国会報告 その32(2001.2.19発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回(月曜日)発行しております。



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国会報告(2/11〜2/17)

■2月11日(日)

9時すぎに宇都宮を出て二宮町に向かい、10時から講演。
障害児の親御 さんのグループが主催してくださった、子育てに関するチャリティー講演 会である。
夫が別の会合に出席しなければならなかったので、私が娘を連れていき、 講演会参加者用の託児所に預かっていただく(日曜日は保育園がお休みの ため)。
障害児を持つ方たちとお会いすると常に痛感するのが日本の行政の立ち後 れである。
私もいろいろと調べているが、本当に遅れている。
何とか通常 国会の中でも取り上げていきたいと思うと同時に、こういった方面への感 受性の高い議員を増やしたいと思っている。

12時に講演を終えて宇都宮にまっすぐ戻り、娘を夫に託して私は13時 からの労組の定期総会へ。
その後、簗瀬進参院議員と少々打ち合わせ。
ちなみに、簗瀬さんは参議院の予算委員会で村上正邦氏の証人喚問をする ことになったそうだ。
ぜひ激励のメッセージをお願いします。
(簗瀬さんメールアドレス:QZF03141@nifty.ne.jp)



■2月12日(月)

昼過ぎまで自宅でたまった原稿書きをしたり娘と遊んだりする。
まだ流産 の危険性も高い時期なのであまり無理もできない上、つわりでなかなか原 稿書きも進まないし、母親の妊娠で何となく不穏な状態の娘とできるだけ つきあいたいという気持ちもあり、ここのところ週末はできるだけ日程を セーブしている。

午後は今市に移動して、16時から栃木2区・小林守代議士の新年会に出 席。



■2月13日(火)

7時半から恒例のマンデーリポート。
今週は月曜が休みだったため、火曜 日に振り替え。

9時11分の新幹線で東京へ。

10時半から、政策調査会の島代議士、広報委員会チラシチーム代表の奥 田代議士と共に、女性向けチラシの打ち合わせ。
男女共同参画委員会副委 員長、広報委員会副委員長、男女共同参画調査会事務局次長(これは政策 調査会の下部組織になる)と、あちこちに首を突っ込んでいる私は、こん なときに大変便利な存在のようだ。
私が効果的なコピーを思いついたので、結局私が一人でチラシを作ること になる。
早速作成して、明日の男女共同参画部門会議にその内容を諮るこ とにする。

14時から、歯科診療を考えるワーキングチーム(民主党)。
入れ歯を入 れると痴呆症状が改善するケースが多数あるというデータを歯科医の方か ら示していただく。
また、かみ合わせの改善で皮膚症状が改善する例も。
こうした事実を知ってもらうことで医療費も抑制されるはずだというご意 見をいただく。

15時から法務委員会。
今後の進め方、理事の指名について委員長から報 告があって約5分で終了。

その後、明日の部門会議のための調査や資料作り、原稿チェック、有害情 報の調べものなどをする。
各国の産休や代理投票制度の調査結果もようや く入手できた(いずれホームページで公開します)。
18時16分の新幹線で宇都宮へ。



■2月14日(水)

9時から支持者宅を訪問して打ち合わせ。

10時15分から知事を訪問。
県政について少々懇談。

11時から下野新聞社にて取材。

12時32分発の新幹線で東京へ。

14時から、犯罪被害者法制ワーキングチーム。
焦点となっているのは悪 質な飲酒運転などによる業務上過失致死の量刑の問題。
東名高速で飲酒運 転の運転手に追突され幼い娘さんを二人焼死させられたご両親の訴え、ま た、歩道を歩いていた息子さんをひき殺されたお母さんの訴えなどによっ て社会的にも大きな関心を集めている。

15時から旅行雑誌「旅行人」の取材。

16時から、男女共同参画・人権部門会議。
産休中の代理投票などを議論 するワーキングチームが正式に発足。
座長・事務局長は、本会議で私の両 隣の席の男性議員(山花座長、永田事務局長)。
昨日急遽私が作った広報用のチラシも議題に載せてもらう。

