2020年3月のツイートより

2020年3月のツイートのうち、反響の大きかったものを抜粋してまとめました。
________________________________________
2020年03月02日(月)

政権批判は連日高まっていて、多くの人が不安や焦り、絶望、疎外感を
感じているのではないか。でも、これは学生運動ではない。
現政権の退陣→質の高い政治への、非暴力的なシナリオを描いている方は
いらっしゃるでしょうか。そういう時期に来ていると思うのですが。
破壊ではなく新しい道を作るのです。

私に利点があるとすれば、だいたいの国会議員を直接知っていること。
だから、うわさがデマなのか、最もらしいのかは、判断できます。
さらに私は精神科医なので、パターン化したりより深く理解したりすることが
得意です(ほとんど特技)。趣味はAHですが。

先日勉強に来られたドクターから「最近は国会中継を見るのが日課。
国会は前からあんなにひどかったのですか?」と聞かれ
「いえいえ」という話になった。私の記憶している限り、
野党を軽視したり無視したりするようになったのは小泉政権から。
その前は、野党はむしろ少数派として尊重されていた。

感情的になると自分が無力化する、ということについては
3月24日刊行予定の「つい感情的になってしまうあなたへ」に
書いてみました。 https://amzn.to/2uJFbCv

今日診療しただけでも、一斉休校問題が様々な形で人を追い詰めているのがわかった。
________________________________________
2020年03月03日(火)

今日(昨日)取材を受けた朝日新聞の方に、
「この前毎日に変えようかと思いましたよ」とねちねち言いながら、
社内の様子をいろいろ教えてもらった。
へんにエリート風を吹かせ、えせリベラルみたいな中途半端なことをして、
本当に困ると言っていた。もう少し購読するから頑張って。

ツイッターは、領域意識のよいトレーニングになると思う。
自分は自分のつぶやきたいことをつぶやく。
これは自分の領域であり責任。
誰かがケチをつけてきたとしても(ひどい炎上が起こったとしても)
「うちの庭に書いてみましたら、なんか熱烈な人がいらっしゃるみたいですね」レベルでしょう。

休校で追い詰められる人は本当に様々で高度な個人情報なので明かせません。
ただ、私は患者さんが何とか生き延びていけるように全力を尽くしています。
そこに「突然一日家にいることになった学童」がいると、ギリギリも尽きるのです。
親だけではありません。きょうだいも。補償の問題だけではないのです。

私は一刻も早く、平和な道のりを作って安倍さんには総理をやめてほしいと
強く願っています。
ただ、「安倍さん、かわいそうな人だな」と思うには違いない
(総理をやめることについてでなくて、生い立ちとか勉強だめとか)。
総理になって国をぐちゃぐちゃにしなければ、彼くらいの人はいていいんです。

私は精神科医としての知識を分かち合おうとしてツイートしているわけではありません。
論文や本にそれは書いています。
他の精神科医のリツイートはしますが私にも勉強になるし応援したいし。
私のツイートに異議があったら、メールできちんと説明してくれますか。
実名で。返事は保障できませんが。

地方講演も中止になったので診療以外は引きこもっていますが
(ただここのところwindows7を侮っていたのとプリンターの故障で
日常業務ができなくなってしまったので、クリニックでスタッフと一緒に
職人していました! もちろん外部の力も借りて)
________________________________________
2020年03月04日(水)

私はクリニックスタッフ(いろいろな意味で完璧な人!)が
いなければ診療もできないので、彼女には、診療のないときは
できるだけ在宅勤務、時差通勤(満員電車に乗らないでほしい)を
お願いしている。
私は個人事業主だから顔が見える関係だけど、
大規模の職場であっても本質は同じなのでは。

誤解せずに読んでください。
私の患者さん(おおむね重症)たちは、「震災で死んでしまいたかった」
「コロナウイルスに感染したいくらい」と言う人が多いのです。
それだけ自己肯定感が低く、人生を享受していないということです。
だからウイルス対策しなくてよいという話ではもちろんありません。

イデオロギーという言葉を未だに使う人がいる。
私を批判する際にイデオロギーが云々と言う人もいる。
一人ひとりの力を信じ、一人ひとりが幸せに生きられますように、という
温かい願いもイデオロギーなんだろうか?
________________________________________
2020年03月06日(金)

