2015年2月のツイッターより(抜粋)

2015年2月のツイートのうち、反響の大きかったものの抜粋です。
スタッフによるツイートも始まっておりますので、区別のため、
スタッフによるツイートは(スタッフ)と書かせていただきます。
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2015年2月4日(水)

人が衝撃的な形で亡くなったときに起こる反応(外傷性悲嘆)。
「どうして亡くなったのだろうか」「防ぐことはできなかったのだろうか」
への思考の集中。
しかしより重要なのは、その人がしっかりと人生を生きていたこと。
生前の活動をよく知り、その精神を自分も受け継ぎたい
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2015年2月5日(木)

私はバックパッカーとして世界中で多くを学んだ。
ジャーナリストではないけれども、信頼できる人/できない人の基準も
自分なりに確立した。
同じような体験を、自分の子どもをはじめ、若い世代にさせて
あげられないのではないかと非常に懸念している。

拙著「対人関係療法でなおす うつ病」 http://amzn.to/1KukEg0 と
「対人関係療法でなおす 気分変調性障害」 http://amzn.to/1v14TGi が
共に増刷。
特に後者は「自分の暗い性格」と思っていたものが病気の症状と知るパラダイム・シフト。

明日から高知。ちゃんと飛行機は飛ぶのか。
しかし、高知の地にもAHが育ってくれているのは嬉しい。精神医療的に言えば、対人関係療法も。
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2015年2月7日(土)

昨夜は高知での仕事の後、久しぶりに元衆議院議員の五島正規さんと会食。
尊敬する大先輩である五島さんは、社会保障制度の議論が全く進んでいないことを
懸念していた。私も全く同感。
医療や雇用こそ、「国民の命と生活を守る」最前線だと思うのだが。
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2015年2月11日(水)

本日国葬が行われたワイツゼッカー元独大統領。
85年5月8日に連邦議会で行った「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目となる」との
演説は、周辺諸国との関係を改善し、国際的な信頼度を高めた。
まさに「国益」にかなう見識だった。

「国益」と言うが、最大の国益とは、「日本人が、日本人であることを理由に
殺されたり攻撃の対象になったりしないこと」そして「日本人が、
日本人であることを理由に尊敬・信頼されること」だと私は思う。
かつてその恩恵の一部を体験してきた身としても。
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2015年2月12日(木)

拙著「小さなことに左右されない『本当の自信』を手に入れる9つのステップ」が
また増刷になる。
他の派手な本に比べると、地道ではあるが、着実に広がっているのは嬉しい。
自分を振り返るのにも、社会を振り返るのにもお勧め。 http://amzn.to/16XiFUt
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2015年2月14日(土)

本日は、セミナー「人間関係と心の健康」でした。
会場いっぱいの皆さまと共に、温かく濃いバレンタインデーを過ごさせていただきました。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
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2015年2月15日(土)

よかったです! @_nohohonn セミナーお疲れ様でした。ありがとうとうございました。
あっと言う間の6時間でした。本を読んでからの先生のお話は、よりわかりやすく、
理解しやすかったです。自分では気がつかなかった重要なポイントもあり、
「増し」以上になれそうです(*^^*)

ありがとうございました! @innocentmoon76 盛況な内の開催。お疲れさまでした。
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2015年2月16日(月)

PTSDに対して、対人関係療法と持続エクスポージャー(現在の標準治療)の
比較をした研究結果が出た。
やはり、効果、脱落率ともに、対人関係療法に好ましい結果。
特にうつ病を伴うPTSDには対人関係療法がよさそう。
5年間の研究結果。http://1.usa.gov/1vxoI8D

とても嬉しいです。ありがとうございます。@55hawks お疲れ様でした。
参加した家内がサイン入りの「折れない心の作り方」を嬉しそうに見せてくれました。
「娘のツィッター」について質問したところ、丁寧にアドバイスをいただき、
とても参考になったようです。本当にありがとうございました。
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2015年2月17日(火)

