国会報告 その208(2004.11.6発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回、発行しております



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国会報告



■福田あきおさん女性の集い



 11月4日、宇都宮で開かれた福田あきおさんの女性の集いに参加し、 福田あきお知事とのジョイントトークをさせていただきました。
 私もそれまで知らなかったのですが、福田あきおさんは、本当に男女共 同参画の子育てをされてきた方で、パートナーが教員をされていたという こともあり、4人のお子さんの予防接種などはあきお知事の担当だったと か。当時、予防接種にお父さんが行っていたのは福田家くらいだったそう です。
 なるほど、今市市長時代から男女共同参画のセンサーの発達した方だな と思っていましたが、やはりご自身の生活に裏付けられたものでした。

 ジョイントトークの中で、私も驚いたのが、知事と県議会の関係です。 知事が「LRT(新交通システム)を作ると、どれほどフルに利用されて も(そんなことはまずないのですが)毎年7億円以上の赤字が出る」とい うことを議会で話すと、「嘘だ!」というような野次や怒号で、知事の話 を聞こえないようにしてしまうそうなのです。
 本来、議会の仕事の一つは、行政の情報を開示させることです。私たち は連日、国会で、年金や社会保険庁に関するデータを出せ、と政府相手に 訴え続けているのですが、栃木県議会では、知事が開示したがっているこ とに、議会がふたをしようとしているというのですから、本末転倒です。
 また、国会では、文句を言うのであれば議員立法で対案を示す、という 姿勢を基本にしてやっています。私もずいぶん議員立法を作ってきました。 県議会でも、条例提案権があるわけですから、単に反対ばかりしていない で条例を提案すべき時代がきているのではないでしょうか。
 今までは、オール与党体制の地方議会が多かったため、これらの問題が あまり明らかになってこなかったのだと思います。でも、それまでの「な れ合い」を打ち破る知事が登場したことで、議会のあり方も改めて問われ ているのだと思います。

 福田あきおさんと改めてジョイントトークでお話をして、やっぱりこの 方に当選していただかなければ、と強く感じました。また、応援されてい るのも、組織動員などとは無縁の、一人一人のボランティアの方たちでし た。心のつながりを大切に、温かい選挙をされているな、と感じました。
栃木県にとっての「関ヶ原の戦い」になる大切な知事選ですので、皆さま のご理解・ご協力をお願い申しあげます。



■厚生労働委員会で質問しました



 11月5日、厚生労働委員会で「児童福祉法改正案」について質問をし ました。この法案は、児童虐待防止法改正(10月1日よりすでに施行) に続く、虐待対策の第二ラウンドになります。
厚生労働大臣が尾辻大臣に代わって初めての質問でもあり、虐待対策全 般についての大臣の基本認識も確認しつつ、法案の一つ一つについて質問 しました。

 今回の改正で、虐待をした親が指導措置を受けるように家庭裁判所が勧 告するという仕組みが導入されます。ところが、この勧告先は親ではなく て児童相談所という不思議な法案になっています。これは、家庭裁判所が、 子どもの権利を守るために関わっているのではなく、親権をめぐって児童 相談所と親との調整をするために関わっているという位置づけだからなの です。

 そもそもこの位置づけがおかしいと思いますし、私は家庭裁判所がもっ と子どもの権利を守るために機能すべきだと思っています。それでも、今 回の法案で新たに規定される「勧告」を活用しなければなりませんので、 粘って質問しました。つまり、指導の勧告を受けながら指導を拒否した親 には子どもが返されることはない、ということを繰り返し質問して確認す ることができました。
 1時間の長い質問でしたが、詳しくは後日議事録をご参照ください。



■市長選マニフェスト完成




 11月1日、完成した市長選マニフェストの記者発表を行いました。マ ニフェスト全文は、私のホームページからも見ていただけますし、事務所 (水島広子事務所:028−649−6600,鈴木さだひろ後援会事務 所:028−600−3530)にご連絡いただければ、印刷したものも お届けさせていただきます。 