衆議院議員時代の国会質問、検索・引用できるようにウェブサイトに
まとめてあるのだが、細かく見ていくと文章が途中で終わっているものなど
不完全なところを発見。とても補完していく余裕もなく残念。
https://bit.ly/39x0DK0
________________________________________
2020年03月07日(土)

光を当てれば、闇は消える。
こんな時代だからこそ、光をどんどん見つけていきたい。
そういう力が私たちには本来あるのだから。
闇を怖れる気持ちは闇の強化にしかつながらない。

確かにこの一連の騒動で人間の嫌な面を見たというのはあるだろう。
でも私は「どうしようもない人たち」と切り捨てる気にならない。
自分だって極限の恐怖にさらされたら何をしでかすかわからないから。
でも私は無力な生き方をしたくないので、自分の中の温かさ、
人の温かさとのつながりを見つけていく。
________________________________________
2020年03月08日(日)

読むとかなり冷静になれる記事です。
/なぜ「若者」に注意喚起したんですか?
専門家会議の中の人に聞いてみた
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-okabe-2?utm_source=dynamic&utm_campaign=bfsharetwitter…
________________________________________
2020年03月09日(月)

今の自民党はすでに「保身」を超えてしまっているが、
ここまで現政権にすがってきたのは、やはり「二度と下野したくない」という
怖れの結果なのだと思う。
私が前から問題だと思っている、小選挙区制、政権交代可能な二大政党制の
大きな問題の一つだと思う。多様な進歩ではなく保身を招くのだ。
________________________________________
2020年03月10日(火)

自動車免許の更新に行ってきました。
昨年スピード違反でつかまっているので「優良」ではなく「一般」更新。
講習時間が倍の長さ。しかし講習の力点は、
「今まで事故を起こさずにやってきたこと」に置かれ、
「これからも同じように慎重に」と。違反を怒られたりはしませんでした。

ご存じかもしれませんが、免許の更新時期にある人で、症状が出ている人や
外出を禁じられている人などについては特例措置があるようです。
結構密室なので望ましい配慮だと思います。
________________________________________
2020年03月11日(水)

私のところの患者さんは、すでにギリギリのところで生き延びてくれて
いるのですが、コロナの影響はやはり大きいです。
まあ、精神科の場合、電話診療ができるのが不幸中の幸い。
今はいろいろな意味で最悪の時期なので、よくなろうとせずに
とにかく生き延びてくださいというのが私からのメッセージ。

1月に刊行したばかりの「50代からの人間関係」、
もう韓国での翻訳のオファーが来た。
多くの著書が韓国・台湾を中心に翻訳されていて、ほとんど収入には
つながらないのだけれど、なんかすぐに気づいてもらって
翻訳してもらえるのは嬉しい。日本では売れているのだろうか…
https://amzn.to/2Q41U3s
________________________________________
2020年03月12日(木)

消費税増税、東京オリンピックは、日本の経済をめちゃくちゃに
するだろう予感があった。
「今仕事についている人はしがみついて」と助言もしてきた。
自分自身、何か新しいことをするのはオリンピックが終わって
景気の動向を見てからだと思っていた。そこにコロナ? 私は経済学専門でもないのに。

世界放浪した私は日本が好きだ。
「美しい日本」と言いながら日本をどんどん貶めているのは誰?
真面目さ、誠実さは日本の美徳ではなかったの?
平気で嘘をつくのはやめてほしい。
日本の子どもたちは素晴らしい素質を持っているんですよ。
自分の子どもがいなくても交流してください。社会の宝だから。

差別されたくなかった私は、20代まで「子どもはいらない」と言っていた。
女子どもの枠にはめられたくなかったから。
でも仕事の基盤もできたら、「私、産めるんだろうか」と思って、
1回目、3回目流産しながら二児を生んだ。
産めない気持ちも、産める幸せも、どちらもわかる感じ。

外国に住むことを真剣に考えていた私が日本で人生を終える決意をしたのは、
「普通に納豆が食べたい」みたいな卑近な動機もあるが、
放浪中に接したいろいろな人から、日本人であることに誇りを持たせて
もらったこともある(経済大国、ではなく人間性)。そういう日本に戻ろうよ。
________________________________________
2020年03月13日(金)

米国に住んでいた時、現地の銀行口座がないとアパートに住めないと言われて、
何とか作った口座がある(残額はゼロに等しいが)。
そこから、コロナウイルスについて銀行はこう対応しています、
という手紙が届いた。
まあ訴訟社会だから、かもしれないが、日本の銀行からはこういうの来ないな。

