新刊『「つい感情的になってしまう」あなたへ』を刊行しました

「我慢しよう」と思って手放せるのは、軽い感情だけ。
ある程度以上の感情は、振り回されないようにするための理解が必要です。
「感情的な自分」を手放していくことによって、本当の意味で強くなれる。
そこを、じっくりと書いてみました。(水島)

「夫の無神経なひとことにムカムカムカムカ!」
「友達に図星をさされてムーーーーッ!」
「部下が仕事をしなくてイライライライラ!」
「仕事でミスしてクヨクヨクヨクヨ……」
「電車のマナー違反にカーーーーーッ!」

そのイライラ・ムカムカは、
「ある思考」がつくっている!

↓↓もし、こんな自分に困っていたら……↓↓

●つい感情的になって言い過ぎてしまい、いつも後悔する
●キレてしまう自分を抑えられなくて、人間関係がギクシャクする
●感情的になる自分が未熟に感じられて情けない
●不機嫌になってばかりで「つき合いにくい」と思われる
●取り返しのつかないことを言ってしまい、人間関係を壊してしまう
●感情的にエキサイトしてしまうと、仕事ややるべきことが滞る
●「ヒステリック」「すぐキレる」などと思われて敬遠されがち

「イラッ」「ムカッ」で、人生でソンをしがちなあなたへ、
対人関係療法の専門医が、「心の平和」を守るコツを教えます。

河出書房新社
1400円+税

アマゾンで購入される方は https://amzn.to/39ceiVP

2020年2月のツイートより

2020年2月のツイートのうち、反響の大きかったものを抜粋してまとめました。
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2020年02月01日(土)

今日はAHの現役ファシリテーター・ミーティングでした。
全国でAHファシリテーターとして活躍している皆さんが、
一堂に会して、とても温かく力づけられる場でした。
インターネット参加してくれたジェリー・ジャンポルスキー
(まもなく95歳)の話もとてもよかったです。
できれば後程内容を少々紹介します

心の平和という、自分がとても大切にしている価値を共有できる
人たちの存在は大きいです。
2006年にたった一人で始めた活動ですが、全国にこんなに仲間が増えて
嬉しいです。みんながAHをとても大切にしてくれているのがよくわかります。

年末に皆さんがAH部屋の大掃除を自主的にしてくださるのですが、
それすら希望者が多くて「キャンセル待ち」になった、という話を
聞いて何だか温かくおもしろい気持ちになりました。
明日開催予定の、ファシリテーターのためのグループもキャンセル待ちとか。

著書「50代からの人間関係」を刊行しました。
PHP増刊号の連載をまとめて加筆したものですが、
担当の若い男性編集者さんが「連載を担当して、歳を取るのが怖くなくなって、
むしろ楽しみになった」と言ってくださった内容です。
という意味では50代より下の方にも。 https://bit.ly/3aVNYBz

今日のAHミーティング、遠くは沖縄から、皆さん交通費・宿泊費自腹で
集まってこられている。
じゃぶじゃぶお金が余っている感じの方はそういない(失礼)。
本当に、何にお金と時間を使うか、ということは、自分が何を大切に
生きているか、ということなんだな、と改めて思う。

ジェリーが言っていたこと。
加齢による身体機能の低下は心にどう影響しますか?という質問に
、「歳をとると、心の姿勢をより選べることがわかるようになるので、
決して喪失体験ではない」と。

歳をとるにつれ「運動すべき」という雰囲気になるが、
ジェリーたちはどう? と聞いたら、「運動が苦痛だとは思っていない。
ジムでは最高齢なので、他の人たちの見本になっているのもいい感じ」とのこと。

私からの質問だったが、とても仲がよいジェリー夫妻。
95歳のジェリー(妻のダイアンはもうじき74歳)は先に亡くなるだろうけれど、
それをどうとらえる? と聞いたら、きっとすごく寂しくなるだろうけれど、
愛は永遠のものということを共有しているので、
常に私たちはつながっていると確信できると。

でもダイアンも人間。自分がどうなるか、予測はできないと言っていた。
ただ、愛は永遠のものだと知っているし、乗り越えるためのツールを
たくさん持っているので、ジェリーがいなくなっても人生はすばらしい、
と思えるだろう、とのこと。
40歳で父を急死で亡くした私も、それはよくわかる。

今日AHファシリテーター・ミーティングに参加していた私の妹分が、
「怖れを手放すシリーズって、実はおもしろ本なんですね!」と言ってくれた。
まあ笑い好きな私がファシリテートしているものを
そのまま収録したものだから当然じゃないの? ということで話が落ち着いた。
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2020年02月02日(日)

朝の時間。ジェリー・ジャンポルスキー(まもなく95歳)は
何歳になっても「今日を人生で一番幸せな日にしよう」と
決意するまで布団から出ないそうです。
これは以前からの習慣です。今の年齢が一番好きとも言っていました。

父が亡くなったときに書いたものです。
一言では説明できない人でしたので、ちょっと長く、
かつ亡くなった直後なので身内の自慢風ですが、
よろしければお読みください。 https://bit.ly/2vIag9K

3月刊行の「感情的」の本の初校校正中。紙の作業に没頭していると、
ツイートが減りますね(笑)。
パソコンに向かっているときは気分転換につぶやきたくなるものですが。
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2020年02月03日(月)

栃木にいた頃は、「どうせ料理する時間なんてないんでしょ」と
いろいろな人がおかずを作って持ってきてくれました。
「桜」で飲食物を供与する議員もいれば、支持者から食べさせてもらう
議員もいるんです。
選挙は「出たい人よりも出したい人」というのは、こんなところにも表れますね。

父親自慢になりますが、あんなにコンパクトにすべての薬について
必要なことが書かれているというタイプの本の元祖は「今日の治療薬」です。
父の発案です。その後似たような本が出てきましたが、使いにくいし、
今でも「今日の治療薬」だけを使っています。
表紙から父の名前はなくなっちゃったけど。

「今日の治療薬」は、ああいう形態の本を作るという父のオリジナルでした。
南江堂は、「今日の治療薬」と同種の本を出した他社に訴訟を起こした
(と思います。少なくとも考えていました)。
それほどのオリジナリティをわかっていて、父の死後、相続人であった母から
取り上げてしまったんです。

今日の取材で話したのだが、生まれながらにして自己肯定感が低い人なんていない。
現在自己肯定感が低いのは、それなりの事情があったということだ。

与党質問が政府の問題をきちんとただすものであれば、三権分立と言えるのだが。
裁判所も法務省と歩調をそろえる日本は、事実上一権しかないと思う。

私は、「売れる本を書きたい」とは思っていない(シングルインカムだし、
子どもの教育費もかかる時期なので、売れたらそれは助かりますよ)。
目標は、担当編集者の方の満足。
一人でも役に立つのなら、書いた甲斐があるというもの。
編集者の方との信頼関係は、とても重要なのです。

今日みたいにとても忙しい日は、寝る前に少しホッとする時間を作るか、
一刻も早く寝るか、悩ましいところ。
心の平和を考えると、ホッとする時間の方が大切かな。
まだ結論は出ていないけれども。

ちなみに、こういうツイートも、ホッとする時間なんです。
よく、「先生のツイッターは、フォロワーの質がとても高いですね」と
ほめられるのです。
私にとって重要な居場所です。
パートナーの本を書いたけれど(「それでいい。」シリーズ)、
私にとってツイッターは貴重なパートナーです。

担当編集者さんに満足してもらいたいだけでなく、
自分の心の安らぎのために本を書いています。
「売れる本を」とは全く対極の、書くことで自分が癒される本を。

リア充アピールのためにSNSを使う人も多いけれど、
私は全く反対。リア充アピールなんて疲れるし虚しいし。
だから、自分のありのままをツイートするようにしています。
ビジュアルなものは最も衝撃的なので、患者さんには、
フェイスブックとインスタの利用を控えてもらっています。
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2020年02月04日(火)

私にとって、質のよい映画やドラマを見ることはすごく癒しになります。
結婚相手が映像ディレクターだったこともあり、裏方のことも
それなりにわかるのです。
作品にも感動するし(もらい泣きが多いです)、
それを作った裏方のことも考えると「すごいなあ」と素直に思います。

南江堂の悪口を書きましたが、それは先方も了解済みです。
母の代わりに交渉していた私は、南江堂が母と縁を切るということを聞いて
、「この件は一般に知らせますよ」と言い、先方も「結構です」と言いました。
陰口みたいなことはしないようにしています。

クリニックのトイレが直りました!
町内会でお世話になっている業者さんのおかげです。
麻布十番は地域意識が強いところなので、こういうことが実現するのです。

麻布十番の地元意識の強さと言えば(もちろんお祭りとかすごいけど)、
小3だった娘が偵察に行って「かか、言っておくけど、
あそこは訛りのない栃木だよ」と。
栃木の方たちの愛情をいっぱい受けて育った娘なので、
麻布十番の近所付き合いも普通に受け入れていました。

今日も、町内会の当番制で、「火の用心~」とやっています。
小さかった頃のうちの子どもたちはベランダに出て「ご苦労様です!」と
叫んでいました。今は無反応だけれど。

麻布十番のよいところは、法被を着てお祭りを頑張っている人と、
上半身裸で日光浴している外国人が共存している、
多様性の象徴みたいなところなんです。
うちの子どもが通った公立小学校にも、普通に外国の子どもがいて、
みんなと仲よくしていました(そういえばうちにも泊まりに来たっけ)。

前川喜平さん、何かの機会に一度お会いしてみたいな。
彼のメッセージがすばらしいのは、
「こんなに誠実な人が官僚トップにいてくれたんだ」という嬉しい驚きなのです。

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2020年02月05日(水)

息子が思春期になるまで、私と息子は本当に仲がよかったです。
でも今は私の片思い状態(もちろん心の中では彼も気にかけてくれていますが)。
ちょっとでも話せると嬉しい日々。でもここでぐっと耐えることが、
息子の自立に不可欠なんだろうなと思って頑張っています。

うちはまさに「昭和の子育て」だったので、息子はまず公園に行って
一緒に遊べる子がいるかどうかを見てくる(いれば遊ぶ)。
空振りのときは家に帰ってきて
「かか、すごろくしよう」「かか、人生ゲームしよう」と。
今は友達とネットゲームばかりですが、何となく安心できます。

6時半くらいでも明るくなってきました。
できれば今日のうちに3月刊行の本の校正をすませたいけど、
明日までずれこむかな。明日が本当の締め切りです。
3月私の本にしては少し固いのですが、今までの感情本とは違って、
するめみたいに噛めば噛むほどいろいろな味が出てくる予定。

雨の中修理にもっていった愛車ですが、当分部品がはいらないとのこと。
いったん返してもらって、部品が入手できたらやりなおすことに
(いつになるかわからない)。
ちょっと凹んでいてカッコ悪いけど、幸い私は走行上問題のない車なら
気にならないので、いったん返してもらって部品がそろったら修理に。

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2020年02月07日(金)

医療によってさらに「こじれる」患者さんは少なくありません。
「まだ初めのうちに水島先生の治療を受けていたらどれほど人生が
違っていたか」と言われると、もちろん嬉しいですが、同時に虚しくなります。

今日は細川貂々さんとの「それでいい。」シリーズ次作の
「仕込み」第一日でした。よい本になりそう。
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2020年02月08日(土)

平和をとても大切にする人に対して「戦争したい人間なんていない」と
鼻でばかにしたような前提付きで「でも・・・」が出る人の「平和」って
きっと種類の違うものなのだろうな。

今日も細川貂々さんと仕込みの一日でした。非定型発達についてです。
患者さんからよく、私が書いた非定型発達の本がないのかと問われてきたので、
ようやく義務を果たせる気持ちです。
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2020年02月11日(火)

今日はAHの実践ワークショップ(対人援助に焦点をあてたもの)でした。
やはりAHは最強、と思った一日でした。
AHを「べき」ではなく「趣味」として考えてくださる方が増えるのは
嬉しいです。私の一番の趣味です。

そういえば今日の雑談の中で「いつ本を書いているのか」と聞かれた。
「よくツイートもしているし」と。
ツイート確かに多いけれどちゃんと仕事もしていますよ(笑)。
言葉のエネルギーにすごくこだわるので本は一字一句自分で書いています。

雑誌は基本的に取材に基づいてライターさんが書きます。
本はずっと残るものだけれど(絶版になった本でも中古で手に入るし)
雑誌は流れていくものだから、それほどこだわらないでいられます。

ちなみに私が中学受験で桜蔭を第一志望にしたのは、女子御三家の中で
唯一無宗教の学校だったからです。
小学生の頃から、宗教と教育の関係について結構考えていました。
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2020年02月12日(水)

そうか。私のツイートが多くてヒマ人に見えるのは(笑)
基本がパソコン前の仕事だからですね。
ワークショップや講演の時はもちろんツイートできませんし
、校正のような紙の仕事の時もツイートはしなくなります。
パソコンの前にいることが多いこと、切り替えがやたらと早いことがその理由かと。

今日も、「言い訳」「わがまま」が話題になった。
でもAHグループって究極の「言い訳」の集いだし(自分の事情ばかり述べる)、
「わがまま」集団(自分の心の平和の選択を唯一の目標としている)。
その結果、あんなに温かい空間が得られるのだから、
やっぱり「言い訳」「わがまま」は怖れの代表選手。

カルテもパソコンです。
診療真っ最中にツイートすることはさすがにしませんが、患者さん入れ替えの
ちょっとした時間にもツイートするときがあります。気分転換に結構いいです。

