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サンデープロジェクト再現(敬称略)
草野厚(慶応大学教授)
水島さんは今、民主党の救世主みたいな位置づけのような気がします。 (OFF:水島広子「そんなことないですよ」)
先ほど、政策が違うんだったら同じ政党にいるのはおかしい、これは揚げ足取りになるかも知れませんが、水島さんの読売新聞の報道、これは7月5日なんですけどね、民主党の根幹に関わるような政策と違うことをおっしゃっている。
例えば、日米安全保障の解消とか、自衛隊に対しても非常に厳しい批判を加えている、それから憲法9条から議論するのはとんでもないとおっしゃっている。
これで民主党と一緒にやれるんですか?

水島広子
ただ、民主党の根幹と言っても、別に民主党がそういうことで党議拘束をかけているわけではないですし、民主党の中でも、かなり今、それは熱い議論をしているところですから、その中で、議論していく資格はあると思います。

草野
あなたの議論を聞いていると、社民党の方がよほど近いと、そもそも民主党に所属して選挙に立候補するという考えはなかった、と、元々支持政党という訳ではなかったということですから、社民党に行かれた方がよろしいんじゃないですか?

水島
行かれるも行かれないも、私はそもそも、民主党の広告を見て初めて私が議員になるというアイディアをもらって立候補した人間ですから、民主党がその時点で自分にとって、さっきも言ったように、今の時点で自分にとって100%満足できない政党でも、変わる政党かどうかが一つの問題であって、また、あの、ある程度、数がある政党が変わって行くって方が、日本にとって影響力があるというような・・

草野
(遮って) たたみかけますけど、どういう条件がクリアされなくなったら、民主党をお出になるんですか?

水島
私が公言していることは、民主党が党議拘束をかけて軍国主義政党になるときですね。

一同
軍国主義・・(ざわめく)

水島
要するに、私の砦である9条護憲ていうか、一字一句変えちゃいけない訳じゃないですけど、とにかく日本の外交政策として、軍隊を持って、それをもって何かをしていくっていう考えになったときです。

田原総一郎(司会者)
でも今、軍隊を持っているじゃないですか。

水島
ですから、それが必ず変な議論になるところなんですけど、今けっきょく、憲法の条文と反するような現実があるわけですから、その現実に合わせるように憲法を変えるという議論があるわけですけど、私はやはり、憲法に合うように、現実を変えていくっていうのが正論・・・

田原
(遮って) つまり、自衛隊をなくそうって言うことですか?

水島
将来的に・・・、私の将来的な目標は、非武装中立です。
ただ、それはですねえ。
私はその前に、でも、大切な議論があると思うんですけども。
要するに、自分の国が外国から侵略を受けたときに、軍隊を持って自分の国土で戦争するのと、軍隊を持たないで、とりあえず降伏してしまうのと、どっちが多く人が死ぬかっていうことなんですね。
そういうデータもなしに、こういうことを議論しても仕方ないと・・・

田原
(遮って) だから、そうすると、とにかく軍隊は持つ?
持つんですね?

水島
いや・・

田原
(遮って) 持たないの?

水島
いや・・、持たないのが私の理想です。

田原
持たない時に、外国がもし来たらどうするんですか?

水島
とりあえず、その場はしょうがない・・

田原
(遮って) 降伏する?

水島
ええ・・、ただ、いま、この国際世論がその、昔とは全然違いますから、そんな非常な、非常事態がいつまでも放置されるかっていう、私はその辺ちょっと、人間っていうものを、信頼したいと思い・・

田原
(遮って) いっぺん降伏したらねえ、降伏したらもう立ち直れないですよ。

水島
そうですかねえ。

田原
そりゃ、そうですよ。
いや、というより、ねえ。
じゃ、もう、戦わない訳ね。

水島
ええ、戦わないです。

田原
例えば、北朝鮮が来たら、北朝鮮に降伏して、今度アメリカが来たら、またアメリカに降伏して、どの国でも、来たら次々に降伏するって、こういう訳?

水島
降伏って言うよりも、武装しないで抵抗します。

田原
だから、武装しないで抵抗なんて出来ないよ。

水島
出来ますよ。

田原
どういう風に。

水島
ちゃんと、言葉によって、また、国際世論に訴えることで・・

田原
(遮って) ミサイルをぶつけられて、どうやって言葉で抵抗する?