締め切りをすぎた原稿書きなどをして、睡眠時間確保のため東京泊。



■2月15日(木)

8時から法務部門会議(民主党)。
福岡地検の捜査情報漏洩事件について、 法務省と最高裁より聞き取り。
マスコミでもずいぶん報道されているが、 現職判事の妻がストーカーと化してある女性を脅迫し続け、その事件の捜 査情報を検察が判事に漏らし、判事側が証拠隠滅をはかったという呆れた 事件。
立法(KSD)、行政(外務省機密費流用)に続いて、ついに司法も 国民の信頼を裏切ることになってしまった。
驚いたことに、脅迫事件は立件されて捜査されているが、情報漏洩および 証拠隠滅についてはまだ「行政調査」の段階だとのこと。
報道されている ことが事実であれば、明らかに国家公務員法違反であり証拠隠滅であるわ けで、捜査に値するのだが、「まずは検察内で行政調査をしてから・・・」 というのが法務省の言い分。
こんなことで国民の信頼が取り戻せるのだろ うか。
明らかに犯罪を犯したと思われる社員のいる会社が、「まずは服務 規程違反があるかどうかを調べてから・・・」と捜査を先延ばしにするこ とが許されるのだろうか。
どう考えてもおかしい。
(17日付の新聞によ ると、その後、くだんの検事が福岡地検に国家公務員法違反の疑いで告発 されたとのこと。
その告発状はどうやら一般市民によって出されたらしい)

引き続き、9時から司法制度改革ワーキングチーム(民主党)。
法科大学院について、文部科学省より聞き取り。
現在、司法試験合格者の ほとんどが司法試験予備校に通っており、法学部の教育そのものが形骸化 しているという。
また、本当に優秀な法曹を選ぶのに「点」ではなく「プ ロセス」で評価をしたいという動機もある。
こんな背景から、法曹養成の ための法科大学院+新司法試験という構想が持ち上がってきた。
会議の中で出てきた主な意見は、今話題の大平光代弁護士のように、教育 のプロセスそのものから外れてしまった人が、現行制度であれば司法試験 という「点」によって復活することができるが、新制度ではそれが難しく なるのではないか。
また、なぜ司法試験予備校に頼らざるを得ないのかと いう理由を、教育を受ける当事者からきちんと聴取すべきでないか。
大学 側がもっと教える努力をしなければ、いくら大学院を作っても予備校依存 の状況は変わらないのではないか。
などなど。
引き続き諸方面からの意見 を聞いていくことになる。

10時から文部科学部門会議(民主党)。
政府提出予定法案について文部 科学省から聞き取り。
「公立義務教育諸学校の学級編成及び教職員定数の 標準の関する法律等の一部を改正する法律案」および「独立行政法人国立 オリンピック記念青少年総合センター法の一部を改正する法律案」。
続いて参院選政策について、前回の部門会議で出された意見の一部が採用 された改正案が報告される。
「現場の切実な問題への解決策をしっかり示 すべき」などという私の意見は「その他の意見」の中にひとまとめにされ ており、今後の扱いは不明。
打てば響くように私の意見を採用してもらえ る厚生労働部門会議とは勝手が違う。
それほど教育に関する意見はまとめ にくいということなのだろうか。
重要テーマなだけにやや不安。
その後、民主党が作ってきた「少人数学級に関する法律案」について検討。

12時から広報委員会(民主党)。
在外投票を促進するハガキ、民主党広 報板の新デザイン、選挙に向けて作成していくテレビ番組など、多岐にわ たった実務的な議論。

13時半から教育基本問題調査会(民主党)。

16時36分の新幹線で宇都宮へ。
打ち合わせなど。



■2月16日(金)

