ジャンポルスキーのインタビューDVD(聴き手水島広子・日本語字幕つき) 第2作が 発売されました

好評発売中の第1作目に引き続き、アティテューディナル・ヒーリング(AH)の創始者・ジャンポルスキー夫妻に、米国カリフォルニア州の自宅にてインタビューしました。
(収録:2010年8月、聴き手:水島広子 日本語字幕入り 55分作品)。

85歳のジェリーが、日本の皆さまに心から語りかけます。

作品概要

自分の心の平和を唯一の目的とし、ゆるしを唯一の機能とするアティテューディナル・ヒーリング(AH)。
前作に引き続き、水島広子が質問し、ジャンポルスキー夫妻が今の時代に求められる心の姿勢について答えています。
特に、震災後の日本をどのような心の姿勢で生きていけばよいのか、示唆に富んだ内容となっております。

■インタビュー内容

・お金について
・職場の人間関係について
・ジャッジメントについて
・リーダーシップについて
・内なる声について その他

※特別附録 アティテューディナル・ヒーリング座談会(ジェリーと水島のほか、社会正義にAHを取り入れているオークランドの二人も参加しています)

■出演

・ジェラルド・G・ジャンポルスキー(アティテューディナル・ヒーリング創始者/精神科医)
・ダイアン・シリンシオーネ(ジャンポルスキー氏の妻/臨床心理士)

■聴き手 

水島広子(アティテューディナル・ヒーリング・ジャパン代表/精神科医)

■座談会

ジェラルド・G・ジャンポルスキー(アティテューディナル・ヒーリング創始者/精神科医)
ココモン・クロッテイ(アティテューディナル・ヒーリング・コネクション(AHC)共同創始者)
アイーシャ・クロッテイ(アティテューディナル・ヒーリング・コネクション(AHC)共同創始者)
水島広子(アティテューディナル・ヒーリング・ジャパン代表/精神科医)

入手方法など詳細は

http://www.ah-japan.com/jerrydvd.htm

へどうぞ

リストカットについて声の募集中です

なぜリストカットしてしまうの? どうすればもっと自分を好きになって楽に生きられるの? そんなことを本に書く予定です。
こんなことを本の中で答えてほしい、こんなことを本の中に取り上げてほしい、そんな声を募集しています。

アンケートのフォームは http://www.hirokom.org/koe.htm

携帯からご記入いただく方は http://bit.ly/pvDpDX

なお、いかなる形でも、いただいたメールにお返事することはできませんのでご了解ください。
また、これは治療とは全く無関係ですので、いただいた内容についての治療をお約束するものではありません。

いただいた声は、できる限り、本の中に反映させていただくことで、皆さまのお役に立てればと思っております。

声は2011年11月末まで受け付けております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

「正しく知る 心的外傷・PTSD ―正しい理解でつながりを取り戻す―」刊行しました

東日本大震災後に依頼を受けて書いた本です。
対人トラウマではなく、震災や事故などによるものを想定した内容です。
お役に立てば幸いです。

正しく知る 心的外傷・PTSD ―正しい理解でつながりを取り戻す―

技術評論社

定価 1554円(税込)

以下、「あとがき」からの抜粋です。

===
 本書執筆のご依頼をいただいたのは、東日本大震災が起こって1ヵ月強が経過した、2011年4月下旬のことでした。震災は私自身にとっても大きな衝撃でしたし、私の子どもたちや、診療している患者さんたちにも大きな影響を与えていました。そして、ふだんから比較的多忙な仕事に加えて、震災ボランティアの方たちのトレーニングをしたり、被災地の方たちとやりとりしたり実際に出向いたり、というような状況で、かなりバタバタしているところでした。

 そんな折、技術評論社の方から本書執筆のご依頼がありました。直接の被災者はもちろんのこと、直接被災していない人たちも何らかの形で心に傷を負っている今、どのように対処したらよいかをわかりやすく書いてもらえないだろうか、ということでした。

(中略)

 本文にも「情報とのつき合い方」を書きましたが、衝撃的な出来事が起こった後には、様々な情報が行き交い、どれを信じたらよいのかがわからなくなりがちです。特に、心に傷を受けているときには、すべてのことを疑わしく思うような気持ちにもなったり、まだまだ重要なことが隠されているのではないか、自分はもっと努力して危険情報を調べなければならないのではないか、などという感じ方になったりしてしまいます。これは人間にとって大変なストレスですし、日常生活を妨げ、心的外傷からの回復も遅らせてしまいます。