水島
でも、そこでミサイルがぶつけられて、例えば、こっちが、ミサイルなんか打ち返したら、その方が、国が守れるんですかねえ。

田原
だから・・、そういうときにどうする?
ミサイルがんがん撃ってきたら、言葉で言ったって意味ないんだけど、どういう風に抵抗するんですか?

水島
あの、その、だから、あの、私は武力では抵抗しません。
ただ、ただ、これは日本だけの問題ではなくて、私は国際社会がちゃんと協調して、軍縮していくべきだっていう考えですから・・

田原
(遮って) どうですか?(松島みどりに)

松島みどり自民党代議士
うーん、理想は理想としてね、その気持ちは分かりますけども、実際に難しい問題があると・・。
日本を攻めたら大変なことになるな、と周りに思わせないと・・・。
一応、そのー、国際世論なり、えー、そんないい国ばかりじゃないから、正義が通らないんじゃないかって・・・。
理想の気持ちは分かりますけどね。

水島
でも、そこでやはり、敢えて正義を通すために、行動していくことが必要なんじゃないですか?

上川陽子代議士(無所属)
現実の政治の外交、あるいは、国際社会の中では、やっぱり自衛のための防衛の力を持つってことは、とても大事だと思うんです。
持つことによって、また抑止力が働きますので、そういう意味では、今の状況の中で、さらにその地域の中での、安全保障の仕組みをどう作っていくか。
これを私は訴えたいんですけど。
2国間の中での安全保障の仕組みではなくて、このアジアの地域の中での安全保障の仕組みを作るのに、日本としてはリーダーシップを取って・・・

田原
集団安全保障?

上川
そうです。

田原
集団安全保障まで・・、集団安全保障まで行くべきだと?

上川
はい。

田原
日本は、集団安全保障は認めているけど、それは、しないと言っている訳ね。
これをやるべきだと?

上川
ええ。アジアの中のファクターというか、各国の共同の中で、やるべきだと思います。

田原
とんでもない話? これ。(水島に向かって)

水島
そうですね。

(ここで司会者が話題を変える)



番組をご覧になった方々からいただいたお便り

(いただいたメールの中から選んで抜粋しました。文面・ハンドル名等、ご本人には了承済みです)

■ 近頃、テレビではほとんどだれも言わなかった、非武装中立大賛成です。
 武力をもって、武力を解決はできない。人がたくさん死に、憎しみしか残らない。どうして政治家、評論家などは、こんな簡単なことがわからないのだろう。私は水島さんのおっしゃることが本当だと思います。「人間は愚かではない」この信念は決して曲げないで、がんばってください。どんどん発言して下さい。久々に理想のある志の高い政治家を見た気がします。これからも応援します。パチパチパチパチ!   
Nさん 男性



■ 「非武装中立」が理念であると聞き、嬉しく思いました
 「ミサイルを撃ち込まれたらどうする」なんて田原総一郎が言っていましたが、こういう単純な論法は視聴者をバカにしています。
 「それは理想ですよ」なんて自民党の女性議員が偉そうに言っていましたが「じゃあ貴方が軍隊に入れ」「子供を軍隊に入れろ」と言いたいです。   
Yさん 男性



■ 中1と高1の息子2人を持つ41歳の主婦です。憲法9条の問題、私も水島さんの意見に賛成です。私も小さい頃「どうして日本はスイスのように永世中立国になれないのだろう」と考えていました。その後、スイスは戦力を持っていることを知りがっかりしましたが。
 でも、現代社会は、よその国に侵略するために一方的に、ミサイルを撃つことを認めるような国際社会じゃないと信じています。また、信じたいと思いますし、そうなって欲しいと思います。
 本当は日本だアメリカだ何て云うんじゃなくて、地球人としてみんな生きていける世の中になったらいいんでしょうね。水島さんの今後のご活躍を見つめていたいと思います。頑張ってください。  
山梨県 Hさん 女性



