2015年6月のツイッターより(抜粋)

 

2015年6月のツイッターより(抜粋)

2015年6月のツイートのうち、反響の大きかったものの抜粋です。
スタッフによるツイートも始まっておりますので、区別のため、スタッフによるツイートはと書かせていただきます。

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6月1日(月)

来月…というか、すでに今月になりましたが、発刊予定の「自己肯定感、持っていますか?」はすでに再校も終わりましたが、まだ編集者さんが少しでもわかりやすく、と頑張ってくれています。先ほどコメントを送ったら返事が。こんな時間まで仕事してくださって、ありがとうございます。

恩人・吉峯啓晴弁護士の葬儀に行ってきた。吉峯先生いわく「弁護士とは、人助け。悩みを自分で解決できる人もいれば、そうでない人もいる」。どんな人に対しても、同じく優しい眼差しで接しておられた。私に対しても。怖れよりも愛を選択する解決策を用意される方だった。

葬儀は無宗教で、親しい方のご弔辞と、吉峯先生が自分で作詞作曲され歌も歌ったCDの放送。選挙に出馬されたこともあり、本当に多くの方を助けてきた。高校時代の同級生であったパートナーと50年間も寄り添われた。65年という短い人生だったけれども、本当に豊か。

(1)今月は「政治をAH的に考えるワークショップ」を大阪で開くが、確かに政治とAHの立ち位置は難しい。創始者ジェリー・ジャンポルスキー夫婦も、あらゆる人とのつながりを保つために自らの政治的スタンスを公にしていない(個人的には知っている)。

(2)しかし、分離ではなくつながりを、というAHの姿勢とは自ずから相容れない政治観があるのではないだろうか。たとえば、ジェノサイドなどは。そう考えると、ジェリーの言い分もわかるが、「必要なのは癒し」ということを明確にしていかない限りは、単なる怖れに陥りかねない。

現在東京新聞で毎月連載しているコラム「こころの健康便」、本日から始まった北海道新聞ウェブ版のコラムでも紹介されることになりました。内容は同じですが、見出しのつけ方など、ちょっと違います。私の担当初日は6月27日です。

なお、北海道新聞の方によると、だれでも閲覧できる「どうしんウェブ」では記事の200字まで、会員制(=新聞購読者)のどうしん電子版では全文と、掲載があれば写真も見られます。 とのことです。

再放送です!水島広子がインタビュー出演してます。 RT @NHK_ETV: NHK Eテレ 00:25 オトナヘノベル「そのダイエット キケンかも…!?」 nhk.jp/P2043

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6月2日(火)

 

拙著「「苦手な人」とのつきあいがラクになる本」が増刷になるとの連絡。地味ですが着実に手にとっていただいているようです。苦手感は時に生活範囲の制限にまでつながります。少しでもお役に立ちますように。 amzn.to/1cvkISg

いよいよ恐怖の出張月になった。今週木曜夜からは大阪。帰ってきてすぐロンドン。帰ってきて1日診療をしたらまた大阪で3泊。この頃友達とやりとりすると「ここから先の話は、7月になっても私が生きていたら、にしましょう」となってしまう。頑張ります。

しかし、若い頃は好奇心の強さも手伝って、「毎日違うところで寝たい!」という感覚が強かった。バックパッカーが大好きだった。やはり年なのだろう。この頃は「強行スケジュールでもいいから、自宅で寝たい」という思いが強い。

本日の北日本新聞で水島広子富山講演が紹介されました。

→女性同士の付き合い方/「領域」に踏み込まない 精神科医・水島さん講演webun.jp/item/7187242

web版は会員制ですが紙版購読者は無料で全文が読めるそうです。 pic.twitter.com/pHD11vdw0B

なお「(富山)県外や海外など配達区域外にお住まいの希望者は、月額購読料2,160円(税込み)のwebun特別会員として入会できます」とのこと。 →北日本新聞ウェブ入会案内と手続き webun.jp/regist/e_guide

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6月3日(水)

7月の講演のチラシを見ていたら、私のことを「心療内科医」と書いていてギョッとした。私は精神科医だ。心療内科医というのは、ストレスが身体疾患に影響を与える類の病気(気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎など)を見ていく内科医だ。

残念なことに、精神科への偏見を怖れて心療内科を名乗る精神科医が少なくない。もっと誇りを持って。私から見れば、ストレスで症状を悪化させるぜんそく患者も、ストレスで症状を悪化させる統合失調症患者も同じ。

でも、内科の先生は統合失調症の治療ができないはず。精神科医としてバリバリのトレーニングを受けてきた私は、そんな自分に誇りを持っているし、決して「心療内科医」とは名乗りたくない。偏見に精神科医が迎合してどうなる。

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6月4日(木)

