9月のツイッターより(反響の大きかったものの抜粋)

2011年9月のツイッターより、反響が大きかったものの抜粋です。


2011年09月03日(土)

現在国外にいるため日本のニュースは文字でフォローしているだけだが、2006年米国に住んでいて日本に一時帰国したとき、例の「メール事件」の時期だっ たこともあり、帰国中、壊れたレコードのように連日繰り返される同じ「切り取られたシーン」しか見られず驚いた。今はどうなのだろう。

前後の文脈なく突然出てきた情報は、人に理解よりも衝撃をもたらし、感情的な反応を生むものだ。感情的な反応に頼って注目度を上げる、というような文化に価値を見いだすのをやめないと、知りたいことも知れなくなるし、相互理解も進まず、民主主義の危機に向かうと思う。


2011年09月06日(火)

拙著「『怒り』がスーッと消える本」、先日重版のご連絡をいただいたばかりなのに、また重版になるというご連絡。嬉しい驚きです。多くの方にお読みいただき、幸せな本です。 http://t.co/T1PBT66


2011年09月07日(水)

「あさイチ」見ていただいた方ありがとうございます。こういう心の問題と、「コメンテーター形式」という媒体の組み合わせについて、様々な限界を感じた時間でもありました。いろいろな思いを感じ取って理解を深めてくださった方が一人でも多くおられますように。


2011年09月11日(日)

鉢呂大臣の辞任を見て思うのは、「政治家が自分の言葉に責任を持つ」とはどういうことかが全く見えないということだ。政治家にとって言葉は命。政治家としてのあらゆる発言から政治姿勢が見えるべきだと思う。今回のような辞めさせ方は、また政治文化の熟成を妨げたと思う。

NYテロの日に生まれた下の子も今日で10歳。この10年間の我が子の成長に対して、世界平和の成長は? 対立からつながりへのシフトは、「べき思考」の手放しにあると私は思っている。「つながるべき」も手放して、それぞれのありのままを認められるようになりますように。


2011年09月12日(月)

拙著「拒食症・過食症を対人関係療法で治す」がまた増刷になるとのお知らせをいただきました。自分でも好きな本なので嬉しいです。年を追うごとに増刷ペースが速くなっているとか。一人でも多くの方のお役に立ちますように。 http://t.co/XyIIM9g


2011年09月13日(火)

リストカットについての本の執筆構想中。こんなことを取り上げてほしい、という皆さまの声を募集しています(執筆の参考としてであり、お返事や治療はできません)。詳細は http://t.co/ridfYoX ツイートではなくウェブサイト経由の書き込みでお願いいたします。


2011年09月18日(日)

昨日は新潟で「心の平和から社会の平和へ」というタイトルで講演。「平和のエネルギー」と「戦争のエネルギー」があるとすると、いかに「平和のエネル ギー」を増やすかが重要という話を、AH、修復的司法、非暴力コミュニケーションなどを紹介しつつした。大変好評で心強かった。

闘争的な「平和運動」、差別的な「差別撤廃運動」、暴力的な「暴力反対運動」等々。これらは本来の目的を達することができないだけでなく、結果として「戦争のエネルギー」を増やすものになるだろう。活動の内容と心の姿勢を一致させることはとても重要だと思う。

先日のNHK「あさイチ」でも、反対意見があったら割って入るようにと言われたが、声の大きい者が自説を声高に主張し合うのではなく、弱者の声にも耳を傾 ける社会を子どもたちに見せたいから、ちゃんと発言の機会を与えてくれと頼んだ(そして、聞き入れていただいた。感謝)。


2011年09月20日(火)

来週月曜日発売の「週刊ポスト」で怒りの特集をするとのことで、今日取材の方が見えた。どちらかと言うと拙著「怒りがスーッと消える本」の内容よりも、先日書き上げたばかりの「対人関係療法で改善する 夫婦・パートナー関係」(仮)の内容に関連する質問が多かった。


2011年09月25日(日)

今朝の朝日新聞3面「うねる直接民主主義」。「(脱原発デモの)参加者は原発事故を主義主張というよりも自分たちの生活の問題として考えようとしてい た」。記事タイトルの「直接民主主義」論と直接関係しない文章ではあるが、これを読んで、「主義主張」とは何かを改めて考える。