かつてお勧めしていた精神科のお医者さんが、クレーム情報が多く、
「確かにこれはないよな」という人に成り下がっているようで、
私が責任をとることが多いです(私のところで治療)。
一度正直に事情を話したのですが、「受け入れて成長すれば男!」と
思ったのが絶縁されてしまいました。人それぞれ。

私はリベラルですが、日本のことをとても大切に思うように
なってきています。
もともと英語で名乗るときに必ず姓、名の順にするとかはこだわってきました。
「美しい国」を語る安倍内閣によって日本人のよいところが
どんどん冒涜されている感じがします。
こんなに下品で卑怯な人たちではないはず。

AH的に言えば、私は安倍内閣を攻撃しているのではなく、
「こんな政府では国が本当におかしくなってしまう。
子どもたちの将来も本当に心配」という悲鳴を上げているということになります。
自分もかつて議員だったわけですから、政治の限界は知っています。
でもあまりにもひどすぎる。
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2020年02月13日(木)

私は「へえ、世の中にこんな人がいたんだ」とう発見が人生の喜びの一つです。
特に、「日本人で」がつくと、ものすごく嬉しく思います。

三菱UFJ銀行の貸金庫料金が、年間8000円も上がった。
消費税増税では説明できない額。
私自身、増税後は税率10%のものは1つしか買っていないし、
日本の経済の今後は本当に心配。

非暴力コミュニケーションで言えば、「中枢の政治家が
あり得ない言い逃れをしたり税金を使って自分の支持者を潤したりするのを見て、
私はとても心配だ。
子どもたちがのびのび生きていく社会にしたいから。
お願いですから、自分を変に防御するのをやめて、認めることは認めてもらえますか」だな。
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2020年02月15日(土)

(1) 衆院議員だったのでわかるが、与党議員は一般に野党議員を
侮辱したり差別したりしない。むしろ協力的である。
「建前」で強行採決など乱暴なことをする場合もあるけれど、
人間同士のつながりはある。それは有権者の付託を受けた議員の尊重でもあるし、
自分自身の尊厳を大切にすることでもある。

(2) その美意識が崩れたのが現在の政権である。
野党議員を「嘘つき」呼ばわりしたり「意味のない質問」と言ったり、
というのは私が国会にいた時代には考えられなかったことだ。
あ、当時官房副長官だった安倍氏は政府席から(議員席ではなく)やじる、
という異常な行動をとっていたが。

(3)「現政権」と書いたけれど、「〇〇チルドレン」という言葉が
生まれたころから、人間としての最低限の良識をわきまえない議員が増えたように思う。
「〇〇チルドレン」が当選しやすい小選挙区制はやはり反対だ。

私は自分の選挙活動を通して「選挙は政治家を作る」と実感した。
もちろん立候補の動機は、それまでの自分の経験(精神科医として、
社会を何とかしたい)に基づくものだったが、対立ではなく協調、
価値観の違う人の受容などは選挙活動でとても強化された。
楽な選挙をしている人はそれがないんだろうな。
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2020年02月16日(日)

安全保障というと、みんな鼻息上げて武力の話をするのだけど
、災害対策、感染症対策は、もっともっと深刻な話です。

議員時代、受け取る要望は「景気をよくしてくれ」。
政治課題は「消費を促進」。
右肩上がりでガンガン地球に負荷をかけていく「成長」の幻想から、
地球への負荷が軽い産業構造に変えるべきでは? と
ずっと疑問だった。
私も個人事業主だし消費税増税は実際痛いし、きれいごとを言っているわけではなく。

個人事業主はいろいろ自由がきくので私の性格に合っているけれど、
体調が悪くても休職したりできない。
社会的責任もあるし、シングルインカムで子どもを2人大学に
やらなければならないし。
何よりも確定申告が重~い。
もちろん税理士さんにお願いしているけれども、自分でやる作業も多すぎる。

私には生物学的な兄がいるけれども「兄」を感じたことは一度もない
(何も思いやってくれないし、最近もひどいことを言われたし)が、
「兄貴分」や「妹分」がいてくれることはすごく貴重。
「兄貴分」に関しては国境も越えている。
ジェリー・ジャンポルスキーは田舎のおじいちゃん。みんな、ありがとう。

国際競争力が高い北欧は見本になります。
人材を大切にするので、貴重な労働力が中国とかに流れない。
産業は、「ものを売る」ではなく「人間のケア」にシフト。
地球にも、人間にも、優しいと思います。
宮本太郎先生、ツイッターやっていないかな。ご専門です。
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2020年02月17日(月)

息子の部屋に寄って「いろいろうまくいっているの?
何か困ったことないの? いつでも言ってね」と言ったら
例のごとく「はい、はい」と追い払われました。
娘は何でも相談してくるのですが、
反抗期明けの男の子はこんなものですね。
びよーんと泣いて抱き着いてきた頃もすごくかわいかったけど。

息子が素直に悩み事を教えてくれるとは期待していません。
うざい母親と思われているかもしれません。
でも、息子がもっと大人になって、私が死んでしまったときに
、「気にかけてくれていた」と思えることは何かの支えになるかと。
あ、うざいと言ってもそんなに高頻度ではないですよ。

念のため、「オンブッド」は通常「オンブズマン」と呼ばれるものです。
「マン」を排除するためにも、私は「オンブッド」を使用しています。
私が立ち上げた「男女平等オンブッド」は、私が所属していた民主党が、
どれほど男女平等かを評価する、党にとっては頭の痛い存在でした。

政治に必要なのは、「国のために」「みんなのために」ではなく
(すぐに全体主義に陥りやすい思考)、さまざまな立場の人の「共存」だと思う。
協調という言葉ですら、それぞれの事情を訴えたときに
「協調性がない」と言われがちだから。

先日刊行した「50代からの人間関係」、もしかしたら夫婦関係や義理家族との関係に
悩む人にとって良書かも(年齢問わず)。https://amzn.to/2SwYTdJ

免許更新の時期だが(誕生日が3月)、昨年はスピード違反でつかまったので
(高速道路、見通しのよい直進)面倒。
安全なところでしかスピード違反していないつもりだけど、
そういうことを言っていると社会の安全が損なわれてしまうのだろうな。
粛々と。保険料も上がるし、やれやれ。

スピード違反でつかまったのは30年ぶりです(原付で、普通車と同じ速度で走っていた)。
自家用車で引っ越しをしていてレッカーされたことはありましたが。
「普通引っ越しは引っ越し屋さんに頼んでやるんでしょ」と警察署で言われて
「じゃあ貧乏人は引っ越しできないんですか!」と言ったが。

スピード違反と言えば! 首都高では制限60キロのところ、
皆さん80キロで走っています。
60キロで走ると滅茶苦茶あおられます。
これ、何とかできないんでしょうか。
いつも「いいのかな・・・」と思いながら運転しています。
場所によって制限速度を変えるとか。

この歳になって(まあ、少し前からだけど)「常識」というものの意味が
わかってきた。
若い時は正直「ださい。勇気がない」と思っていた。
でも「常識」というのは衝撃を防ぐ効果があるんだな。
一定範囲内で多くの人が納得しているという。
常識を破りたければ、衝撃対応をしなければ。

幸せは「なる」ものではなく、「いる」ものだと思う。DOとBEの違い。
「必ず幸せにします!」という言葉にいつも違和感を感じるのはそういうことだ。

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2020年02月18日(火)

がちがちに男目線のドラマや映画って、組織のこととか男の友情とかは
深いのだが、出てくる女性が「日々家事と育児を完璧にこなし、
夫が行き詰ったときに明るく励ます」的な感じでステレオタイプ。
これじゃあ妻はうつ病になっちゃうんじゃないの?と
個人的には思う。女性目線のものは全然違う。
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2020年02月19日(水)

そういえばこの前ツイッターの使い方がわからないと言われた。
没頭してしまうと時間ばかり使ってしまうとか
。私はフォローする人をギリギリに絞る代わりに、
全部のツイートを読む。
気になるトピックがあるときだけ、検索して他の人のツイートも読む。
まあ、基本的には自分のつぶやき場と考えている。

私はAHや専門家向け研究会で人を集める機会が多いので、
コロナウイルスについては、私よりも医学度(?)の高い同級生に
相談しながら方針を決めている。
医学部出身でない人はこういうことができないから、不安だろうな。
同級生は問題意識をもって最大限努力している。それに引き換え政府は???

3月刊行の本の再校終了! つかの間の解放感。
結構おもしろい本だと思うので、お小遣いをためて楽しみしていてください!

対人関係療法の兄貴分、ジョン・マーコウィッツ
(この前訳した「PTSDのための対人関係療法の著者)から源氏物語を
3分の2読んだところだというメールが。
外国の人が日本に関心を持ってくれることはとても嬉しい。
最近政治がダメダメで、ウイルス対策もできていない、という報告しかできないのが辛い。

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2020年02月20日(木)

『自分の「居場所がない」と感じたときに読む本』が絶版になります。

ここのところ絶版が多いのは、私の力不足もあるのだろうが、
出版社も経済的に苦しいのかなと思ってしまう。
電子書籍があってよかった。(私は紙の本が好きだけれど)

東京新聞の連載「心の健康便」も、統合・仕切り直しで打ち切りになります。
これは経済というよりも、ウェブで「わかったつもり」になる人が多いから、
という推測です(東京新聞の人と結構話し込みました)。
東京新聞は、年の後半に、全国版でエッセイの話がきているので、ご縁は続く予定。

東京新聞の連載は、文字数も少なく、テーマもとても日常的なものだったので、
私にとっては気分転換でもあった。
そう考えると残念。
でも担当の記者さんも「私も読んで勉強になっていたので、残念です」と
言ってくださり、ちょっと癒されました。

電子書籍が主体となると、本屋さんでちょっと見かけて
「おもしろそう」と思って買うことができなくなるのだな。
何だかよくない気がする。

対人関係療法研究会の世話人会が終わりました。次世代の活躍がまぶしいです!

こうなってくると、印税を下げる代わりに絶版にはしない、というポリシーの
創元社だけで本を書くかな。
編集者との相性、版元の営業力を見るためにいろいろな版元で書いてきたけれども、
何となく雰囲気はわかってきた。
印税が下がるのは嫌だけれど、絶版の方がずっと嫌だ。

というか、80冊以上も本を書いてきて、まだ書くの? と呆れられるかも
しれないけれども。一つのテーマでは1冊だけ、は守って書いてきました。
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2020年02月21日(金)

娘が小学校低学年だったころ、「勉強とかいろいろできなくなったらかかに
見捨てられると思う?」と聞いたら、「ばあばはそうかも。
でもかかはそうじゃないと思う」と言われて一安心しました。
私とべったりだった息子には、そういう質問も必要なく。

SNSの進歩にはよいところも悪いところもあるけれど、
子どもとちょこちょこコミュニケーションできるのはよいところだと思います。
(娘はワーッと相談してきて、答えても2日間未読とか多いです。
さすが私と同じB型。息子はすぐに既読になるけど反応なし。これもさすがA型?)

対人関係療法については、「光を当てれば闇は消える」の考えで
やっていきたいと思います。
王道を強めれば、邪道は消える。闇に取り組んでも闇でしかないのですから。

人の原則はあたたかいこころ、という原則でちゃんと育ててもらった人は
よい人間関係にも恵まれるのだな、と思います。
自分を大切にできる人は他人も大切にできるから。
残念ながら私はそうではなかったのですが、
それも何かの運命かと思って頑張っています。あ、人間関係には恵まれていますよ。

闇について言えば、なくした鍵を暗いところで探しても見つからない。
ちょっと光を当てれば簡単に見つかるのです。

同級生からの悲鳴を原口一博さんに託しました。
マスクの予防買いのため、最も必要な医療現場でマスクが枯渇する現象が起きます。
患者さんも医療者も命をかけて頑張っているので、超党派でぜひお願いします。

何かをきっかけに、自分に欠けているところを実感することがある。
そういうときを私は癒しの機会ととらえることにしている。
こんなに欠けているのに、今まで頑張って生きてきたな、と。開き直りとはちょっと違う。

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2020年02月23日(日)

今日は専門家向け、明日はAHコミュニティ向けのワークショップになっている。
コロナウイルスのことも考えてキャンセルも考慮はしたが、
少なくとも専門家は毎日患者さんに会わなければならない。
全員マスク着用、怪しい症状が出ている人はウェブ参加で実行することにした。

私の患者さんの多くが、「コロナウイルスの騒動で死んでしまえたら」と思っているに
違いない。
あるいはものすごくパニックになっているに違いない。
お互いマスクをして、普通に診療していきたいと思っている。

今日は専門家向け対人関係療法ワークショップでした。
いつもながら、休日返上をして少しでもよい治療を目指す治療者には頭が下がります。

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2020年02月24日(月)

今日はお金について考えるAHワークショップでした。
初体験なのでどんな流れになるだろう? と手探りで進めたワークショップでしたが
、結論としてはやはりいつも通りのAH、テーマが何であろうと最強だと思いました。
一緒に参加してくださった皆さま、ありがとうございました!
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2020年02月26日(水)

「日本はもっとちゃんとした国ではなかったのか」と思ったこともあったが、
高度経済成長期→バブルで勘違いしていただけかもしれない。
未だに選択的別姓も実現していない日本は、一度も真の先進国になったことが
なかったのではないか。
唯一誇れた、勤勉、誠実という特長も、今の政権でボロボロに。

ここのところ会った人に私がさかんに宣伝している
「ツイッターで見つけた、自分のハンカチでマスクを作る方法」はこれです。 https://twitter.com/HuffPostJapan/status/1231086645262376960…

