国会報告 その21(2000.12.4発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、週1回(月曜日)発行しております。


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国会報告(11/26〜12/2)

■11月26日(日)

13時半からゴミ関係の会議に出席。
14時半から日本テレビ取材。
またしても松浪健四郎問題について。
その後の街頭演説もついでに取材してもらう。
ボランティアの方たちも集まり、テレビカメラもセットして、さあ演説と思ったところ、なんと街宣車の音響の電源が入らない。
慌てて修理を試みるが結局だめで、急遽やなせ進さんの街宣車をお借りすることになる。
お待たせした皆さま、申し訳ございませんでした。
夜は会合2つ。



■11月27日(月)

8時5分から恒例のマンデーリポート。
今日はやなせ進さんが委員会のため早く東京に行かなければならないので、やなせさんの演説を先にして私はいつもよりも20分遅れの演説となる。

その後、支持者宅訪問。
来年のカレンダーができたので、貼っていただくようお願いして歩く。

16時から、労組で講演(国政報告)。

18時から、別の労組に移動して講演(職場のメンタルヘルス)。



■11月28日(火)

6時36分の新幹線で東京へ。
8時から民主党税制調査会の役員会。
会社分割・合併等の企業組織再編成に係わる税制の基本的考え方について大蔵省より説明を受ける。
9時から民主党の教育基本問題調査会。
11時からジャパンソサエティ主催日米女性交流。
米国女性国会議員のグループとの交流。
WINWIN副代表の下村満子さんなども一緒。
私がジェンダーフリーの話をすると、「その考えはとても新しくて良い」とほめられた。
ジェンダーフリーというのは米国から輸入した概念だと思いこんでいたので驚いて確認したところ、やはり米国にはジェンダーフリーという言葉はないとのこと。
狐に摘まれた顔の私に対して米国女性議員たちはなぜか「おめでとう!」と嬉しそうだった。

議員会館に戻り慌ててパンを食べて12時40分からの代議士会へ。
13時から本会議。
最初の議事は「議員松浪健四郎君の懲罰事犯の件」。
懲罰委員長である西村眞悟議員から、登院停止25日間という委員会報告がある。
懲罰には4段階あり、公開議場における訓告、公開議場における陳謝(懲罰委員会で作成した陳謝文を読む)、登院停止、除名となっている。
除名については本会議での3分の2以上の賛成が必要である。
松浪議員の登院停止については、代議士会の席上で鳩山代表から「登院停止中の歳費支払いは当然止まるのか」という質問が国対委員長に対してなされたが、どうやらそのような規定はないらしい。
改めて驚く。
歳費見直しの議論に入れるべきではないかと思った。
登院停止25日間という処分について、全会一致で可決。
議決に基づき議長から懲罰の宣告があったが、肝心の松浪議員はすでに登院が停止されており姿がなかった。
その後、参議院で「5年後の見直し」規定がついて戻ってきた少年法の採決、マンションの管理の適正化の推進に関する法律案の採決、原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法案の採決。
確定拠出年金法案について厚生大臣による趣旨説明と各党からの質疑がある。

15時、厚生省の方から乳幼児医療費についての説明を受ける。
16時から法制局の方を招いて有害情報の法案骨子の仕上げをする。
明日のプロジェクトチーム会議で了承を得ることを目指している。
17時から始まっていた少年犯罪総合プロジェクトチーム会議に遅刻して参加。
少年の非行防止対策について、総務庁青少年対策本部の方から説明。
やはり非行に関しても調査が不足している感は否めない。

19時から鳩山代表を迎えて「いっきの会」の忘年会。
その後、20時半から北関東民主党議員の会に出席。
その後さらに打ち合わせ。
夜中になってしまったため東京泊。



■11月29日(水)