 私自身、震災後の日本に暮らす一人の人間として、どの情報が正しいのかがわからない、という点では多くの面で立場を共有しています。しかし、自分自身の専門領域である心的外傷についてであれば、今まで得られてきた専門的知見や、自分自身の数多い臨床経験を踏まえて、できるだけ正確に、わかりやすく伝えることができるだろうと思いました。それは、必要とされている情報全体のごく一部に過ぎないのかもしれませんが、一部だけでも、確かなものがあればずいぶん違ってくるでしょう。

 また、何と言っても、私たち人間にとって、心のあり方はとても大切です。どのような心の姿勢で日々を生きるかということは、間違いなく、私たちの人生の質を決めるからです。震災の前後の違いはあっても、私たちが人生を歩み続けていることは変わらない事実であり、その質をどれだけ高められるか、というテーマはそのまま残っています。むしろ、非常時にこそ、心の姿勢に気を配り、身近な人たちとの関係性を大切にし、これ以上傷つかないように、態勢を立て直していきたいものです。

(中略)

 本書を執筆するに当たっては、正確な内容をできるだけわかりやすく書く、ということに留意しましたが、もう一つ重点を置いたのが、「様々な立場」です。「被災者」と一括りに言っても、実際に体験されたことやその感じ方は人それぞれです。直接被災してはいないけれども、被災地に親しい方がいる、という方もおられます。被災地に関係者がいなくても、ニュースやインターネット情報から「怖ろしいこと」を知ってしまった、という人もとても多数おられるでしょう。また、忘れられがちなのが、支援者側のメンタルヘルスです。社会的・道義的に逃げられない警察官や医療従事者など、職業として関わる人たち、また、ボランティアとして関わる人たちなど、支援者も心を持った人間として、傷を受けていきます。そして、その支援者にも家庭があったり親しい人がいたりして、支援者が受けた心の傷は、そのような人間関係にも影響を及ぼしていきます。本書では、そのあたりにもできるだけ踏み込んでみたつもりです。

(後略)
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「ダイエット依存症」刊行しました

日本で増え続ける、「やせなければ」という強迫観念にとらわれた「ダイエット依存症」。ダイエットに依存する心理を読み解き、自分を取り戻す方法を考える本です。

ダイエットという題材を用いて、「形」への健康なこだわりと苦しいとらわれの違いを描いてみた本ですので、多くの方のご参考になると思います。

ご関心のある方はぜひご一読ください。一般向けの本です。

講談社 1470円(税込)

以下、あとがきからの抜粋です。

===

「やせたがり」は、なかなか難しいテーマです。最近、やせすぎの人が増えている、健康な小学生ですらダイエットについて口にする、そしてそれが摂食障害という病気の増加にもつながっている、などということに問題意識を感じてはいても、では自分の体型は気にならないのか、と言われれば、そうでもないという人が多いからです。社会全体のやせすぎは問題だと思っても、「自分は」やせたい、というのが多くの人の気持ちなのではないかと思います。

また、多くの人が、建前では「外見よりも内面」と言いながら、本音のところでは外見をかなり気にしている、というのも事実だと思います。そして、建前どおりに生きられない自分について若干の後ろめたさを感じ、「それは自信がないからだ」と思っている人も少なくないと思います。自信さえあれば「外見よりも内面」と胸を張って言えるはずだと思うからです。

この、建前と本音の乖離は、「やせたがり」をめぐる一つの大きな特徴です。本文でも書きましたが、そこに「やせれば自信がつくはず」という考えが加わって、より複雑な構造を作り出しています。

(中略)

これらのギャップを埋めてみようと思ったのが、本書を執筆した主要な動機です。そのために、「ダイエット依存症」という概念をあえて用い、その構造を読み解くという形をとりました。本書によって、「建前」と「本音」がより前向きに統合され、一人ひとりが本当に自分の身体を大切にしつつ人生を楽しめるようになれば、そして、「やせたがり」をめぐる不毛な議論に終止符が打たれて相互理解が深まれば、と願っています。