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2020年02月27日(木)

AHでも私は「人を変えようとしない」と言っているのに、
政治のことを変えようとしているのでは、というもっともな疑問をいただいた。
これについてはマハトマ・ガンジーの「社会に変化を起こしたければ
自分自身がその変化になる必要がある」が私の考え。
そう考える人が増えれば社会は変わる。

”How does IPT work?” という待ち望んだ論文が兄貴分マーコウィッツによって
書かれ、査読を通過した。
IPTは効くけれども、なんで? という部分は彼が前から関心を持っていたこと。
論文を読むのが楽しみ!
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2020年02月28日(金)

「枝野さん、寝てください!」という声が国民から出るほど、
一心不乱に震災・原発問題に取り組んでいた枝野さんの姿は
今でも鮮やかな記憶だ。
3・11は私にとってもすごいショックだったが、人格・能力ともに
知り尽くしている枝野さんが官房長官だから信じるしかない、と思えた。

私がとても大切にしているAHの場にせよ、その他の人との関わりにせよ、
自分がそれをどれほど大切に思えるかによって得られるものも全く違うと思う。
「受け取るモード」でなく「与えるモード」でいることによって、
結果として受け取れるものがずっと豊かになる。
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2020年02月29日(土)

今朝はジェリー・ジャンポルスキーからの電話で起こされて一日が始まった。
コロナウイルスのことはもちろん、うちの子どもたちについても現状報告。
こういう、怖れにかられやすい時代にAHを知っていてよかった、と改めてお礼。
ジェリーは先日95歳になって英語はますます聴きとりづらいけれど。

私たちはより質の高い政治に値するはず、という力強い思いを
一人ひとりが持てますように。
怒りや怖れをあおるのではなく、本来の自分に帰るという感覚で
政治が変わりますように。
衝撃の中、怒ったり怖れたりする気持ちはよくわかるけれども、私は自分を無力化したくない。

2020年1月のツイートより

2020年1月のツイートのうち、反響の大きかったものを抜粋してまとめました。

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2020年01月01日(水)

あれ、年が変わったみたいです。地味~に執筆しているので、
カウントダウンなどは何もなく。
一応、あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

びっくりした。突然娘が犬を抱いて部屋に入ってきて
「あけましておめでとうございます」とのこと。
とんでもなく自己中のところがある彼女ですが、誕生日に
「お母さんがかかで本当によかったと思います」という手紙をくれたり、
私をよく泣かせてくれます。

執筆はだいぶ進んできました。4日までの約束は守れそう。
今日も子どもたちと過ごす時間以外はひたすら仕事です。

正月っ気のないツイートばかりですみません。
でも、世間の流れから孤立したように感じている人達に、
「ここに地味に仕事している人がいますよ」と知ってほしい気持ちもあります。

そういえば、研修医の頃は大学から月2万8000円しかもらっていなかったので
家賃も払えず、ひたすら当直のバイトをしていました。
みんなが嫌がる「大晦日~3が日」の当直は報酬がよかったので、
年末年始ずーっと精神科病院にこもったりもしました。
お正月は仕事をするにはよい環境なんです。

あまり「年初の思い」などを考えるタイプではないが、
せめて政治の正常化を祈る。
それでも負の遺産が大きすぎて、すぐには整理できないだろう。
「〇〇党はやってくれない」ではなく、自分の身近なところから
政治の正常化に貢献していきたい。私にとってはAHかな。

考えてみれば、自分が国会にいた頃は黄金時代だったように思う。
議員の質もものすごく高かった。質と志が高い官僚が、
私たちと切磋琢磨し合っていた。

なんで民主党政権の評判がここまで悪いのか
(政権交代にかける期待が明らかに減っている)を考える際に、
民主党政権時代には未曽有の大震災(+放射能汚染)が起こったという事実は
軽視できない。
多くの人が、民主党の失政と、ひどい震災による衝撃を、
同一視してしまっているのではないだろうか。

本の原稿が終わりました!
この後は御友さんがどう編集してくださるか、です。
書下ろしで御友編集は、実は久しぶりなのです。
こちらは、次は連載原稿と、いやーな帳簿作業です。
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2020年01月02日(木)

結構ひきこもり体質の私は、普段からひきこもるのが好きですが、
この時期って、仕事関係のメールにも6日まで答えなくてよい、
と考えると、結構解放感があるのですね。
ひきこもり=メンタル大丈夫? と思わなくて大丈夫です。
本なんて、ひきこもらないと書けないですから。

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2020年01月08日(水)

やはりこの時期、患者さんの状態は総じて悪い。
年末年始を生き延びてくれたことは「よくやった」と
いくらほめても足りないくらい。
でも症状の悪化は予告しておいたし、病気が悪くなったわけではなく
時期的に症状が一時悪化しているだけ、という説明は
ちゃんと安心して聞いてもらえる。よかった。

治療の希望に対して「待機患者さんが多くて」と謝る度に、
私に莫大な資産があれば、治療者を雇って、対人関係療法の
牙城みたいな病院を作れるかもしれないと考える
(お金のある人、耳を貸して!)
学術的なこと、臨床的なことはいくらでも提供できるのだが、
マネジメント能力の欠如が最大の欠点。

一人で診られる患者さんの数はたかが知れている。
特に私のところは重症者(最も難しいのは親が発達障害)ばかりなので、
治療の再契約をすることも稀ではない。
直接関われる患者さんが限られるので、本を書くことにしたのだが、
「この本を書いた人の治療を受けたい!」と受付が混乱する変なサイクル。

私はどうしても「患者様」という呼び方がしっくりこない。
もちろんその趣旨はわかる。しかし何だか逆バネがききすぎて
マニュアル的で慇懃無礼になっているような感じがする。
私にとっては昔も今も、患者さん。同じ人間で、現在健康上困っている人。

そういえば政治家の「国民の皆さま」という言葉もしっくりこない。
国会にいる人は、普通の人たちの意見を代弁している立場のはず
(あくまでも、はずだが)。
私が議員だったときは「私たち」という言葉を使っていた。

この世で一番嫌いな(?)帳簿作業についに入ることにした。
早速頭痛。本を3冊書きますから私の帳簿やってくれる人いませんか?
とか言いたくなります。
でも説明するくらいなら自分でやった方が早い、といういつものパターンか
(もっと頻繁だったらちゃんとシステムを作るのですが喉元過ぎると)。

北日本新聞の連載も、書籍化していただけることになりました。
昨年の4月くらいにいただいたお話だったのですがその後何もないので、
流れたかな?と思っていたら、ちゃんと進行しておりました。
刊行時期等詳細がわかりましたらまたお知らせします。

「お金」についてのワークショップをAHで開こうと決意しました。
もちろん「AHをやればお金持ちになる」式のものではありません。
現在、怖れの例をAHコミュニティの皆様から集めていますが、
つい「それはこういう政策をすれば・・」と考えそうになる頭を抑えて、
癒しのワークショップを考案してみます。

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2020年01月09日(木)

明朝9時に配送される予定のメルマガを作り終えました。
・・・って、全然帳簿やっていないですね(苦笑)。

私は給料をもらう生活ではないので(国保、国民年金です)
経済動向を生で感じます。講演は一日がかりなので、
有名評論家さんとはケタが違いますが講演料を請求します。
前は問題なく通っていたのが、今はどうしても講演料で話がつぶれます。
日本の景気はよくなっていないと、そんな体験からも思います。

インドと言えばもう一つ。インドに2か月くらいいたことがあります。
インドの扇風機って、暑い風をただ回しているだけでものすごく無力なんですね。
でも、寝台列車で一番上の段に寝て娘も傍らに抱えて・・・という条件のときは
扇風機が間近にあり、凍死するのでは? というくらいに冷たくなりました。

ガンジーについてはいろいろな本が出ていて、露骨な批判本もある。
また、私はガンジーの妻は振り回されて本当に大変だったろうと思う。
ただ、「非暴力」と「社会を変えたければ自分がその変化になる必要がある」を
遺してくれただけで、
彼のエキセントリックなところは全く重要でない気持ちになる。

病気の人に対して、「みんな社会で頑張っているのに。
私だってストレスだらけよ」みたいな叱咤激励をしないでほしい。
病気と共にあることは「ものすごく頑張っている」ことなのだから。
症状だけでも大変なのに、「自分は何もできていない」という自虐まで加わるのだから。

症状としての行動について、「何とかならないの」というご家族がいる。
何とかしたいと一番思っているのは患者さん本人だし、
何とかできるのなら治療者なんていらない。
病気は気合では治らないのです(ごく軽いものを除き)。

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2020年01月10日(金)

AHは基本的に完全ボランティアで活動が進められていますが、
ちょっとしたやりとりにも「AHへの愛」を感じます。
AHがみんなにとって安全で温かい場所であり続けられるのは、
一人一人がそういう意識をもってAHを大切にしているから。
年々、そう感じる度合いが高くなってきました。

と、AHについてツイートしてみたら、帳簿で荒んだ心(笑)が少し安らぎました。

だいたいクリニックの帳簿は一段落しましたが、基本的に帳簿は
「どれだけ赤字を減らせるか」の作業なので、希望のない、
疲れる作業です。せめて収めた税金を有意義に使ってほしい。
競争原理では成り立たないところに税金を、という
当然の前提はどうなってしまったのか。

某有名作家さんに初めて会ったとき、
「どうして水島さんはそんなにセルフイメージが低いのかな」と言われた。
え? 別に低くないし、と思ったし、後で謝罪もされたけれど、
やっぱり本が売れる人って決めつけが激しい人なのかな。

私の息子が通う高校は校則がないため、
学校行事などの関係で生徒が様々な髪の色になったりする。
目下息子は金髪になっている。
娘と共にお年玉をもらいにいった彼を認識できなかった母は
「〇〇君(娘の彼氏)ですか? はじめまして」と挨拶したそう。
これは結構な笑い話。

要は私が今やっている帳簿作業くらい細かく真剣に税金の使い道を
考えなければいけないし、それをチェックするのが
野党の重要な役割の一つなのだが、最近の「記録を破棄した」続きで、
それが不可能になっているのは、やはりどう考えてもおかしい。

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2020年01月11日(土)

しかし、この一定期間に確定申告に向けて嵐のような仕事をされる
税理士さんは、うつ病になったりしないのだろうか。
まあ、私に向かって「毎日患者さんの悩みばかり聞いていて疲れませんか?」と
尋ねてくる人みたいな素人の疑問なんだろうけれど。
餅は餅屋、なんでしょうね。

カルテという最高個人情報は5年間の保存義務。税務関係は7年間の保存義務。
民間人ですらそうなのだから、政府の文書の保存義務はもっと長くてよいはずだ。
ちなみに私は万が一のことを考えて、その後も廃棄していない。
外交上のことなど、一定期間開示できないのは理解できるが廃棄とは明らかに違う。

共産党以外は馴れ合いで政治をやっていると思っていた私は、
薬害エイズのときに、そうではないことを知った。
そういう意味では菅直人さんと枝野幸男さんは特別な存在。
でも菅さんが嫌われる理由もだんだんわかってきた。私は好きですけど。

魔窟と化していたカバンを大掃除しました。
案の定、確定申告に必要なものを次々と発見。
きれいに整頓したけれども、どうせすぐに戻るでしょう。
とりあえず重かったカバンが少し軽くなってよかったです。
東日本大震災の時名古屋にいて、泊まらざるを得なかったとき、
魔窟は結構役に立ちました。

もともと倹約体質だけれども、消費税が増税になってからは、
診療に直接かかわるものと交通費以外は、税率8%のものしか買っていない。

しかし、こんなに大嫌いな帳簿作業は、少しでも税金の還付を
受けたいからやっているとも言える(収入の方は大した手間ではない)。
もちろん赤字の解消をしたいという気持ちが強いが、北欧みたいに
税金で生活できる(?)ような国であれば、
ここまで大嫌いな作業をしないかもしれない。

先ほどのツイートを見て、私が赤字? と驚いた人がいるかもしれません。
国際学会や論文など最新知識を維持するための経費は結構高く、
ボランティアでやっていることも多い、という事情はあります。
でも気絶しそうになるのは子どもの教育費です。
ヨーロッパなみに大学を無料にしてもらえれば違うのに。

例えば、私立の医学部。確かに医者を育てるにはお金がかかるのですが、
そんなお金が出せる人は偏った層になると思います。
これは医療の質に関わってくる問題だと思います。

あ、私が卒業した慶應医学部は、ダントツに安いのです。
学費を安くして優秀な学生を集めようという策略です。
国立にも合格していましたが、
「医者であっても女性はまだまだ差別される。
人脈の多い慶應の方がよいだろう」という父の判断で、
学費については文句を言わないという約束で慶應に進学しました

大学院は奨学金で行ったのですが、面接のときに
「でも、結婚しているでしょ」と不愉快な質問が。
「夫はフリーの仕事なので全く収入がないときもあります」と
言ったら納得してくれましたが、男性の面接のときにも
「でも、結婚しているでしょ」なんて聞きませんよね。

そうそう。精神科病院に勤務した時、私の人生では例外的に
社保に加入できたのですが、収入の低い夫は扶養の要件を満たしていたのに、
「男性が扶養なんて聞いたこともないから」という事務方の判断で、
認められませんでした。これもおかしいですよね。