主義主張が「べき」の最たるものなのだとすると、それをぶつけ合ってもつながりが生まれないのはむしろ当然のこと。また、「べき」のもとに集った人たち は、それぞれが持っている力を奪われてしまっていて、ただ自動操縦のように「べき」を人に押しつけるしかないのかもしれない。

「べき」思考を手放すワークショップを企画してみたが、瞬く間に定員に達してしまった。それほど多くの方が「べき」思考に苦しんでおられるのだな、と思うと同時に、手放すことの価値に気づいておられるのは朗報。 http://t.co/y7p2O4ti


2011年09月27日(火)

来年度版「現代用語の基礎知識」メンタルヘルスの項の拙稿校正中。せっかく編集者の方がAHを新聞記事より拾ってくださったのに、文字数を減らす必要の中 でAHの項を自ら泣く泣く削除。まあ、まだ基礎知識として知っておくべき現代用語にはなっていないと考えて自分を納得させる。


2011年09月29日(木)

拙著「10代の子をもつ親が知っておきたいこと」がまた増刷になるとのご連絡をいただきました。刊行後まだ半年になりませんが、こんなに多くの方に読んでいただき嬉しいです。 http://t.co/HyA489Gk


2011年09月30日(金)

対人関係療法の創始者の一人ワイスマン(「疫学の神様」と呼ばれて国際的に著名な女性研究者)が来日中なので今日は一緒に夕食。研究者として一流であるだけでなく人間としても本当に魅力的で尊敬できる方で、いつも多くを教えていただいています。

リストカットについて声の募集中です

なぜリストカットしてしまうの? どうすればもっと自分を好きになって楽に生きられるの? そんなことを本に書く予定です。
こんなことを本の中で答えてほしい、こんなことを本の中に取り上げてほしい、そんな声を募集しています。

アンケートのフォームは http://www.hirokom.org/koe.htm

携帯からご記入いただく方は http://bit.ly/pvDpDX

なお、いかなる形でも、いただいたメールにお返事することはできませんのでご了解ください。
また、これは治療とは全く無関係ですので、いただいた内容についての治療をお約束するものではありません。

いただいた声は、できる限り、本の中に反映させていただくことで、皆さまのお役に立てればと思っております。

声は2011年11月末まで受け付けております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

NHK「あさイチ」に出演します

NHK総合の情報番組「あさイチ」に、少女たちの援助交際をテーマに、生放送で出演することになりましたのでお知らせします。

日時 2011年9月7日(水) 8:15~9:54

チャンネル NHK総合

キャスター:井ノ原快彦さん(タレント)、有働由美子アナウンサー、柳澤秀夫解説委員

ぜひご覧ください。

「正しく知る 心的外傷・PTSD ―正しい理解でつながりを取り戻す―」刊行しました

東日本大震災後に依頼を受けて書いた本です。
対人トラウマではなく、震災や事故などによるものを想定した内容です。
お役に立てば幸いです。

正しく知る 心的外傷・PTSD ―正しい理解でつながりを取り戻す―

技術評論社

定価 1554円(税込)

以下、「あとがき」からの抜粋です。

===
 本書執筆のご依頼をいただいたのは、東日本大震災が起こって1ヵ月強が経過した、2011年4月下旬のことでした。震災は私自身にとっても大きな衝撃でしたし、私の子どもたちや、診療している患者さんたちにも大きな影響を与えていました。そして、ふだんから比較的多忙な仕事に加えて、震災ボランティアの方たちのトレーニングをしたり、被災地の方たちとやりとりしたり実際に出向いたり、というような状況で、かなりバタバタしているところでした。

 そんな折、技術評論社の方から本書執筆のご依頼がありました。直接の被災者はもちろんのこと、直接被災していない人たちも何らかの形で心に傷を負っている今、どのように対処したらよいかをわかりやすく書いてもらえないだろうか、ということでした。

(中略)

 本文にも「情報とのつき合い方」を書きましたが、衝撃的な出来事が起こった後には、様々な情報が行き交い、どれを信じたらよいのかがわからなくなりがちです。特に、心に傷を受けているときには、すべてのことを疑わしく思うような気持ちにもなったり、まだまだ重要なことが隠されているのではないか、自分はもっと努力して危険情報を調べなければならないのではないか、などという感じ方になったりしてしまいます。これは人間にとって大変なストレスですし、日常生活を妨げ、心的外傷からの回復も遅らせてしまいます。