人間という不完全な存在に対して優しい政策・構造が、望ましい政治だと思う。現憲法は、そういう意味で優しいものだ。基本的に人間に対して優しい目線を向けたものである以上に、政権の暴走の可能性も考慮し、権力抑制装置という構造になっている。その重みを共有したいと思う。

自分が考えた政策や制度が、時には失敗もする人間に優しい性質になっているか、常に謙虚に考えることが必要だし、それを確認していくのが国会の質疑だと思う。他者から提案された視点をただ反論して打ち返して「勝ち」と思うのでは、何と質の低いことだろう。

日本精神神経学会の学術総会のために、本日は診療後に大阪に移動してきました。イギリスから帰った後の出張も含めて、今月は1週間は大阪にいるような感じになります。何度も来ていますが、大阪は本当に興味深いところです。大阪弁が話せるようになりたいです。

(1)盟友・原口一博代議士から教えていただきましたが、今日の憲法調査会の参考人質疑では、全ての参考人が(自民党が呼んだ参考人も含めて)「安倍戦争法案」は違憲であると言われました。

(2)国会議員には憲法を遵守する義務がある。それなのに、憲法違反の法案を、これだけ最優先にするのは? 国内で疎外され、ネットカフェ難民になっている人、貧困が世代間伝達されてきていること、メンタルヘルスに無関係な人が減ってきていること。ずっと優先度が高いと思う。

(1)これは精神科医的な考察になる。疎外された、心に傷を受けた、「べき」を押し付けられてきた人は、もちろん私たちの治療対象になり得るのだが、そもそもそのことに向き合っていないと、「やられたらやり返せ!」の世界に入ってしまう。人間全体への信頼感がないからだ。

(2)でも、自分の傷に向き合ったり、「弱くていいんだ」ということがわかったりすると、本当に優しくなると感じる。他者にも寛容になる。自分の弱さを認めない限り、他人にも優しくなれない。みんな苦労しているんだな、という感覚は居心地がよいし、相手の優しい本質を見る事ができる。

 《 心の考察が進んでいないと、「自分の弱さを認める」ことと「自分は弱い人間であると思い込む」ことを混同しがちなんですよね。弱さがあるからこそ、人は成長できるのですが》

(1)同感です。そして、自分の弱さを否認して「自己責任論」を突っ走るか、「自分は弱い人間であると思い込んで」自分主体の人生を歩めなくなってしまう。私自身、「これが弱点です」と言えるものはたくさんあります(ものすごい弱点もあります)。

(2)でもだからといって、自分が弱い人間だとは思わないし、まだまだ愛を与えられる人間だと思っています。おそらく最後の呼吸まで。弱点は私たちの「入れ物」に関する話。うまく対処しながら、本質を意識して生きていきたいです。

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6月5日(金)

対人関係療法の「役割期待のずれ」という視点は社会の平和に重要。「あの人がだめだから」と無力感に陥るのではなく「期待をより現実的なものに変えてみよう」という視点を持てれば、単なる「人格否定レベルもの」への被害者意識から「これならできる?」という主体性に道を開く。

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6月6日(土)

大阪から戻ると国際対人関係療法学会でロンドン。学会前日には初の理事会。私が理事選で表明したのは、非英語圏への普及の必要性、特に疎外が様々な社会現象につながっている今、社会的包含?(social inclusion)に対人関係療法を生かせるのでは、ということ。

学会を前に準備のための様々なメールが飛び交っているが、国際対人関係療法学会について私が好きなところは、学会が自己目的化していないこと、常に文化的差異に目を向けていること、学術的に高い業績を持つ優れた人たちの集まりで、学術的指摘は鋭いが雰囲気はAH並みに温かいこと。

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6月7日(日)

(1)明後日早朝には国際対人関係療法学会のためにロンドンに発つが、それに先だって先ほどメーリングリストにメッセージを流した。「英語には二つの役割がある。一つは英国、米国、カナダ、豪州などの母国語。もう一つは、『国際語としての英語』だ。私たちは『国際語としての英語』は目指すが、

(2)それ以上は必要ないと思う。日本人もゆっくり話してもらえば内容の理解はできる。だから、学会中これを頭に留めて、できるだけ「国際語としての英語」を話してもらえないか」と。理事としての私の役割は、非英語圏にも対人関係療法を広めること。そのための第一歩になるはず。

(3)す、すばらしい。投稿したばかりのメールに、大御所(理事)エレン・フランクが、「その通りだ」と反応してくれた。自身も、イタリア語などで同じ経験をしてきたと。すべての座長に、「発言者はわかりやすく話すように」と注意喚起してもらう、と約束してくれた。感涙。

(1)私の盟友(同志? 親友?)の原口一博さんが明日決算行政監視委員会で質問にたたれます。2年前に本当に最愛の妻を亡くされ、その後父上の逝去、事故による骨折、MRSAの感染で、命、少なくとも片足は諦めなければならない状態にあって闘病してきた方です。