慶應精神科の同窓会報で見つけた後輩の文章。
「当時大学院生であった水島広子先生の対人関係療法を毎週陪席する機会にも恵まれ、
そこで未だに中核群の根治療法が確立していない摂食障害を次々に回復させる
神業を目の当たりにして、精神療法の魅力に取りつかれその道を志すに至りました」嬉しい。

明日(14日)の朝日新聞の「耕論」に登場します。
テーマは安倍政治について。私を含めて3名が、それぞれの専門分野から語ります。
ご一読いただけるとありがたいです。
________________________________________
2020年03月14日(土)

朝日新聞を見て、懐かしくて声が聴きたくなった、と江田五月さんから
電話がありました。
すごく久しぶりの楽しい(+政治についての懸念の)おしゃべり。

細川貂々さんがわざわざ朝日新聞を買って「耕論」を読んでくださったそうです。
物理的には関東と関西で距離が遠いのですが、
精神的にはいつも一緒にいてくれる感じです。
これからも「それでいい。」シリーズ、よいものになるように一緒に頑張ります。
________________________________________
2020年03月15日(日)

私の最後の選挙(郵政選挙)のとき、全国にいきわたる
郵便事業をどうするか、ということよりも「公務員はいいよね」という声が
多く聞こえた。
いろいろ説明したけれども、被害者意識にとらわれると人はそれを正義だと思ってしまうよう。

前にもツイートしたが、郵政民営化に向けて圧力をかけたと言われている米国では、
郵便は国営、そして郵便局でパスポートをとることもできる。すばらしい公共サービスだ。

いわゆるポジティブ思考は嫌いだ。人間にとって無理がある。
でも、「こんな人が頑張っていてくれたんだ!」
「こんなふうに工夫してくれていたんだ!」という感動は、
自然なポジティブを生む。
「べき」ではなく「心から応援したい!」という感じ。
日本はそうやって元気になっていけないかな。

世田谷区の保坂区長の取り組みなどは、
「こんなに工夫・努力してくれているんだ!」という元気につながりますよね。
世田谷区には10年ほど住んでいましたが、あのころ保坂さんが区長だったらよかったな。
________________________________________
2020年03月17日(火)

ありがとうございます。モラハラの本は10月に書き上げたのですが、
「今は刊行の時期ではない」という結論に達し、
関係者には大変ご迷惑をおかけしました。
「毒親」の本も刊行まで2年かかりました。
「モラハラひどい」という時期と、
「モラハラの全体像を冷静に考えたい」時期は異なると思うのです。

最近ツイッターで衆議院議員時代の議事録を引用することがあり、
改めていくつかの質問を読んだのだが、選択的別姓の議論、
2000年当時と比べて何も進んでいない。
私は議員になる前から活動していたから、ものすごく長い歴史だ。
本当に日本は鎖国しているような気がしてきた。

前にも書いたが、永田町で何かを実現するには、
本気で汗をかく人が必要。放っておくと無難に流されていく。
児童虐待防止法の抜本改正のときなど、私は本気で汗をかいた。
それ以外のときも、同じ党の重鎮から「朝7時45分に来て説明しなさい」と
言われて、官僚みたいに説明文書をもって訪ねたり。

それで思い出したが、微妙な法案のときには、同じ党の先輩議員に
呼び出されることがあった。
「あんた、これはどう思う?」などと口頭試問みたいなのがあって、
最終的には賛成してくれて、力強く応援してくれた。
同じ党の中にも自浄作用があって、そういう積み重ねで信頼関係ができたものだった。

私はしばしば党の決定に逆らって造反していたのだが、
本会議で採決を棄権するときは先輩議員が「出口はこっちだよ」と導いてくれる
温かさがあった。
当時の党代表の鳩山さんに「どうせ私は厳重注意を受けて蟄居の身ですから」と
拗ねたときも「そんなこと言わないで活躍して」と言ってもらえた。

民主党がバラバラというのは、労組関係では確かにそうだった。
でも私は自分の頭で考え、人から意見を求め、自分はどうふるまうかを決めていた。
「自民党は反対意見があっても最後はまとまるからいい」と栃木で言われたこともあったが、
それって議員活動ではなく単なる選挙対策なのでは?