本文をお読みいただければおわかりだと思いますが、本書は、「やせたがり」という一つのテーマに焦点を当てつつ、「形」とのつき合い方を述べたものです。体型もその一つですが、人生にはさまざまな「形」があります。

「形」にこだわって人生を楽しむのか、「形」にとらわれて人生を縛られるのかで、人生の質は大きく違ってきます。楽しみの人生になるのか、苦しみの人生になるのかは、決定的な違いです。もちろん、多くの方が前者を望んでおられるでしょう。どうすれば「形」にとらわれることなく、むしろ楽しめるのか、というヒントを、本書を通して少しでも感じていただければと思います。そういう意味では、本書は、「やせたがり」問題を抱えていない方にも参考になる部分が多いと信じています。

(後略)

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「『怒り』がスーッと消える本」刊行しました

「怒り」に焦点を当て、対人関係療法とAHを組み合わせたような内容です。
病気の本ではなく、ごくごく一般的な、日常生活に役立てていただきたい本です。

大和出版 1365円(税込)

「はじめに」より
 「怒りがスーッと消える」というタイトルを見て、「そんなわけがない、何やら怪しげな魔法の本なのだろうか」と思われているでしょうか。
 もちろん精神科医である私にはそんな魔法の本を書くことなどできません。
 本書は、精神科医としての私の経験に基づく、ごく合理的な本です。ポイントは、怒りを「消す」のではなく、怒りが「消える」というところにあります。
 怒りは「結果」です。「ひどい」と思う何か(原因)があったとき、結果として出てくるのが「怒り」という感情です。「結果」に過ぎない「怒り」を抑え込もうとすると、かえってひどくなったり、爆発したりすることもあります。
 しかし、原因を取り除けば、もちろん結果である怒りもスーッと「消える」のです。本書では、その、「原因の取り除き方」をご紹介していきます。

 怒りについて悩んでいる方はとても多いと思います。
 つまらないことにイライラしてしまう小さい自分がいや。カチンと来ると、つい感情的な物言いをしてしまい、未熟な人だと思われてしまったり、仕事や人間関係がダメになってしまったり。一度ムカッとすると、そのことばかりを考えてしまって気持ちを切り替えるのが難しくなるときもありますね。
 とりあえず怒りを他人に見せないようにすることはできても、怒りが消えてなくなるわけではありません。抑え込まれた怒りは、うつ病などの病気にすらつながっていくものです。
 本文で詳しく述べますが、私は「対人関係療法」という治療法を専門とする精神科医です。とても多くの患者さんの治療をしてきた結論の一つとして言えることが、「怒り」という感情をどう扱うかが、心の健康や、人間関係の質、ひいては人生の質を決めるということです。
 怒りにふりまわされない人生には、のびのびとした自由が広がっているもの。
 怒りがスーッと消える瞬間は、怒りがなくなるだけでなく、人生の豊かさを感じるときでもあります。
 そんな人生を手に入れるために、本書がお役に立つことを祈っております。

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最近ホームページにアップした文章のお知らせ

いずれも、発行元の許可を得てホームページに転載させていただいています。

「震災によるトラウマのケア 『つながり』こそが回復へのキーワード」(雑誌「ぴっぱら」に掲載されたもの。一般向け)http://www.hirokom.org/news/Pippara.pdf

「『社会のトラウマ』を癒すということ」(岩崎学術出版社「学術通信」に掲載されたもの。やや専門家向け)http://www.hirokom.org/news/essay.htm

「10代の子をもつ親が知っておきたいこと」を刊行しました

このたび、紀伊國屋書店さんから「10代の子をもつ親が知っておきたいこと ―― 思春期の心に向き合う」を刊行していただきましたのでお知らせします。

一般向けの本です。
様々な情報があふれる中、「この点さえ押さえておけば」と、気を楽に持っていただけるよう、お役に立てれば幸いです。

10代の子をもつ親が知っておきたいこと ―― 思春期の心に向き合う

紀伊國屋書店

定価 1365円(税込)

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内容(出版社ウェブサイトより)

■思春期のうつ病は、大人と同じくらい多い?
■「虐待」と「しつけ」の境界線は?
■禁欲教育はかえって中絶率を高める?
■薬物に手を出す子に「いい子」が多い理由は?
■親の離婚が子どもの成長に悪影響を及ぼさない条件とは?
■「空気を読む」ばかりでは自尊心は育たない?
■子どもの危機を救う一言とは?