そういえば新人議員の頃、産経新聞の若手記者に、「僕は産経新聞なのに、
水島さんのファンなんです」と言われた。
思想統制下のジャーナリズム?と心配しつつ、彼とのつながりは正直に嬉しかった。
所属を問わず、一人ひとりが平和な人間になっていってほしい。

今頃気づいたけれども、アパルトヘイトについての曾野綾子氏のコラムが
産経新聞に載った2月11日は、ネルソン・マンデラ氏が釈放された、
歴史的な日だった。何とも悲しい気持ちになる。
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2015年2月18日(水)

なぜ人は少ない情報量で何かを決めつけようとするのか。
相手が本当のことを話してくれるのには時間がかかって当たり前。
自分の名誉やメンツのために何かを決めつけるのではなく、
相手が置かれている状況を知ろうとしないのは、
自己防衛としか言えない。「勝ち組」の。

今日は診療後にWITHの取材。
以前の記事の評判がとてもよかったとのことで、
今回は「人見知り」について。
何であれ、人の心が平和になる役に立てるのは嬉しい。
「ありのままでよい」は真実なのに、自分にダメ出しを
している人がいかに多いことか。
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2015年2月19日(木)

来週テレビに出るに当たって、私の博識度を示すために、
今まで何人の患者さんを診てきたかと聞かれた。
もちろん4 桁以上だとは思うが、よくわからない。
常に目の前の人に集中してきたし、治療の質についてはいくらでも語れるのだが。
大勢診ても、あまり学べない人もいる だろう。
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2015年2月20日(金)

私は蔑称となりつつある「境界性パーソナリティ障害」(いわゆるボーダー)を、
慎重に「複雑性PTSD」に診断し 直している。
私の患者さんは全てすんだ。
トラウマ症状として見れば全てが了解可能だ。
対人関係療法創始者のワイスマンも私の話を聴いて「何と賢い」と言ってくれた。

トラウマ束縛時代から脱し自由を得た直後の言動を見て、
その人を決めつけるのは早計過ぎる。
まだまだトラウマ症状 の影響が大きいからだ。
何かを決めつけるのではなく、「まだまだ大変なんだな」という思いを
一人でも多くの人に持ってほしい。
多くがうつ病やPTSDを病んでいる。

大変気になるのは、トラウマを知らない人たちが「人間とは」を論じることだ。
DVは代表例だけれども、逃れられない状況で心に傷を受け自己肯定感を
下げられた人にとって、物理的な自由を得た後が「始まり」だ。
対人不信や対人恐怖を持って社会で生きていくのがどれほど難しいか。

私は長い間ぐれていたこともあって、任侠的な人間だ。
「武士道」には大変敬意を抱いている。
ところが最近の「ネトウヨ」やら「コラム」やらが、「武士道」の精神を
軽視しているのはどういうことか。自らの身をさらし、
相手へのリスペクトを示し、直接関わり合うことをしないのは。
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2015年2月21日(土)

自民党にしろ、民主党にしろ、懐が広く、知識が豊かな、尊敬できる議員が
極端に減った。
「怒り振り子選挙」の結果だ。尊敬できる議員は、それぞれのしがらみの中でも、
常に最善を尽くしてくれた。
それらは「パフォーマンス」としては決して表れないものだった。古き良き時代。

民主党が与党の立場にあったときに、せめて小選挙区制と比例代表制の「併用」
(各党の議席数は比例で決まり、誰が当選するかは小選挙区の勝敗や惜敗率で決まる)に
できなかったのか。そうであればもっと政治は成熟したと思う。

民主党政権が誕生した時、私は「怒りによって作られた政権は怒りによって滅ぶ」と
予測し、実際その通りになった。
怒りで政治を動かすのではない、成熟した姿勢に転ずることができたのに、
とても残念なことだった。
まるで革命を起こしたかのような「仕分け」の姿勢は私にも怖かった。

特に最近、日本のニュースを海外のニュースを通して知ることが増えてきた。
「新聞は社会の木鐸」世代の私にとっては、本当に憂うべきことだ。
一方、ちゃんと取材もせず、思いこみで感情的な質問を記者会見でぶつける人も。
どうなってしまっているのでしょう。

