもつながるし、患者さんへのリスペクトにもつながるだろう。
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2015年3月14日(土)

リスペクトについては本が刊行されたら是非お目通しいただきたいのですが、何かが優れているからという条件付きの「尊敬」と、いろいろな条件を抱えながらも生きている人への敬意や尊重という無条件のリスペクトとを、私は分けています。患者さんをはじめ全ての人に感じるのが後者。
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2015年3月16日(月)

今日(昨日)は有資格者向けの対人関係療法勉強会。治療者の皆さんが、対人関係療法のよさをよく認識してくださっているのが嬉しい。そして、「知っていないと恥ずかしいから」ではなく「患者さんの役にたちたいから」と勉強してくださることもとても嬉しい。
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2015年3月17日(火)

私がスーパービジョン(SV)をした対人関係療法の症例の全体を、治療セッションとSVセッションを合わせて(どちらも16セッション)1冊の本にする、という遠大な企画が始まった。印税辞退しても出版社に迷惑をかけるに違いない企画だが、必要なものだと思って頑張る。

今年は6月に国際対人関係療法学会がロンドンである。かつては日本人は私と後輩1名のみの参加だった。少しずつ参加者が増えてきて、今年は私のオリジナルの仲間以外に、名古屋の若い先生3名、その他、確実に「日本のプレゼンス」は上がる予定。これで私も引退できるかな。

もう一つ、創元社から「対人関係療法実践ガイド」を出版します。原稿はこれからですが。「入門ガイド」に続くもの。私も歳をとってきましたし、自分が残していけるものは全部残していきたいと思っています。(残念ながら金目のものは・・・(笑))

今年は日本トラウマティック・ストレス学会にも呼ばれて、PTSDに対する対人関係療法の話もする。臨床的には何年も感づいていたが、科学性の高いデータが得られたことで時代は進んでいく。恐怖のトラウマ体験に直面しないと健康になりませんよ、と言われる人が減りますように。

海外の一流の治療者・研究者と接していて、私は違和感を覚えたことがない。それは、人間のリアルな生活に直接関わっている人たちだからだと思う。イデオロギーなどではなく、とにかく一人ひとりの人間が尊厳と自由をもって生きていけるように。そこに関心を持っている人は皆同志だ。

一方、イデオロギー(?)を押しつけて、「この人はこう生きるべきだ」というタイプの人とは決してうまくいかない。これはメンタルヘルスの領域の話であるが、おそらく世界政治全体に応用できる。そういう人たちは、私自身にも何かを押しつけてくることが多く、苦しい。

私が大好きなAHの原則も、「道徳」として読むと私が最も忌み嫌うものになる。生きる姿勢を自分で選択できる、というエンパワーがAHの魅力の一つである。人からの押しつけに流されず、「怖れ」を手放した人間がどれほどの存在か、一緒に経験していきませんか?
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2015年3月18日(水)

(スタッフ@mizustaff)
学研の月刊誌、フィッテ5月号に
水島広子に取材した記事が掲載。
「ストレスを手放しキレイになる方法」の記事で、
5ページにわたってコメントが掲載。
ストレスが気になる方にはお勧めです。
http://fytte.jp/magazine/ https://pic.twitter.com/z1Dz5Ub3oa

特に人間という「種」にこだわるわけではない。しかし、地球と共存できない人間には、明らかに問題があると思う。その「問題」が、私の主題だ。もちろん私の2人の子どもにも、患者さんにも、地球を大切にしながら天寿を全うしてほしい、という気持ちは強く持っているが。

戦争経験もない、戦争で家族や愛する部下を失ったこともない人が、戦争を軽々に語ってよいのか。私の最大の疑問。戦争しなければ生きていけないのだとしたら、人間は相当下等な種であるはずだ。でも私はいろいろな人との関わりを通して、人間にはもっと大きな可能性を感じている。

私の大切な発達障害の友人は、恐怖をあおる「指導者」によって、生活のすべてを規定されている。彼は司法試験に合格したほどの知的能力を有しているが、自閉症圏の発達障害の人は、とにかく恐怖を伴う衝撃に弱い。そういう人に「救済」用のものを売りつけたりするのは虐待では?
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2015年3月19日(木)

摂食障害と万引きの関係は、きちんと治療法を共有し、警察・司法関係者でも知る必要がある。いじめられてトラウマ関連障害となり、その一つとして摂食障害になった人が、意識の解離中に万引きをして「泥棒」といじめられるのは、明らかに間違っている。

社会現象を読み解く鍵として「トラウマ」は必須科目だと私は思っている。スタッフの余力があれば、秋にでもセミナーを開く予定。司法関係者にも、もちろん裁判員の方にも、学んでほしい。それがどれほど人間の不適切な言動のもとにあるかということを。
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2015年3月20日(金)

今までAHのメッセージをランダムにつぶやいていたAHボランティアによる AH Japan bot 、AHグループの開催予定も流せるようになりました。お近くのグループ、あるいはスカイプのグループにぜひどうぞ。@ahj_bot

かなりの確率で言えることだが、私に対してネガティブなコメントをしてくる人の多くが、私がまだ民主党現職国会議員だと思っている。もう抜け出して10年近くなるのだが。相手をよく知らないことと批判することは近いことなのだろうな。ぜひ最近の活動にも関心をお持ちくださいね。

明日と明後日は、AHのファシリテーター・トレーニング。受講料を払って、ボランティアのファシリテータの資格を得るのは、経済的には「損」な話なのだが、AH体験を極めるのに、ファシリテーターという地位はとてもお勧めなもの。その精神を理解した仲間が増えてくれて嬉しい。

私があまりキーキーと事実誤認について騒がないのは、多かれ少なかれ、それぞれの人が自分が考える「真実」に基づいて話しているのだろうから。それを「違いますよ」と指摘することは、私が「正しさ」の綱引きに入って、「怖れ」のエネルギーを増やすことになると思う。

天災は防げない。どれほどの人が不幸に見舞われたか、私たちは4年前の記憶を風化させていないはずだ。自然の中に生きるものとして、天災には謙虚に向き合う必要がある。しかし、人災は人が作るものだ。非科学的な傲慢さに基づく科学技術、疎外感の結果としてのテロリズム。