(2)私はお見舞いの意味もあって頻繁にコミュニケーションしていますが、本当に原口さんの政治的スタンスが私のものと同じだということに嬉しい驚きを得ています。AHの価値もとてもよくわかってくださっています。

(3)心の平和という視点があったからこそ、この残酷とも言える試練を乗り越えてこられています。私は心から応援しています。今の時代、政治的なキャリアがきちんとあって、頭もよく、何と言ってもAHに共感してくださる。そんな存在は本当に貴重です。

先ほど投稿した「国際語としての英語」について、創始者ワイスマンも温かいコメントをくださった。ブログにまとめる予定。できたらご連絡します。

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6月8日(月)

原口代議士は、今でも座って足をおろされると浮腫み、痛くなってしまうという体調。今回の質問も、腹ばいになって準備してくださいました。委員会当日はきちんと立って質疑されました。本当に、損得勘定なく、AHの精神に従って政治活動をされている人を、覚えておいていただきたいです。

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6月9日(火)

改憲派の首相だから違憲の法律を成立させたがるのも仕方がない、という雰囲気には強い違和感を覚える。改憲派だろうと護憲派だろうと現憲法のもとに選ばれた人には憲法遵守義務があるのであって、憲法学者がそろって違憲というような法案を取り下げないのはおかしい。

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6月10日(水)

今ロンドンです。国際対人関係療法学会です。朝の5時に空港に着き、そのままハードな一日が始まり、今やっとホテルにチェックインできました(こちらは19:30です)。午前と午後それぞれにワークショップ、その後理事会、限定メンバーのみのIPC会議がありました。

IPCとは、対人関係カウンセリング。うつ病の診断を満たさない程度の抑うつ状態の人に対して行う、簡易版の対人関係療法です。短期の対人関係療法も開発され、IPCという概念を残すべきかどうかという話し合いでした。病者の役割を与えないIPCは独特なので残すべきと言いました。

IPCもそうですが、日本で皆さんが頑張ってくださっているおかげで、以前よりもずっと意味のある報告ができるようになりました。保険適応はまだですが、日本は案外対人関係療法の普及度の高い国になってきているようです。良質なままに普及するよう、さらに頑張りたいと思います。

ちなみに、IPCの会議の言い出しっぺは創始者ワイスマン。まだまだお元気です。ワイスマンには前からかわいがっていただいていますが、今日も隣に座って意見を述べられる恵まれた立場に感謝です。

(1)今日、日本から同じく学会に参加している先生から、「対人関係療法をする人は、AHの姿勢を身につけた方がよいですね」と言われました。その理解の深さに感動すると同時に、実は自分も同感です。対人関係療法家の基本姿勢はジャッジしないこと。AHと同じなのです。

(2)しかし対人関係療法は、あくまでも治療者が患者さんに提供する治療法。AHは自分の心に対する取り組み方。全くの別物。その二つを結びつけてしまうと、AHが「治療法」と誤解されそうで心配。治療者が癒えていないとよい治療はできない、というだけの話なのだけれど。

そうそう、今日の理事会で気づきましたが、理事会メンバー(会長・副会長を入れれば9名)の中で、有色人種は私だけでした。「母国語ではなく国際語としての英語を話してほしい」という事前のメールは大変好評でしたが。これからも非英語圏・アジアを代表して頑張ろうと思います。

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6月11日(木)

ロンドンは23時半をすぎました。すっかり帰りが遅くなってしまいました。今日から正式な学会が始まり、終了後には2回目の理事会も開かれました。対人関係療法そのものの発表もおもしろいですが、今日一番おもしろかったのは医療経済学的な話でした。

イギリスのプロジェクトの話。心の病気を治療するための投資は、医療費総額の抑制と、税収増などのプラスの効果と差し引きすると、黒字となるというデータ。心の病があると身体症状も出るし、身体疾患も治りにくくなるからです。人の幸福感を決める最大の因子も心の健康。

メンタルヘルスの話をするととかく「弱い本人が悪い」などの意見が出がちで「他人事」の日本ですが、経済的に見れば「他人」の心の病を治療していくことが自分にとっても得になる、という事実は共有していきたいです。最低限、経済的な話として。もちろん人道的にも当然のことです。

まだすぐには寝られませんが、明日も早朝から理事会です。明日の昼の総会までに、理事会案を作り上げなければならないからです。しかし、国際学会で、民主的な立ち上げから、実際に決めていかなければいけないことなど、自分に経験がなかったことを学べるよい機会になっています。

日本で学会化した場合の学会の持ち方、国際学会との関係など、私の考えを開陳したところ「とてもおもしろい、有望なやり方」と支持を得ました。あとは地方支部(日本の学会もこれになります)を作ることを促進していくのが私の担当になると思います。良質なままの普及だけが願いです。

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6月12日(金)