 私自身、震災後の日本に暮らす一人の人間として、どの情報が正しいのかがわからない、という点では多くの面で立場を共有しています。しかし、自分自身の専門領域である心的外傷についてであれば、今まで得られてきた専門的知見や、自分自身の数多い臨床経験を踏まえて、できるだけ正確に、わかりやすく伝えることができるだろうと思いました。それは、必要とされている情報全体のごく一部に過ぎないのかもしれませんが、一部だけでも、確かなものがあればずいぶん違ってくるでしょう。

 また、何と言っても、私たち人間にとって、心のあり方はとても大切です。どのような心の姿勢で日々を生きるかということは、間違いなく、私たちの人生の質を決めるからです。震災の前後の違いはあっても、私たちが人生を歩み続けていることは変わらない事実であり、その質をどれだけ高められるか、というテーマはそのまま残っています。むしろ、非常時にこそ、心の姿勢に気を配り、身近な人たちとの関係性を大切にし、これ以上傷つかないように、態勢を立て直していきたいものです。

(中略)

 本書を執筆するに当たっては、正確な内容をできるだけわかりやすく書く、ということに留意しましたが、もう一つ重点を置いたのが、「様々な立場」です。「被災者」と一括りに言っても、実際に体験されたことやその感じ方は人それぞれです。直接被災してはいないけれども、被災地に親しい方がいる、という方もおられます。被災地に関係者がいなくても、ニュースやインターネット情報から「怖ろしいこと」を知ってしまった、という人もとても多数おられるでしょう。また、忘れられがちなのが、支援者側のメンタルヘルスです。社会的・道義的に逃げられない警察官や医療従事者など、職業として関わる人たち、また、ボランティアとして関わる人たちなど、支援者も心を持った人間として、傷を受けていきます。そして、その支援者にも家庭があったり親しい人がいたりして、支援者が受けた心の傷は、そのような人間関係にも影響を及ぼしていきます。本書では、そのあたりにもできるだけ踏み込んでみたつもりです。

(後略)
===

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NHKハートフォーラム「うつ病と躁うつ病を知る」(東京)で講演します。

NHKハートフォーラム「うつ病と躁うつ病を知る」(東京)で講演します。

日時 2001年10月21日(金曜日)
午後1時30分から午後4時(予定)/開場は午後1時 

会場 新宿区立新宿文化センター 大ホール

定員 1000名

出演は私のほかに、
尾崎 紀夫氏(名古屋大学大学院 医学系研究科 精神医学・親と子どもの心療学分野 教授)
藤臣 柊子氏(漫画家・エッセイスト)
砂田 くにえ氏(うつの家族の会 みなと 代表)

コーディネーター:町永 俊雄(NHKアナウンサー)

入場料 無料

申し込み方法等詳細は

http://www.npwo.or.jp/info/2011/1021utu-tokyo.html

「ダイエット依存症」刊行しました

日本で増え続ける、「やせなければ」という強迫観念にとらわれた「ダイエット依存症」。ダイエットに依存する心理を読み解き、自分を取り戻す方法を考える本です。

ダイエットという題材を用いて、「形」への健康なこだわりと苦しいとらわれの違いを描いてみた本ですので、多くの方のご参考になると思います。

ご関心のある方はぜひご一読ください。一般向けの本です。

講談社 1470円(税込)

以下、あとがきからの抜粋です。

===

「やせたがり」は、なかなか難しいテーマです。最近、やせすぎの人が増えている、健康な小学生ですらダイエットについて口にする、そしてそれが摂食障害という病気の増加にもつながっている、などということに問題意識を感じてはいても、では自分の体型は気にならないのか、と言われれば、そうでもないという人が多いからです。社会全体のやせすぎは問題だと思っても、「自分は」やせたい、というのが多くの人の気持ちなのではないかと思います。

また、多くの人が、建前では「外見よりも内面」と言いながら、本音のところでは外見をかなり気にしている、というのも事実だと思います。そして、建前どおりに生きられない自分について若干の後ろめたさを感じ、「それは自信がないからだ」と思っている人も少なくないと思います。自信さえあれば「外見よりも内面」と胸を張って言えるはずだと思うからです。

この、建前と本音の乖離は、「やせたがり」をめぐる一つの大きな特徴です。本文でも書きましたが、そこに「やせれば自信がつくはず」という考えが加わって、より複雑な構造を作り出しています。

(中略)