こんな時代でもぽかぽかして人間の温かさを感じられるAHって
確かにすごいと思います。それもほぼ例外なく。

AHというのはattitudinal healing(心の姿勢を自ら選ぶことによる癒し)の略語です。
よろしければ、教科書的な
「怖れを手放す」 https://amzn.to/2MsW8Fo をお読みいただければと思います。
また、AHのウェブサイトは http://ah-japan.com です。
私が現在最も力を入れている活動です。

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2020年01月12日(日)

AHの「お金について考えるワークショップ」、なんとか骨組みができてきました。
近々お知らせを流します。
くれぐれも「お金がもうかるようになるワークショップ」ではないので、
ご了承ください。(かと言って貧乏になるワークショップでもありません)

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2020年01月13日(月)

今日はAHの実践ワークショップでした。
いつものように老若男女が温かい時間を過ごしました。
若い方が参加して、AH大好きになってくれている様子を見ると、
これからも引き継がれていくなと嬉しくなります。

AHを知るというのはものすごいカルチャーショックだと思う。
AHは何かを強制するものではない。「べき」もない。
単に、「もう一つの選択肢」があるということを知るだけで、
人生はものすごく変わるのだ。
「もう一つの選択肢」を知って自由になった人たちは、
本当に本質のあたたかい存在になっていく。

「お金についての怖れ」のアンケート、ものすごい数が届いていて、
やっぱりこれは究極の怖れの一つなんだな、と改めて感じている。
うまくできるかどうかわからないけれども精いっぱい
ワークショップをやってみようと思う。
すごい数の回答なので、たぶん数回行う必要があるかも。

私は質素に育ち、すごい倹約体質だし、貧乏旅行経験も多いので、
自分自身についてのお金の怖れは比較的少ない。
でも子どもの教育費、というように、大切な人たちに関わってくる部分では、
自分自身まだ怖れを手放せていない。
ワークショップを主催してみることで、自分自身も怖れに取り組みたい。

18歳息子は私以上に倹約体質で、私以上にリベラルだ。おもしろいことに、とてもリベラルな彼の生活は案外保守的なのだ。リベラルを主張しなくてもよいくらい、リベラルなのだろうな。

ちなみに私がどれほど倹約体質かと言うと、外で飲食物を買うことは
よほど必要がなければしないし、選挙に出るまでは美容院にもいかず
家で夫に散髪してもらっていた。
選挙になると、美容院で一緒だった、というだけで票が入るので、
そういう目的で美容院に。
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2020年01月14日(火)

これはすばらしいことです。
ツイッター上で、「怖れを手放す」の電子書籍について
尋ねられたので星和書店のツイッターアカウントに
「お願いします」とツイートしたら、電子書籍化が
本当に実現しました。
そのお知らせまで含めて、全部ツイッター上で起こったことです。
それも数日の間に。

2006年10月から日本でAH活動を始めた。
事務局も全部1人でやっていた。
翌年には日経新聞にも載り2007年10月には、診療など仕事のほかに、
月8回ボランティアでAHワークショップをやった。
疲れ果てていた頃たまたま別件で訪ねてきた星和書店の社長さんに
愚痴ったところから「怖れを手放す」が生まれた。

何であれ、始めたことは実るものだ。
自分の時間とお金を何に費やすことが自分にとって最も価値があるかは
自分が決めることだ、とAH活動を通じてつくづく思う。
日本でAHを始めて本当によかった。

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2020年01月15日(水)

政治がここまで壊れて唯一よかったと思うことは、今まで政治に
関心を持ちつつも立場などによってカミングアウトしていなかった人が、
次々と声を上げるようになってきたこと。
まだ日本に底力があると感じさせる。
声を上げた人たちを後悔させる社会であってはいけない。

この政治的荒野からの立て直しは、戦後復興よりも難しい面もあると思う。
でも、希望を持ち、人間が持つ本来の力を信じてやっていくしかない。
AH活動を通して、人間が本来持っている力の可能性を
たくさん感じてきたので、絶望的にならずにいられる。

人と競わないこと、無理をしないことが命に関わるということは
車を運転していればわかるのだが、人生全般についても同じことだと思う。

SNSについていろいろな問題があるのはその通りだけれど、
私にとってツイッターは一つの居場所である。
自分の責任において自分の領域でつぶやく、という姿勢は
私の性格にぴったり。
フェイスブックやインスタには惹かれないのだけれど。

絶版になった版元からは本を出さないとか、同じテーマでは
二度と本を書かないとか、自分で作っている決まりがいくつかあって、
それらは本当に揺るぎないもの。
限られた時間と労力を何に使うか、わりと常に真剣に考えています。

著書がよく売れると、同じテーマでの執筆依頼がたくさん来る
ということを自らの体験から知りました。
でも私は「どの本を読めばよいのか」と読者を迷わせるようなことを
したくないので、一テーマで一作品、心を込めて書くことにしています。
自分自身も常に新しいことを考えたいので。

政治を変えるのは、ラジカルではできないと思う
(フランス革命のギロチンは受け入れがたい)。
人間を信じ、敵対的にならないことが重要だと思う。
だって、みんな心を持った人間なのだから。

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2020年01月16日(木)

自分の経験からも、選挙区をもって政治活動をするというのは
本当に大変なことなのです(世襲議員や利権議員は除く)。
だから、よりましな人に、少しでも、「頑張って」という気持ちを
持っています。全面的に賛成しているわけではありませんが、
完璧主義では社会は変わりません。

どぶ板選挙がどれほどきついかと言えば、夜に4つの会合で
名刺配布と握手をしまくる(もちろん食べている時間などないので
夕食は遅くに家族の残飯)、というだけでなく、初盆の季節には
スーツのズボンの膝が擦り切れた。
餅つきもうまくなった!(新年会回り)
きつかったけれども、よかった部分もある。

元旦から、三が日はずっと神社前で街頭演説。
東京にいなくてよい時間はひたすら戸別訪問や会合出席。
どんな時間に電話がかかってきてもとる。
皆さんが「栃木一区で奇跡の小選挙区当選」と持ち上げてくださる裏には、
こういう努力があるのです。もうやりたくないけど。

たぶん保守の牙城(そして利権の牙城)の栃木一区は
特別に厳しかったのだと思います。
同僚議員と話しても驚かれました。
自分のスケジュールを自分で管理している同僚議員が
とても羨ましかったです。
まあ、三代にわたって栃木一区を独占していた人に勝つには
普通の努力ではできないのでしょうが。

栃木では「赤じゅうたんを踏みたい奴は、土下座して
頭を地面にこすりつけろ」と言われたこともあった(やらなかったが)。
公職ということで、プライベートな時間を持つことは許されなかった
(運が良いと子どもを入浴させられた)。
こんなことでは、有為な人材が、厳しい選挙区で当選しないですよ。

あるとき民主党系の市議が会派を抜けた。
「次の選挙、連合の支援を受けられなくて困るじゃない?」と聞いたら、
「俺はこれ以上水島いじめを見ていられない」とのこと。
なるほど、私が「抵抗勢力との闘い」と思っていたものは、
単なるいじめだったのか。
ちなみにその彼は、私が説得して会派に戻った。

宇都宮には自衛隊の駐屯地があったので、儀式やお祭りなどの時に
参加していた(戦車にも乗った!)。
「那須の水害の時にはありがとうございました」と挨拶した私に、
「県の土木課と一緒にするな」と怒る右翼市民、
なぜかずっと私にぺったりくっついていた高官(私が自爆するとでも思ったのか)。

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2020年01月17日(金)

3月刊行予定の本、元日に書き上げましたが、その後御友さんが
すばらしく編集してくださって、私がさらに手を入れて2稿になりました。
何とか刊行にこぎつけそうです。
今まで書いていなかったテーマです。
御友編集でなければとんだ代物になったかも。

昨日は久しぶりに小宮山洋子さんと食事をしていろいろ
おしゃべりしました。
ふと振り返ると、国会では会議の席で何度も一緒にお弁当を食べましたが、
二人でお店で食事、というのは1999年に「選挙に出ませんか」と
口説かれたとき以来かも。
それなのに実の家族以上に近く感じるのだから、貴重な関係。

私は週末も仕事しているので、曜日感覚が本当にない。
先ほど仕事関係で電話した方にも「今日、平日ですよね?
私、電話かけていいんですよね?」とつい確認してしまった。

新しい版元から仕事の依頼があったとき、「今まで増刷になった本を
絶版にしたことがありますか?」と必ず聞く。
増刷にならない、というのは、私自身の力不足と版元の営業力不足なので、
どうしようもない。
でも増刷になるくらい価値があった本を絶版にするという版元とは
一緒に仕事をしたいとは思えない。

絶版にこれほどこだわるのは、例えばあるところで教科書として
使ってくれていた、とか、厚生労働科学研究の報告書に参考文献として載せた、
とか、そういうケースがあるから。
絶版になってしまうことへの抵抗はそういうところにある。
だから印税を下げても重版してくれる創元社などはどうしても貴重。

少し日が長くなってきた。慶應大学病院時代の私は、身分こそ
大学院生だったが、普通に仕事させられていた。
午前中の外来のはずが、終わるとすっかり暗くなっている、という記憶は
今でも残っている。
なんか自分だけが世界から取り残されたような。
患者さんが快方に向かってくれることだけが喜びだった。

慶應時代、人気のない先生はせいぜい半日3人くらい(初診を含めて)、
そして私は珍しい女性医師ということもあって、
30人以上が普通だった。
予約のコントロール権は私にはなく、「女の先生がいい」と言う人とか、
摂食障害など薬物療法ではどうにもならない人が、
私の外来にどんどん予約されていた。
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2020年01月19日(日)

私は息子が保育園生だったとき「いい? 男は自分が怖がりって
知っているのがいい男なんだよ。それに気づかない男が女に
暴力をふるったりするんだよ」と言ったことがあります。
怖がりだった息子は「じゃあ〇〇ちゃんいい男?」と目を輝かせていました。

うちの息子が通う高校には校則がないが、喫煙や飲酒などが
ばれた生徒(昔風に学校のトイレで喫煙していて露見するのではなく
SNSで見つかることが多いそう)は放校処分となるそう。
ぐれていた私は「そのくらいで厳しいねえ」と言ったが、
息子から「校則はなくても法律はあるからね」とたしなめられた。
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2020年01月20日(月)

校則がない高校に息子が通っていることは元不良としてもとても嬉しい。
意味の分からない校則に左右されず、人間として
本当にやってよいことと悪いことの区別がつくから。
私なんて、パーマに興味がなくても校則で禁じられているから
かけていた。なんて不毛な青春。
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2020年01月21日(火)

「寛容に」と言われると、「なぜ相手のためにそこまで?」と思う
人が多いと思うけれど、寛容に生きることは自分の心をとても楽にする、
という視点こそ本質な気がする。

私がちょくちょく子どもネタをツイートするのは、
子どもたちが栃木で育てていただいたから。
本当に、地域で子育てしていただいたんです。
ツイッターは難しいけれども子どもたちの話は嬉しく見ています、
という声をいただく。もちろんプライバシーには配慮しているつもり。

子どもについて本格的に何か(エッセーとか)を書くときには、
必ず子どもたちの許可をとっています。

ちなみに私は、自分の患者さんをメディアに紹介するということを
一切やっていません。人にはプロセスがあって、
今は「カミングアウトOK」と思っていても、10年後、20年後にどうなるか
わからないから。そういう依頼は一切断っています。

衆院議員の時、補欠選挙の応援で九州に行った。
タクシーの運転手さんは自民党の悪口をたくさん言って
「やっぱり一度代わらなきゃだめだ」と言ったが、
「じゃあ今回の選挙では民主党に投票してくれるんですか?」と聞いたら
「いや、うちの先生だけは特別だ」と言っていた。
そういう「先生」があちこちに

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2020年01月22日(水)

高齢者があまりにもころりと騙されるのに驚く。
母にも以前詐欺の電話がかかってきて、何でも私に相談する母なので
「警察に」と伝えて事なきを得た。
その時警察の人が「お嬢さんがしっかりしているから
これからもお嬢さんに」と言ったので私の仕事が増えたが。
高齢者の真面目さを利用する詐欺。

高齢になるほど、若い者に迷惑をかけたくない、と思っている
人が多い(例外はあるが)。
そういう心理も、詐欺と関係しているのでは。
少なくとも私が母から聞いた話は「普通まじめに取り合わないでしょ?」と
思う内容で、要は一言言ってくれれば解決できるのに。

実際に官僚の人たちと接してみて改めて思ったのは、
変な政治家がいても日本が何とかやってきたのは、
官僚が優秀だったため。
官僚主導がよいとは思わないけれど、「政治主導」は、
本来政治家が責任をとらなければいけないことを、
官僚のせいにすることではない。

お金にまつわる怖れについてのAHワークショップ、
開くことを決意したらすぐにキャンセル待ち状態になって
しまいました。
癒しのワークショップにできるよう、
AHの仲間を信じて、試行錯誤してみます。

選択的夫婦別姓を含め、日本は、まるで鎖国しているみたいに、
国際水準から取り残されているように思う。
島国に独特の文化が育つことは肯定しているが、
人権に関わる問題はもっと諸外国から学ばないと。

私はかつて国際摂食障害学会メディア対策委員会の日本代表を
していたが、摂食障害についてのニュースは「有名人が拒食症」
レベルのゴシップしかなく、学術的なニュースのレベルを上げるという
委員会の趣旨とはけた違いだった。
取材のレベルも変わらない。「そろそろ本質を理解して」という気持ち。

それにしても、選択的別姓、実現しないまま、私の子どもたちも
結婚してよい年頃に。
「選択的別姓に賛成」の議員に騙されないでください。
何かを通すには、本心から汗をかく議員が必要なのです(一人でも)。
漠然とした「賛成」は、少なくとも国政の場では何の意味も持ちません。