曾野綾子氏は自身の「コラム」への批判に対して「日本の表現の自由はどうなったのか」と
懸念しているそうだが、「コラム」に対して海外メディアが批判的なのに
日本のメディアが抑制的ということは、
日本メディアの表現の自由は十分に萎縮している気がする。
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2015年2月22日(日)

私は社会を変える可能性がある活動としてボランティアでAHに携わっているが、
対人関係療法も、決めつけずに人間の善意や努力をちゃんと理解するという意味では
似た土壌がある。
「国民は身の丈にあった政治家しか持てない」。だから、身の丈を育てていきたいと思っている。

対人関係療法を本当に学んだ治療者は、治療能力が上がるだけではなく、
人に優しくなると感じる。
ダメ出しの姿勢ではなく、「いろいろな事情があったけれども今までよくやって
きましたね。これからはもっと自分を大切にやっていきましょうね」という
姿勢に転ずるのは感動的。

今の日本では対人関係療法が上手にできても、保険適応もされておらず、
持ち出しばかりだ。
でも若手の先生を中心に「認知行動療法では絶対に足りない状況がある」という
認識の元、手弁当で熱心に勉強してくださる。
今日も全国から治療者が勉強会に集まった日。明日への希望だ。
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2015年2月23日(月)

安倍首相のヤジを聞いて、かつて小泉VS菅の党首討論で、
官房副長官だった安倍さんが下品なヤジを飛ばし、
「安倍さん、政府席からはヤジらないものですよ」と菅さんに注意されていたのを思い出した。
政府席のトップ、首相がヤジるのを、私自身は今回まで聞いたことがなかった。
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2015年2月24日(火)

日本の臨床心理士が国家資格でないことは、いろいろな意味でマイナス。
私は現職議員時代に国家資格化の法案を作った一人だが、様々な抵抗があり
難航した。
何とか国家資格を、と作られたのが公認心理師推進ネットワーク http://www.ccppn.net/
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2015年2月26日(木)

「トラウマうつ病」という本を書きたい、という旨を、創元社に伝えたところです。
どうしてもトラウマというとPTSDに偏りがちですが、
うつ病や摂食障害、社交不安障害で苦しんでいる人もたくさんいます。
うつ病でも自傷行為がある、などというのは当たり前のことです。

私が驚くのは、自傷行為を持つ人をすぐに「ボーダー」と診断する医療者が
いること。
パーソナリティ障害の診断にどれほどの慎重性が必要とされているか
知っているのでしょうか。
トラウマ関連障害の人が自傷行為に走りやすいのは当然の症状で、
「ボーダー」というわけではないのです。

水島広子スタッフ@mizustaff
現在発売中の雑誌ananに水島広子の記事が4Pも掲載中。
「嫌味も無視も、今日から怖くない、攻撃してくる人たちの取り扱い方」のタイトルで、
水島広子のエッセンスが良くまとまっています。
http://magazineworld.jp/anan/ https://pic.twitter.com/odaj2DcPzi

本日CBCテレビ「ゴゴスマ」に、コメントと顔写真だけ出演します。
先ほど電話取材を受けました。 http://hicbc.com/tv/gogosmile/
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2015年2月27日(金)

拙著「10代のうちに知っておきたい 折れない心の作り方」、
またまた増刷になるというお知らせと、八王子の都立高のチャレンジ枠
(不登校を経験した子向け)の入試問題の作文の課題にも採用された、
というお知らせ。とっても嬉しい。 http://amzn.to/1LQz5xH

表現型はどうであれ、患者さんは多かれ少なかれ自分のことを
「わがまま」と思っているものなのです(それを聞き出す能力にはバラツキがあると
思いますが)。
そんな患者さんには、「わがまま」と言うよりも、症状について正確に
伝えてあげるのが専門家の仕事だと思います。

自分が対処不可能なことについて、自己防衛的に、患者さんに
評価を下すような治療者は存在します。
そもそも「人格障害」と訳されていたものが「パーソナリティ障害」に
変わったのは、人格評価という誤解を防ぐためだったのですが。
あまり効果がなかったようですね。