8時から民主党の厚生部会。
来年の参院選に向けての社会保障政策について。
また、男性助産婦問題について中間報告。
「将来的な可能性まで否定するものではないが、少なくとも現時点において本法を改正し助産業務に男性参入を認めるという積極的理由はないのではないか」というのが民主党としての現時点での結論ということになる。
何と言っても現状では妊産婦側に選択の自由がない(医療現場における力関係、助産婦の人手不足などによる)が最大の要因であると私は思う。
自分の性器に頻繁に深く接触し、産後は自分の乳房をマッサージする人の性別が「選べない」ということは、同性介護へという時流(たとえばレイプされた女性には女性警察官が事情聴取に当たる、など)に反するものであるとも思う。
妊産婦の選択権が確保されるなら、男性助産士が誕生しても当然良いのではないかと私は思う。

9時から民主党の医療事故対策プロジェクトチーム。

10時から法制局との打ち合わせ。
昨日依頼した修正の確認。

11時から民主党の税制調査会役員会。
酒類の課税について。
中座し急いで赤坂プリンスホテルに移動して、11時半から昼食をとりながら雑誌の鼎談(ていだんと読む。
3人の話し合い。
私はつい最近この言葉を知った)。
メディアについて、大学教授の司会のもと、自民党議員の方と議論をする。
それぞれの考え方とそれぞれが作っている法案について。

議員会館に戻って14時から取材。
栃木県知事選について。

15時に青少年問題特別委員会の委員部(事務方)の方が訪室し、明日の委員会で出される請願について説明。

16時半から有害情報のプロジェクトチームの第7回会議。
前回の会議で出た議論を受けて「子ども有害情報からの子どもの保護に関する法律案」(仮称)という名前になった法案の骨子を再び紹介して意見を募る。
実は昨晩、民主党の石井紘基議員の呼びかけにより、超党派の議員による映画「バトルロワイヤル」(「本日の授業、殺し合い」と広告されている、42人の中学生が互いに殺し合うことを命じられる「サバイバルゲーム強制」の映画)の試写会が行われている。
私は打ち合わせのため行かれなかったが、行った議員の間では「すばらしい映画」「あんな映画とんでもない」と評価が真っ二つに分かれたそうだ。
その議論の興奮が冷めやらないまま(?)、普段は参加してこないような方たちも参加してくれた。
「こんな法律必要ない」という意見の人もいて、活発な議論が交わされたが、概ね合意が得られた。

18時半から、鳥居秘書とともに議員会館の地下で夕食。

19時から党本部で文教部会の徹底討論。
参院選に向けての政策づくり。
24時すぎまで、5時間以上に及ぶ会議。
東京泊。



■11月30日(木)

8時から民主党の法務部会。
来年度予算について法務省・最高裁から説明を受ける。
参院選の選挙公約など。

9時30分から青少年問題特別委員会の理事会。
9時45分から委員会。
請願や閉会中の審査などについて。

10時15分から民主党の「化学物質等の環境リスク対策プロジェクトチーム」。
化学物質対策の現状と問題点について、横浜国大の浦野紘平教授から説明を受ける。

12時から民主党の広報委員会。
新年のポスターなど。
12時半から始まっていた代議士会に遅れて出席。
13時から本会議。
いくつかの採決ですぐに終わる。

13時半から、参議院議員の江田五月さんと竹村泰子さんに、有害情報の法律案骨子について意見をうかがいにいく。
先輩らしいご意見をいくつかいただく。

事務所に戻ってから、法制局の方に来ていただき、江田さんから指摘された点や自分で新たに考えた点などを法律案に盛り込んでいただくよう修正の依頼をする。
法制局の方たちは、いつもこちらの言い分を短時間に正確に理解してくださって、前例などを調べた上で反映させてくださるので頭が下がる。

16時半から、東洋経済日報(在日韓国人の方たちの新聞)のインタビュー。
かねてから尊敬している辛淑玉(しんすご)さんとの対談。
東洋経済日報の方が当初予定していた枠を大きく逸脱して話が弾んだ。
大変元気が出た。