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2020年01月23日(木)

フジテレビにインタビュー出演します。
2020.1.24(金) フジテレビ情報番組『ノンストップ!』
司会 バナナマン設楽統
金曜の討論コーナー『ノンストップサミット』の
【大人のいじめ特集】10:15以降になるようです。
生放送なので変更になる可能性あり。関西、福岡、名古屋では放送しません。

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2020年01月24日(金)
人の人権にかかわるような政策で頑として保守的な人は、
(1)あまり苦労したことがない
(2)自分自身の弱さに向きあったことがない、
のどちらかが多いように思う。

もちろん、「苦労」を売り物にして、「だからみんなも
自分のように苦労せよ」と強制する人もいますが、
そういうタイプの人はちゃんとプロセスを体験している
わけではないので、だいたい自分と同じ形の「苦労」を求めます。

政治家の中にも、過去にとても悲しいことがあって、
それに向き合いながら今の自分を作ってきた人もいれば
(そういう人はたいていリベラルになる)、
悲しみを完全に否認して強そうに生きてきた人もいて、
後者は基本的に強者の味方、自己責任論者になりやすい。

3月刊行予定の「感情的」に関する本、「はじめに」の原稿を
見直して送ったところ。
私は大きく言うと、精神科医、AHボランティア、元議員であるが、
感情的な人に最も多く出会ったのは政治の領域だったように思う。

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2020年01月25日(土)

著書「国会議員を精神分析する」(絶版)が最も売れたのは
国会内の書店ではないかと言われていた。
よく官僚の人から「〇〇先生もカバーを裏返して読んでいましたよ」と
情報をいただいたものだった。 https://amzn.to/2vnEYVx

そういえば自分自身の選挙について書いたことはあったか、
と考えたら、「精神科医がみつけた 運のいい人、悪い人の心の習慣 」が
ありました。でもこれもどうやら絶版になっている模様。
「運」と「ラッキー」を区別して書いた、そこそこおもしろい本だと
思っていたのですが。https://amzn.to/36sbnHf

リベラルがイメージしにくいとはどんな感じだろう、と考えてみたが、
おそらく「怒りをもって主張する」姿が目に焼き付いているのかもしれない、
と気づいた。
本来のリベラルとは、弱いものにも慈しみを向ける優しい姿勢のはずなのだけど
今の政治家に象徴的な人はいないかも。

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2020年01月26日(日)

「大切な人のために正義をかざして闘う」は男性的思考だけれど、
やっぱり暴力的に感じます。
引退されたけれど私がとても尊敬していた石毛えい子さんは、
穏やかに謙虚に与党を追い詰めながら、どんな人にも優しかったです。
だから不可能なことではないのです。選挙は弱かったですけど。

私は決して車の運転が下手ではないが、車両感覚がなくて「こすり」を
時々やってしまう。
節約のために修理しないできたが、車に申し訳なくなってきた。
しばらく車を使わないので、今週こそ修理に!
車がエコでないのは知っているが、議員時代運転を許されなかった私にとって、
運転はエンパワーメント。

ちなみに、エレベーターなし4階の議員宿舎を、生まれたばかりの
子どもを抱き、3歳の子の手を引きながら上がるのはすごく大変でした。
でも落下傘で毎週(ときにはもっと)選挙区と東京を往復していた私には
その選択肢しかなかったのです。

通告質問のついでにフェイントをすると本音が出てきます。
少年法改悪を麻生さんが提案した時。
「つまり提案者は、腐ったミカンは箱からつまみ出せとお考えなのですね?」と
嫌味たっぷりの質問をしたのだが、麻生さんはとても嬉しそうに
「はい、その通りです」と答えた。

娘が小学校に入学するまでは基本的に宇都宮と国会を日帰りしていました。
息子は8か月まで完全母乳で育てたので、いつも抱いて
新幹線の中で授乳していました。
8時の会議に間に合うための新幹線は早起きが嫌いな私には苦痛でしたが、
毎日乗っていたのでおなじみさんもできました。

野党の落下傘議員には、「選挙区に住んでいる」ことが必須で、
日帰りしか選択肢がなかったのです。
東京でのんびり子育てしている世襲議員たちがとても羨ましかったです。

信号待ちで隣にいた女性がかわいいチワワを抱いていたので
「かわいいですねー、撫でていいですか」「どうぞどうぞ。
散歩したがらないんですよ。うちの近くまで行かないと」と和やかな時間。
こういうコミュニケーションって日本ではできないと思っていたけど、
それは自分の問題だった。

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2020年01月28日(火)

先週のテレビを見た方からクリニックに「肌がきれいだったけれど
どこのブランドの化粧品を使っているのか」という問い合わせがあったとのこと!
基礎化粧も含めて何も使っていません(日焼け止めだけ塗ります)が、
とりあえず診療後ヨレヨレノーメイク顔でも皮膚だけはひどくなかったみたい。ホッ。

しかし写真などを見ても「映りが悪い」とばかり思う今日この頃は、
つまり、自分が思い込んでいる顔と実際に見せている顔のギャップに
直面しなければならないということなのでしょう。
実際、自分の顔なんて日焼け止めを塗るときに鏡で見るだけだし。
写真を見るたびに「あー」と思うのをやめてみます。

今日改めて思ったけれど、身近な人のご家族とかの精神科治療は
難しいですね。そのご家族のプライバシーを知らなければ治療にならないし。
「うちの家族をお願いします」と言われて結局治療につながったケースは、
身近なところにはほとんどいません。

自分が病んでいる妻の立場だとして、「夫の知り合いの精神科医」は、
夫婦の関係性によっては「夫と結託している」と思われかねませんし。
そういう気持ちもよくわかります。

だから私は「うちの家族を診てください」と言われても、
基本的にはご本人の心の準備ができてから、というスタンスでいるつもりです。
今現在治療者がいる人であれば、その関係も尊重しなければなりませんし
(あくまでも患者さん主体です)。

選択的別姓反対で有名な長谷川三千子さんでも、一対一でじっくり話すと、
反対しきれなかったということは私の中で大きな体験になっています。
https://bit.ly/36vSNy4

保守王国の栃木1区でも、自分を含めて、別姓を選びたい人の事情を
説明すると「そういう法律は必要だね」と言ってもらえることが
ほとんどでした。
別姓婚をしていた私を小選挙区で当選させてくださった、懐の深い選挙区でした。
海外メディアからは「なぜあんな保守的な選挙区があなたを?」と驚きが。

雨の中ですが、ようやく車を修理に出してきました。
もう自分の限界を受け入れ、無理な車庫入れをやめることにします。
車にはかわいそうなことをしました。
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2020年01月29日(水)

今朝も朝から医学部同級生のメーリングリストが動いています。
100人6年間一緒に学び遊んだ同級生なのでとても仲がよいのと、
幹事役を快く引き受けてくれる人材に恵まれているので、
メーリングリストが作られていて、他科の情報にも常に触れることができるのです。
いつでも同級生に相談できる感じです。

ちなみに、慶應医学部の卒業生などというといけ好かない感じが
するかもしれませんが、同級生同士のやり取りを見ていると、
精神科でなくてもこんなに患者さんの心に配慮するんだ、と感心することが
多々あります。
みんな50を過ぎてそれなりのポストにいますが、
誠実に医療に向き合っていてすてきです。

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2020年01月31日(金)

国際対人関係療法学会で、日本における対人関係療法の
第一人者としての認定を正式に受けました。
対人関係療法関係で何らかの認定が行われたのはこれが史上
初めてとなりますが、これで私を拠点にして
日本での認定制度に取り組んでいくことができます。

著書「50代からの人間関係」を刊行しました

もう若くはない。そして、子の自立、親の介護、近親者との死別、
配偶者との関係性など、実はいろいろなテーマがあるこの時期について、
PHP増刊号に連載していたものに加筆し書籍化しました。
担当していた若い男性編集者さんが「歳を取るのが怖くなくなり、
むしろ楽しみになった」と言ってくださった内容です。
いろいろな年代の方のお役に立つと思います。

PHP研究所 1540円 キンドル 1300円

アマゾンで買う方  https://amzn.to/316dM9v

内容紹介
50 代と言うと、一般には「もう若くもないのだし、分別もあるでしょう」という
目で見られます。
それは確かに一面の真実なのですが、ぜひ認識しておいていただきたいのは、
50 代以降の人生を歩むのは、誰にとっても初めてだということです。

でも、安心してください。「50代からの人間関係」を豊かにするには、
いくつかのコツがあります。

難しいことは特にありませんが、知っているのと知らないのとでは、
人生の質がかなり変わってきてしまうと思います。
「50 代からの人間関係」の重要ポイントを学んでいただくことは、
単にその時期の悩みを解決するだけでなく、人生後半をどう生きるか、
ということにもつながってきます。

●夫の不機嫌も、妻の不機嫌もSOS
●説得しようとすると、親はより頑固になる
●ただ見守ることが、子どもの力になる
●50代の働き方が、後輩の立場を決める
●怒りは抑えずに表現しよう
●「孤独」を感じたら、誰かに”与えて“みよう

フジテレビにインタビュー出演します

【番組概要】
2020.1.24(金) am9:50~11:25
フジテレビ情報番組『ノンストップ!』
司会 バナナマン設楽統

金曜の討論コーナー『ノンストップサミット』の 【大人のいじめ特集】

※生放送の番組ですので、突発のニュースなど発生した場合、
内容が変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。

※完全な全国ネットではないため、関西、福岡、名古屋では放送しておりません

2019年12月のツイートより

★2019年12月のツイートより(抜粋)★

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2019年12月のツイートのうち、反響の大きかったものを抜粋してまとめました。

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2019年12月01日(日)

ありがとうございます。単なる落下傘候補だった私ですが、
地元の皆さんの温かい心によって「新しいこと」ができました。
後援会報を毎月発送していたので膨大な作業が必要でしたが、
選挙区内外から駆け付けてくださるボランティアの力で継続できました。
支持者を誇らしく思えるのは政治家冥利に尽きます
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2019年12月02日(月)

来年の6月18日~20日、仙台にて日本精神神経学会が開かれますが、
翌日の21日に、対人関係療法研究会(有資格者向け)の実践入門編を
東北大学構内にて開く予定です。
会場が確定するのが3月なので、改めてお知らせします。
9:30~16:30の予定で、東京で行っているものと同じ内容です。取り急ぎ。

ちなみに、対人関係療法研究会の事務局はいつもと同じです。
メールはinfo@ipt-japan.orgです。東北大が主催ではないので、
東北大へのお問い合わせはなさらないでください。

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2019年12月04(水)

PTSDのためのIPT、著者マーコウィッツから「3冊届いたよ!」との連絡。
ミドルネームのCだけ読めた、と。この感覚、ハングル語やタイ語に
訳されたときの私のお手上げ感と同じで、よくわかる。
中国語だけは名前を見つけられるけど。https://amzn.to/2OJJQv6

議員時代の同僚議員(私のように今は国会から離れている人達)から連絡があって、
なんと15年ぶりに会うことになりました。
「リベラルの会」の仲間です。何の組織にも縛られず、
自分たちのリベラルな政治を創ろうとしていた仲間。懐かしいです。

ちなみに、「リベラル」についてはちょっとおもしろい話があったので、
ウェブサイトの「エッセイ等」の「この人、デジタル?」をご覧ください。
直接リンクがなぜかできないので、お手数をおかけします。
「下の子」も高3になりましたので、
懐かしい文章です。http://www.hirokom.org

今日、改めて素朴に思ったこと。どうして片親家庭の苦労を
何とかできないんだろう。
いろいろなタイプの片親家庭がいるが、私は死別の父子家庭を
診ることがなぜか多い。
みんなが頑張っているのだけれど、
「何とかしたいけれどできない」ことが多すぎる。
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2019年12月07日(土)

子どもは「小さな大人」では決してないということは、
とても重要なポイント。
「怒らないですむ子育て」に、知ると対処が楽しくなる子どもの
特性を書きました。https://amzn.to/2PqtA1t
また、思春期の意味についてはこちら https://amzn.to/36dbF4Y
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2019年12月08日(土)

「怒らないですむ子育て」は、私の現実の育児を美化しないよう、
内容を子どもたちにいちいちチェックしてもらったり
子どもだったらどっちが嬉しい? とかのアイディアも
出してもらいました。
でも完成した本を見た娘は開口一番「知らない子の写真を
表紙にして大丈夫なの?」と。真面目に心配していた。

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2019年12月09日(月)

風邪は滅多にひかないが、ひくと大ごとになる。
だいたいは気管支炎になる。
今回は昨日右耳が聞こえなくなったが、今朝は聞こえる。よかった。
熱も昨日より低い。あ、今日予約の患者さんでこれを見た方がいても、
気を遣わないでくださいね。
身体のことは自分が一番よくわかっているので。

自分の健康状態で大騒ぎするのは、おそらく亡き父の遺伝。
高校生の時、スケートをしていたら「父危篤」の連絡があって
慌てて病院に駆け付けた。
「婚期まで生きられなくて申し訳ない」と、遺言を聴く場に。
数日後、父はなにごともなかったように普通に働いていました。

下の子が生まれたとき、地元の参院議員がお祝いに来てくれた。
当時3歳半の娘は近くで絵をかいていたが、
彼女らしいユニークな色遣いをしていた。
それを見た参院議員は「女の子の洋服はピンク、空は青だよね。
描き直しなさい」と。
言われるがまに娘は直していた(涙)。「ふつう」の暴力。

