【新刊】『「毒親」の正体 精神科医の診察室から』を刊行しました

とてもデリケートな内容なので、執筆後、出版するかどうか2年も迷った本です。
でも自分が臨床現場で気づいたこと、役に立ちうることは伝えたい、という思いで刊行しました。

新潮新書 778円(税込み)

内容紹介
ちょっとしたことで母親はAさんを全否定する。身体を引きずり回し、家から閉め出すことも数知れない。なぜ母は私を苦しめるのか。苦しむAさんに精神科医は意外な答えを示した。「お母さんは、発達障害だと思います」──。不適切な育児で、子どもに害をおよぼす「毒親」。その被害を防ぐカギは診察室にあった。臨床例から彼らの抱える四つの精神医学的事情を解説、パターン別に厄介な親子関係を手放す指針を明らかにする。

(目次)

はじめに
診察室でわかる真相/ 患者さん本人の同意/ 「毒親」認定の功罪/精神医学的事情という視点/ 「絶縁」では解決しない/ Aさんの克服と割り切り/親を悪く言わない子どもたち/ 本書についてのお願い

第1章 「毒親」は子どもを振り回す
虐待イコール「毒親」?/ 愛着スタイル/ 「安定型」の強み、「不安型」の弱み/心の病を発症しやすい/ 「一人っ子」はきつい/ 子どもには「うちが普通」/「親のせいにするのか」という批判

第2章 「毒親」の抱える精神医学的事情
混乱させる「専門家」たち/ Aさんを邪魔していた「ストーリー」/(事情1‐1)発達障害タイプ──自閉症スペクトラム障害(ASD)/ 「心の理論」なしの子育て/ 衝撃が「烙印」のように/ 母親がASDの場合、父親がASDの場合/「子どもだから」が分からない(事情1─2)発達障害タイプ──注意欠陥・多動性障害(ADHD)/ 「注意の部屋」とパニック/ 「話し合ったのに、またやられた」/ あちこちにメモを貼る/ マルチタスクができない(事情2)不安定な愛着スタイル/ 「君がいなければ生きていけない」/ 発達障害タイプか、愛着スタイル問題か(事情3)うつ病などの臨床的疾患/ トラウマ関連障害/ 「誰だって苦労している」「弱音を吐くな」/ アルコール依存等(事情4)DVなど親の置かれた環境/ 「あなたがちゃんとしないと、お母さんがいじめられる」/ 親になる心の準備不足/ 「圧倒的に余裕がない」Fさんの母親/ 親の親も「毒親」/ 子どもより「宗教」を優先/ 「毒親」を治療の場に呼ぶ

第3章 「毒親」の子のための5ステップ
(1)「自分は悪くなかった」と認める/ 「蒸し返す」本当の意味/
(2)「怒り」「混乱」を受け入れる/
(3)親にも事情があったと認める/ 「先生はどっちの味方なんだ」/
(4)親にできることを整理する/
(5)現実的なつきあい方を考える/ 要望は手紙で伝える/ 48時間を限度にする/第三者への相談が必要な場合

第4章 「毒親」問題を手放す
「我慢する」と「手放す」の違い/ 「ゆるす(手放す)」ということ/ 自分自身を「ゆるす」/ 患者さんたちの我慢強さ

第5章 不安定な「愛着スタイル」を変える
自分の「愛着スタイル」を癒す/ 「安定型」の人と接する/ 他人に手を差し伸べる/母親になる、父親になる/ 人間関係は「等距離外交」で/ 自分のスタイルについて説明する

第6章 こじれる母娘問題の「女」について
「毒親」ワークショップ/ 「女対女」の構図/ 患者Hさんの抵抗と納得/ 父親は「嫌い」で済むのに/ いわゆる「女」の嫌な部分/ 母親は息子が大切?