フランス革命もロシア革命も、そこに暴力的な要素がある限り、その系譜をたどるだろうということは中学生の私にもわかった。問題は「形」でなく「エネルギー」なのだ。平和なエネルギーに基づくものでなければ、平和な成果を上げることはできない。私は確信している。

私自身は決して科学的なインテリジェンスが高い人間ではないが、私の家族や親戚は本当に科学に熱心な人たちだ(った)。そういう人たちがどれほど謙虚かということを感じながら育った私は、科学的に断定的な物言いをする人を、決して信じられない。
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2015年3月21日(土)

AHファシリテーター・トレーニング第1日が終了。内容は何であれ、いつもAHの空間は温かく楽しい。今日はたまたま私の誕生日なので(娘も同じ誕生日)、AH創始者ジェリー・ジャンポルスキーがスカイプでハッピーバースデーを歌ってくれた。参加者の皆さんにも感謝。

収録の時、松任谷正隆さんに、「うちの娘が、もしかしてユーミンのサインがもらえるってこと? と聞いてきたけれど、夫婦は別人格だから。私がお会いするのはあくまで正隆さんだから、と断った」と話したら、正隆さんは「夫婦は別人格。いいねえ」と嬉しそうでした。
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2015年3月22日(土)

AHファシリテーター・トレーニング2日間が終了。たっぷりと温かかった週末だった。創始者ジェリー・ジャンポルスキーが「愛の目で世界を見る」ことをわかりやすく示してくれた眼鏡。フランスで売っているらしい。 https://pic.twitter.com/kkbwy5teUC

自分が出演した作品を見たり聞いたりすることは滅多にないが(書いた本を読み返すことも原則としてない)、今日はラジオでばっちり聞いた。2時間半の早口を50分以内に編集してくださったこと、そしてその編集も適切で温かかった。有能な編集者さんなのですね。
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2015年3月24日(月)

「怖れを手放すことなんて、できるのだろうか」と自分に問いかけるよりも、「自分は心の平和を本当に求めているのだろうか」と問いかける方が本質的。怖れを手放せない理由などいくらでも考えつくことができる。そういう人生でよければ。

今朝はAH創始者ジェリー・ジャンポルスキーと個人的にスカイプで会話。2月に90歳になったジェリーに、「90歳で元気で安らかでいられるなんて、勇気づけられる」と言ったら、「まだ地球上でやることがあるから生かされているんだろうね」と。

暗闇をいくら分析しても光は出てこない。暗闇は、光を当てれば消える。

私の一番の専門は、摂食障害、トラウマ関連障害です。その領域の、より詳しくない先生の対処を聞くと、「なんでそんなふうに傷つけるの?」と感じます。無知は暴力です。医療現場で傷ついている人はたくさんいます。それを癒やすために、本を熱心に書いています。
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2015年3月25日(火)

誰かをおとしめようという気持ちも、いたずらに医療不信をあおるつもりも、全くない。しかし、医療トラウマの人をたくさん見てきて、虐待されている人がそれを虐待と気づかないように、医療現場で虐待されている人も気づかないということを知ったので。

医療現場での傷つき体験は多いのです。すぐに死んでしまいたくなる扱いを受けるわけでなくても、自分が納得できないことを言われて「そうですよね?」とイエスを強要されたり、「あなたみたいな人は」と説教されたり。弱っている人が心をむき出しにする場だけに、看過できません。

私は患者さんを傷つける医者を糾弾するよりも、「ここは自分にとってよくない」と気づいた患者さんが、他の医療者を求めていただければ、という思いでいます。糾弾されたくらいで変化する人なら、とっくによい医療を施していると思うからです。どんな人もよい医療に値するのです。

何であれ、治療を受けることによって「私はだめだ」という感覚が強まるのであれば、治療者の変更をお勧めします。いくらなんでも、と思う方は、その感覚を率直に治療者に話してみてください。時に、世界がうまく開けることもあります。

(1)「20代の頃の私は、某雑誌にコラムを書いていて、米国チェストナットロッジの訴訟について紹介しました。本来は薬物療法ですぐに治るはずのうつ病の患者さんを、「自己愛性人格障害」と診断して、週4回の精神分析を長期間にわたって行ったことについて、家族が行った訴訟です。

(2)その患者さんは多くを失ったわけであり、私たち精神科医が全員自戒しなければならない問題だと思って執筆しました。しかし、「若い医者のくせに」という反発にあって、結局コラムは打ち切られました。

(3)薬物療法は警戒されていても、精神療法は警戒が少ないと思います。エビデンスに基づくこと、そして「私はだめだ」という感覚を増さないこと、をせめてもの最低ラインにしてほしいと思っています。「若い医者のくせに」という歳でもなくなったので、はっきり申し上げます。

繰り返しますが、ただ治療を怖れる必要はありません。どんどん受診してください。ただそこで傷ついたり、「自分はだめだ」という感覚が強まったりするようだったら、そこは治療を受ける場ではないのです。次の場を当たってください。いつかはまともな人に当たります。

私は医者ですから、とにかく病気を治したい。患者さんの生活の質を上げたい。社会機能を高めて、この世界に生きていることに喜びや達成感を見出していただきたい。望みはそれだけです。そして患者さんにはそれだけの力が本来内在していると信じているのです。
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2015年3月27日(金)

(1)「NO」という映画で知れるのですが、チリのピノチェト政権を事実上「革命」したのはわずか15分の夜中の27日間のCMだけの活動が許された国民の信任投票でした。そこに「独裁政権はこんなにひどいことをしている」という世論を盛り込むのか、

(2)「独裁政権をやめれば民主主義、喜びはすぐ先」という希望をを与えるメッセージを出すのか、そして全体を楽しくユーモラスに喜びに満ちた雰囲気で行うのか。結局後者の戦略が大成功だったことは、本当に参考になります。脅しや嫌がらせの中の無血革命に敬意。

一番言いたいのは、先輩たちが苦労して手に入れてきた民主主義社会を守りたいということと、そのためには、人々の中の「怖れ」ではなく「優しさ」に語りかけていくことが必要だということです。先日の「政治をAH的に考えるWS」の結論もそうだったと思います。

今の民主主義の問題は、制度としては憲法に保障されているけれども、格差社会、人よりもお金を大切にする社会の中で、疎外され、「自分なんて」という意識が強まっていること。「自分なんて」と思う人が健康な主権者にはなれないのです。私はそこに働きかけていきたいです。
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2015年3月29日(日)