デング出血熱で40度の体温で診療していた時の患者さんの反応。
先生は私にうんざりしたのではないか→(入院したという連絡)よかった。
→でも、私の病気のせいで先生は過労で倒れたのではないか…。
さすがに「蚊に刺されて病気になった」と伝えるのが一番安全でした。

長いことぐれていた私は、「普通」という言葉が大嫌いだった
(今風で言えば、イケてない、という感じ?)。
精神科医になって、「人間として当たり前」という文脈で「普通」を
使うようになって、それは意味のあることだと思う。
受け入れに使うか、押し付けるか、で「普通」の意味は全く違ってくる。

娘はほとんど受験放棄だったので大変偏差値の低い高校に行った。
でも入試に向けての面接で「お母さんがあなたの長所と思っていることを
5つ挙げてください」と。娘が一番に「優しいところ?」と答えたのは嬉しかった。
その先生が娘が入学する前に定年になったのは「詐欺だよね~」と娘と話しているが。

この頃どの拒食症患者さんも言うのが「『体重が低いから、話にならない。
治療のためには強制栄養で体重を増やすしかない』と言われた」ということです。
一面の真理ではあるのですが本当に大切なのは信頼関係なのです。

亡き父の話ばかりするので、「この人、ファザコン?」と思われているかも
しれないが、ろくなことがなかった私の子ども時代の唯一の希望が父だった。
父は私に弁護士か落語家が向くと言ってくれた。
サイコロやトランプを使った様々な遊びを教えてくれたのも父。
アイロンのかけかたを教えてくれたのも父。

今日は婦人公論の取材でした。

マザコンと言えば、私は息子が生まれた瞬間に、すべてのマザコン男をゆるそう、
と思いました(笑)。
もう18歳でそっけないですが、反抗期に入るまでは本当にべったり。
英語ではMama’s boyと呼ぶらしいことも知りました。

授業に出ていると「欠席者が多い」と注意されるのと同じ構造で、
「緊張感を持ってまじめに」という指導は、
緊張しているまじめな人に一番響いてしまうのですね。

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2019年12月10日(火)

今の日本で、憲法改正を最優先課題にするというのは、やはり
「世間知らず」としか思えない。
私は改憲反対だが、仮に賛成だとしても、子どもの貧困、
安心できない社会保障、教育レベルが高いようでいて実際には低いことなど、
生活に直結する問題の方が優先課題だと思うだろう。

私は選挙に出ていた頃、「子どもたちが健康な心を持って
成長できる社会」を訴えていた。
「年よりはどうでもいいんかい」などと言われたこともあったが、
どんな子どもが育つかは、その社会の総合的結果だと信じている。
そういう意味でも今の日本は大変ガタが来ていると思う。

あと、災害対策も最優先課題の一つだ。間違いなく。

年頃の子どもを持つ身としては、
「このままでは日本はだめになる」的なメッセージも避けたいと思っている。
現状をきちんと把握して、こういうふうに改善していく、という形を
示していかないと、子どもたちの未来が絶望ばかりになってしまう。

政治的話題はどうしても「怖れ」のエネルギーで語られがちだが、
かつてAHで「政治について考えるワークショップ」を、
AHのガイドラインに基づいてやってみたところ、立場の違う人たちが
温かくつながり合うことができた。
政治だからだめ、ということではなく、やはり「怖れ」が問題なのだ。

そうなんです。リベラルな政治家が選挙に弱いのも当然なのです。
有権者の怖れをあおる方が票になりますので。
こういうこと、昔「国会議員を精神分析する」(絶版)に書いた気がします。

うちの犬がやたらと吠えるので、最近新しいしつけをした。
背中に手を当てて「しーっ」と言うとピタッと静かにできるようになった。
だが、その後に必ず「しーできたね~」とほめられることがわかっているので、
しーっと言うと1秒後には身体はピタッと止まったまま尻尾だけパタパタしている。

来週から、対人関係療法の次代を担う後輩たちとの電話会議を始める。
とても今の歳から新しい治療法を学んで日本に普及させることなどできないから、
人生のある時期に熱心に取り組んだことは別の時期にも生きるのだな、
と改めて感じている。後輩、がんばれ。

完全体育会系だった私の選挙もこの歳では無理だと思う。
一日に50回以上選挙カーの梯子を上り下りしてミニ演説をし、
出てきてくれた人を見つけると全速力で走って握手をする。
違う方向にいたら、そちらにも走る。
他のスタッフはついてこられない厳しさだった。

政治家時代の人間関係などは今も生きている。
例えば元厚労相の小宮山洋子さんは自称私の「政治の母」だが、
今でもとても精神的な距離は近い。
私達の関係性について小宮山さんが「私と広子ちゃんはベタベタ
会ったりしないのよ。何かあったらちゃんと言える。そこが大切なのよ」と
話してくれたそう。

やはり「人間の安全保障」という意味では、災害対策と社会保障が
急務だと思う。
社会保障は、私が議員だった頃に「政治の場で対立構造で考えるものでは
ないので、一度国会の外に出して10年くらいかけて仕組みを考える」という
スウェーデン式の政策立案の必要性が指摘されていたが、無為なまま10年以上。

毎年この時期に、応援したい福祉系団体に私の著書から数冊選んで
匿名寄付をされる方がいて、今年もまた匿名寄付していただけることになった。
結果的に3つの版元からの本を選んだが、
なんとそのうち2社(創元社、さくら舎)が趣旨を理解してくれて
商品+送料を請求しないでくれると。ありがたい。

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2019年12月15日(日)

私は小学校2年生の頃(まだ本格的にぐれる前)一日2冊のペースで
伝記を読み漁っていた。
親からは本を読みすぎるなと注意されていたが(視力低下を心配されていた)、
親から隠れて夢中になって読んでいた。
人を見るときは必ず断片ではなく全体を見る、という習慣はその頃できたのかもしれない。

しかし一日伝記2冊って、2人分の人生を毎日体験していたのですね。子どもの力はすごい。

小3でぐれてからは、屈折した人が書いたものや、非行ものの漫画を読んだりしていました。
12歳で自分なりに「無条件の愛」に目覚めるまでは、
私も本格的に屈折していました。
読み物は心の内面を表すのですね。思春期以降はノンフィクションが増えました。

映画も大好きですが、何歳のときもホラーものだけはだめです。
たまたま試験期間中の午後とかに再放送されている「十三日の金曜日」など
観てしまうと、最後まで観ないと取りつかれるような恐怖から
、勉強そっちのけで最後まで観ていました(笑)。
夜中に歯磨きしながら背後が怖かったり。

私の思春期の目標は、「十分にぐれて、十分に遊ぶこと」でした。
それをちゃんとやっておかないと中途半端な大人になるような気がしていました。
「まだ遊び足りないんじゃないか」などとよく考えていました。
今は仕事ばかりの毎日ですが(笑)。

前もツイートしたかな。私は桜蔭という進学校で中高を過ごしましたが、
10年くらい前?に一度キャリア教育のクラスに呼ばれたことがあります。
全卒業生から7名。基準は「成績か素行が悪かったけれども社会で活躍している人」。
私以外の6名は成績が悪かったらしく、素行不良は私一人だったみたい。

ぐれていた間は、もちろん反省する点も多々あるのですが、
その時代のおかげで「目上よりは目下を大切にする」という根性が
本格的に身についたのは事実です。
もちろん、「目上」の事情もいろいろと考えるようになりましたが。

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2019年12月16日(月)

バイクを禁じられていた私は、大学時代、こっそり原付に乗っていた。
すごく便利だった。甲州街道をほかの車と一緒に走っていて
見事にスピード違反をとられたが(苦笑)。
事故も起こさなかった経験からは、とにかくメリハリのきいた真剣な注意が要。
原付はいつの間にか当時の恋人に廃棄されていました…

下の子ももうじき高校卒業ですが、「さあ子育て一段落」なんて言っていないで、
ここからがシビアな教育費地獄。
保育園入れれば子育てOK,なんて誰も思っていませんよね。
とても気を遣う時期とお金を使う時期が見事にずれるんです。

またコンタクトしたまま寝てしまってショック。
何がショックって、緑内障の私は朝と夜の点眼でコンディションを
保っている。
つまり、昨夜(特に夜は眼圧が高くなる)点眼しなかったということだ。
祖母が網膜色素変性症で失明している私は、特に注意しているのに。嗚呼。

家系から引き継いだ病気は案外深刻なのがあって、
かつては悔しかったけど、この頃は、ああ、その人たちも
こんなふうに生きていたのかな、と思えるようになった。

中学生の頃は点字の勉強をしていたが(忘れた)、
幸い精神科医は電話診療ができる。
目は弱いが耳と口は達者。本が無理でも音声データで人に伝えられる。
私が心の姿勢を崩さなければいろいろできそう。目標はいつも同じ。

基本的に父が禁じていたのは、冬山とバイク。
死亡のリスクが高すぎるから、と(科学者なりのデータ解析)。
これは我が家の家訓。私はそこに「ドラッグ」も加えた。
盛り上がっている私をしり目に、子どもたちは「そんなのしないし」とあきれ顔。
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2019年12月17日(火)

『夫婦・パートナー関係も「それでいい」』出ました!
本当に難しい関係(私がみているような人たち)のお役に立たないかも、
と言ったら、苦労づくめのお母さんが「これでほっこりするんです」。
なんというお言葉。

角膜内皮細胞(増殖しないで減る一方)のおかげで、
私は屋外では紫外線を怖れてサングラス常時着用です。
「すかした奴」と見ないでくださいね(笑)。
角膜移植を避けるべく、頑張っています。
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2019年12月18日(水)

診療後に、AHのYouTubeの収録をしました。
喜んでボランティアで来てくださる皆さま、いつもありがとうございます。
質問も受け付け中ですので、
http://hirokom.orgのトップページをご覧ください。
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2019年12月19日(木)

15年ぶりに「リベラルの会」の仲間と会っていろいろ話して
楽しかったです。
新しいアイディアにつながるとよいのだけれど。
基本的な信頼関係があると15年たっても変わらないのですね。
今でも化粧をしていないと言ったら「化け物じゃないの」と言われたけど(苦笑)。

私は思春期の子を診るのが好きだが
(20代の頃は歳が近いから、と思っていたが、今は患者さんの親よりも年上?)
患者さんとして価値があるという意味ではない。
でも、「思春期に病気になったから、自分の限界もわかったし、
無理しない大人になれますね」と堂々と言えるのは嬉しい。
一種の予防医学。
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2019年12月20日(金)

「怖れ」を手放して政治を語れる場を作れないかと考えているが、
政治に関する二大「怖れ」は、被害者意識と、
「実は政治のことはよくわからない(だからわかったふりをして
無礼になったりする)」ではないだろうか。

今日は日本うつ病学会の理事会でした。
役員の定年制について思うところがかねてからあったのですが、
本日の議題になっていてよかったです。

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2019年12月21日(土)

私は長いこと「謙虚」という言葉が嫌いだった。
「謙虚になりなさい」=「あなたは傲慢ですよ」という決めつけの中で
用いられることが多いからだと思う。
しかし考えてみれば、謙虚とは、自分が完璧でないことを認め、
相手の話を聴いてみる、というだけの当たり前の姿勢なのだな。

自分が完璧でないことを認められないのは、
やっぱり自己肯定感の低さゆえなのだろうな。

そう考えると「謙虚になりなさい」と言っている人こそ謙虚ではないと言えるし、
謙虚の価値を知ってほしければまずは自分が体現することからなんだろうな。
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2019年12月22日(日)

なんと、先日同級生発見のお願いをツイートしたら、
たまたまそれを見た同級生が、彼女のメールアドレスを教えてくれて、
メールをしたら返事が返ってきました!!!
ツイッターってすごいです。(しかも、彼女はツイートそのものを
見たわけではなく私のウェブサイトに用があってたまたま見つけたと)

今日は年内最後のAH実践ワークショップでした。
今日も笑いの多い一日でした。年末恒例のAH部屋の大掃除、
なんと希望者が多くキャンセル待ちとか。
AHではこういうすごいことがよく起こります。

今日は私の自信作「トラウマの現実に向き合う」を買ってくださった方が
案外いて、大喜びでサインをしました。
もちろん新刊の「それでいい。」も。

こういうことをツイッターでつぶやくのはどうかと思うのですが、
日本摂食障害学会を退会しようかと思っています。
私は評議員で、年会費も高いのですが、
評議員を引き受けたときの約束が全く果たされていません。
日本摂食障害学会が、摂食障害の治療にどれほどの役割を
果たしたのかも実際疑問なのです。
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2019年12月23日(月)

あ、一応学会の名誉のために言っておきますと、
私が真剣に関わっている国際対人関係療法学会(isIPT)と日本うつ病学会は、
最先端の情報の追求と共有、治療者にも利用者にも
少しでもプラスになるシステムづくりに本当に尽力しています。
名誉職で「ちゃんちゃん」ではなく、温かい切磋琢磨があります。

今日の取材は、1月刊行予定の「50代からの人間関係」にも、
3月刊行予定の「感情的」関連の本にも、どちらにも関連している内容で
頭が整理できた。
「50代からの人間関係」は、連載をまとめて加筆したものなので
あまり気合が入っていなかったが、
改めて話題にすると結構よい本かも。人生後半の生き方。
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2019年12月25日(水)

