現在の私の「政治活動」であり、大切に続けているボランティア活動であるアティテューディナル・ヒーリング(AH)のファシリテーター・トレーニングの主要な部分を収録した「続々・怖れを手放す」を刊行しましたのでお知らせします。
書籍版、DVD版、どちらもございます。同じ場面を収録したものですので、内容はほぼ同一です。
続々・怖れを手放す アティテューディナル・ヒーリング・ファシリテーター・トレーニング
星和書店
書籍版 1995円(税込)
DVD版 9975円(税込)
アマゾンで購入される方は、
書籍版 http://amzn.to/w4KBaj
DVD http://amzn.to/sRaeAJ
以下、ご参考までに、「あとがき」より抜粋です。
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アティテューディナル・ヒーリングとは、心の平和を唯一の目標とし、心の姿勢(アティテュード)を自ら選ぶことによる癒しのことを言います(本シリーズ既刊「怖れを手放す アティテューディナル・ヒーリング入門ワークショップ」参照)。
アティテューディナル・ヒーリングは、専ら自分の心の平和のために実践するものであって、人助けのためのものではありません。ではそのファシリテーターとは何か、ということになりますが、やはり、「他の人が心の平和を体験できるようにするため」にお手伝いするという役割ではなく、「自らの心の平和のため」にアティテューディナル・ヒーリングをより深く身につけるための有効な手段だということになります。自分ひとりのことであれば怖れを手放すのは容易であるように思われても、ファシリテーターという立場に身を置いてみると、実に様々な怖れが出てくることがわかるものです。それらに取り組むことは、間違いなくアティテューディナル・ヒーリングの理解を深めるでしょう。
また、それは治療やカウンセリングの場に役立つものだと思います。アティテューディナル・ヒーリングは自分の心の平和のために取り組むものであり、一義的に相手のために行う治療やカウンセリングとは本質的に違います。それでも、治療者やカウンセラーがアティテューディナル・ヒーリングを身につけておくことは、治療者やカウンセラー自身にとっても、また、患者さんやクライアントさんにとっても、計り知れないプラスになると私は考えていますし、治療やカウンセリングの場で問題となる様々なテーマへの答えがここにあると思っています。
そもそも、治療とは、「変えること」ではなく「変化を起こすこと」です。人を変えることはできませんが、人が変わりやすい環境を作ることはできます。人が変わりやすい環境とは、安心して自分のプロセスを歩むことができる環境です。人間は安心すれば前向きに進む生き物だからです。治療者の役割は、極言すれば、患者さんが安心できる環境を作ることだと言えます。もちろん専門知識は役に立ちますが、大きく見れば、専門知識の提供も、安心できる環境を作ることに貢献する性質のものです。
患者さんに内在する回復力を信じ人間のプロセスを信じることが最も生産的な治療につながるということは、「エンパワーメント」という概念として知られてきたこと、また、近年では「レジリエンス」として精神医学の領域でも注目されてきている概念にも通じるものだと思います。治療者が過保護的な姿勢でいなくても患者さんは回復していくものであり、治療の成功は、治療者自身がどれだけ怖れを手放せるかに関わってくると言っても過言ではない、と私は思っています。
アティテューディナル・ヒーリングが役立つのは治療の場だけではありません。より専門性の低い、傾聴ボランティアの方などにおいても、特に燃え尽き防止という観点から、これまでも高い評価をいただいてきています。
アティテューディナル・ヒーリングは「自らの心の平和」を唯一の目標としていますが、結果としては相手のためにも役立つものです。「相手のために」とのめりこんでしまうと、自分の一方的な評価を押しつけるという暴力性を生みかねない、という意味でも問題があるのですが、それだけでなく、「相手のためにうまく機能できていない自分」について罪悪感や無力感が生じるという問題も起こってきます。罪悪感や無力感に襲われている間、私たちは完全に自分にしか意識が向いていないものであり、相手のことを考えているようでいて、実際には相手から自分の意識が分断されています。それこそ、相手のためになっていないのです。
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お役に立てば幸いです。
なお、書籍10冊以上ご希望の方はinfo@hirokom.org までご連絡ください。