社会について知るにつれ、私の中で価値を持つようになった言葉が「勇気」。怖れのない(fearless)姿勢と言うこともできるが。傷つかないように…と怖れの世界で策を弄するよりも、自分の心の平和のために一歩勇気を出してみることが、確実に世界を変えると信じる。

「勇気」と「自己正当化」は対極の姿勢。「でも…」「そうは言っても…」と言いたくなったときは、本当に勇気を出したくないのかを考えてみたい。勇気のない人生でよいのなら、いくらでも言い訳はできるのだから。

「勇気」というのは、何も火事の現場に飛び込むことだけを意味するのではない(消防士は私が最も尊敬する職業だが)。自分の心の姿勢に責任を持ち、怖れではなく温かい心を選ぶ、と決めることは十分な勇気。つまり、攻撃的な人を「ああ、怖れているんだな」と見られる姿勢。

もちろん自分についても、自己正当化してしまったな、と思ったときは、「ごめんなさい、私は困っていたのです」と謝ることができるのも勇気。人間は完璧ではないけれども、どんなときにも勇気を発揮できるのがすばらしいところだと思う。

「勇気」を持つことは、もちろん社会に変化をもたらすと同時に、自分自身のエンパワーメントにもなる。「こんなこと、怖くてできない」ということは現実にあるだろう。しかし、自分のものの見方を、「怖れから、温かい心へ」というシフトは、危険なくできるはずだ。
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2015年3月30日(月)

今日は、双極性障害の友人と時間を過ごしたのだが、世界双極性障害デーという自覚はなかった。とてもよい時間の過ごし方ができて、双極性障害の未来も開けた感じで、そのあたりで、「そうか、今日は世界双極性障害デーなんだ」と気づいて、運命が味方してくれる感じだった。満足。

10年くらいかけて、双極性障害の方の社会復帰に向けて、プラスの提言を、事実に基づいてしていければ、と思っている。

2015年2月のツイッターより(抜粋)

2015年2月のツイートのうち、反響の大きかったものの抜粋です。
スタッフによるツイートも始まっておりますので、区別のため、
スタッフによるツイートは(スタッフ)と書かせていただきます。
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2015年2月4日(水)

人が衝撃的な形で亡くなったときに起こる反応(外傷性悲嘆)。
「どうして亡くなったのだろうか」「防ぐことはできなかったのだろうか」
への思考の集中。
しかしより重要なのは、その人がしっかりと人生を生きていたこと。
生前の活動をよく知り、その精神を自分も受け継ぎたい
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2015年2月5日(木)

私はバックパッカーとして世界中で多くを学んだ。
ジャーナリストではないけれども、信頼できる人/できない人の基準も
自分なりに確立した。
同じような体験を、自分の子どもをはじめ、若い世代にさせて
あげられないのではないかと非常に懸念している。

拙著「対人関係療法でなおす うつ病」 http://amzn.to/1KukEg0 と
「対人関係療法でなおす 気分変調性障害」 http://amzn.to/1v14TGi が
共に増刷。
特に後者は「自分の暗い性格」と思っていたものが病気の症状と知るパラダイム・シフト。

明日から高知。ちゃんと飛行機は飛ぶのか。
しかし、高知の地にもAHが育ってくれているのは嬉しい。精神医療的に言えば、対人関係療法も。
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2015年2月7日(土)

昨夜は高知での仕事の後、久しぶりに元衆議院議員の五島正規さんと会食。
尊敬する大先輩である五島さんは、社会保障制度の議論が全く進んでいないことを
懸念していた。私も全く同感。
医療や雇用こそ、「国民の命と生活を守る」最前線だと思うのだが。
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2015年2月11日(水)

本日国葬が行われたワイツゼッカー元独大統領。
85年5月8日に連邦議会で行った「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目となる」との
演説は、周辺諸国との関係を改善し、国際的な信頼度を高めた。
まさに「国益」にかなう見識だった。

「国益」と言うが、最大の国益とは、「日本人が、日本人であることを理由に
殺されたり攻撃の対象になったりしないこと」そして「日本人が、
日本人であることを理由に尊敬・信頼されること」だと私は思う。
かつてその恩恵の一部を体験してきた身としても。
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2015年2月12日(木)

拙著「小さなことに左右されない『本当の自信』を手に入れる9つのステップ」が
また増刷になる。
他の派手な本に比べると、地道ではあるが、着実に広がっているのは嬉しい。
自分を振り返るのにも、社会を振り返るのにもお勧め。 http://amzn.to/16XiFUt
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2015年2月14日(土)

本日は、セミナー「人間関係と心の健康」でした。
会場いっぱいの皆さまと共に、温かく濃いバレンタインデーを過ごさせていただきました。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
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2015年2月15日(土)

よかったです! @_nohohonn セミナーお疲れ様でした。ありがとうとうございました。
あっと言う間の6時間でした。本を読んでからの先生のお話は、よりわかりやすく、
理解しやすかったです。自分では気がつかなかった重要なポイントもあり、
「増し」以上になれそうです(*^^*)

ありがとうございました! @innocentmoon76 盛況な内の開催。お疲れさまでした。
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2015年2月16日(月)

PTSDに対して、対人関係療法と持続エクスポージャー(現在の標準治療)の
比較をした研究結果が出た。
やはり、効果、脱落率ともに、対人関係療法に好ましい結果。
特にうつ病を伴うPTSDには対人関係療法がよさそう。
5年間の研究結果。http://1.usa.gov/1vxoI8D

とても嬉しいです。ありがとうございます。@55hawks お疲れ様でした。
参加した家内がサイン入りの「折れない心の作り方」を嬉しそうに見せてくれました。
「娘のツィッター」について質問したところ、丁寧にアドバイスをいただき、
とても参考になったようです。本当にありがとうございました。
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2015年2月17日(火)

そういえば新人議員の頃、産経新聞の若手記者に、「僕は産経新聞なのに、
水島さんのファンなんです」と言われた。
思想統制下のジャーナリズム?と心配しつつ、彼とのつながりは正直に嬉しかった。
所属を問わず、一人ひとりが平和な人間になっていってほしい。