有権者の付託を受けて国政の場にいる人が「自分は反対だけど党が・・・」と
言うほど情けない姿を見るなんて。
そりゃ、議員数削減の提案が出るのも当然。
でも、惜敗率順の比例復活をなくすのは反対。
リベラル議員は選挙に弱いので惜敗率で当選する人も多かった。
惜敗率も、民意の反映の一つだと思う。

今日は身近な人(患者さんではない)の幸せがあったので、
興奮して全然眠くならず、朝まで起きているかも、です。
自分が幸せの時は寝るんですけどね。
________________________________________
2020年03月19日(木)

米国に住んでいた頃、近くの公立図書館に「社会保障番号がないけれど
本を借りられますか」と聞いたら
「本が好きなの?」「はい」「じゃあどうぞ」と、あっさり常連に。
そこからは未だにいろいろなメールが届くが、今日は
「この大変な時、うちで読める電子本やオーディオブック」の案内が来た。

国際対人関係療法学会のMLでも、兄貴分のマーコウィッツが
「Zoomなどで遠隔治療する際に配慮したいこと」のリストを投稿してくれている。

米国では、自動車免許証も試験を受けたらすぐにとれました。
ただ、筆記試験に「トラックで豚を運ぶ場合・・・」みたいな問題が出るので、
笑いつつ間違えたり。
筆記と実技(自分で持ち込んだ車で公道を走る)ですぐとれました。
まあ、それまで運転歴がなければそれなりに苦労するんでしょうけれど。
________________________________________
2020年03月20日(金)

人からうつされることを怖れて暮らすのではなく、人にうつさないように暮らす。
もちろん結果としてうつされるリスクは激減することになるが、
これは、すごくAH的な思考の選択だと私は思う。怖れから愛への。
________________________________________
2020年03月24日(火)

ヒールと言えば。刑事ものなどでかっこいい女性刑事がハイヒールで
犯人を追いかけているのを見ると、どういう演出なのだろうと力が抜けてしまう。
誰が見ても現実的ではないのでは?
誰も違和感を表明しないで作品になってしまったのだろうか?

そういえば、3月21日に誕生日を迎えました。
子どもが小さいうちはお誕生祝いのケーキとかやっていましたが
(私と娘は誕生日が一緒なので2人で1ケーキでしたが)今年は、
AH仲間の一人から「おめでとう」メールと、
娘にラインで「誕生日おめでとう」と送ったら「かかもおめでとう」と。それで十分。

私はもともと人の誕生日を覚えていて気を遣う、みたいなことをしないので
(それに命をかけている政治家もいたが)神様は私のレベルに合った子を
授けてくれたようだ。
娘は私の30歳の誕生日に生まれた子、息子は9.11テロ当日に生まれた子。忘れようもない。

しかし私程度の母親でも、子どもの自立にともなってかなりの「空の巣」感。
どれほど子ども中心に生きてきたか、ということをしみじみ感じる今日この頃。
変化の時期なのだから、いろいろな感情が出てくるのは当然。
そしてこれからも子どもの味方でいることは変わらず。

物理的にいろいろな不自由が生じている今、「AHスカイプ」が人気。
AHグループをスカイプで行うもので、今のところはAH経験のある方を対象に
お呼びかけしていますがすぐに満席になります。
物理的な不自由がいよいよ本格的になったら、
バージョンアップを考えてみたいと思っています。
________________________________________
2020年03月25日(水)

あ、失礼しました。誕生日にはクリニックスタッフが、景気のよい
スタンプつきのラインを送ってくれたのでした。
とってもまじめで優秀で仕事にもれがなく、
患者さんへの配慮も愛情も十分な方なのですが、
ラインのスタンプづかいがとても上手なのです。

ラインのスタンプと言えば、先日、かわいがっている大学生の甥から
「それでいい。」のスタンプ付きのメッセージが来てびっくり。
「スタンプ使っているよ~」と。
地方の大学に行っているので最近はなかなか会えないが、
200円払って「それでいい。」のスタンプ買ってくれたんだ、と感動。

新刊『「つい感情的になってしまう」あなたへ』を刊行しました。
感情的になると、いろいろマイナスがあるだけでなく、
自分という存在が弱くなってしまいます。そんな視点からも書いてみました。
「気にしないようにしよう」ではすまない程度の、「感情的」用。 https://bit.ly/3ag1ZJC

さらにラインのスタンプ。「それでいい。」のスタンプの買い方が
わからなかったので息子にやってもらった。
結局息子から私へのギフトという形で入手したので「じゃあ200円ね」と払おうとしたら、
「それくらいいいよ」と自分のバイト代から出してくれました。
それ以上の会話はスルーされましたが。