 マニフェストの大きな目玉は「中心市街地再生プラン」です。
 市長当選後半年以内に、市、商工関係者、公募市民からなる「中心市街 地再生委員会」を設置し、専門的な都市プランナーの協力も得て、1年以 内に答申を受け、市長としての任期1期目のうちに「人の集まる宇都宮」 の再生の具体化に着手するというものです。
 今まで、政治家たちが活性化策と称していろいろなモノを作ってきまし た。でも、実際には、思ったような効果が出ず税金の無駄遣いに終わった ものが多いのです。考えてみれば当たり前のことで、政治家は都市プラン しいのです。今の宇都宮に必要なのは、トータルな都市プランです。そこ には、鈴木候補が掲げる、「歩いて楽しめる」「緑」「子どもやお年寄り も含めて人が集まる」というコンセプトが反映されるべきですが、具体的 に何を作るかというのは、委員会で決めるべきことです。

 鈴木さだひろさんは、「自分が小さな頃に宇都宮から与えられたものを、 今の子どもたちには与えられていない」と、コミュニティ再生を訴えてい ます。人と人とのつながり、地域のネットワーク、それを最優先に掲げる 鈴木さだひろさんのマニフェストを、どうぞご覧いただき、新しい地方政 治の形としてご理解いただけますようお願い申しあげます。なお、個別の 政策としても、障がい・難病当事者のボランティア政策秘書制度、CAP( 子どもを虐待・いじめなどから守るための教育プログラム)の普及促進、 常設型の住民投票制度、市議会傍聴のための託児所、地球温暖化対策など、 ユニークなものを盛り込んでいます。NPOの方たちのご意見なども参考に作 らせていただきました。ご一読いただければ幸いです。



■イラク人質殺害事件について




 イラクで人質となっていた香田証生さんがひどい形で殺害された、とい うことには、香田さんの無事を祈っていた一人として、また、イラク戦争 を一貫して否定してきた議員として、本当に残念です。

 事件発生直後の小泉総理のメッセージは、大きな責任を問われるものだ と思います。突き放すような仕草の映像は、海外のメディアで繰り返し放 映されました。
 この発言に対して、バグダッドの有識者などが「米政権を喜ばすための 小泉首相の発言が人質殺害の時期を早めたと思う」「犯行グループの誤解 を解くこともできず、人質を死亡させた日本側の最大のミスは小泉首相が 犯した。小泉首相は熟慮せず、すぐに挑発的な声明を出してしまった」と 述べた、と報道されています。
 「脅しに屈しない姿勢」は結構ですが、それがすなわち人質を見捨てる こと、という単純な結論になってしまうのであれば、政治はいらないとい うことになります。

 そもそも、昨年のイラク戦争開始前、国際テロリスト組織アルカイダは イラク国内で活動を行っていなかったそうです。イラク戦争と米英軍の駐 留こそが、アルカイダのイラク国内での活動を生んだ原因だと言えます。 ますます一般市民が多く傷ついているというイラク戦争は、すでに泥沼化 しており、そこに日本が加担しているという現実から目をそむけることは できません。
 米政府最終報告は、公式に大量破壊兵器の発見を断念しています。小泉 首相は、今になって、戦争の大義について、大量破壊兵器の脅威がなくて も、イラクの累次にわたる国連決議違反で正当化できると軌道修正してい る始末ですが、やはりおかしなことです。
 「非戦闘地域」の前提も崩れ、自衛隊の治安を守っているオランダ軍も 早晩撤退する方針だと聞いていますし、イラク特措法の規定に基づき、自 衛隊を撤退させるべき時です。少なくとも、12月14日で期限が切れる 自衛隊派遣を、延長すべきではありません。
 ブッシュ大統領が再選され、国際社会の今後がますます懸念される時だ からこそ、問題を隠しながら日本がおかしな方向に進むことは許されない と思います。

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 11月11日に栃木県知事選が告示となります。
選挙期間中の国会報告は お休みとさせていただきます。 





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