今頃気づいたけれども、アパルトヘイトについての曾野綾子氏のコラムが
産経新聞に載った2月11日は、ネルソン・マンデラ氏が釈放された、
歴史的な日だった。何とも悲しい気持ちになる。
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2015年2月18日(水)

なぜ人は少ない情報量で何かを決めつけようとするのか。
相手が本当のことを話してくれるのには時間がかかって当たり前。
自分の名誉やメンツのために何かを決めつけるのではなく、
相手が置かれている状況を知ろうとしないのは、
自己防衛としか言えない。「勝ち組」の。

今日は診療後にWITHの取材。
以前の記事の評判がとてもよかったとのことで、
今回は「人見知り」について。
何であれ、人の心が平和になる役に立てるのは嬉しい。
「ありのままでよい」は真実なのに、自分にダメ出しを
している人がいかに多いことか。
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2015年2月19日(木)

来週テレビに出るに当たって、私の博識度を示すために、
今まで何人の患者さんを診てきたかと聞かれた。
もちろん4 桁以上だとは思うが、よくわからない。
常に目の前の人に集中してきたし、治療の質についてはいくらでも語れるのだが。
大勢診ても、あまり学べない人もいる だろう。
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2015年2月20日(金)

私は蔑称となりつつある「境界性パーソナリティ障害」(いわゆるボーダー)を、
慎重に「複雑性PTSD」に診断し 直している。
私の患者さんは全てすんだ。
トラウマ症状として見れば全てが了解可能だ。
対人関係療法創始者のワイスマンも私の話を聴いて「何と賢い」と言ってくれた。

トラウマ束縛時代から脱し自由を得た直後の言動を見て、
その人を決めつけるのは早計過ぎる。
まだまだトラウマ症状 の影響が大きいからだ。
何かを決めつけるのではなく、「まだまだ大変なんだな」という思いを
一人でも多くの人に持ってほしい。
多くがうつ病やPTSDを病んでいる。

大変気になるのは、トラウマを知らない人たちが「人間とは」を論じることだ。
DVは代表例だけれども、逃れられない状況で心に傷を受け自己肯定感を
下げられた人にとって、物理的な自由を得た後が「始まり」だ。
対人不信や対人恐怖を持って社会で生きていくのがどれほど難しいか。

私は長い間ぐれていたこともあって、任侠的な人間だ。
「武士道」には大変敬意を抱いている。
ところが最近の「ネトウヨ」やら「コラム」やらが、「武士道」の精神を
軽視しているのはどういうことか。自らの身をさらし、
相手へのリスペクトを示し、直接関わり合うことをしないのは。
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2015年2月21日(土)

自民党にしろ、民主党にしろ、懐が広く、知識が豊かな、尊敬できる議員が
極端に減った。
「怒り振り子選挙」の結果だ。尊敬できる議員は、それぞれのしがらみの中でも、
常に最善を尽くしてくれた。
それらは「パフォーマンス」としては決して表れないものだった。古き良き時代。

民主党が与党の立場にあったときに、せめて小選挙区制と比例代表制の「併用」
(各党の議席数は比例で決まり、誰が当選するかは小選挙区の勝敗や惜敗率で決まる)に
できなかったのか。そうであればもっと政治は成熟したと思う。

民主党政権が誕生した時、私は「怒りによって作られた政権は怒りによって滅ぶ」と
予測し、実際その通りになった。
怒りで政治を動かすのではない、成熟した姿勢に転ずることができたのに、
とても残念なことだった。
まるで革命を起こしたかのような「仕分け」の姿勢は私にも怖かった。

特に最近、日本のニュースを海外のニュースを通して知ることが増えてきた。
「新聞は社会の木鐸」世代の私にとっては、本当に憂うべきことだ。
一方、ちゃんと取材もせず、思いこみで感情的な質問を記者会見でぶつける人も。
どうなってしまっているのでしょう。

曾野綾子氏は自身の「コラム」への批判に対して「日本の表現の自由はどうなったのか」と
懸念しているそうだが、「コラム」に対して海外メディアが批判的なのに
日本のメディアが抑制的ということは、
日本メディアの表現の自由は十分に萎縮している気がする。
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2015年2月22日(日)

私は社会を変える可能性がある活動としてボランティアでAHに携わっているが、
対人関係療法も、決めつけずに人間の善意や努力をちゃんと理解するという意味では
似た土壌がある。
「国民は身の丈にあった政治家しか持てない」。だから、身の丈を育てていきたいと思っている。

対人関係療法を本当に学んだ治療者は、治療能力が上がるだけではなく、
人に優しくなると感じる。
ダメ出しの姿勢ではなく、「いろいろな事情があったけれども今までよくやって
きましたね。これからはもっと自分を大切にやっていきましょうね」という
姿勢に転ずるのは感動的。

今の日本では対人関係療法が上手にできても、保険適応もされておらず、
持ち出しばかりだ。
でも若手の先生を中心に「認知行動療法では絶対に足りない状況がある」という
認識の元、手弁当で熱心に勉強してくださる。
今日も全国から治療者が勉強会に集まった日。明日への希望だ。
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2015年2月23日(月)

安倍首相のヤジを聞いて、かつて小泉VS菅の党首討論で、
官房副長官だった安倍さんが下品なヤジを飛ばし、
「安倍さん、政府席からはヤジらないものですよ」と菅さんに注意されていたのを思い出した。
政府席のトップ、首相がヤジるのを、私自身は今回まで聞いたことがなかった。
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2015年2月24日(火)

日本の臨床心理士が国家資格でないことは、いろいろな意味でマイナス。
私は現職議員時代に国家資格化の法案を作った一人だが、様々な抵抗があり
難航した。
何とか国家資格を、と作られたのが公認心理師推進ネットワーク http://www.ccppn.net/
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2015年2月26日(木)

「トラウマうつ病」という本を書きたい、という旨を、創元社に伝えたところです。
どうしてもトラウマというとPTSDに偏りがちですが、
うつ病や摂食障害、社交不安障害で苦しんでいる人もたくさんいます。
うつ病でも自傷行為がある、などというのは当たり前のことです。

私が驚くのは、自傷行為を持つ人をすぐに「ボーダー」と診断する医療者が
いること。
パーソナリティ障害の診断にどれほどの慎重性が必要とされているか
知っているのでしょうか。
トラウマ関連障害の人が自傷行為に走りやすいのは当然の症状で、
「ボーダー」というわけではないのです。