またまた帰りが遅くなりましたが、学会2日目が終わりました。今朝まで断続的に3日間開かれていた理事会も議題を全部消化でき、昼の総会では理事会提案がみな承認されました。私は理事会に定期的に参加すると共に、メンバーシップ委員会の担当になります。各国への普及が課題です。

学会には、もちろん対人関係療法の研究を精力的にやっている人たちが多く集まりますが、演者の中には、より包括的な研究をしている人もいます。特に対人関係療法が専門ではない人も、データ解析の結果、やはり対人関係療法が最も有力な治療法だと言ってくれます。お世辞でなく

昨日まで知らなかったが、DSM-5の責任者、Dr. Kupferは対人関係療法学会の会員。これからもっと精力的に関わってくださるそう。メールのやり取りはあったがお会いするのは初めてだった。とてもオープンで優しい方だった。写真を撮ったのだがアップは帰国してから。

明日は学会最終日だが、私は夜の便に乗って帰国するので、朝のうちにホテルはチェックアウト。なんだか、朝5時についてその日から日程が始まり、日程が終わるや否や帰りのフライトに乗るなんて、ロンドンの高い物価をうまく避けたと言うべきか、強行軍というべきか。

今日のテーマにもありましたが、思春期の心の対策はとても重要です。自殺との関連でも、その後の人生に及ぶうつ病の反復についても。私が議員だった頃から、イギリスは子どもの心に真剣に予算をつけてシステムを作っていました。「in need」の家庭への支援ももちろんのこと。

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6月13日(土)

今年は、対人関係療法の最初の論文が発表されてから40年。

国際対人関係療法学会はすばらしい成功のうちに終了しました。いつか日本でも開催したいですが、いろいろな意味でまだまだ力が足りません。当面は、理事としての活動を頑張りたいと思います。

40年と言えば、DSM-5の責任者Dr. Kupferと対人関係・社会リズム療法創始者のエレン・フランクは、この日曜日に結婚40周年を迎えるそう。二人とも再婚で、同じ領域、同じ大学で仕事をしていて、今もとても仲がよい。お祝いを言ったら二人とも喜んでくれた。

DSM-5の責任者Dr. David Kupferと。 

本日の理事長講演の中で、突然私がメールした内容が紹介されてびっくりしました。 

自分が強く思いを寄せている学会が終わるというのは、対人関係療法的に言えば「役割の変化」であり、当然悲しさや寂しさがある。しかし今から2年間は、理事の一人として、また、メンバーシップ委員会の委員として仕事をたくさんしなければならないので、悲しんでいる暇もなさそう。

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6月14日(日)

航空運賃節約のため、クアラルンプールで待機中。今の日本時間を見ても全く違和感はない。つまり、時差を感じる暇もないくらいの多忙スケジュールだったということか。明朝日本に着いて、普通の生活の再開、と思ったら木曜日からまた出張だ。

今待機しているところでは、Wifiが壊れていてインターネットに接続できず、皆さんイライラしている。私が発見した接続方法を教えてあげたらとても感謝された。いろいろな国の人が聞きにきて、おもしろい感じ。

考えてみれば、私の人生の中で今ほど政治に危機を感じたことはない。これはAHで言う「怖れ」とは違い、客観的な評価(アセスメント)だと思う。疎外された人々と、攻撃的な政治体制ほど、相性のよいものはない。そういう意味で、日本は今とても懸念すべき状態にあると思う。

「怖れ」の相手に対してこちらが「怖れ」で対応すると事態はさらに悪化する。AHをコツコツと続けつつ、憎悪や軽蔑の思いを持たないように気をつけている。平和な心の自分にできるだけのことをする。そして、平和な心で応援したい人を応援する。力の出し惜しみはしたくない。
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6月15日(月)

憲法を「私たちが従うべきもの」として見ている人が多いのではないだろうか。実際は「権力の乱用を防ぐべきもの」であるのに。権力の乱用が私たちの安全を脅かさないようにという歯止めであるはずなのに。「現憲法でどこまでできるか」という話が出るたびに感じる違和感。
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6月16日(火)

先日初めて開かれた「政治をAH的に語るグループ」ですが、ファシリテーターから感想を聞きましたら、「人数は少なかったのですが、ほんとにみんながこんな風に語る世の中になれば平和だろうなと実感 しました。」でした。本当に世界に広げたいです。

拙著「自己肯定感、持っていますか?― あなたの世界がガラリと変わる、たったひとつの方法」を刊行しました。いわゆる「自分の良いところ探し」「自分を好きになろう」「生き甲斐を持とう」などとは全く別の視点で書かれた本。bit.ly/1BjVp1s
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6月17日(水)

(1)国際対人関係療法(IPT)の理事長講演があまりにおもしろかったのでお裾分け。IPTのトップ10リスト。⑩IPTは研究における比較対照群として作られたが、実際には積極的で有効な治療法であることがわかった。⑨IPT治療者は総じて感じがよい。⑧ウガンダでは、まずい料理を作ることが夫婦間不和の解決の一つの方法となった。