新刊は、御友さんの編集です。
イラストのカエルが実にかわいく、癒されます。 https://amzn.to/39ceiVP
________________________________________
2020年03月27日(金)

義務教育の「道徳」の時間にAHの世界観・人間観を学ぶことができれば、
人生の質がまるで変ってくると信じている。
昔はAHの学校を作りたいなどと考えていたが、
単に、AHを知る機会を持てるだけで全く違うはず。
________________________________________
2020年03月28日(土)

和牛の話を聞いたとき、私はマリー・アントワネットが「パンがないなら
ケーキを食べればいいじゃない」と言った話を思い出した。
でも調べてみたら、どうやらそれはデマだったようですね。

AHでは私は常に「形」と「心の姿勢」は別次元の話だと言うことを強調している。
自分が感染していると仮定して人にうつさないようにすること。
これは「形」として徹底したいこと。
同時に、そこに「怖れ」のエネルギーを乗せないこと。
今、心のやすらぎを感じること。私が徹底しようと思っていること。
________________________________________
2020年03月29日(日)

引きこもり気味、パーティ嫌い、
手洗い確実(不真面目な医学部生だったけれど、医学的な「清潔」「不潔」の
概念だけは身に染みている)な私にとって現状は何も苦痛ではないけれど、
診療を続けられるのか、は不安。
電話診療はやっているが、障害の特性上電話が苦手な人も多い。Zoom研究中。

衝撃的なことを伝える際には、少なくとも「理屈」が伴うことが必要。
どこかコントロールできる部分(理屈、もその一つ)が見つからないと
衝撃はひどいことになります。
新型コロナでみんな衝撃を受けまくっているのに、
これ以上無責任に衝撃を与え続けないでほしい。

医学的な「清潔」をどう学んだかというと。伊勢慶應病院に医学部6年の時に
1週間学んだとき、最初に手洗いを必死にして、自分の手を寒天培地につける。
伊勢滞在中に、その寒天培地に細菌が繁殖するようであれば、
手洗い失格、ということになる。私はセーフだった。

なんか、医学部でちゃんと勉強しておけばよかったな、と思う今日この頃なのだけれど
(同級生に質問するときにも、「私よりも医学度の高い人、お願い」トーンなので)、
不真面目に卒業したからこそ現在の仕事につながっている、と思えばまあそれもよしとするか。

精神科医はできるだけ刺激的でない存在でありたいもの。
例えば自分の弱点をツイートすれば、それを見た患者さんが気を遣ってしまいます。
私の診療を受けている患者さんには「私のツイートを見ないように」と
お願いすべきかどうか、結構悩んでいます。

確定申告はすでにすんだのだが、今頃になって、該当する領収書を大量に発見。
まあ、人生こんなものですね。修正申告はすごくお金がかかるし。

ちなみに、絶対に効果的なのは、手洗いです。確か、20秒以上だったかな
(違っていたら教えてください→ これに対して、30秒です、というコメントいただきました。
ありがとうございます)。消毒用アルコールが尽きた、という話を同級生から聞きますが、
アルコールを買い占めるのではなく手洗いをお願いいたします。

マリー・アントワネットと言えば。私は中学生のころフランス革命にとても
興味を持って勉強していたのですが(ぐれていたけれどもそういうところは真面目)
革命前のフランス王朝はとんでもないと思っていました。
まさか自分の目が黒いうちに同様のものを自国内で感じるとは。中学生の私も驚きでしょう。

どうでもよい話ですが、どれほどフランス革命を勉強していたかというと、
いまだにマリー・アントワネット・ジョゼファ・ジャンヌ・ド・ロレーヌ・ドートリッシュという
フルネームを暗唱できるくらいです。
ちなみにギロチンに代表されるフランス革命の暴力的な部分は支持していませんが。

フランス革命の暴力的な部分、と言えば、私は民主党政権時代の「仕分け」に
同様のにおいを感じました。
税金の無駄遣いをなくすことについては総論賛成ですが、あの仕分けの怖い雰囲気はとても・・・。
「2番ではだめなんですか?」に至っては科学者がごっそり引いてしまいましたし。
________________________________________
2020年03月30日(月)

自己愛(自分は特別)が強く、共感力が低い人は、自己愛つながりの
「お友達」については守ろうとするが、それ以外の人の生活、
極端に言えば生死についても無感情、ということになると思う。