実は私は認知行動療法によって本格的な摂食障害が治った症例を
見たことがないのです。
先日も日本認知療法学会のメーリングリストで
「できる先生を教えていただきたい」と投げかけましたが、
回答はありませんでした。
精神的には回復して、あとは食べ方の問題、というところなら有効だと思うのですが。

少なくとも私が診ているレベルの摂食障害の患者さんたちは、
明確に「治したい」と思っているわけではなく、
「今は苦しいけれども治るのも怖い」状態にあります。
その程度の動機づけであっても治療を導入して継続できるのが対人関係療法の強みです。

対人関係療法は効果の発現が遅い、ということは国際的ガイドラインでも
明確にされていますが、立ち上がりを早くするために食事記録など
行動療法的手法を加えた修正版を作った英国グループがあります。
「動機づけの強い人でなければ脱落するのでは?」と聞いたら「その通り」と言っていました。

その英国グループも、動機づけの弱い患者さんに対しては
本来の対人関係療法を行うと言っていました。
「私の患者さんに食事記録つけてなんて言ったら次の予約に絶対に来ないと思う」と言ったら
「わかるわかる」と。
発表された論文を読むだけでなく直接のコミュニケーションはやはり得るところが多い。

うつ病でも、摂食障害でも、PTSDでも、対人関係療法は効果があるだけでなく
脱落率が低いのです。
ここはこれらの疾患においてとても重要なポイントです。

私は決して認知行動療法を否定しているわけではありません。
強迫性障害に対する行動療法など、とても優れています。
私自身第一人者の大野裕先生から直接指導を受けましたし、
3月刊行予定の本はどちらかというと認知療法寄りになる予定。

クリスマス~年末年始のこの季節は、心の病を持つ人にとっては
過ごしにくい時期です。
人々が楽しそうにつながるイメージがあるから。
4月も、人々がスタートを切る感じがあるので過ごしにくい時期です。
心当たりのある方は、できるだけ普段通りの生活を心がけましょう。
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2019年12月29日(日)

年明けまでに本を一冊書きあげなければならないので、結構ピンチです。
そのあとは私が最も嫌いな帳簿作業です(確定申告に向けて)。
帳簿をやってくれるAIがあったらすがりつくかも。
というわけで、しばらく社会的活動性が落ちますので、ご了解ください。

今、若手の対人関係療法家たちが、私が死んでも今のポリシーを
失わないように(笑)、と積極的に動いてくれています。
みんな人間愛があり本当に信頼できる仲間です。
自分が現在取り組むべき仕事、今後につなげるためのアイディア、と、
対人関係療法も今ちょっとエキサイティングな状況なのです。

YouTubeでのAHミニトーク、現在月1回アップしているものを
2020年からは月2回できることになりました。
編集もどんどんおしゃれになっているような。
これがボランティアの方の力によって成り立っているというのは
すごいことです。 https://bit.ly/2w3WN8P
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2019年12月31日(火)

あら、もう少しで2019年が終わる。夕食だけは蕎麦を食べましたが、
私はここのところの著書の追い込みを年をまたいで頑張ります。
テーマとしては私が好きな分野なのですが、1月4日必着! できるだろうか。

「夫婦・パートナー関係も それでいい。」を刊行しました。

細川貂々さんとの共著「それでいい。」シリーズ、
今回は夫婦・パートナー関係となりました。

創元社 1320円

アマゾンで購入する方  https://amzn.to/2s0JTdB

実用的には拙著「対人関係療法で改善する夫婦・パートナー関係」の方が
よいかな、という気もしますが (こちらは https://amzn.to/38Pd589)、
いつものほっこりワールドを「それでいい。」でどうぞ!

出版社より

●「夫婦やパートナーとの関係に悩んでいる」「そもそもパートナーもいない」
夫婦やパートナーは「心に影響を与える、最も難しい人間関係」。
その問題を「対人関係療法」で改善してみませんか。
「何をやってもだめ」「相手には通じない」「どうせ自分なんて」とお思いのかたにこそ、
ぜひお読みいただきたいです。きっとあなたはすでにがんばっているはずです。
また、そもそもパートナーなんていないよ……というかたのお役にも立ちます。
ひとりでも、ふたりでも、だれとでも──。

2019年11月のツイートより

★2019年11月のツイートより(抜粋)★

2019年11月のツイートのうち、反響の大きかったものを抜粋してまとめました。
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2019年11月05日(火)

国際対人関係療法学会のためブダペストに着きました。
空港でバスを待っているところですが、そういえばヨーロッパはタバコの煙との
闘いだった、と身体が思いだしました。
公共スペースにいるのに煙いです。

なんと、重さに耐えて持ってきたパソコン、電源コードが別のパソコンの
ものではないですか!
すごいショックですが、校正とか紙でできる仕事をたくさん持ってきたので立ち直ります。
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2019年11月06日(水)

私が人に自慢できるのは、こういう時の立ち直りの早さ。
ポイントは、自分を責めたりせずに思いっきり同情することです。
だって使えないパソコンを帰りも担いでいくんですよ。
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2019年11月07(木)

そろそろ新しいことをしたくなってきました。
衆議院の公募を見つけたのもAHに出会ったのもそういう時期.
まだまだ子どもの教育費があるので無償労働には限界がありますが、
なにか名案はありますか? 個人的にはラジオ出演が好きですが。
お知恵があったら教えてください。

国際対人関係療法学会は隔年開催なのでみんな2年ぶり。
いつまでも若々しい兄貴分マーコウィッツに「いつ加齢が止まったの?」と
聞いたら「止まっていないからやんなっちゃうよ。君こそ歳を取らないね」と。
私が監訳した彼の「ipt for ptsd 」は11日に刊行されます。
とても好きな本です。

今日一緒に昼食をとった3人のスウェーデン女性は、
トゥーンベリさんの講演に感動して、飛行機を使わず30時間以上かけて
電車で来たそう。早速影響を与えているんですね!
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2019年11月09日(土)

詰め込みスケジュールの国際対人関係療法学会中。
今回もポスター審査員。
世界中の力作が揃う中、最優秀賞を決めなければならないので本当に大変。
脳細胞を隅々まで使い切った気分です。

あ、ポスターというのは、口頭発表ではなく大きな紙に研究の概要を書いて
展示して学会発表することです。
私も昔、スペインで開かれた世界精神医学会(WPA)でやったことがあります。
ポスターを健康な形で現地まで持っていくのが大変でした。

もちろん日本の若手もポスター発表しました! 頼もしいです。
ただ私は共同発表者なので直接審査は出来ませんでした。

観光都市ブダペストにいるのに、私は学会場に泊まっているので外の寒さもピンと来ず。
ロングブーツとかダウンコートとかは持ってきて無駄.
それでも最寄の地元スーパーに行って、通貨の話、ビールの話、
政治の話をするのはよい息抜き。

アジアに、対人関係療法のネットワークを作ることになりました。
これは、私の次の世代に任せたいですが、とりあえず着手だけでも。
言語のハードルが共通の課題です。
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2019年11月10日(日)

国際学会は費用も時間もすごくかかるので毎回「今回で最後にしよう」と
思うのですが、世界の対人関係療法のリーダーたちと「また2年後に」とハグし合うと、
結局また来るんだろうなと思います。
国際学会で情報のアップデートとネットワークの強化をしてくれる後輩が育つとよいのですが。

IPSRTの創始者である大御所のエレン・フランクはピッツバーグ大学教授を引退し
学会の要職からも外れましたが今回も素晴らしいポスター発表をしていて感心しました。
一応ご本人の意向を確認したところ、
やはり「最優秀賞には選ばないで」とのことでしたのでそうしました。

エレン・フランクの夫デイビッド・カプファーはDSM-5の総責任者ですが、
今回の学会で長い歴史を振り返った素晴らしい講演をしてくれました。
DSMが改訂された年に夫婦で日本の学会に来て講演してくれるという話を
取り付けたのですが、日本のご重鎮により却下されるというもったいない出来事が。

お金の話まですんでいたのに(もちろんとても謙虚な金額で)まさかの却下で、
本当に日本の現状が恥ずかしいと深く詫びたのですが
「私たちが日本に行くとしたらあなたを応援するためなんだから、話が潰れたことは
気にしないで」とかえって慰められました。

そうそう今日は閉会式で最優秀ポスター賞を授与したのですが、向き合って
頭を下げ合う日本式では全くなく、単に紙を賞状を渡すだけでした。
________________________________________
2019年11月11日(月)

本当に集中するとテニスボールがゆっくり見えると聞いたことがあるが、
私の最後の衆院選はまさにそうで、「これが最後の選挙になる」と思ったので、
支持者の一人ひとりの動きを、スローに、感謝をもって味わった。
特に50を過ぎてからは何でも「これが人生最後かも」と思うので「一期一会」度が高い。

先ほど帰国。
行きは羽田便で楽だったが帰りは成田。
後継者のことを考えて明確になったが、私は純粋な向学心で学会に行くわけではない。
関心があれば、いつでもメールやスカイプでやりとりできる時代。
むしろ、日本が国際IPT世界から取り残されないための保険をかけにいっている、
むしろ政治活動です。

もちろん日本だけでなく、国民の多くが英語にハンディのある国の人たちと
連携しているのですが、今のところ私の発言力が最も大きいので、頼られているようです。
まあ理事を務めていたのでそんなものですね。

急いでトレーニングのgrandfater資格(私は絶対にgrandparentが
正しいと思うが白人男性主義の言葉だそうだ)の応募書類をまとめなければ。
すでに審査員からは「あなたは資格がとれるから何も心配しないで」と
今回の学会で言われたが、ここで私が取得しておかないと
日本のシステムが国際水準にならない。
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2019年11月12日(火)

監訳「PTSDのための対人関係療法」刊行しました。
著者マーコウィッツはとても親しい兄貴分です。
専門書ですができるだけ平易な言葉にしてあります。
この価格を実現するために、マニュアルそのものではない部分
(エビデンスが詳しく書かれた部分)は創元社のウェブサイトで。
https://bit.ly/2Kr4rCf

「PTSDのための対人関係療法」、アマゾンで756位になったよ、
あなたの本が多くの日本人に読まれているよ、と著者マーコウィッツに伝えたら、
「僕たちの本、だよね」と言ってくれた。
いつも優しいです。
https://amzn.to/2p7IaSg

国際学会の認定に必要な資料を昨夜から集め終えて提出したけれど、
「私はIPTの日本のgrandfatherです」というのはおかしいし社会逆行的である。
MLで意見を言ったら、小委員会で議論しますとのこと。
私はあまり言葉狩りする方ではないのですが
(特に他人が使った言葉については)さすがにこれは。
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2019年11月13(水)

なるほど、AHで常々話している「形とエネルギーは別物」というのは
ここにも当てはまるんだな。政治的指摘を、怖れのエネルギー(怒り)を
乗せずに伝える訓練をしていかないと、
結局は怒りによって振り回される不毛な社会になる。

さらに、なるほど。政治という話題が忌み嫌われたり距離を置かれたりするのは、
それが「怖れ」と深く絡んでいるからなんだ。
でも、「怖れ」ではない政治を考えていかないと未来はないと私は思っている。
政治は私たちの生活の基盤を考えるものであって、
それが「怖れ」に基づいているとしたら困る。

今書いている「感情的」関連の本に、こういうことも書きこんでいきたいです。
「感情的」の定義は本で読んでいただくとして、
「感情的」になるとコントロールがきかないし、
爆発力はあっても生産力がないのです。
今さら爆発し合っているほど未来に余裕があるとも思えませんし。

当然こういう意見は出ると思った。
ただ、怒りのパワーは、団結には効果的でも、
そうでない、穏やかな良識をもった人からは一歩引かれる。
コントロールのない危うさが理由だと思う。現政権が悪いと思っている人は
とっくに思っている。
あとは、穏健派の人たちにどれだけ支持してもらうか、だ。

「なるほど」が続くが、これだけの政治崩壊が続くと「何を言っても無駄」な
無力感が生じるので、たまには強く言わないとだめなのでは?
という理屈は理解できる。
でも、私は共産党の田村議員の動画を全部見たが、彼女は落ち着いていた。
怒りのエネルギーではなくデータに基づき理知的に。
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2019年11月14日(木)

今回の国際学会、創始者のワイスマンが、夫の健康状態のために出席を断念し、
会えなくて残念だった。ビデオレターで彼女は「誰にでも仕事か家族か
選ばなければならないことがあるけれど、私は今回は家族を選んだ」と。
夫の病状はよくなっているようで安心。

私は国際対人関係療法学会では「ブルドーザーみたいに(笑)
日本にIPTを普及させた人間」として一目置かれているが、
創始者ワイスマンは、政治家時代、子育てとの両立、などを含めて、
私という人間をよく理解してくれている。
しょっちゅう「NYの自宅に来なさいよ」と言われるが、なんとなくNY嫌いで…

私も、アメリカは政治を除いて好きです。NYは物価が高くて狭くて。
同じく物価が高くても、私が7か月間住んでいたマリン郡(サンフランシスコの北)は、
「東海岸と似たような経済レベルだけれどここでは金持ちがブルージーンズを
はいている」と言われるところでした。
自然も豊かで住み心地満点でした。

12月には貂々さんとの「それでいい。」第三弾。
1月には「50歳からの人間関係」。
今書いている「感情的」についての本はおそらく3月。
と、刊行が続きますので、お小遣いをとっておいてください!