第7章 「毒親」とされた親御さんへ
行動上の「非」を認める/ 子どもを主体に考えてみる/ Iさんが得た安心/
まず子どもの話に耳を傾ける/ 自分に「苦手」があると認める/ ひどい攻撃を受けている場合/ Jさんの適度な関わりと「招待」

第8章 「大人」として親を振り返る
「大人になること」とは何か/ 反抗期を「選択」しなかった/ 今からできる「反抗期」/ 親を人間として「知る」

あとがき

アマゾンで購入する方は  http://amzn.to/2ph8dCx

【新刊】『困った悩みが消える感情整理法』を刊行しました

この本は、私が東京新聞、北日本新聞、北海道新聞に連載してきた
「お悩み相談」を編集したものです。
本当にランダムにいろいろな悩みが寄せられて、それにこたえた本書は、
悩みの解決に役立つだけでなく、人は本当にいろいろなことに悩むのだな、
という理解にもつながります。
どこからでも読み始められる、手軽な一冊。(水島広子)

内容紹介
「どうしていいかわからない」ときに読む本!

精神科医で「対人関係療法」の第一人者が、誰もが日常生活のさまざまな場面で直面する、よくある悩みに応えます。まわりとうまくいかないとき、プレッシャーに襲われたとき、自信をなくしたとき、大事なものを失ったとき、やる気が出ないとき……などなど、該当ページを開いてください。問題をどう受け止め、どう対処したらいいかが簡潔に書かれています。誰かに相談したいとき、心をサポートしてくれる一冊です

さくら舎

1,512 円(税込)

アマゾンで購入する方は hhttp://amzn.to/2Ewmql1

【新刊】『女に生まれてよかった。と心から思える本』を刊行しました

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、早速ですが、本日、「女に生まれてよかった。と心から思える本」を
刊行しました。
ご関心のある方、ぜひご一読ください。

——————————————————-
内容紹介
「女性に生まれなければよかったのに」と思ったことはありませんか?

女子力は求められるし、
加齢による“劣化”問題や、恋愛、幸せな結婚、
そのうえ仕事での活躍……。
女性として生きるのに、現代は苦しすぎる!

「自分はダメ女子」と思うあなたへ。
「女性らしさに縛られずに、女性であることに喜びを感じられるようになる」
そんな、あなたの人生をガラッと豊かにする心の持ち方を伝授します。

朝日新聞出版

1,404 円(税込)

アマゾンで購入する方は http://amzn.to/2CrRzst

目次

【はじめに】
女は劣った性なのか / 「女らしさ」「女子力」のプレッシャー/
「女らしさ」に縛られないことは、「女を捨てる」ことではない/
女性は若いほど価値がある? / 女性は男性よりも自信を持ちづらい

1 女性は「商品」?

●「女らしさ」がめんどうくさい
女らしさってなんだろう/「女子力」とは / 「女子力」が息苦しい理由

●女性として劣っているという意識

「商品」としての女性 / 「ダメ女子化」は頑張りすぎた証拠
●女性は若いほどよい?
悲観的観測に根拠はある? / 嫉妬してしまう自分が嫌

●「女」はみんな、傷ついてきた過去がある
なぜ女性は「商品」になってしまったのか / 「女」度が高い人が同性に嫌われるワケ

2 「商品」としての女性からの脱却!

●「完璧主義」から抜け出す方法
向上心と完璧主義は別物 / 「いつも笑顔の女性でいたいけど……」

●「べき」を「したい」に変えると力がわいてくる!
女性は商品ではなく、生身の人間/ヴィクトリア女王はなぜ?みっともない?ことをしたのか?

●「自分はダメ女子! 」と思ったときの考え方
劣化するばかりの「商品」でいるのはもうやめよう/「べき」を「したい」に変える5つのステップ

●女子力がなくても素敵な女性になる方法
美しく生きられない自分。どうしたらよい?