(2)⑦IPTは筋が通っている。⑥IPTは、うつ病、摂食障害、PTSDに対する認知行動療法の独占に挑むものである。⑤精神科医ですらできる(水島個人の苦笑)。④IPTは年代を超えて地域を越えて、役に立つ。③IPTは効く。②私の親友にはIPT治療者が多い。①IPTは人間関係を扱うものである。

すべて、同感。

対人関係療法のよいところは、とにかく患者さんの代弁者でいること。「人間として当然」「症状から考えて当然」というスタンスのとれない人は、対人関係療法の治療者ではないと思う。もちろん小さな誤解は治療の中でちゃんと解決していけるけれど。

米国人は、ある程度の教育を受けている人なら、ものすごく厚い本を読む…一方、米国の書籍を日本にそのまま訳すのはほとんど不可能だ。量が多すぎるから。日本人は本を読まなくなったのか。

学研の雑誌「FYTTE」8月号に、水島広子に取材した 「大人の摂食障害“拒食” “過食”の乗り越え方」という記事が掲載!診断基準、Q&A、体験記、克服のためのヒントなどが載っています。 fytte.jp/magazine/ pic.twitter.com/PW57yXNLMw

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6月18日(木)

しかしまあここのところは体育会の合宿でも思い出すような日々。先週火曜日早朝に出国し、ロンドンで学会(当然宿に帰ると寝る時間を過ぎている)。早朝から会議。月曜日の朝に帰国。昨日は診療して、今日からは名古屋→大阪→京都→大阪と、帰宅できない日が続く。

名古屋で経営者の方向けの講演を終えて、新幹線で大阪に移動中。ブラックな企業が問題となる一方で、従業員のメンタルヘルスのために真摯に悩んでいらっしゃる経営者の方たちがおられることは朗報。経営者のメンタルヘルスと従業員のメンタルヘルスは本来比例するものだと思う。

編集者さんから連絡があり、新刊の出だしがよいとのこと。今までの拙著が比較的「困り感寄り添い型」だったのに対して、今回はそれにプラスして「知的好奇心くすぐり型」だと。うまいことを言うものだ、と感心。 bit.ly/1BjVp1s

私は化粧をしないが、今日の講演の主催者の方から「肌がつるつるに見える化粧をしているのかと思った」と言われて、ちょっとよい気分だった(まあ確実に年はとっているのだが)。大阪に着いて、ようやくホテルに落ち着いた。明日は大阪で初めての、専門家向け対人関係療法セミナー。

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6月19日(金)

今日は「創元社セミナー」という形で、いつも東京で行っている対人関係療法専門家養成のための入門ワークショップを大阪で終日行った。やはり会場の温かさが心地よいし、アンケートを拝見しても「温かかった」というものが多く、対人関係療法の温度を体験していただけたのだなと嬉しい。

この月曜日に帰国するまで出席していた国際対人関係療法学会についても、今メーリングリストに後輩からの報告を書いてもらっているが、「学会そのものが温かい」という意見が主流。対人関係療法は人間が持つ力を信じる治療法だが、人間を信頼し合う専門家同士も当然よい雰囲気になる。

今日で大阪は2泊目(6月通算では4泊目)。明日は京都まで行ってトラウマストレス学会でランチョンセミナー。トラウマ関連の学会で対人関係療法がきちんと話されるは日本史上初めてだと思う。でもこれは間違いなく、今後治療のスタンダードに入ってくると信じている。

どんな治療法を専門にするか、というのは今のところ治療者の個人的特徴をかなり反映していると思う。ただ、「鑑別治療学」は患者さんにどの治療法が合うかに基づいて判断するものである。自分の専門があれば、それの長所と短所、どういう理由でお勧めできるかくらいは言えたい。

安保関連法案は、与党が強行採決を決めれば障害なく通せる状態になっている。私が周りの人と話した感じでは、「まさかそんな戦争に巻き込まれるなんて」というふうな人が比較的多く、こういうのが「平和ボケ」と言うのかなと思った。平和のためには意志が必要だ。

精神科医としての専門である対人関係療法と、趣味というかボランティア活動のAH。それぞれ違う経路で出会ったものだが、私はどちらも深く愛しているし、今後の世界の運命を握るものであるような気がする。つまり、人間の力を必ず引き出してくれるもの、ということだ。

私はこの10年間、政治という「色」を抜くための努力をしてきた。立場を明確にしない方が、あらゆる人とつながることができ、AHの普及に役立つからだ。それはかなり成功してきたと思う。また、今でも、「外で何が起ころうと心の平和を保つことはできる」ことを信じている。