7時57分の新幹線で東京へ。

9時半から男女共同参画委員会(民主党)。
いよいよ参院選における女性 候補者の応援態勢作り、女性の支持率を上げるための運動を本格的に展開 することになる。

10時半から民主党・市民政策議員懇談会。
道路交通法改正の中の障害者 に関わる欠格条項について、警察庁、日本てんかん協会、日本てんかん学 会、全国自治体病院協議会から聞き取り。
現行法では、精神病者らは一律 免許の受験ができないとされている。
これを改めて、受験可とするが、て んかんと精神分裂病は原則として交付拒否とした。
その後、関係者たちの 反対を受けて、病名を明示することは避けられたが、やはり個別判断には 委ねずに「幻覚のある精神病」などと一括りにしているという点では同じ である。
病状のコントロール状態の如何を問わずに病名のみに基づいて 「交付拒否」とするのは、日本の後進性を示すものという指摘を海外の学 会などからも受けている。
この会議には、参院選比例区(非拘束式)候補予定者である樋口恵子さん も出席されていた。
全国自立生活センター協議会代表。
1歳半の時に脊椎 カリエスを患い、さまざまな経験をしながら、当事者パワーでノーマライ ゼーションの実現に取り組んできた。
彼女の存在は前から知っていたが、 最近になって著書「エンジョイ自立生活」(現代書館)を読んで彼女の人 となりがいよいよよくわかった。
おすすめの一冊。

12時40分から代議士会。
13時から本会議。
はじめに自民党の保岡議員の在職25年表彰、永年在 職議員として表彰された小平元議員の逝去につき弔詞贈呈報告。
その後、財務大臣から3つの法案(公債発行の特例、法人税法等の一部改 正、租税特別措置法等の一部改正)の趣旨説明があり、民主・自由・共産・ 社民の各党の代表による質疑。
民主党からは五十嵐文彦代議士。

本会議終了後、超党派の女性議員団で衆院予算委員長(自民党の野呂田氏) に抗議行動。
2月9日の予算委員会で、社民党の辻元清美代議士の質問の 直前に、辻元さんを誹謗中傷するビラが撒かれた。
撒いたのは自民党の林 省之介議員(辻元さんと選挙区が同じ人らしい)。
予算委員でもないのに、 とんでもない下品なビラを予算委員会の場で配ったという破廉恥な事件。
辻元さんの質問中には、ビラの内容に関するヤジも自民党議員から飛ばさ れたらしい。
その委員会運営についての抗議をしに行ったのだ。
辻元さんの名誉を傷つける超セクハラビラは、実は昨年から彼女の選挙区 で電柱などに貼られていたらしい。
委員長および与党筆頭理事の言い分は、「本人が書いたビラではないので 懲罰には値しない」「全員に配ったわけではなく2〜3枚」「内容は読ん でいないのでわからない」という点に終始した。
では、自分が描いたわけ ではないピンクチラシを2〜3枚国会審議の場で配っても咎められないの だろうか。
ちなみに、委員会で配る書類などは全て理事会で予め許可を取ることにな っている。
引き続き記者会見の場にも参加。
無所属の議員も含めて、自公保以外の女 性議員はほとんど賛同者に名を連ねている。

16時から取材。
産休や議員の子育て、さらには両立支援法やパート差別 問題など。

この後、代理出席をしてもらった各会議の内容について政策秘書から説明 してもらい、18時12分の新幹線で宇都宮へ。

参院選予定候補者の谷ひろゆき県議の新年会に出席。



■2月17日(土)

13時半から民主党栃木県連第4回定期大会。
不肖私が議長を務める。
今回の大会で一番嬉しかったのは、役員改選で、非議員の女性2名に県連 役員になっていただけたこと。
それも、副代表と男女共同参画委員長(新 設)として入っていただけた。
私自身は、今まで通りの副代表と、組織委 員長(新設)の兼任。
市民が主役の民主党を地域にしっかり根付かせるた めにさらに頑張っていきたい。

大会終了後、15時から谷ひろゆき参院選候補予定者の総合選対結成準備 会。
私は選挙副事務長を拝命する。

芳賀町に移動して、19時から21時まで子育てに関する講演。


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