そういうパーソナリティについて書いてみたいが、
なにしろ「国会議員を精神分析する」(学術的な「精神分析」とは全く関係ない)が朝日で
絶版になっているし。
刊行のときも「これ以上朝日に右翼の街宣車が来ると困る」と思いっきりしぶしぶでした。
とりあえず石原氏の都知事選を待って刊行されました。

共感力は、先天的な要素が大きいと思っていた(サイコパスなどのことを考えると)。
しかし「こういう人には共感しなくていいんだよ」という環境で育てられると、
見事に「こういう人」の人権をスルーすることにも気づいてきた。
いろいろな立場の人にちゃんと向き合えば、自然と共感力は伸びるはずだが。

「女には共感しなくていいんだよ」的な環境が差別的な男性を生む。
故人だが、大学生の時に3週間ホームステイしてその後も関係が続いた
カナダのジョアン(ホストマザー)は
「結婚するときには、相手のお父さんがお母さんにどういう態度をとっているかを見極めなさい」と
言っていた。ちょっと遅かったが。

国会議員になって驚いたことの一つが「医師はお金と名声のために仕事をしている」という、
永田町独特の評価。だから削減してもよい領域、と語られる。
少なくとも私の周りには、そんな人はいない。
むしろ、ノブレス・オブリージュ的な感覚の方が強くて、このコロナ騒動でも逃げ出さずに頑張っている。

そうそう、同級生のメーリングリストを見て「なるほど」と思ったのですが、
眼科受診される方は、マスクを外さずに、器械に顎を載せてくださいね。
ものすごく至近距離なので。
それは医者にとって無礼なことではありません。安全第一です。

自分の蓄財ではなく若手の研究者のために自腹を切る、患者会の講演をしたときは
講演料をそのまま寄付して帰る、などという父の姿勢はそれなりに格好よく、
私も真似しているところです。
まあ、江戸っ子特有のやせ我慢でもあるのでしょうが。
(おかげで子どもたちの教育費にヒーヒー言っています)

確かに、お金と名声だけのために仕事をしている医師もいるでしょう。
しかし、この仕事は、それでは本当に退屈な単純労働になってしまいます。
心を込める、ベストを尽くす、からやりがいのある仕事なわけです。
________________________________________
2020年03月31日(火)

昨日は国会議員医療軽視説をご紹介しましたが、もちろん全会議員が
そうだというわけではありません。
共産党の小池さん、立憲民主の阿部知子さんなど、現場でものすごく
頑張ってきた方たちもいます。
また、一度自分が大病を患うと、医療への感謝が芽生えるようです。
医療を守りたいと思います。

コロナ報道で押され気味でしたが、
診療もAHも(グループだけでなくワークショップも)専門家向け研究会も、
長期戦を覚悟してZoomをちゃんと使えるようにしようと決めました。
若いころなら今日から!なのですが、年寄りなので若い方の協力を得ながら試行錯誤します。
意思は固いので大丈夫ですよ。

私も頑張っていますが、
うちのクリニックスタッフがどれほど感染しないように頑張っているか。
どうしても通勤電車を使うので(前よりはすいたようですが)
自分にできる努力はみんなしてくれているようです。
彼女がばてたら、おそらくクリニックは休診にしなければならなくなるからです。応援。

私が民間精神科病院に勤めていたころ、阪神淡路大震災が起こりました。
「私を現地に派遣してください!」と言ったら「トレッキングではないんだから」と副院長に
却下されて留守番に。
まあ、「副院長が若いころ使っていた赤ヘル貸してくださいよ」と言った私にも責任が(笑)。

強いて言えば、国外のいろいろな団体からは、メンタルヘルスの専門家向け、
また不安になっている一般人向けのガイドラインがたくさん送られてきています。
日本の学会(と名乗るのであれば)も、そういうことを日本語で発信してほしいものです。
(英語を訳している暇がなく、すみません)

国際感染症センターの「新型コロナウイルス感染症流行時における患者・家族・職員への倫理的配慮」
http://dcc.ncgm.go.jp/ は役に立つと思います。

今まで、日本と北朝鮮が似ているとか考えたこともなかったが、
体制を維持するために善良な公務員に命がけの汚れ仕事をさせるって、
それだけ聞いたら北朝鮮の話? と思うが、現代の日本で実際に起こったことなのだ。