NHK総合の情報番組「あさイチ」に、少女たちの援助交際をテーマに、生放送で出演することになりましたのでお知らせします。
日時 2011年9月7日(水) 8:15~9:54
チャンネル NHK総合
キャスター:井ノ原快彦さん(タレント)、有働由美子アナウンサー、柳澤秀夫解説委員
ぜひご覧ください。
東日本大震災後に依頼を受けて書いた本です。
対人トラウマではなく、震災や事故などによるものを想定した内容です。
お役に立てば幸いです。
正しく知る 心的外傷・PTSD ―正しい理解でつながりを取り戻す―
技術評論社
定価 1554円(税込)
以下、「あとがき」からの抜粋です。
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本書執筆のご依頼をいただいたのは、東日本大震災が起こって1ヵ月強が経過した、2011年4月下旬のことでした。震災は私自身にとっても大きな衝撃でしたし、私の子どもたちや、診療している患者さんたちにも大きな影響を与えていました。そして、ふだんから比較的多忙な仕事に加えて、震災ボランティアの方たちのトレーニングをしたり、被災地の方たちとやりとりしたり実際に出向いたり、というような状況で、かなりバタバタしているところでした。
そんな折、技術評論社の方から本書執筆のご依頼がありました。直接の被災者はもちろんのこと、直接被災していない人たちも何らかの形で心に傷を負っている今、どのように対処したらよいかをわかりやすく書いてもらえないだろうか、ということでした。
(中略)
本文にも「情報とのつき合い方」を書きましたが、衝撃的な出来事が起こった後には、様々な情報が行き交い、どれを信じたらよいのかがわからなくなりがちです。特に、心に傷を受けているときには、すべてのことを疑わしく思うような気持ちにもなったり、まだまだ重要なことが隠されているのではないか、自分はもっと努力して危険情報を調べなければならないのではないか、などという感じ方になったりしてしまいます。これは人間にとって大変なストレスですし、日常生活を妨げ、心的外傷からの回復も遅らせてしまいます。
私自身、震災後の日本に暮らす一人の人間として、どの情報が正しいのかがわからない、という点では多くの面で立場を共有しています。しかし、自分自身の専門領域である心的外傷についてであれば、今まで得られてきた専門的知見や、自分自身の数多い臨床経験を踏まえて、できるだけ正確に、わかりやすく伝えることができるだろうと思いました。それは、必要とされている情報全体のごく一部に過ぎないのかもしれませんが、一部だけでも、確かなものがあればずいぶん違ってくるでしょう。
また、何と言っても、私たち人間にとって、心のあり方はとても大切です。どのような心の姿勢で日々を生きるかということは、間違いなく、私たちの人生の質を決めるからです。震災の前後の違いはあっても、私たちが人生を歩み続けていることは変わらない事実であり、その質をどれだけ高められるか、というテーマはそのまま残っています。むしろ、非常時にこそ、心の姿勢に気を配り、身近な人たちとの関係性を大切にし、これ以上傷つかないように、態勢を立て直していきたいものです。
(中略)
本書を執筆するに当たっては、正確な内容をできるだけわかりやすく書く、ということに留意しましたが、もう一つ重点を置いたのが、「様々な立場」です。「被災者」と一括りに言っても、実際に体験されたことやその感じ方は人それぞれです。直接被災してはいないけれども、被災地に親しい方がいる、という方もおられます。被災地に関係者がいなくても、ニュースやインターネット情報から「怖ろしいこと」を知ってしまった、という人もとても多数おられるでしょう。また、忘れられがちなのが、支援者側のメンタルヘルスです。社会的・道義的に逃げられない警察官や医療従事者など、職業として関わる人たち、また、ボランティアとして関わる人たちなど、支援者も心を持った人間として、傷を受けていきます。そして、その支援者にも家庭があったり親しい人がいたりして、支援者が受けた心の傷は、そのような人間関係にも影響を及ぼしていきます。本書では、そのあたりにもできるだけ踏み込んでみたつもりです。
(後略)
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5月に刊行した拙著「怒りがスーッと消える本」がまたまた増刷となりました。
多くの方のお役に立っているようでありがたいです。
プロモーションサイトも作っていただきました。
本→ http://amzn.to/lKCeWl
プロモーションサイト→ http://bit.ly/nHL3MV
NHKハートフォーラム「うつ病と躁うつ病を知る」(東京)で講演します。
日時 2001年10月21日(金曜日)
午後1時30分から午後4時(予定)/開場は午後1時
会場 新宿区立新宿文化センター 大ホール
定員 1000名
出演は私のほかに、
尾崎 紀夫氏(名古屋大学大学院 医学系研究科 精神医学・親と子どもの心療学分野 教授)
藤臣 柊子氏(漫画家・エッセイスト)
砂田 くにえ氏(うつの家族の会 みなと 代表)
コーディネーター:町永 俊雄(NHKアナウンサー)
入場料 無料
申し込み方法等詳細は
日本で増え続ける、「やせなければ」という強迫観念にとらわれた「ダイエット依存症」。ダイエットに依存する心理を読み解き、自分を取り戻す方法を考える本です。
ダイエットという題材を用いて、「形」への健康なこだわりと苦しいとらわれの違いを描いてみた本ですので、多くの方のご参考になると思います。
ご関心のある方はぜひご一読ください。一般向けの本です。
講談社 1470円(税込)