「政治色」を抜くということは、政治に対する関心を失うこととは違う。政治や選挙のシステムなど、あるいは憲法の位置づけについて、より根本的なところで「怖れ」を手放し、人の本質であるあたたかいこころ(愛)を発揮するための提案をしてきたつもりだ。これは党派に関係なく。

(1)もちろん「疎外されている人を減らしましょう」などのメッセージは発してきた。しかし、リアルタイムで国会でトピックになっていることについて、自分の賛否は明らかにしないようにやってきた。賛成する人にも反対する人もそれぞれの事情がある。どちらかを押しつけるような

(2)ことは、AHの精神にすら外れることだと思ったからだ。もともと血気盛んな私にとって、これは案外な修行であった。しかし、今回の安保法制はどうだろうか。私たち日本人の一つの美徳に、「先祖を尊ぶ」というものがある。本当に私たちは先祖の苦しい経験から学んだのか?

特攻隊に行くことになって、たまたま機体の故障のために戻っている最中に終戦を迎えた安倍首相の父上晋太郎氏は今の息子を見てどう思うのだろうか。「あんな馬鹿な戦争」と、自分の義父が責任を担っていた戦争を位置づけた晋太郎氏だったら。

いろいろ考えてみると、「先祖は大切に」とか「親の言うことを聞こう」などといういわゆる「日本人の美徳」を最も裏切るのが今回の安保法制であるように思う。私は若い頃日本が嫌いだったが、年をとるにつれ、その価値に気づいてきた。だからそういう視点を持てない今回の法案は

本当に困る。確かに、疎外された若者が、「人生をすべてリセットしたい」と望む気持ちはわかる。しかしそのリセットの方法は、何もの人命を巻き込んだ政治である必要ではなく、単に政治機構を変えたもので十分なはずだ。まあ、引き続き注目して行くつもりだ。

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6月20日(土)

今日は大阪から京都まで出張?し、トラウマティックストレス学会で「PTSDに対する対人関係療法」の講演をした。有料ランチョンセミナーであったにも関わらず、多くの方が参加してくださった。今年はNIMHの大規模研究の結果が発表された年であり、最新の報告ができてよかった。

いろいろな治療ガイドラインで「PTSDの治療にはエクスポージャー(曝露)が必要」とされている。しかし、トラウマ体験そのものには手を触れず、現在の対人関係に焦点を当てる対人関係療法は、恐怖を伴わず、現在の生きづらさを扱う治療法としてニーズがある。

対人関係療法で現在の対人関係が改善され自信を得た人は、自らトラウマ体験にエクスポージャー(曝露)するようになる。エクスポージャーと対人関係療法、入り口が違う二つの治療法が結局同じことを達成するのであれば、入り口は複数あった方がよい。対人関係療法は脱落率も低い。

今回の大会長・岩井圭司先生(精神科医・兵庫教育大学教授)は、前から存じ上げていたが、中井久夫先生(神戸大学名誉教授)のお弟子さんということを今日初めて知った。岩井先生に拙著「トラウマの現実に向き合う」をご紹介くださったのも中井先生だそう。改めて感謝。

PTSDに対する対人関係療法を開発した私の兄貴分マーコウィッツに先日ロンドンで今回の学会の話(日本の学会でPTSDに対するIPTを初めて話すこと)をしたら、「僕のスライドをあげようか?」と言うくらいに喜んでくれた。結局スライドはもらっていないが…。

NIMH研究の結果で興味を引いたのは、「持続エクスポージャーを受けたい」と希望した人が対人関係療法を受けても問題ないが、「対人関係療法を受けたい」と希望した人が持続エクスポージャーを受けると症状がむしろ悪化したということ。複数の治療の選択肢は絶対に必要だと思う。

しかし、現在の対人関係に取り組むことでフラッシュバックも軽減されるなんて、本当に人の精神は興味深い。何となく選んだ精神科だが、今では本当によい選択をしたと思っている。

「職場の仲間とギクシャクしていたり、仕事ができない後輩や話が通じない上司に頭を抱えていたり……」水島広子のインタビュー記事が掲載されています。 →「どんな職場でもうまくいく秘訣」 | 「マイナビウーマン」 

水島広子講演のお知らせ: 「人材育成・組織づくりの知恵」【なぜ、“女”は、組織を乱すのか?】 7月6日(月)13:30より 会場:豊島区立舞台芸術交流センター(あうるすぽっと) 詳しくはこちら→http://fwseries004.peatix.com/#thisiscanonical

 

中井久夫先生の話が先ほど出たので、もう一言。以前にツイートしたかもしれませんが、中井先生は阪神淡路大震災のメンタルヘルス切り込み隊長でした。トラウマをよく勉強され、とても尊敬できる方です。拙著「トラウマの現実に向き合う」を読んで、手書きのお手紙をくださいました。