これらのギャップを埋めてみようと思ったのが、本書を執筆した主要な動機です。そのために、「ダイエット依存症」という概念をあえて用い、その構造を読み解くという形をとりました。本書によって、「建前」と「本音」がより前向きに統合され、一人ひとりが本当に自分の身体を大切にしつつ人生を楽しめるようになれば、そして、「やせたがり」をめぐる不毛な議論に終止符が打たれて相互理解が深まれば、と願っています。

本文をお読みいただければおわかりだと思いますが、本書は、「やせたがり」という一つのテーマに焦点を当てつつ、「形」とのつき合い方を述べたものです。体型もその一つですが、人生にはさまざまな「形」があります。

「形」にこだわって人生を楽しむのか、「形」にとらわれて人生を縛られるのかで、人生の質は大きく違ってきます。楽しみの人生になるのか、苦しみの人生になるのかは、決定的な違いです。もちろん、多くの方が前者を望んでおられるでしょう。どうすれば「形」にとらわれることなく、むしろ楽しめるのか、というヒントを、本書を通して少しでも感じていただければと思います。そういう意味では、本書は、「やせたがり」問題を抱えていない方にも参考になる部分が多いと信じています。

(後略)

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ラジオ出演のお知らせ

ラジオNIKKEIに出演することになりましたのでお知らせします。
投資の番組のようですが、主題はAH(アティテューディナル・ヒーリング)になる見込みです。

◆放送日時◆
6月13日(月) 15:10~16:00 (生放送)

◆番組名◆
木下ちゃんねる ~投資脳のつくり方~
http://market.radionikkei.jp/brain/

CS放送出演のお知らせ

5月21日(土)11:00~13:00、朝日ニュースター(CS放送)の「愛川欽也パックイン・ジャーナル」にコメンテーターとして出演する予定です。

テーマは以下の予定です。

(1)今ごろメルトダウン発表 工程表もいろいろ
(2)菅総理 送発電分離 保安院独立 さてその先は
(3)普天間・嘉手納統合案などを田岡さんから聞く
(4)米アフガン撤退の裏を田岡さんから聞く

CS放送をご覧になれる環境の方は、ぜひご覧くださいませ。

「『怒り』がスーッと消える本」刊行しました

「怒り」に焦点を当て、対人関係療法とAHを組み合わせたような内容です。
病気の本ではなく、ごくごく一般的な、日常生活に役立てていただきたい本です。

大和出版 1365円(税込)

「はじめに」より
 「怒りがスーッと消える」というタイトルを見て、「そんなわけがない、何やら怪しげな魔法の本なのだろうか」と思われているでしょうか。
 もちろん精神科医である私にはそんな魔法の本を書くことなどできません。
 本書は、精神科医としての私の経験に基づく、ごく合理的な本です。ポイントは、怒りを「消す」のではなく、怒りが「消える」というところにあります。
 怒りは「結果」です。「ひどい」と思う何か(原因)があったとき、結果として出てくるのが「怒り」という感情です。「結果」に過ぎない「怒り」を抑え込もうとすると、かえってひどくなったり、爆発したりすることもあります。
 しかし、原因を取り除けば、もちろん結果である怒りもスーッと「消える」のです。本書では、その、「原因の取り除き方」をご紹介していきます。

 怒りについて悩んでいる方はとても多いと思います。
 つまらないことにイライラしてしまう小さい自分がいや。カチンと来ると、つい感情的な物言いをしてしまい、未熟な人だと思われてしまったり、仕事や人間関係がダメになってしまったり。一度ムカッとすると、そのことばかりを考えてしまって気持ちを切り替えるのが難しくなるときもありますね。
 とりあえず怒りを他人に見せないようにすることはできても、怒りが消えてなくなるわけではありません。抑え込まれた怒りは、うつ病などの病気にすらつながっていくものです。
 本文で詳しく述べますが、私は「対人関係療法」という治療法を専門とする精神科医です。とても多くの患者さんの治療をしてきた結論の一つとして言えることが、「怒り」という感情をどう扱うかが、心の健康や、人間関係の質、ひいては人生の質を決めるということです。
 怒りにふりまわされない人生には、のびのびとした自由が広がっているもの。
 怒りがスーッと消える瞬間は、怒りがなくなるだけでなく、人生の豊かさを感じるときでもあります。
 そんな人生を手に入れるために、本書がお役に立つことを祈っております。

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