■ 水島さんのおっしゃる「軍備に拠らない国際平和の実現」は、これまで誰もが唱える通り、一朝一夕に成せることでは有りませんし、一国家のみで成しえるものでも有りません。でもまず、日本の政治家が検討のテーブルにも付こうとしないことに苛立ちを感じます。
 現在の政治家は、それ程自分の子供や孫達を戦場に送り出したいのでしょうか? どうか、戦争や紛争の無い社会の実現に向けて、遠い道のりでしょうが、くじけることなく、変節することなく、今お持ちの瑞々しい感性をお持ちのまま頑張ってください。私は選挙区民では有りませんが、心から応援しています。   
Uさん 女性



■ 特に、憲法9条についての御見識は嬉しく思いました。武器、軍隊で国や人を守るうちはダメ。人の命を守ると言う最高の行為を、日本は世界に教育していく義務があり、愛情を持ってやる。他国がテポドンを打ってきても水島さんなら、事前に止めていると思います。絶対、武器で人の命をあやめてはならない! この御意見にはもろ手を挙げて賛同します。
是非、原爆の悲惨な人類初の不幸を知っている日本がイニシアテイブをとって、核廃絶、戦争絶無、人の命が至上のもの、という考えを広めていきましょう。ミサイルを撃たれて、撃ち返したら、どうなる!は本当にいい表現で、私も豊田市の田舎で使用させていただきます。   
愛知県 Yさん 男性



■ 水島先生の非武装中立論には正直ビックリしました。田原氏は「違う」と批判していますが、私は愚直ともいえる水島先生の発言を支持したいと思います。軍備による威嚇は、自国が安心できても他国に脅威を与えるだけです。
 日頃の先生の歯に衣着せぬ的発言から、実はタカ派的イメージを持っていました。思い違いでした。大変失礼いたしました。頭を下げます。
 どうか非現実的な机上の空論に終わらせない為にも、その明晰な頭脳で理論武装し、さらには先生の行動力によって軍縮の促進そして戦争のない平和な国際社会をつくるために頑張っていただきたいと思います。      
今日から支持者になった中年男さん



■ 他の女性議員2人が「男性化」「政治屋化」しているなかで貴方のはつらつとした斬新さは政界に斬り込む新しい風を感じました。もっとも感銘を受けたのは安全保障に関するご見解です。「理想」を掲げ、信念を曲げまいとする姿勢は今時代がもっとも必要としていることだと私は思います。今日のテレビでのご発言を機におそらく党内外からもやっかみや批判もでるかもしれませんが、どうかそれにめげず頑張って「初心」を貫いてください。   
沖縄県 Mさん 男性



■ あなたの教育に関しての考え方、そして非武装中立というスタンスに、私は共鳴しております。非武装中立など理想だという人達は、人間の真の力を信頼していないから、そしてそういう人達が今までの歴史で多かったから、人類は戦争などを繰返ししてきたということでしょう。暴力に対して暴力をもってしてもなんの解決にならないことをなぜ人はわからないのでしょうかね?
 あなたの言うとおり、何よりもひとりひとりの国民がより意識的になり、自分で自分のけつを拭く(失礼!)ということが自分達の生活する社会を構築していく上でもっとも大切であり、現状のさまざまな問題に対する有効策であることにいかに気づかせるかがこれからの政治の使命でしょう。
 私は陰ながらずっと応援していきます。あまり使命感とかを持たないで、これからも元気な姿を見せてください。あなたの存在に感謝してます。   
札幌市 吉居大輔さん



■ 「平和憲法を守り、戦争につながるあらゆる動きに反対します」
 久しぶりに爽快な発言と受け止めました。
 さらに、田原氏の質問に対して、将来は「非武装中立」と発言されたことはまさにその通りです。尤も現実的な選択であると考えています。
 北朝鮮がミサエルを撃ってくる、他国が占領するそのような架空の想定の下に軍隊を持つ、軍備強化するなどとんでもない考え方です。
 「強い日本」を志向する男性達の、現実を直視できない馬鹿げた議論です。「どれだけの人間が生き残るか」が一つの選択の基準だと仰ったことはもっともなことです。
 水島さんの発言は尤も現実的な内容を持った発言だと思います。最近は絶対平和、非武装中立論を語る人が少なくなりました。憲法9条の精神をかなぐり捨て、軍隊を持つことこそが国際関係における現実論だということこそ現実を見失った一方的な議論だと思います。大いに語って下さい。応援します。
「平和的な国際貢献で日本の国際的評価の向上につとめます」
その通りです。頑張って下さい。   
東京都 Kさん 63歳 男性