以下、あとがきからの抜粋です。
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「やせたがり」は、なかなか難しいテーマです。最近、やせすぎの人が増えている、健康な小学生ですらダイエットについて口にする、そしてそれが摂食障害という病気の増加にもつながっている、などということに問題意識を感じてはいても、では自分の体型は気にならないのか、と言われれば、そうでもないという人が多いからです。社会全体のやせすぎは問題だと思っても、「自分は」やせたい、というのが多くの人の気持ちなのではないかと思います。
また、多くの人が、建前では「外見よりも内面」と言いながら、本音のところでは外見をかなり気にしている、というのも事実だと思います。そして、建前どおりに生きられない自分について若干の後ろめたさを感じ、「それは自信がないからだ」と思っている人も少なくないと思います。自信さえあれば「外見よりも内面」と胸を張って言えるはずだと思うからです。
この、建前と本音の乖離は、「やせたがり」をめぐる一つの大きな特徴です。本文でも書きましたが、そこに「やせれば自信がつくはず」という考えが加わって、より複雑な構造を作り出しています。
(中略)
これらのギャップを埋めてみようと思ったのが、本書を執筆した主要な動機です。そのために、「ダイエット依存症」という概念をあえて用い、その構造を読み解くという形をとりました。本書によって、「建前」と「本音」がより前向きに統合され、一人ひとりが本当に自分の身体を大切にしつつ人生を楽しめるようになれば、そして、「やせたがり」をめぐる不毛な議論に終止符が打たれて相互理解が深まれば、と願っています。
本文をお読みいただければおわかりだと思いますが、本書は、「やせたがり」という一つのテーマに焦点を当てつつ、「形」とのつき合い方を述べたものです。体型もその一つですが、人生にはさまざまな「形」があります。
「形」にこだわって人生を楽しむのか、「形」にとらわれて人生を縛られるのかで、人生の質は大きく違ってきます。楽しみの人生になるのか、苦しみの人生になるのかは、決定的な違いです。もちろん、多くの方が前者を望んでおられるでしょう。どうすれば「形」にとらわれることなく、むしろ楽しめるのか、というヒントを、本書を通して少しでも感じていただければと思います。そういう意味では、本書は、「やせたがり」問題を抱えていない方にも参考になる部分が多いと信じています。
(後略)
「怒り」に焦点を当て、対人関係療法とAHを組み合わせたような内容です。
病気の本ではなく、ごくごく一般的な、日常生活に役立てていただきたい本です。
大和出版 1365円(税込)
「はじめに」より
「怒りがスーッと消える」というタイトルを見て、「そんなわけがない、何やら怪しげな魔法の本なのだろうか」と思われているでしょうか。
もちろん精神科医である私にはそんな魔法の本を書くことなどできません。
本書は、精神科医としての私の経験に基づく、ごく合理的な本です。ポイントは、怒りを「消す」のではなく、怒りが「消える」というところにあります。
怒りは「結果」です。「ひどい」と思う何か(原因)があったとき、結果として出てくるのが「怒り」という感情です。「結果」に過ぎない「怒り」を抑え込もうとすると、かえってひどくなったり、爆発したりすることもあります。
しかし、原因を取り除けば、もちろん結果である怒りもスーッと「消える」のです。本書では、その、「原因の取り除き方」をご紹介していきます。
怒りについて悩んでいる方はとても多いと思います。
つまらないことにイライラしてしまう小さい自分がいや。カチンと来ると、つい感情的な物言いをしてしまい、未熟な人だと思われてしまったり、仕事や人間関係がダメになってしまったり。一度ムカッとすると、そのことばかりを考えてしまって気持ちを切り替えるのが難しくなるときもありますね。
とりあえず怒りを他人に見せないようにすることはできても、怒りが消えてなくなるわけではありません。抑え込まれた怒りは、うつ病などの病気にすらつながっていくものです。
本文で詳しく述べますが、私は「対人関係療法」という治療法を専門とする精神科医です。とても多くの患者さんの治療をしてきた結論の一つとして言えることが、「怒り」という感情をどう扱うかが、心の健康や、人間関係の質、ひいては人生の質を決めるということです。
怒りにふりまわされない人生には、のびのびとした自由が広がっているもの。
怒りがスーッと消える瞬間は、怒りがなくなるだけでなく、人生の豊かさを感じるときでもあります。
そんな人生を手に入れるために、本書がお役に立つことを祈っております。
いずれも、発行元の許可を得てホームページに転載させていただいています。
「震災によるトラウマのケア 『つながり』こそが回復へのキーワード」(雑誌「ぴっぱら」に掲載されたもの。一般向け)http://www.hirokom.org/news/Pippara.pdf
「『社会のトラウマ』を癒すということ」(岩崎学術出版社「学術通信」に掲載されたもの。やや専門家向け)http://www.hirokom.org/news/essay.htm
岩手でAH活動をしてくださっている畠山さゆりさんのご配慮により、急きょ、盛岡でAH(アティテューディナル・ヒーリング)の初級ワークショップを行うことになりました。
畠山さんのご専門である、マクロビオティックのスィーツとドリンクもつけてくださいます。
日時:2011年5月15日(日) 14:30-17:30
先着25名様限定です。
お申し込み、お問い合わせ等、詳細は
http://blog.sobe.jp/?eid=2042
をご覧ください。