No.8(2004.4.26)

私が日常感じていることや意見を書いていきます。

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イラク人質事件をめぐって ★慎みのないバッシングに海外のメディアも批判

 イラクの人質事件は、人質の命こそイラクの方たちを初めとする皆さま の努力で無事に取り戻すことができましたが、日本人によるバッシングは 目に余るものがあります。
フランス紙のルモンドが、とてもわかりやすい記事を書いていますので、 改めて紹介します。



 20日付フランス紙ルモンドは、イラク日本人人質事件で、日本国内に 「自己責任論」が台頭していることを東京発で紹介、政府や保守系メディ アが人質の無責任さを責め、健康診断や帰国費用の負担を求めたことを批 判した。
 「日本では人質に解放費用の支払い義務」と題した記事は「日本人は人 道主義に駆り立てられた若者を誇るべきなのに、政府などは人質の無責任 さをこき下ろすことにきゅうきゅうとしている」と指摘。
 人質が「イラクで仕事を続けたい」と発言したことをきっかけに、「日 本政府と保守系メディアに無理解と怒号が沸き起こった」とし、費用負担 要求について「この慎みのなさは制裁まで伴っている」と非難した。
 また「(人質の)若者の純真さと無謀さが(結果として)、死刑制度や 難民認定などで国際的に決してよくない日本のイメージを高めた」と評価。 パウエル米国務長官が「危険を冒す人がいなければ社会は進歩しない」と 人質に慰めの言葉を贈ったことも紹介した。
 さらに人質解放に重要な役割を果たしたイラク・イスラム聖職者協会の 代表が、小泉純一郎首相から感謝の言葉がなかったことを嘆いていると伝 えた。(パリ共同)


 この他にも、ロサンゼルス・タイムズは「敵意の渦中への帰還」という 見出しで人質への対応問題を特集し、政府の退避勧告を無視しイラク入り した人質を、小泉純一郎首相が自己責任論を振りかざして非難したと伝え ました。同紙は、対照的な例として、カナダの人道援助活動家の人質が地 元モントリオールで温かい歓迎を受けた例を紹介、日本の例は「西側諸国 とはまったく違った現象だ」と評しています。
 タイムズ紙は「三人の罪はお上に盾突いたことだ」と分析しています。 政府が言う「自己責任論」を「結局、政府に何も期待するなと言っている ことと同じだ」と批判しています。
 海外のメディアによる批判を待つまでもなく、人質の解放を願っていた 一人の国会議員として、また、精神科医として、一連の経緯はひどい人権 侵害だと思っています。インターネット上でのバッシングなどは止める術 もありませんが、それに対して政府がお墨付きを与えているような現状は 異常です。
 また、肉親の無事を祈る家族の方たちの態度も、途中で急変しました。  「箝口令が敷かれた」と指摘しているメディアもあります。これが事実 なら大変な問題です。




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