■ 非武装中立の考え方を聞いて元気ずけられました。田原総一郎氏から「北朝鮮から大砲をどんどん打ち込まれたらどうするのか」といった陳腐な攻撃に毅然と「武力以外で抵抗します」と言い切ったことに痛快さを感じたのは私だけではないでしょう。
 20世紀は戦争の世紀でした。21世紀こそ世界中から武器をなくし、戦争をなくし、貧困での餓死者をなくすことの可能な世紀としなければならないと思います。期待しています。是非頑張って下さい。   
東京都 Yさん 男性



■ 番組中の貴女の発言(こんな内容だったと思います)「戦争を反対するために軍備を持たないことを理想とする」。これに対する各コメンテーターの発言「ミサイルうってきたらどうするの?」「現実的ではない」「アジアの安全保障体制で・・・」。
 私は、このかみ合わない議論に腹がたっています。
 現在の世界情勢の中に存在している日本の立場では、軍事放棄(軍備解体)を現時点で実施する事に対する多くの問題点が指摘されており、前述のコメンテーターの発言がいかにも正論の様に聞こえます。
 しかし、貴女は「理想像」としてヴィジョンを示されたのでは無いでしょうか。ヴィジョンの実現のために時間がかかることは当たり前と思っています。しかし、長期ヴィジョンも示さず、現時点のベストの選択ができるのでしょうか。
 貴女と同じ時間軸で他のお二人のヴィジョンを聞いてみたかったと思っています。
 ヴィジョンを示すことは非常に勇気のいることです。しかし、人心を集め、なにかを行うためには必要不可欠なことです。
 是非がんばって下さい。
41歳  電子機器製造の現場を預かる会社員さん  男性



■ 他の二人の議員が何を言いたいのか何をしたいのか主張が不明確であったのに対し、水島さんはご自身の理想と政治への思いをきちんと言葉にされ、また、相手の話を聴く態度も素敵だったと思います。まさにコミュニケーションのお手本といえるものだったと思います。あの番組はいつも議員同士の討論で荒れてましたから。
 私がひとつ気になったのは安全保障問題です。武器を持たないという理想は私も同じ思いなのですが「非武装中立」という言葉はもう冷戦時代の死語ではないでしょうか?
 それと、日本が侵略されたとき、という方向に議論をもって行かれると「侵略されたら降伏するのか」という議論の方が説得力を持つのではないでしょうか。むしろ、戦争を起こさないために、「日本を顔の見える国にする(日本の主張をきちんと言葉で示す)」「外交問題は国と国とのコミュニケーションで解決する」。また、そうできるよう、「総理大臣や外務大臣などがもっと言葉を持てるように国内での議論(特に国会)を活性化し、コミュニケーションのお手本の場にする」という方にもって行かれた方が今までの水島さんの主張とも一貫性を持ち説得力があったのではないでしょうか。   
Kさん 男性



■ 特に9条、平和主義への御姿勢のところです。テレビであのような明快な意見を聞くのは、いつ以来でしょうか。
 俗耳に入りやすい軍事論、安保論が最近席巻する中で、もっとも基本的なところを水島さんは確認して下さったのではないでしょうか。あれこそが、非武装中立こそがわが日本国憲法の指針であったはずです。21世紀こそその可能性に向けて前進するときだと全く思います。
 論外だ、などの態度があのような番組ですと取られがちだとは思いますが、あのように明確に言って下さったことに感謝とエールを送りたいと思います。
 これからの民主党に期待したいとも思いますが、若干心配な向きもあります。でも少なくとも、多様な意見を認めあう、それでいて国民のためにすじが通っている魅力ある党にしていってください。
 ともかく今日は涼風を感じることができありがとうございました。栃木県、民主党にも関係ないのですが投稿させていただきました。   
東京都 Hさん 37歳



