今日のパッツィ・ロビンソンの翻訳は原則9です。教師と生徒の役割を入れ替えるということは、特に「権威」のある人たちには難しいと言われています。なぜ難しいのかということを考えれば、やはり「怖れ」が妨げになっているということが理解できます。
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9 私たちはお互いに生徒であり教師である。
関わりを持つ全ての人が自分にとって教師であると考えるようになると、人生に対して別の見方をすることができるようになります。いろいろなことにすぐに気づくようになり、人の話をよく聞くようになります。学びには序列はなく、おそらく子どもたちが一番の教師だということがわかってきます。
子どもたちは率直で正直です。私たち大人が持っているような障壁をまだ築いていません。私たちの障壁は、自分を保護する覆いのようなものですが、子どもたちと一緒にいることではずすことができます。この原則は、私たちは必ずしも他人にとって最善のことを知っているわけではないということを意味します。そして、知っている必要もないのです。私たちのそれぞれが、自分にとって何が最善かを知っているだけです。自分を知ろうとするプロセスを分かち合うことによって学ぶことができます。そして、そこから、学び成長するための人間関係を築くことができるのです。
階層のある、垂直構造の学びではなく、水平なのです。そこでは、生徒と教師の役割を入れ替えることが、全体にとって最終的によい結果をもたらすことにつながります。この種の人間関係では、自分自身をより深く知ることの自由を感じやすくなります。もっと深く進むことが許されており、「間違い」「愚か」などと判断されないことが保障されています。こうして私たちがお互いに与えたり受け取ったりする努力を絶え間なく続けることによって、愛の経験の仕方をお互いから学べるようになるのです。
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(☆☆☆ではさまれた部分は、パトリシア・ロビンソン著「アティテューディナル・ヒーリングの原則の定義」の邦訳)