うつ病等への治療効果が実証されている対人関係療法の第一人者であり、思春期前後の心の問題を専門にする著者は、10代に多い心の病や問題行動の奥底には、「自尊心」と「コミュニケーション力」の低さが潜んでいると言う。
本書では、自分を大切にする気持ちである「自尊心」と、心の健康を決める「コミュニケーション力」の2つを育てるために必要な知識と心がまえを、大人のどのような対応が自尊心を育て、逆にどのような態度が自尊心を損なうのかという具体例とともに、やさしく説いている。思春期の子をもつ親や教育関係者には必読の一冊。

「有権者への信頼を大切に」

栃木県議会議員 山田みやこさんが先日出版された本に文章を寄せましたのでご紹介します。
2001年、第二子妊娠中の夏に大きなお腹を抱えて選対委員長を引き受け誕生してもらった、栃木県民主党初の女性県議が山田さんでした。
これからもぜひ活躍していただきたいです。

===
 私は2000年6月に衆議院議員に初当選しましたが、実際に政治の世界に入って、女性の議員が必要だということをそれまで以上に痛感していました。国政の場でも女性議員を増やすための仕組み作りに取り組みましたが、さらに深刻なのは地方議会でした。タレント議員が多い国政に比べて、地方議会における女性の割合はさらに低いのです。生活により密着したテーマを扱う地方議会こそ、そして地方分権が進む中で役割が大きくなってくる地方議会こそ、女性議員を増やすべき場です。それが政治全体の底上げにつながるだろうと考えました。

 そのような思いで県議補欠選挙の女性候補を探し始めたのですが、もちろん難航しました。まともな候補者探しが難しいということは、自分自身が政治の世界に入って初めて知った現実です。困り果てていたところに、市民のネットワークが与えてくださったのが山田みやこさんでした。従来型の政治では、もともと政治家志望だった人が「自分が出たい」と名乗り出るか、票になりそうな候補を説得して一本釣りするか、という形で候補者が決まってきました。山田さんはどちらでもなく、私が女性候補者を探して苦労しているという情報を受けて、同じ志を持った市民の方が、我がこととして真剣に考えてくださった結果得られた人材でした。谷津さんに連れられて選挙の話をしに来てくださった山田さんとじっくりと話し合い、この人こそ選挙に出ていただきたいと心から思える方だということがすぐにわかりました。メンツ中心の男性議員の中には、「市議選に当選しなかった人を出したら馬鹿にされる」ということを言う人もいましたが、私が自ら選対委員長を引き受けるという条件で納得してもらいました。

 山田さんの一番の特徴は、「有権者への信頼」だと思います。「政治家を信頼できるかどうか」という視点はよく話題になりますが、政治において何よりも必要なのは「有権者への信頼」だと私は思っています。有権者を信頼できない政治家は、情報を隠したり、嘘をついたり、「私に任せなさい」というような姿勢をとったりします。このような姿勢は、政治のわかりにくさや絶望につながり、結果として有権者の政治離れ、民主主義の危機につながっていきます。山田みやこさんは、「有権者への信頼」に基づき、情報をきちんと開示し、ネットワークを作りながら、政治活動を続けておられますし、政治のわかりやすさや希望へと間違いなく貢献してくださっています。そもそも山田さんは、私の「有権者への信頼」の中から生まれてきた議員です。女性候補者が見つからずに困っていたときに、従来型の安易な方向に流れることなく市民を信頼し続ける中で、市民が動いて山田議員が誕生しました。その生い立ちを大切に、山田さんにはこれからも「有権者への信頼」に裏打ちされたネットワーク型の新たな政治の形を栃木から作っていただきたいと期待しています。

拙著を「神保町の匠」(三省堂書店公式ブログ)で取り上げていただきました

毎週洪水のように出る本から、お勧め本を目利きが紹介する「神保町の匠」で、
拙著「トラウマの現実に向き合う ─ ジャッジメントを手放すということ」を
紹介していただきました。的確な書評をいただいております。
数ある著書の中でも思い入れの深い本なので、とても嬉しいです。

三省堂書店公式ブログ http://www.books-sanseido.co.jp/blog/takumi/2011/02/post-273.html