■ ご承知のこととは思いますが、抑止力(deterrent)としての「軍備」は、必要なのではないか。というのが、自衛隊保持賛成派の意見ではないだろうか。侵略されれば、直ちに「降伏すればよい」というのはやや早計でないか(ちょっと、あの場では、みんな意地悪だったですが・・・)。
現在、先進国においても侵略行為には出ないまでも軍備を配備している国は多い。
成人男子に徴兵制を課している国は結構ある。(例えば、フランス、ギリシャ、韓国 等。また、永世中立国のスイスも徴兵制がある。)
水島先生は、医療、教育、子育て、男女平等などを得意分野とされていると思います。この分野については、ひとりの有権者として、共感する部分は本当に多いです。また、精神科医から政治家への転身の決意とその行動力には敬服さえします。   
神奈川県 Hさん 女性



■ 「自由なき平和」にはなんの価値もないと、わたくしは、考えます。
 憲法は、国家の枠組みをなすもので、常に現実に即したものにしていく必要があります。ドイツでは、現状を見て問題点を抽出し、それに対処するために、46回も改正してきました。そのたびに、他国から信頼を得ているようです。
 憲法が定められてから50年以上たちました。その間、第9条以外にも、さまざまな新しい問題が生まれてきました。今の日本国憲法には、環境権(ダイオキシン、フロンガス等の規制)や知る権利(情報公開等)の用語が入っていません。憲法を一度も改正していないために、そうした権利が抜け落ちています。    
栃木県大平町  Kさん 男性



■ あなたの発言を聞き、国政に影響を及ぼす代議士、それもいつ政権を担うかわからない野党第一党の一員が、あまりにも現実ばなれした考えをもっていることに危機感を抱き、それと同時に、民主党に期待をかけている一有権者として、さすがにこれは何かしらの意思表示をすべきと考え、このようなメールを書いた次第です。
 まず、あなたの医師という経歴から察するに、今まで「歴史を学ぶ」ということを怠ってこられたのではないでしょうか?または学んだとしてもそれはあくまで受験のための知識だけで、「歴史から学ぶ」という姿勢が全くないと思います。政治家となられた以上、もう少し日本の、いや人類の歴史を振り返ってみてはいかがでしょうか。
 あなたは「今や世界情勢が変わり、国際世論が抑止力となりうる」とお考えのようですが、あなたのような理想論は別に冷戦終結後の今に生まれたものではありません。市民革命によりヨーロッパが物心両面で近代化をしていった19世紀後半にもそうした考えが現れました。
 日本では幕末から明治初めにあたります。そして、その日本では坂本竜馬がその典型です。彼は「理性に基づく国家間が守る万国公法」によって国際関係が理性的に保たれていく、と考えた人間でした。
 が、そんな19世紀末の国際法万能信仰が幻想だった事は、その後の20世紀が度重なる大戦争による大量殺戮に明け暮れていたことが、如実に物語っています。そんな、国際人としては未熟だった坂本竜馬を英雄に仕立て上げた司馬遼太郎でさえ、彼を万国公法(=国際法)の万能を信じる楽観主義者と見ているくらいです。
 また、他国からの侵略について、降伏すれば犠牲者はないとおっしゃいましたが、単に犠牲者の数だけで戦争とその結果を論ずるべきではありません。過去のアジア・アフリカの植民地のように、支配国に搾取され直接殺されるわけではないが、事実上の奴隷状態となり、「死んだ方がまし」の状態になる可能性を、過去の歴史から考えるべきです。
繰り返しますが、もちろん国際世論などは無力です。実力のある国ならいくらでもそんな逆風は跳ね返します。天安門事件やチベット問題の中国がいい例です。
 そして、そんな状態が、日本国憲法の基本理念の一つである、基本的人権の尊重に反してしまうのは明らかです。つまり、侵略国からの日本国民への基本的人権の侵害を防ぐ、という憲法の精神に沿った行動を行うためには、自衛力が必要ではないでしょうか?
そして何より、私も含めた大半の日本人が、侵略を受けた場合は自分たちの人権を守るために抵抗をする道を選ぶと考えています。
有権者の意思はたとえ誤った事でも全て実行せよ、とまでは言いませんが、もっと我々有権者の声を聞いてください。もちろんこればかりは、一般の人々に混じって意見を聞いてもらうしかありません。
 侵略戦争をせよなどと言う人がほとんどいないのと同じように、全く丸腰でいいと思っているひとも滅多にいません。
 今からでも遅くはありません。歴史を振り返り、現実の国際政治に目を向け、国民の本音に耳を傾け、現実的な安全保障政策を唱えられることを望みます。
 それは別に転向などではありません。過ちは改むに如かずです。   
Iさん 男性