さて、出張がちだった6月も今夜で終わり。大阪には通算5泊、ロンドンに3泊、飛行機におそらく2泊。明日のAHのワークショップが終わったら、夜東京に帰る。子どもたちが成長したので可能になったスケジュールだが、こちらも年をとって「家のベッドで寝たい」です。

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6月21日(日)

「政治とのAH的な関わり方」ワークショップ、とても温かく未来につながる力強さをもって、大阪で行うことができました。参加者の皆様に感謝します。私たちは政治にまつわる怖れに触れているばかりで、実際の政治に触れたことはないのではないか?という刺激的な発見もありました。

以前ジェリー・ジャンポルスキーが「愛のメガネで見る」ことを端的に示してくれたハートのメガネ、パリで買ったと言っていましたが、何と、大阪にも普通に売っているようです。私もちょっと借りてかけてみました(左)

他のテーマは本でカバーできても、「政治とAH」だけは体験しないとぴんとこないかもしれない、と思い、これからもちょこちょこ開催したいと思っています。

「自分はちゃんと生き延びるのだろうか」と心配だった出張の嵐の6月。とりあえず無事に帰宅してホッとした。連日の講演は一応満足できる内容だった。さすがに今朝あたりは疲れ気味だったが、これはさすがAH効果、ファシリテーターをしていたらかえって調子がよくなった。

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6月22日(月)

とても気になるのは、安保法制に主な(私から見ると偏執的な)エネルギーが傾けられてしまって、今の日本にとってもっと重要なことが置き去りになっていること。より基本的な「人間の安全保障」のためには、貧困、社会保障制度のあり方など、もっと優先して取り組むべき課題がある。

「政治をAH的に考えるワークショップ」を2回行ったが、どちらにも共通したのは、朝「政治とAHなんてあまりにも対極的でどう結びつくのかわからない」と言っていた人も、夕方には「政治こそAH」と腑に落ちてくださること。この気づきをもっと共有していきたい。

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6月24日(水)

私の父は亡くなるまで「戦争を思い出すから」とカボチャを食べなかった。友人の親でも、芋類やカボチャを同じ理由で嫌がる人が何人もいる。子ども時代、食べようとしていたものを見知らぬ大人に奪い取られた人も。戦争には飢えがつきまとう。そういう意味でも生存の危機そのもの。

「政治をAH的に考えるワークショップ」を2回終了して思うのは、嫌なニュアンスで使われる「政治」(の話題も含む)とは、要は「怖れ」のことを示しているのだとわかる。それが「怖れ」であれば、もちろん話題にしにくいし、不安や絶望などネガティブな感情ばかりを生み出して当然だ。

AHのワークショップに参加していただけるとわかるのだが、本来の政治は、「怖れ」とは何の関係もない「形」だ。そこに愛を乗せるか、怖れを乗せるかは、他のテーマと同じ。なぜか政治だけがいつも怖れを乗せられてしまうので、忌み嫌われたり「取扱注意」と思われたりするのだと思う。

平和でない「平和運動」はしたくない。活動の内容とエネルギーが違うのは本意ではない。怖れにとらわらず、あるいは、自分の怖れと認めた上で、戦争は困るという話を続けていきたい。

相手がこうだから、自分はこれしかできないという話はしたくない。自由を何よりも重んじる私にとって、誰が何をしようと心の自由があるというのはとても大切なこと。たまたまAHでも同じことを言っているが、「外で何が起こっていようと心の平和を選ぶことができる」のはその通りだ。

同時に、それは「外で何が起こってもよい」という意味ではない。自ずと、心の平和に合った環境がある。戦争のない社会もその一つ。「形」としては「戦争のない社会」を目指す。でも、心の姿勢としては「怒り」ではなく「心の平和」を目指す。それが私の今の目標。

スピリチュアリティを「べき」で考えてしまうと、どうしても苦しくなる。そうではなく、自分の感じ方を肯定し、「人間だからしょうがないな」と思えることこそ、AHの第一歩だ。

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6月26日(金)

女性医師向けサイト『Joy. net』に水島広子のインタビューが掲載されています。 joystyle.net/articles/14 ”この連載では、インタビューを通じて一人の女性医師がどうキャリアを築いてきたのかに焦点を当てていきます”

私は新刊「自己肯定感、持っていますか?」を今の社会の空気を吸いやすくするために書いた。他人へのリスペクトがないところに自己肯定感はできない。現政権を見ていると、とても意見の違う相手をリスペクトしているように見えない。保守ってそんなに非人間的なものだったか?