18時半から近くの星陵会館で始まっていた小宮山洋子さん主催の「しなやかに21世紀をとらえる政策研究会」に遅刻して19時前から出席。
東大大学院教授の横田洋三氏から「人間の安全保障と国連」というテーマで講演をうかがう。
今まで安全保障というと「国家の安全保障」という観点から語られることが多かったが、これからは「人間の安全保障」という観点も必要だとの由。
同感。
「人間の安全保障」という概念は国連を中心に始まったとのこと。

会議の後、新幹線で宇都宮へ。



■12月1日(金)

7時32分の新幹線で東京へ。

9時から民主党の税制調査会の役員会。
参院選の政策について意見交換。
税金となると選挙政策の中でも最も敏感な領域なのでみんなピリピリしている。

10時から厚生委員会。
請願や閉会中の審査(継続審議のこと)などについて、短時間。

10時40分から民法改正の戦略会議。
今度の通常国会こそ本当に民法改正を実現しようという気合いのもと、国会内外の戦略を立てる。
私は戦略事務局長みたいなものになる。
元気が出るようなアイディアをたくさん出し合った。

11時半に事務所に戻り、郵政省の方から、有害情報に関して以前依頼した調査の結果をいただく。
郵政省が持っていたデータの再解析、諸外国における規制の議論の経過の詳細など。

12時40分から代議士会。
今国会の総括。
民主党が衆議院に提出した議員立法が14本(野党共同提出などを含む。
民主党単独は11本)。
このうち10本の法案が、委員会に付託もされず、審議入りしなかった。
いわゆる「つるし」のまま廃案となる、というパターンである。
議院運営委員会の理事ががんばって交渉をしたため、10本のうち3本は廃案を免れて継続審議となったという報告。
廃案となった法案には「犯罪被害者基本法」などの重要な法案も含まれている。
苦労をして良い法案を作っても、審議にも入ってもらえないのでは話にならない。
13時から本会議。
法案2つと、請願、また、閉会中審議(継続審議)について、採決をした後、議長による会期終了の挨拶があって閉会。
ちなみに議長の挨拶は「諸君」で始まる形式的なものだが、「諸君はよりよい国政のために十分な議論を重ね」などというくだりは失笑を買っていた。

14時から、ホテルニューオータニで民主党の両院議員総会。
臨時国会の事実上の「打ち上げ」である。
政権奪取委員会のメンバーが今日の17時に都内で街頭演説をするのを皮切りに、1月20日の党大会まで、全国をまんべんなく回って街頭演説を続けていくという報告がある。
12月14日には栃木にも来てくれるそうだ。
両院議員総会後、懇親会。
普段なかなか話す機会のない議員の方たちと話したり、先ほどの民法改正戦略会議で立てられた戦略に基づいて仲間を探して歩いたりする。

議員会館に戻って、16時から男女共同参画調査会の「女性と税制」作業チーム。
今日が最後の仕上げ。
普段は出席されない方も出席され、活発な意見交換がなされる。
これに基づいてまとめ作業に入り、来週税制調査会の政策に正式に組み込まれることになる。

17時過ぎに議員会館を出て、毎日新聞労組「編集網領制定記念の集い」のシンポジウムに出席。
「『無責任時代』の責任 21世紀のメディア」というテーマで、毎日新聞編集委員の岸井成格さんを司会に、ノンフィクション作家の杉山隆男さん、フリージャーナリストの玉木明さんとともにパネルディスカッションをした。
終わった後に、来春から新聞社に就職するという女性が来て、「大変勇気づけられた。
生活に密着した記事を書いていきたい」と言ってくれたのでこちらも勇気づけられた。

21時32分の新幹線で宇都宮へ。



■12月2日(土)

9時からゴミ関係の陳情。
11時から会合。
13時から労組の大会。
その後支持者の方への挨拶まわりをして、18時から会合、19時から座談会、21時から会食。




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