水島広子スタッフ@mizustaff
現在発売中の雑誌ananに水島広子の記事が4Pも掲載中。
「嫌味も無視も、今日から怖くない、攻撃してくる人たちの取り扱い方」のタイトルで、
水島広子のエッセンスが良くまとまっています。
http://magazineworld.jp/anan/ https://pic.twitter.com/odaj2DcPzi

本日CBCテレビ「ゴゴスマ」に、コメントと顔写真だけ出演します。
先ほど電話取材を受けました。 http://hicbc.com/tv/gogosmile/
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2015年2月27日(金)

拙著「10代のうちに知っておきたい 折れない心の作り方」、
またまた増刷になるというお知らせと、八王子の都立高のチャレンジ枠
(不登校を経験した子向け)の入試問題の作文の課題にも採用された、
というお知らせ。とっても嬉しい。 http://amzn.to/1LQz5xH

表現型はどうであれ、患者さんは多かれ少なかれ自分のことを
「わがまま」と思っているものなのです(それを聞き出す能力にはバラツキがあると
思いますが)。
そんな患者さんには、「わがまま」と言うよりも、症状について正確に
伝えてあげるのが専門家の仕事だと思います。

自分が対処不可能なことについて、自己防衛的に、患者さんに
評価を下すような治療者は存在します。
そもそも「人格障害」と訳されていたものが「パーソナリティ障害」に
変わったのは、人格評価という誤解を防ぐためだったのですが。
あまり効果がなかったようですね。

2015年1月のツイッター抜粋

2015年1月のツイートのうち、反響の大きかったものの抜粋です。
スタッフによるツイートも始まっておりますので、区別のため、
スタッフによるツイートは(スタッフ)と書かせていただきます。
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2015年1月1日(木)

新年あけましておめでとうございます。いろいろと思うところの多い2014年でしたが、その「思うところ」を、怖れから行動するのではなく、平和な心で違いを起こしていけるように、本年も取り組みたいと心はすわっております。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

ちなみに、「違いを起こす」という変な日本語は英語のmake a differenceからとっています。「改善」「進歩」などという価値判断のない、私がとても好きな言葉です。「変化を起こす」と訳すのもピンとこないので、「違いを起こす」で失礼します。

make a differenceについて最もピンと来たのが映画「Grace of Monaco」の最後のスピーチ。一度見ただけなので記憶は定かでないが、trying to make a difference in the best way they know

やはり、世の中にある多くの事情を知っていくこと、なぜ自分から見ると好ましくない行動をとる人がいるのかについてもその背景を知っていくこと、そして自分自身の中の傷にも向き合うことが、違いを起こすための「最善の方法」をより平和的・生産的なものにしていくのだと思う。

さっきの映画の台詞は本当にうろ覚えなので、違っていたらごめんなさい。でも、そのスピーチを聴いたとき私が感動したことは事実です。
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2015年1月2日(金)

私は昔から国内外を問わず道に迷ったときに人にすぐ尋ねる。なぜ道を尋ねるのが好きなのかを最近改めて考えたが、それ自体が人とのふれあいだからだと思う。また、変な言い方だが相手に人助けの機会を与えることにもなる。とてもシンプルな親切は、するのもされるのも大好きだ。

いろいろなところで道を尋ねてくると、その国の国民性みたいなものもよく見えてくる。公共の場での振る舞いも国民性を知る一つの指標。残念ながら「舌打ちが多くて余裕がない」というのが最近の日本の公共交通などについての我が子(都心在住)の評。

環境がどうであれ、自分自身の中にある親切や寛大さを信じて、それらがのびのびと発露できる心境を作っていけるように、今年も小さな努力を重ねていきたいと思っている。
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2015年1月4日(日)

何かをしてほめられることは基本的にない家だったが、おもしろいことを言ったときだけは別だった。亡き父が私流ユーモアの一番の理解者だったと思っている。ユーモアに強い価値を置く姿勢は、国際的人間関係も豊かなものにする。そもそも一緒に笑えば防衛がとれてつながりが始まる。

日本の場合おもしろいことを言えば必ず笑ってもらえるわけでもないが、おもしろいことを言うときに私の心はとても開くので、自分のためにユーモアを大切にしている。少なくとも自分が笑ってしまえば十分。相手はよく理解しなくてもこちらが笑っていると柔らかい雰囲気になる。

陳腐な話ですが、講演のときも聴衆の基本姿勢が「笑い」であれば(私がすばらしいユーモアを決めなくても)講演はとても温かく自他受容的なものになります。私はよく笑う人相手に講演をするのも大好きだし、最初は怖い顔(緊張顔)をしていて結局笑ってしまう人も大好きです。
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2015年1月6日(火)

バタバタしていたが、ようやく本日(昨日)までにいただいた年賀状に目を通した。私は「年賀状をやりとりする程度」の関係が、案外好きだ。礼儀(過去の恩義も含めて)は忘れない。かと言って必要以上に相手に踏み込まない。人生の時期に合った距離というものがあってよいと思う。

5日夜から、スカイプ上での後輩のスーパービジョン(面接のビデオを見た上での、対人関係療法の指導)を再開。やはり私は治療の場が好きだ。治療者も患者も精一杯取り組んでいるし、そこにある温かい雰囲気は何とも言えない。後輩は「人間愛のようなもの」と言った。同感。
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2015年1月7日(水)

古き良き米国の選挙が、共和党と民主党の軸になったのは理解できる。コントロール不能な形でただ税金をとられるのか。それとも地域で助け合うことによって税金などという「お上頼み」のお金をとられずにすますのか。もちろん現在の米国で私は民主党支持だが、共和党の精神も好きだ。
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2015年1月8日(木)

年を重ねるごとに確かに保守的にはなる。でもそのことと好戦的の関係がわからない。保守の一番の仕事は、戦争回避(生活を変えない)ことではないか。

保守についてその2。かつては「リベラル」という概念が豊かなものではなく、まさに「極左は極右に通じる」だったように思う。でも今は、「多様性を認めるか認めないか」の軸になっており、多様性を認めない人が好戦的になっているような気がする。やはり必要なのは癒やしだ。