■ 水嶋さんは、占領されるって、どうゆう事か分かってるのかな。たとえば、元寇の時、日本に攻めて来たのは、元帝国に支配された、朝鮮の人たちでしょう。
 古代ローマに侵略された人たちは、みんな奴隷として、人権剥奪されたんだよ。侵略されるというのは、そう言う事だよ。それがあなたの理想なの? 国のリーダーは、そうならないように、一所懸命努力するのが本当でしょ。「どうぞ侵略してください。」という国がどこにあるの? そんな国が侵略されて、それを助けてくれる国がどこにあるの? 湾岸戦争で、クエートが助けられたのは、石油の利権があるからだよ。
 あなたの論理は、まるで、侵略者から送られてきた洗脳されたスパイみたい。目を覚ましなさい。
Tさん 男性



■ 非武装平和論について、田原総一郎を初めとしていろいろと批判的な意見が集中していましたが、あなたが正論と思います。
 確かに、現実は直視する必要がありますが、無批判な受容は拒否すべきです。
 他国が軍備を持ち、領土的野心がある可能性を言い立てて軍備の必要性を論じることは、国家主権を後ろ盾とする暴力団の行為です。
 抑止力は、それをしのぐ装備を(敵?に)目指させる軍需産業の戯言です。現に、人類を何回か絶滅させるだけの核兵器を持ちながら新たな兵器の開発に邁進している某軍事大国の姿からも読みとれます。
 後半のゲストも言っていたように、我が国の政治の悲惨さは、長期的視点に立てる政治家がいないことで、国民の側にも、そのような政治家を支援するまたは求める意志が薄弱であると感じます。
 良薬は口に苦し。正論は時にドンキホーテのように見えることもあります。ますますのご活躍をお祈りいたします。   
福岡県 Hさん 男性



■ カントの「永遠平和のために」を読んでも、彼が永遠平和の前提条件としていた条項は、「常備軍は、時と共に全廃されなければならない」という項目を除いて、徐々に整備されてきております。それが、世界の進歩であると思います。
 現在、更に進歩してインターネットで、情報が瞬時にして世界を駆け巡る時代になって、軍備で無法に他国を占領するような無法が、世界に知られないで行われるはずがありません。
 平和の為に軍備が必要であるとの固定観念は、世界の進歩と共に捨て去られるべきです。貴方のご意見どおり、無法に攻撃してきた場合、非武装不服従の方が、お互いに進歩した兵器で応戦するより犠牲も少ないはずです。国民に抵抗の意志がある限り、無法な占領は長期間続くはずはありません。
 米国の「正義の戦争」は、ベトナム戦争でその不当さは証明されました。コソボ空爆もそれ以後に問題が何一つ解決されない実情をみれば、武力行使は何の解決にもならないことが分ると思います。
 日本の国会では、若手議員は、威嚇のための軍備は必要であり、9条は改正されるべきであると言う意見で満ちており、恐らく数年のうちに9条を含めて憲法は改正されるでしょう。何故なら、護憲のための3分の1の議員はもう居ないからです。そして、「普通の国」になり、国を守るために徴兵制がひかれるでしょう。その時、最後の抵抗として、良心的兵役義務拒否の権利を国民は持つべきです。ドイツでは、良心的兵役義務拒否者が、50%以上に成り、その人達が兵役の代わりに介護奉仕を受け持ち、今ではその人達が居ないとドイツの介護制度は維持できない所にまで来ていると聞きました。
 日本は、第二次大戦の反省として、軍備を放棄し、今後国際紛争に武器を使用しないことを決意したのですから、是を世界に推し進め、カントの言うように常備軍を全廃すべきです。たたかれても、初心を捨てないで、頑張ってください。   
東京都 Sさん