●「キラキラしてるあの子」がつらいとき
「ダメ女子化」は「したい」もの? / SNSには要注意

3 恋愛でいつも苦しい思いをするあなたへ

●恋の「どうせ私なんか病」への処方箋
自信がなくて関われないあなたへ

●愛する人に愛してもらえない問題
うまくいかない恋愛をどう乗り越えるか / なぜ愛してくれない人を好きになるのか

●なぜ理想の恋愛ができないのだろう?
ひょっとして自己肯定感の問題かも / ドキドキか、穏やかな感情か

●結婚で幸せな人生?
「結婚したいのかしたくないのかもわからない……」

●子どもがいなくては女性失格?
子どもがいることの本質的な意味/無条件の愛を自分へ向けるため

4 年齢を重ねるほど自分を好きになれる方法

●年をとるのが嫌で仕方ない問題
加齢は?劣化?すること? / 「想像したくない未来」の本当のトコロ

●男たちのホンネ
美魔女がちょっと怖いワケ / ヨーロッパではこう考える / 男性たちも怖い

●年齢を重ねるのは最高に幸せ! と言えるワケ
年をとると人生がシンプルになる / パートナーがたとえいなくても/未来の自分を進化させるには

●年をとる自分をゆるす方法
社会のあらゆる人が愛しくなる / 過去の自分と比べてみて / 今日からでもできること

5 背負わない働き方のヒント

●メンツにとらわれない強さ
あなたを縛るものを疑おう / 私が女性を好きになれたきっかけ/メンツにとらわれない力

●「だから女は…… 」がくやしいとき
「女扱い」は、男性に原因があるのかも / 「すぐに泣いてしまう自分が嫌」

●職場の「女子の人間関係」
女性は本当に感情的なのか? / 女性の上司・部下の関係をうまくいかせるには/男性の方が接しやすいのはなぜだろう

●なぜかついていきたくなる女性の共通点
時代に合ったリーダーになれる / 感謝できる環境でこそ、人はがんばれる/働きながら年を重ねるということ

内容(「BOOK」データベースより)
「恋も仕事も」なんて無理ッ!「…しなきゃ」を手放し、自分を好きになれる“心のレッスン”

【定員埋まりました】自分は気分変調性障害では?という方向けのワークショップを開きます

このワークショップはおかげさまで定員に達しました。

****

自分は気分変調性障害では?という方向けのワークショップを開きます。

「対人関係療法でなおす 気分変調性障害」(創元社)を読み、
「自分はこれかも」と思った方が対象です。
「病気って書いてあるけど、自分の場合は自分が悪いんじゃないかな」と
思う人も、大歓迎です。
(主催は、水島広子こころの健康クリニックとなります)

午前:気分変調性障害についての知識の整理

午後:アティテューディナル・ヒーリング(AH)の体験を通して
本人とより楽で効果的な関わりができるようになるための練習

というプログラムになります。

ファシリテーターは水島広子(午後は安斉知子と共同)がつとめます。

参加要件としては、以下の3点を全て満たしていただく必要があります。

(1)自分は気分変調性障害だと思う人、あるいは、「もしかしたら」と
思っていること

(2)「対人関係療法でなおす 気分変調性障害」(創元社)を
それなりに真剣にお読みいただいていること
(関連書籍として、該当すると思われる方は「『他人の目』が気になる人へ」
(光文社)、「対人関係療法でなおす トラウマ・PTSD」(創元社)も
併せてお読みください。)

(3)「怖れを手放す」(星和書店)をじっくりとお読みいただき
アティテューディナル・ヒーリング(AH)の概念に触れておられること

もちろん、(2)(3)とも完璧な理解を求めるものではなく、
当日いくらでもご質問いただけます。
両方の書籍をご持参ください。
入手が困難な方は、clinic@hirokom.org  までご連絡ください。

日時:2018年2月18日(日) 9:30~16:30
(昼休み1時間、午前午後に短い休憩あり)

場所:水島広子こころの健康クリニック

地下鉄都営大江戸線「麻布十番」駅より徒歩4分
地下鉄南北線「麻布十番」駅より徒歩7分
地下鉄日比谷線「六本木」駅より徒歩11分
(参加者の方には地図をお送りします)

定員:約13名
参加費:19,440円(消費税込み) (簡単な飲み物とお菓子が出ます)

* 参加ご希望の方は、clinic@hirokom.org  までご連絡ください。

* お問い合わせはclinic@hirokom.org までお願いします。
* 受付担当のスタッフと、当日対応のスタッフは別の者になります。
* あくまでも治療行為ではなく、教育目的のプログラムですので、ご了解ください。
* 長時間のワークショップなので、カジュアルな格好でお越しください。
* 最少催行人数は10名です。10名に達せず、当日イベントそのものが
キャンセルされた場合、それまでお振り込みいただいた金額は
全額返金いたします。

* クリニックそのものは未だに待機患者さんが多く、新規の受付が
できていない状況ですのでご理解いただけますようお願いいたします。