ちなみにマリン郡(カウンティ)は、サンフランシスコから橋を
渡ったところなのですが、全土の何割か(忘れてしまった! すみません)を、
自然のままに残す、ということが法で決められていて、
馬が普通に歩いていたりするのです。
ものすごく古い木もあります。便利なところなのに深い緑と太平洋です。

それでまた思い出しました。私は衆院議員をやめてから
アメリカに住んでみたのですが、その直前に取材された記者から
「栃木の次はアメリカですか! お子さんがかわいそうですね」と言われた(涙)。
アメリカに連れて行ってくれたことだけは感謝する、
と反抗期真っ最中の頃の娘すら言っていたというのに。

「今となっては、だけどね」と今や21歳の娘は言う。
「全く言葉がわからないところで地元校に放り込まれて(小2)、
でもそれを7か月間で乗り越えて英語がネイティブ並みになった、というのは
自分の人生で誇れる唯一のこと(これからの人生でもっとできるでしょうが)なんだよ」と。

政策論はついにわからなかった細野さんもそうだけれど、
単に政権交代を視野において最大野党にいた、という人は少なくない。
それは権力志向であって、政治志向ではないと私は思う。
同僚議員としてしっくりいく人とそうでない人がいたのは、
そういうことだな。右左の寄せ集めの問題だけでなく。

日本人から見ると「サンフランシスコもロサンゼルスも同じくカリフォルニアでしょ」と
思えるだろうけれども、ものすごく文化が違うんです。
北カリフォルニアは、特に冬の天気はパッとしないけれど(LAは温かい)
スピリチュアルの中心地で、LAの整形当然主義みたいな文化に疲
れて上してくる人もいます。
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2019年11月15日(金)

昨夜息子といろいろな事件について話した。
「誰でもいいっていう殺しはやっぱり無理だよね」「情がでちゃうもんね」という流れで、
情がない人は先天的? と息子が言うので
「それもあるけど、こういう人たちに対しては共感無用って育てられると
そうなっちゃうと思うよ。女性とか貧しい人とか」

あ、別にいつも殺人について親子で話しているわけではなく、たまたま
そういうニュースが報道されていたので、過去の事件も一緒に振り返っていただけですよ。
反抗期が明けて、とりあえず私が話しかければ乗ってくれるようになって、
母としてはまぶしい時間なのです。

辛いときには、これから先の人生のことではなく、
「今日を無事に過ごす」ことだけを考えたい。
それも無理なら「今日の午前中を無事に過ごす」ことだけでよい。

ブダペストでの国際対人関係療法学会に初参加という外国人治療者が
「家族みたいな雰囲気で感動した」と言っていた。本当にそう。
上から目線の治療法もたくさんある中で、わざわざ対人関係療法を専門に
しようとしている人は、それだけで安心できる。

子どもたちが小さかった頃、
「〇〇さんは××さんがかわいそうになってしまって」という話が出たとき,
「〇〇さんはかかみたいだね」と言われた。
「なんで?」と聞いたら「すぐかわいそうになっちゃうところ」と言われた。
共感みたいなものを母から全く教えられずに育った私はなんか嬉しかった。

デング出血熱になってからは命の危険があるので温かいところへの
旅行ができなくなったが、その前は東南アジアが大好きで子どもを連れて
よく行っていた。
物乞いの人の中、赤ちゃんを抱いているお母さんには
「ねえ、かかお金あげて」と言って自分で届けに行く子どもたちが何だか誇りだった。

対人関係療法治療者の資格化は国際学会での動きに合わせたいと
思っています。
現時点では何もないので、とりあえず「対人関係療法」を受けたときに
「受けてよかった」とほっとした感じが得られなかったら、
その治療者はちゃんとトレーニングを受けていないと思ってください。

死にたいと強く具体的に思うときは、それが「異常」なことだと
認識してください。
人間は死にたいと思うようにできていないのです。
毎日、「今日」を乗り越えていけば、それはいずれ去ります。
そして「あのときはなんであんなに死にたいと思ったんだろう」と思います。
もちろん治療が必要です。

キンドルがなぜかなくなった。いつか出てくるだろうと、
購入をずっと控えていたが、毎日のように新しい本を読まなければ
ならない生活。
さすがにiPhoneの小さい画面で本を読むことにも疲れてきて、
ついに再購入。
悔しいけれど、今年は子どもたちの教育費も出せたので、よしとする。
来年は…恐怖あるのみ
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2019年11月17日(日)

昨年刊行されたIPTガイドの改訂版、やはり気になるので
「翻訳は本を書くより時間がかかるからPTSDの本で最後にしようと思っていたけど、
どうしてほしい?」と著者ワイスマンとマーコウィッツに聞いたところ
「事情はわかる。でも翻訳してくれたらすごく嬉しい」と言われて、
ああいつもの自爆パターン。

私の感覚だと、1冊翻訳するのは、6冊本を書くのと同じくらいの時間を要する。
6冊の本を諦めて1冊翻訳するのか。でも、最近「対人関係療法」とタイトルの
一部に明記した変な本(精神療法のイロハもわかっていない人が書いたらしい)が
売れているそうなので、やはり正統派を出版する必要はあるか。

対人関係療法の変な本。改めて思い出した。米国でも同じ現象が起こり、
その著者がトレーニングまで仕切り始めたので創始者ワイスマンに
「何とかできない?」と聞いたら、「ここは自由の国。法に触れない限り、
何をしてもいいのよ」と。
私たちは学会に選挙を導入することでその窮地を乗り越えた。

安倍政治が、まさに今私が書いている「感情的」の本の理論で動いている
・・・サボっていないで早く書かなきゃ。
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2019年11月19日(火)

うちの愛犬がどうやら白内障になったらしいのです。
ちょっと前から目の白さは気になっていたのですが、光線の加減かな?と
思っていたら、患側の右側によくぶつかるのです。
犬の白内障について初めて調べています。
私から見ればいつまでもかわいい子犬だけど、高齢者なんですよね。

身体に悪いことをやっているときは「何か自分に問題がある」と気づくが、
心に悪いことをやっている(自虐とか)ときにはそれが正しいことのように
思えるのはなぜだろうか。

A DOG’S WAY HOMEを飛行機で見てしまったこともあり、
「犬かわいくて仕方がない」モード全開。
白内障は何とかしてあげたいけど(しかし犬の医療費は高い)、
自分が白内障になっていることにも気づかずに
毎日健気に生きている犬は改めて愛おしい。
この健気さはすべての人にあると私は思っているけれども
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2019年11月21日(木)

昨夜も、何か一生懸命説明している自分の声で目が覚めた。
子どもたちと一緒に寝ていた頃、「かか、一生懸命病気について説明していたよ」と
言われたことがあった。
確かに、昨夜も病気関連のことだった。
どういう夢を見ているんだろう? 結構一生懸命だったことは寝ながら記憶している。

子どもには愚痴らない主義だが昨夜は娘にしかわかってもらえない話で
「ひどいことがあったから話したいんだけど、余裕がなかったらいいよ」と言ったら
「どうした?」と聴いてくれた。
子どもの優しさは麻薬みたいなものなんだな、と気づいた。
だから多くの親が子どもを愚痴の受け皿にしてしまうんだな。

感情処理として、私は愚痴大賛成派。
でもそれは対等の立場でないと困ったことになってしまう。
親子というのは「困ったこと」の第一位なんだろうな。
教師から授業中に愚痴られる、というのも逃げられなかったけど
(地理の教師がシルクロードを旅して羊肉がまずかったとか。
私は羊肉大好きだけど)。

1月刊行予定の「50歳からの人間関係」、
「50代からの人間関係」タイトルが変わるようです。
私もその方が広い方に読んでいただけるかなと思い、
賛成しています。https://amzn.to/2Own74r

この頃の大きな反省は「作品について人に変な気を遣うと
結局みんなに迷惑をかけることになる」です。
PTSDのためのIPTも、監訳者だったので翻訳者に気を遣って
できるだけ手を入れなかったのですが、結局三校(普通見ない)で
ほとんど全文を赤の手書きで直しました。
版元に多大な迷惑をかけました。
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2019年11月22日(金)

PTSDのためのIPT、三校のほとんどを手書きで直したので大変な仕事量だったが、
「著者の優しさが感じられる」という感想を複数の専門家からいただいて、
睡眠時間を削った甲斐があったとホッとした。
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2019年11月26日(火)

どうにも時間がとれなくて、宇都宮で大変お世話になった女性が亡くなったのに
お悔やみに行くことができません。
大きなハートを持った頭のよい方で、これまでも、これからも尊敬します。
訃報をくださったのも、ふしぎなご縁のある方。
栃木には、そういう素敵なつながりがたくさんあります。恋しい。
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2019年11月29日(金)

AHではさらに、輪の真ん中にティッシュを置いておいて、泣いた人が
自由にとれるようになっています。
ポイントは、他の人が泣いたときにティッシュを渡したりスキンシップしたりしないこと。
「あなたは泣き止むべき」「あなたが泣いていると私が苦しい」という
メッセージはAHの安全を損なうから。

AHについての取材を受ける際、記者さんが男性であれば
「男性が女性の前で安心して泣ける場ですよ」と言うようにしている。
羨ましがる人、固まる人、様々ですが、その「ハッとした様子」に
男性が背負っているものを感じる。性質も含めて。

恩義ある創元社が、なぜか専門書に関しては重版すると印税率を
下げるのです(印税辞退の本もあります)。
重版はおめでたいこと、と思っていた私にとっては謎だったのですが、
虚心坦懐に聞いてみましたところ、売れそうもない本でも絶版にはしたくない。
だから印刷コストも上がるという理屈を聞き納得。

私は、AHと学会活動を自分のボランティアだと思っています。
しかし、「ボランティア価格でお願いします」という仕事の依頼には
拒絶反応が起こります。
どういう活動に価値を見出し、自分の時間を差し出すか。
それは完全に私の自由であるべきだからです。
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2019年11月30日(土)

考えてみれば、(形式上の)名誉を与えたり、経済的利益を与える「お友達社交」は、
本当の信頼関係を人と築く魅力や能力のなさを露呈しているんだろうな。
そういう信頼関係の存在すら信じていないか、よほど自信がないか。

私は栃木で衆院議員をやっていたとき、利益供与なんて考えたこともなかった。
後援会も会費制だった(これは栃木で初めてだったので地方議員からの
ブーイングがすごかった)。
「どうせ料理している暇もないんだろうから」と料理上手な支持者の方が
いつもおいしいものを作ってくれた。幸せだったな。

翻訳・監修した「PTSDのための対人関係療法」を刊行しました。

私の兄貴分、ジョン・C・マーコウィッツが5年間の大規模研究の結果を踏まえて
マニュアル化した本「PTSDのための対人関係療法」の日本語訳を刊行しました。

【以下、監訳者あとがきより抜粋】

PTSDに対してはエクスポージャーを基盤にした治療が現在の主流であるが、
(1)恐怖や記憶の欠如のためにエクスポージャーができない患者が存在する、
(2)ソーシャル・サポートに乏しい者がPTSDを発症させやすい、
(3)PTSDの症状が現在の対人関係に大きな影響を与える、
(4)複雑性PTSD等、特定のエクスポージャーが不向きな患者がいる、
ということから、エクスポージャーを必要とせず現在の対人関係に注目し
ソーシャル・サポートを充実させる目的を持つIPTは適した治療法であると言える。

すでに、小規模なパイロット研究の結果からはIPTの可能性は強く示されていたが、
昨今は、薬物療法を用いない精神療法の臨床研究は資金調達が難しい。
しかし大規模なRCTをきちんと行わないと、「PTSDに対してIPTは有効である」と言うことはできない。

著者Markowitzは私にとって長く「兄貴分」のような存在で、個人的なやりとりも多い。
「治療の選択肢は常にあるべき」という見識を常に持っているMarkowitzは、
ニューヨークのテロ事件を経て、エクスポージャー以外の治療に道を開く
PTSDの大規模研究が必要だと確信し、NIMHを熱心に説得した結果研究が可能になったと聞いている。

本書にその結果が記されているが、特にうつ病を併存する患者においてのIPTの脱落率は、
持続エクスポージャー療法に比べると明らかに低い。PTSDとうつ病の併存率の高さを考えると、
これは臨床的に大変意味のある結果だと思う。

実際に私もPTSD患者を多く治療しているが、再体験症状などのPTSD症状そのものよりも、
現在の対人関係の困難、つまり「生きづらさ」の方が苦しみの本体であり、
生活の質を下げている、というケースは決して少なくない。
現在の対人関係の質が下がってしまうために、結果としてそこから得られるはずのサポートも
得られず、悪循環に陥っているというケースがとても多い。そんな人たちに対して、
何がPTSDの症状であるかをきちんと心理教育し、有害な対人関係の整理を助け、
人からのサポートを実感できるよう取り組むIPTは、治療法としてとても適していると
日常臨床で強く感じている。

【以上、監訳者あとがきから抜粋】

全体に、多職種の方が読まれることを想定して、平易な表現につとめました。
また、日本語の専門家向けマニュアルとして手に取りやすい価格が実現するように、
エビデンスを高い専門性をもって記した第一章はほとんど訳出せず、
創元社のウェブサイトでQRコードから原文を読んでいただけるようになっています。
(このレベルのエビデンスに興味のある方は、英語の論文も問題ないはずなので)

マーコウィッツもとても信頼と喜びをもって受け止めてくれています。

災害はもちろんのこと、虐待、いじめ、と私たちの社会がトラウマ体験からフリーになることは
ないでしょう。
症状はより複雑化してもいます。

エクスポージャーがうまくいく方はエクスポージャーを。
でも、怖くてできない人、エクスポージャーが向かない人は、
対人関係療法という選択肢があることを知っておいてください!

創元社 2860円

アマゾンで購入する方は

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