■ 意地の悪い質問にまじめに答える姿は、やはり水島さんなのだと敬服しました。
 「非武装中立」という理念は同感なのですが、言葉が別の意味を持って一人歩きしている気がします。旧55年体制の中にあって社会党が掲げた理念です。そのため、言葉の意味とは別なニュアンスがあるように思えます。「古い」「頭が硬い」「なんでも反対すれば良い」「理想主義で現実を見ていない」「政権に入るときには棚上げした」などです。ここで提案なのですが、理念は良いとして水島流の新しい言葉で表現できないでしょうか。21世紀にも使える新しい感覚の言葉でその理念を表現できないでしょうか。たとえば「心と友情のネットワーク」「相互理解と信頼による安全保障」などです。すぐ武力に頼ろうとするのではなく、外務省を強化して各国に配置した大使館とNGOやNPOなどの民間組織を連繋させ、より高度で親密な関係を築くことは出来ないでしょうか。
 ここまで書いてきて、国家どうしの安全保障と小学校・中学校で起こっている「いじめ」の問題と非常に似ていると思いました。いじめられそうだから柔道や空手などの武道を習う(軍備を強化する)。みんながいじめているいじめ対象者(北朝鮮・イラクなど)には、いっしょになっていじめる。いじめられそうになるとお金で解決しようとする。強い餓鬼大将(アメリカ)の庇護の元に守ってもらう。やはり精神科医としての経験が外交でも役に立ちそうです。   
栃木県宇都宮市 Yさん 男性



■ 平和憲法の根本である第9条に対される信念には、感動を覚えました。私も以前から同じ考えを持っていたからです。
 この9条は日本だけの平和憲法の精神ではなく、全人類の永遠の精神の支柱だと考えております。全人類のためにも信念を捨てることなく、死守しつづけて下さい。これからも初心を失うことなく頑張りつづけてください。そして、あなたのような国会議員がより多く増えることを祈っております。   
香川県 Tさん 男性



■ 『非武装中立』この言葉ながく聞いていませんでしたので新鮮さを感じました。わたしの考えも究極は『非武装中立』ですが、世界の文化倫理観の進展がやはり条件となります。いっきにホップ〜ジャンプには難しい。やはりステップの段階として『個別自衛権』は必要だと考えています。
 水島さんのような方が民主党にどんどん入られ民主党が変わることには賛成!
 目前に『憲法』の問題が迫っています。わたしは『現政権のもとでは憲法を改正しない』ことが軸。真の『国民主権政権樹立のもとで憲法を考える』がベスト! 頑張ってください!
一応民主党に所属している議員さん 男性



■ 今時まだ非武装、中立を訴える議員がいらっしゃるとは、しかも若く、民主党議員でありながら(錆びた旧社会党、共産党でなくて)久しぶりに感心させられました(あなたが理論武装できていなかったのは少し残念でしたが)。
 最近はどなたも自衛権の名の下に軍備増強化を容認し、ライフラインの確保を口実に、日米、極東アジア集団安保体制確立を着々と進めております。武力を持つ無意味さ、愚かさ、悲惨さをあなたのような注目度の高い議員が訴えて行くことは大切なことと思います。これからももっともっと勉強してがんばって下さい。
 ここで私なりに考えた、非武装化(非武力による武装化)を一つ提案します。電子分野、医学、薬学分野にて世界シェアNO1(限りなく100%に近く)の製品を数多く生み出す。例えば流感のワクチン。供給を世界市場で独占するまで国を挙げて進める。AIDSワクチン、制ガン剤、その他難病などの特効薬。半導体製品、技術、なども国策として強力に支援、援助する。気が付いたら日本しか作れない、1日たりとも日本が無ければ世界の時計が止まってしまう。かつて、日本の天然痘ワクチンが世界を駆逐したように。
 莫大な防衛予算、米軍思いやり予算の数%の予算を、研究、開発援助に回せば国内経済回復にも役立つし、生産性の無い防衛力整備よりマイナス要素の無い技術力による武装化の安全、確実です。こんな状態にすれば世界の誰もうかつに、日本に手を出さなくなる。  これは私の少ない頭脳で考えた物ですが、頭の良い先生方が真剣に議論しあえばもっとより良い方法が有ると思います。是非頑張って下さい。
静岡県  一緒にテレビ出演した上川陽子議員の支持者さん