今の自民党に見られるような、言論の弾圧(勉強会の抑制、OB議員の発言抑制、マスコミへの圧力と癒着)は看過できない。官僚出身者と松下政経塾出身者に支配されている今の民主党が代替勢力になるとは到底思えないけれども、民主主義を守るために必要なことは最低限押さえておきたい。

この前の国際対人関係療法学会でアイルランド人と会ったが、彼らは「自分たちは敬虔なカトリックだが、国民投票の結果同性婚を認めた」と誇らしげにしていた。「つまりそれほど人権意識が高いっていうこと?」と聞いたら「さあね」と答えていたが。日本もそんな国になってほしい。

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6月27日(土)

精神科の医療は、良心的な提供者によって、人手不足の中何とか頑張っている。しかし安保法制が成立した暁には、PTSD等を病む人が自衛隊員を中心に増えるだろう。その受け皿が日本の臨床にあるかと言えば、ないと思う。

日本はもうだめか、と絶望的になっていたところ、重病から生還してくださった原口一博さんが心の平和の重要性を含めて、今までの政治的キャリア、本来の頭のよさを生かして、安保法案の委員会質疑に立とうとされている。こんな頼もしいことはない。人格、政治志向とも信頼し切れる方。

やはり人の障害度に最も影響を与えるのが、精神科的障害なのです。最も重視すべき領域だと思います。精神的に健康であれば、身体障害など、多様な受け入れ方ができます。「自殺するくらいならいろいろな就労支援を生かしてほしい」と言う人は、本質をわかっていないと思います。

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6月28日(日)

今日は対人関係療法研究会の「特別編」で、参加者が治療をしている患者さんの役、私が治療者の役をする、というロールプレイばかりの一日だった。質を落とさず普及させるためのトレーニング法は常に考えているが、今日の形式は「勉強になった」との感想も多くホッとした。

今日の研究会の感想として世話人の一人が言っていたのは「患者さんを演じる治療者の皆さんが、あまりにも迫真の演技だった(本当に、アカデミー主演賞をとれるくらいに!)のは、日頃から患者さんのことをきめ細かく見ているからだと思った」ということ。まさに対人関係療法の魂。

国内外で対人関係療法に関わっていると、その中心となる人間へのリスペクトや温かさをどんな場面でも感じる。もちろん治療の場で。あるいは、治療者の指導の場で。治療者同志の交流で。学会の運営の仕方で。どこにも評価を押しつけたり怖れをあおる場面がないのが、とても好きだ。

自衛隊の場合、「個人の感情など押し殺して仕事をすべき」という「モラル」があるため、対人関係療法的視点から見ても、メンタルヘルスにはすごく弱いと思います。マッチョこそ適応力がなくメンタルに弱い、ということをうまく共有していければよいのですが。

今回の安保法案は、子どもや大切な人たちのことを考えて絶対に反対ですが、自衛隊員の方達のことを考えても反対です。トラウマ体験を慢性PTSDに移行させるかどうかの一番の鍵が、社会的サポートです。でも、「個人の感情など押し殺して…」では、よいサポートが得られません。

(1)ときに。自衛隊員に違憲である可能性のある任務を背負わせることについて、自衛隊員への思いやりはないのだろうか。自衛隊に志願した時点で、死んでもよい人たちだと思っているのだろうか。

(2)私が臨床的に知っている自衛隊員の方達は、案外トラウマ持ちである。だから自虐的であり、自分により厳しい条件を課そうとして自衛隊に入隊した人もいる。安倍首相は、そういう人に命の危険をおかして、国際関係を乱す仕事をさせようとするのか。必要なのは癒しだと思うのだが。

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6月29日(月)

水島広子が北海道新聞「どうしんweb」で始まった「週刊コラム(5人の視点)」で「こころの健康術」というコラムを担当しています。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/lifestyle/weekly_column/
http://www.hirokom.org/news/dosihi-column.jpg

「どうしん電子版は、北海道新聞購読者向けのサービスです。 北海道新聞を定期購読されている個人契約の方が対象となり、会員登録をすることでご利用いただけます。また、現在北海道新聞を購読されていない方も、新聞購読と同時に… 
https://dd.hokkaido-np.co.jp/member/https://dd.hokkaido-np.co.jp/member/

”「イライラ」は…” 東京新聞:<こころの健康便>に水島広子の新しいコラムが掲載されました。 イライラを抑えるには 相手の事情をくみ取ろう:栃木(TOKYO Web) tokyo-np.co.jp/article/tochig…

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6月30日(火)

拙著「自己肯定感、持っていますか?」amzn.to/1U3eX05 と「本当の自信を手に入れる9つのステップ」 amzn.to/1GJBTrn がそろって増刷になる。似たようなタイトルだが内容は全然違うのでぜひ両方読んでみてください。

「自己肯定感、持っていますか?」amzn.to/1U3eX05  は、刊行から1ヶ月もたたないうちの増刷決定。今の社会の癒しになれば、という思いを込めて書いた本なので、多くの方に読んでいただけるのは嬉しい。

「Kiite!」7月号に「水島広子のこころの応援談|仮面をかぶる私」が掲載されています。 kiite-kiite.com/latest 「Kiite!」(きいて!)は全国の郵便局で買える女性向け月刊誌です。