(1)本多勝一氏の「日本語の作文技術」がとても売れているということを新聞の広告で知り、とても嬉しかった。私の日本語の原点はここにある。もちろん「なかてん」の使い方など、出版業界の常識に合わせなければならないところは多々あり、最近は抵抗もしていないが。
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2015年1月9日(金)

私は「毒親」風潮が嫌いだ。確かに自らが大切にされなかったから子どもに対しても、という人は存在する。でも親は単に発達障害なのに「親と縁を切れ」「「親は自分のトラウマを子どもにぶつけている」と言われて10年以上も親と縁を切っているのを見ると本当に悲しくなる。
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2015年1月10日(土)

AH的な政治との関わり方を考えている。一人一人が自分の心の姿勢に責任を持つことは、間違いなく政治の質を高める。しかし、政治という機能にどう関わるかは、もう一つ、考えなければならない話。

ネット上の世界特有の話なのかもしれないが、最近とみに、他者に敬意を払わない人が増えてきているように思う。異なる価値観を持つ人が存在するのはかまわない。しかしそれを無礼な言葉でこきおろすとは、それほど他者の存在に救われた人が減ってきているということなのだろう。

私は政治家が「指導者」だとは思わないが、少なくともそれらしい顔をしたければ、他者への敬意(異なる価値観を持つ人に対しても)を示す先頭に立ってほしい。一国の首相が、誰かのことを口汚く罵るのを聞くのはとても耐えられないし、その国の国民として限りなく恥ずかしい。

最近イギリスに行った。もちろん例外はあっても、イギリス人は未だに古いものを大切にし、質素な生活に幸せを見いだしている。「寛容なる無関心」も健在で、助けを求めれば限りなく親切だった。他の国の人との交流を通しても、やはり日本は米国よりもヨーロッパに近い気がする。

さっきの敬意の話の続き。せめて敬語で話すことはできないのでしょうか。これは、相手に対する姿勢というよりは自分自身の品位の問題だと思います。
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2015年1月11日(日)

北欧の税金の高さばかり云々されるが、やはり政府への信頼はある。払った分は返ってくるという信頼がなければ、高額の税金は負担できない。日本はきわめて中途半端。年金についても、民主党が本来提案したスウェーデン型(報酬比例、税金が財源、最低保障あり)が最も自然だと思う。
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2015年1月12日(月)

「べき思考」が強い友人とやりとりをした。相手に不満があったとして、「寛大であるべき」と思って我慢すると被害者意識が残り、何かの折に爆発する。しかし、「相手にも事情があるのだから無意味に傷つけたくない」と心から思えれば、それは「べき」ではなく「したい」になる。

報復のエネルギーを生まないということと、諦めるということは違う。どうすれば対立のエネルギーを減らせるのか。これは「形」と「心の姿勢」の区別そのものだと思う。社会の安全のために、形としての自由の拘束はあってもよいと思う。しかしそれをどういう心の姿勢で行うかは別だ。
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2015年1月15日(木)

私が最も力を入れているAHでも、ついに「AH的な政治との関わり方」についてワークショップを開くことにした。これは本当のチャレンジだと思う。自分の心の平和に唯一の目的を置くAHと、様々な感情や利害関係を産む政治。最もわくわくし、かつやりがいを感じる領域だ。

拙著「正しく知る不安障害ー不安を理解し怖れを手放すー」がまた増刷になるとの連絡。不安障害の分類はDSM-V(米国精神医学会の基準)にて変わったが、拙著の本質に変化はないと判断し、そのままの内容で出していただくことにした。http://amzn.to/1Ai5zce

もう一つ、増刷情報です。「大人のための『困った感情』のトリセツ」が増刷になるそうです。いわゆるネガティブな感情の生産的な扱い方を書いたこの本が何らかの形でお役に立っているとしたらとても嬉しいです。 http://amzn.to/150gejP

(1)表現の自由(不可侵なもの)とは全く別の次元で、風刺と侮辱については確かに考えさせられる。以前から私は風刺が決して好きではなく、一つの攻撃の形だと思ってきた。確かに、手法はシニカルでも結局は皆が笑ってしまう寛大さと知性を持っているものは好きだ。

(2)今年の活動のテーマも、「対立から癒やしへ」。(年賀状のお返事が遅れている方はごめんなさい。インフルエンザでない高熱を出して予定がずれ込みました)AHが踏み込んでみようと思っている「政治との関わり方」にせよ、その他のあらゆる活動において常に心がけたい。

私は目的さえ正しければ手段は選ばないという考え方は大嫌いだ。「目的」ではなく「手段」そのものが人生だと思っている。どんな心の姿勢で取り組むかが「手段」につながる。これは私が「本当の自信」の本に書いたdoとbeの関係と同じ。どれほど成果を上げても人生は終わる。
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2015年1月19日(木)

米国でのAHのボランティア会議で誰かが政治集会の呼びかけをしたら、「ここはそういうことを話す場ではないでしょう」という批判が出た。見解を求められたジェリー・ジャンポルスキーは、「ここではどんな話をしてもよいと思う。ただし、怒りに基づいて話すのでなければ」と。

怒りや自己正当化、被害者意識(いずれも「怖れ」を表すもの)なしに政治や国際関係を語ったら、どれほど生産的になるだろう。「そんなことをしたくても相手がその土俵に立っていない」という「自己正当化」がすぐにでも聞こえてきそうだが。

私が選挙に出ていたとき、「選挙は戦争だ。だから相手の悪口を言わなければならない」と怒られたことがしばしばあった(もちろん私は相手の悪口を言わなかったので)。そうやって、おかしなところに位置づけられたまま、政治がどんどん劣化していくような気がする。
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2015年1月21日(水)

拙著「10代のうちに知っておきたい折れない心の作り方」がまた増刷になるとの連絡。つい先日学会の市民公開講座で話したが、その主催者の先生の十代のお嬢さん(健康な方)も私の名前を知ってくださっていると聞き感動したばかり。http://amzn.to/1C9ezVu
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2015年1月22日(木)

旅した頃のシリアを懐かしく思い出す。笑ってしまうような出来事、人々の温かさ。私はゴラン高原まで行かせてもらったが、一私人がそれほど自由に動ける安心感があった。世界はいつの間にこんなところになってしまったのだろう。本気で「怖れ」に取り組む時期が来たと信じている。