■ 先生(と呼ばれることに抵抗感がおありかも知れませんが)の例の発言に対する、抗議が私のところにもたくさんありました。私は、民主党内で、保守改革派です。従って、先生の発言には正直言って「疑問」があります。ただ、直接聴いていませんでしたので、「お嬢様ですからね」と適当に流して、それより自民党の方が問題だと言っておきました。まあ、ちょっと先生には、失礼だったかなとも反省しています。
 同じ民主党にあって、私は、地方議員ですが、安全保障の問題などの考え方は先生と正反対だと思います。しかし、先生が、いろいろ批判はありますが、ご自身の考えを率直にお話しになられたことには敬意を表します。今の政治家、当選のことばかりで、本当のことを話さなくなりましたから。
 政治家がことばを失った国家は滅亡するとの格言もあります。わたしも、1年生議員の癖に新聞にはやたら出る。テレビにでる、ラジオにでる、雑誌に論文を投稿するで、いろいろと言われる身ですが、なにもしゃべらない議員が一番問題です。
 先生の非武装発言も、本当は、良い機会ですので、党内でディスカッションをしてみたら面白いのにと思います。折角、民主には、右から、左まで幅広い人材がいるのですから。  民主党には議論が欠けています。左右の対立がある問題は、避けて通る傾向があります。市民政党なのに、困ったことです。
 自分の信念を言うと、あらゆるところから、嫌がらせが来ると言う、現実もあります。私など、例の北朝鮮の拉致問題で、1カ月、警察の重点警備対象者でした。そんな圧力に負けることなく、堂々、信念を披瀝して下さい。主義、主張が異なっても、私は、堂々、自らの主張を述べる政治家が好きです。ご健闘をお祈り致します。
民主党地方議員Tさん 男性



■ 恥ずかしい話、今日初めて水島さんの存在を知った私ですが「今の国会にこんな政治家がいるんだ」と、嬉しい気持ちでいっぱいになりました。「政治をわかりやすく」「政党は政策集団である」「憲法九条を守る」…など、水島さんがおっしゃる一言一言は、とてもわかりやすく同感できることばかりで、何かこちらまでスカッとする思いでした。中でも軍事力を持たないことは現実には難しい…といった意見が多くあった中、水島さんが、あの中では孤軍奮闘、一生懸命それに対抗していらっしゃったのがとても嬉しかったです。
 いろいろと国会の中では辛いこともあるかとは思いますが、是非その理念は曲げずにがんばってください。「理想」や「夢」として片づけずに必ずやそれを実現させるべく努力できる政治家として水島さんには活躍してほしいです。どうか変に迎合しない信念ある政治家でいて下さい。そして、そんな政治家を心から応援している国民もいるのだということを忘れない で下さいね。
福井県 Mさん 男性



■ 20日のサンデープロジェクトでの発言を伺って、とてもすがすがしいものを感じてその気持ちを伝えておきたかったのです。非武装中立を主張なさって「たとえ軍備を持たずに、占領されることがあっても戦争で沢山の犠牲者を出すよりよい」と言い切られた事がとても嬉しかったのです。その思いを伝えたくて書いています。
 私の子供のころからの思いそのものでした。戦争の一番の悲劇は訳も分からず殺しあうこと、鏡の中の自分に銃を向けているように感じました。ましてや核戦争の時代に自分の国を守るためだけの軍備などあり得ないと思います。
Kさん 女性



■ 外国に攻めてこられたら?降伏すればいい!? 過去に侵略された民族がどんな悲惨な目に会ったか、ご存知無いようですね。見そこないました。日本にはあなたの様な議員は不必要です。頼みますから辞職して下さい。
Hさん 女性



■ 安全保障の件読みました。うわさは本当だったのですね。あなたは立派なコメデイアンになれます、太鼓判。だいたいどのような反響があったかもよくわかります。あまりの反響に、ホームページからE-mailを外したんでしょう? 得意の英語を生かして、世界に通じる芸人になってください。楽しみにしてま す。
吹田市 中右博也さん 40才 医学研究者
(管理人注:ご本人からのご希望により実名で掲載しております。なお、当HPでE-mailを外したことはありません)


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