内戦下の旧ユーゴを旅したときは、あるカフェで一緒になったセルビア人から、いかにセルビアが正しいかをすごい勢いで説明された。あの頃から、自己正当化と怖れと暴力の関連には気づいていた。自己正当化しなくても安心して暮らしていける世の中がほしい。まずは自分の心の中から。
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2015年1月23日(金)

かつてイスラム圏を旅したときには日本人というだけで敬意と親切をもらえた。米国に原爆を落とされた国だから、というのもよく聞いた。私が日本人であることに誇りを感じられるのはイスラム圏の人たちのおかげとも言える。アフガン戦争以来その評価はガラリと変わってしまったけれども。

「『怒り』がスーッと消える本」 http://amzn.to/1AYu5iS 「身近な人の『攻撃』がスーッとなくなる本」 http://amzn.to/1yC7R9j が共に重版との連絡。拙著ではあるが、どちらも今社会的に必要な本だと思っているので嬉しい。
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2015年1月24日(土)

人道的な志を持った人が燃え尽きるのを見るのは辛い。重要なのは、「主張の内容」よりも「心の姿勢」だ。どれほど正しいことを言っていても、そのエネルギーが「怖れ」(怒り、不安、べき思考)である限り、その人はいずれ燃え尽きるだろう。
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2015年1月25日(日)

2月14日の一般向けセミナー「人間関係と心の健康」、残席がまだあるそうです。当日は対人関係療法、AH、非暴力コミュニケーションなどから実用的なエッセンスをお話しする予定です。バレンタインデーですが、ぜひどうぞ。詳細は http://ipt-event.com/

2月14日の件、追加です。このセミナーでは、かなり質疑応答にも重きをおいておりますので、お楽しみに。http://ipt-event.com
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2015年1月27日(金)

2月14日の一般向けセミナー「人間関係と心の健康」、AH的「聴き方」の練習の時間も持てそうです。正味5時間のプログラムですが、できるだけ楽しく有意義に過ごしていただくように頑張ります。 http://ipt-event.com

3月刊行予定の「完璧主義」の本(さくら舎)、タイトルが「プレッシャーに負けない方法 ー 『できるだけ完璧主義』のすすめ」に決まりました。刊行されたらまたお知らせします。

昨年に続き今年も、穂高養生園で、2泊3日のワークショップを開きます。私も参加します。大自然に囲まれた場所、おいしいマクロビのお食事、AHの入門ワークショップと実践ワークショップを合わせて受講できる素敵な企画です。詳細 http://bit.ly/1JVLUnt

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※人間関係の悩みの解消と心の平穏に役立つ
「人間関係とこころの健康」セミナー 2月14日開催
残席後わずか、 参加者募集中

詳細は http://ipt-event.com/  をご覧ください、

2014年12月のツイッター抜粋

2014年12月のツイートのうち、反響の大きかったものの抜粋です。
スタッフによるツイートも始まっておりますので、区別のため、
スタッフによるツイートは(スタッフ)と書かせていただきます。
                                        

2014年12月01日(月)

私を肯定してくれるとリツイートするのに批判的なものは放置しておくので、卑怯と思われるかもしれない。でも、これはそれぞれの領域を尊重した結果。私が拡散したい意見は私の責任で拡散する。一方、批判的な人は「その人なりの意見」として、反撃もせず放置という形で尊重する。)

そういう意味では、正月休み明けに夫→ゼロ歳の娘経由でインフルエンザになっていた私は、どうしても休めない外来のために、座薬の解熱剤を使った。体温が下がりすぎて、命の危険を感じた。この頃はよく注意されているが、解熱剤にはくれぐれもご注意を。外来は無事できたが。
                                        

2014年12月04日(木)

総選挙について、絶望的なコメントが続々と届く。私の目には、怒りをエネルギーに「振り子選挙」を繰り返してきた結果の焼け野原に見えてならない。選挙の度に何かに怒り、選挙が終わるとそれがどうなったか見届けることもしない。これでは責任ある民主主義は育たないと思う。

怒りと無力には深い関連がある。怒り、無力感、被害者意識・・・こういう言葉で説明できる世相がどれほど多いことか。無力でいる=主権を明け渡すということ。それが何を意味して、どういうことが待っているのか、(現時点での)主権者たちは認識しているのだろうか。

                                        

2014年12月05日(金)

投票にあたっては、「育てたい力をつぶさない」という理念的な観点と、「よりましな結果を導く」という現実的な観点が必要だと思う。現在の制度では、前者は比例区に、後者は小選挙区に、より関係するだろう。もちろん、惜敗率当選もあり得る場合には、小選挙区に前者を適用できる。
                                        

2014年12月06日(土)

「イライラ」の本にも書いたが、「強いリーダー」を待ち望まないでほしい。主権を譲り渡して「被害者」にならないでほしい。「何かをやってくれそう」な人に白紙委任するのではなく「何を」「どういう姿勢で」やってきた人かを見てほしい。新人候補であっても、だ。

私は現職議員の頃「国民の皆様」という言葉を使ったことはない。常に「私たち」という言葉を使っていた。確かに議員でいる方ができることは多いけれども、主権者としての意識はずっと変わらない。「強いリーダー」に全てを委ねる気持ちは全くないし、ただ文句を言うつもりもない。
                                        

2014年12月10日(水)

日曜日は宇都宮に行くため、本日期日前投票をしてきた。投票しながら、当たり前のこととして安全な選挙権が与えられている現状に改めて感謝すると同時に、民主主義の後退は何としても食い止めなければと強く思った。
                                        

2014年12月11日(木)

私の母校の慶應医学部で、臨床系で初めての女性教授誕生(呼吸器内科)。それも、慶應出身ではなく、北大出身で、今まで北大准教授を務めていた方。女性、外部、という二重の意味で異例。これを「そんなに遅れているのか」と見るか、「すばらしい進歩」と見るかはお任せします。
                                        

2014年12月13日(土)

今回の選挙のテーマは「無関心」と「萎縮」のような気がするが、特に「萎縮」は「怖れ」の代表選手だ。萎縮したくなる気持ちもわかるが、少しずつ勇気を出していくことが大きな変化につながるのではなかろうか。「萎縮」させている方こそ、強い「怖れ」にとらわれているのだから。

この時代に必要なのは、本当に「少しの勇気」だと思う。絶望や萎縮が基本形になるのは人間としてわからなくもない。しかし、一人一人が少しずつでも「少しの勇気」を出していくことによって、必ず社会は変わると信じている。私がAHを通してやっているのは、そんな活動だと思う。

仮に自民党が圧勝しようと、私たちが主権者であることには変わりはない。誇りを持ってほしい。萎縮はしないでほしい。少なくとも憲法が改正されるまでは、私たちには安全な選挙が保障されている。政治の窮状を見て、私はますます民主主義を守っていこうと、平和な気持ちで思っている。

「怖れ」にとりつかれた相手に対抗できる唯一の手段は「自分自身の心の平和」。自分の「怖れ」をマグネットのように相手に追従してはいけない。引き続きAHで「心の平和」を普及させると同時に、何かプラスアルファを考えていきたい。
                                        

2014年12月14日(日)

怒りに任せた政治活動は、現状を守りたい人たち(あるいは現状で手一杯な人たち)には響かない。本当に多くの人にAHに触れてほしい。 http://amzn.to/1sq1xv7
本当に人の心を動かすのは、怒りではなく癒やしなのだと私は信じている。
                                        

2014年12月15日(月)

(1)今回の選挙の結果を受けて自分なりの総括。私が現職時代、常に受けた批判は「民主党はバラバラ」だった。「バラバラ」には二つの意味があると思う。一つは、旧組織(寄り合い所帯と言われる所以)による意地の張り合いや嫉妬。これは、旧組織のリーダの統率能力の問題。

(2)もう一つは、私も含めて「この結論だけは受け入れられない」と感じる人たちによる造反。今でもこれは悪いことだと思っていない。ただただ組織の決定に従う人は政治家ではない。自分が信じる道を堂々と進み少しでも結果をよくしていく責任を負うのが政治家だと思うから。

(3)そのような本当の「政治家」を今回の選挙でもまた失った。日本はいつになったら本当の「政治家」を育てられるのだろう。北欧で私が見てきたように、小さな部屋に各党が缶詰になり真剣な議論をして工夫や妥協の結果よりよい結論に達することが、いつできるようになるのだろう。

(4)私も「どぶ板選挙」をやっていたが、ただ「うちに来てくれた」だけで喜ぶほど国民の自己肯定感は低いのだろうか。身近で議員を見て、どんな仕事をしているのか、どんな理想や手法を持った人なのかを知ることこそ、主権者にとって「どぶ板選挙」の本来の役割だと思うのだが。

(5)虚無感しか生まない今の「焼け野原」から新しい生命を育てていくには、以上のような認識が必要なのではないかと私は思っている。一人の主権者として。まだ間に合うことを祈っている。
                                        

2014年12月24日(火)

年をとることのよいところは、残された時間を意識し、より「やりたいこと」「やりがいのあること」に集中しようと心の割り切りが得られることだと思う。

取材はずっと物理的に受けられる限り受けてきたが、取材時間+校正時間を考えると、本を書く時間が明らかに食われる。今の私にとって、自分が伝えておきたいことを伝えるのはとても大切なことなので、申し訳ないが来年からは取材時間を大幅に減らそうと考えている。
                                        

2014年12月25日(水)

AHの「選択」のよいところは、「もう一つの見方がある」「もう一つの生き方がある」と
示してくれるところ。一般 に選択肢があるほど不安になってしまうのは、「ちゃんと正し
い選択ができるだろうか」という不安による。これは「正しい選択をすべき」の「べき思
考」に過 ぎない。

「過去を捨てて前へ進め」と人は言う。AHにおいても、過去は終わったこととして手放
すことが心の平和のための選択肢。しかし本当の意味で過去を手放すには、自分をいたわり様々な感情を肯定することが必要。そうすれば人は自然と前進する。これは対人関係療法の常識。

2月14日の「人間関係と心の健康」、まだ若干の残席があります。8月のセミナーに比べるとぐっと一般向けで日常生活に役に立つと思います。温かい雰囲気の中、バレンタインデーを共に過ごしませんか
                                        

2014年12月26日(木)

私がいつも患者さんを診ていて思うこと。私のところに来るような難しい患者さんは、
病気自体がフルタイムの仕事 (もしくはそれ以上)となっている。病気には昼休みも有
休もない。それなのに、仕事(学業)ができていない自分を責めたり、普通にできない
自分を責めたり している。

社会全体が「病気もあるのに仕事をしていてすごいですね」という雰囲気になればずいぶん違うと思う。「病気を言い訳にして…」とは全く違う方向で。それぞれの事情を尊重し合い他人から元気をもらうことは、自分の心の姿勢一つで可能だと思う。少なくとも私は患者さんを尊敬している。

今日打ち合わせしたコミックエッセイは、私がここ数年書いてみたいと思っていたもの。最終的に企画として成立するかどうかわからないが、もしもうまくいけば多くの人が楽になるのではないかと思う。非定型発達(発達障害)関連。自分の臨床経験がギューッと詰まったものにしたい。

中一の息子いわく、彼のある友達は、私のツイートを常にリツイートしてくれているらしい。自分の子どもを見ること、そしてこういう話を聞くことは、私を確実に絶望から救ってくれる。私と息子との関係は、笑いと感動のツボを共有することだけ。それが未来につながる気がしている。

                                        

2014年12月30日(火)

AHのために使っている部屋を、関わる方が年末に大掃除する、という企画が恒例化してきた。もちろん全ての活動がボランティア。参加したい人、都合がつく人だけが参加する。大掃除の雰囲気が年々よくなってきていると聞き、何かは確実に育っているのだな、と感慨深い

こうして考えてみると、「自分が何かをしていないことについて言い訳しなくてよい環境」は人をエンパワーすると思う。そして、誰が何を言おうと、そういう環境は精神的には自分で作れるのだと思う。まずは、自分が何かをしていないことについて、自分に言い訳するのをやめるところから。

「自分が何かをしていないことについて自分に言い訳しない」ということは、自分の事情を認め受け入れるということ。人から何かを言われそうだからやる、という姿勢のままでは、ずっと「やらされている感」から抜けることができず、同じ行動をとっても無力化していくのだと思う。