国会報告 その19(2000.11.20発行)

水島広子の国会内外での活動をお伝えするために、週1回程度、発行の予定です。


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国会報告(11/12〜11/18)

■11月12日(日)

9時45分から労組主催の家族・地域との交流の催しに参加。思えば昨年、私が初めてテレビの特集番組で取り上げられたときに、この催しの場面が映し出された。地盤のない落下傘候補にとって、この番組は知名度アップにどれほど役立ったことか。

11時から会合。
13時から来客。16歳の男子が政策提言に来てくれる。

14時から第4回の「女性のための政治スクール」。今回のテーマは夫婦別姓。資料に基づいて簡単に説明した後、参加者の方から意見を出していただいて大いにディベートしていただいた(詳細は後日議事録で)。多様な価値観を認め合うためにも、選択的別姓は是非認めるべきだという結論に落ち着くことができた。

17時から簗瀬進さんの全県親戚会。
18時半から会食。


■11月13日(月)

知事選の期間中なのでマンデーリポートはお休み。

10時から、ミニ集会。知的障害を持つ子供のお母さんたちからいろいろな意見をうかがう。

昼過ぎに事務所に戻って久々の打ち合わせ。
14時すぎから精神科医の友人宅を訪問。地域の子育て支援に関して、今後いろいろと手伝ってもらいたいことについて相談。

15時から、労組の女性部を対象とした講演会。ミニ集会風でとても良かった。
16時20分から支持者宅を訪問。
17時から事務所で個人相談。
18時からミニ集会。


■11月14日(火)

6時36分の新幹線で東京へ。
8時から民主党ダッシュの会(当選3回までの議員が所属する会)。白鴎大学教授の福岡政行さんの講演。

8時30分に中座して第一衆議院会館から参議院会館までひた走り(最も長い移動距離)、民主党の法務部会へ。人権教育啓発推進法案の対応についてなど。

9時から民主党の男女共同参画・人権・総務部門、外務部会、法務部会の合同勉強会。弁護士の寺沢勝子氏より人権諸条約における「個人通報制度」について説明を聞く。

国際条約は憲法と法律の間に位置する重みを持つものである。が、日本においては、国際条約を批准していても、それに違反する事例をどうすることもできていないのが現状である。例えば、民法における改姓の強制や非嫡出子の差別も国際条約違反である。が、最高裁では合憲の判決が出されてしまい、それ以上どうすることもできない。

個人通報制度というのは、国際条約違反の事例について個人あるいは団体が国連に訴え出ることができるという制度である。多くの国が、各条約に関して個人通報制度を認める旨の宣言をしているが、日本はどれ一つとして個人通報制度を認めていない。国際条約を批准したのであれば個人通報制度をみとめるべきだと思う。

10時から、衆議院法制局(議員立法を支えてくれる事務方)の方たちと打ち合わせ。有害情報の立法作業に関して。

11時から取材。私のホームページについて。

12時10分から代議士会。
12時半から本会議。補正予算について先日宮沢蔵相が行った演説に対する各党からの代表質問。

加藤紘一議員に関するきわどい質問も出、自民党席は全体に元気がなく、政局の変わり目という印象を持った。

ところで、本会議の最中、自民党と民主党のヤジの相違に気づいた。これは身びいきではなく、傍聴者の方にも同意していただけると思う。

民主党のヤジは答弁内容あるいは政策に関するものが大部分である。たとえば、「〜という姿勢で取り組んでいきたい」などと森首相が言うと「姿勢ではなくて具体策を示せ」というような具合である。一方、自民党のヤジは、質問そのものとは関係ない人格攻撃や誹謗中傷が多い。今日も民主党の筒井信隆代議士が質問していたところ、「手がふるえている」「原稿を持たずに読め」「焦るな」などなど。まるでいじめの構造だと思った。

17時から第5回の「子供たちを有害情報から守るための基本法制定プロジェクトチーム」会議。雑誌協会の方からヒアリング。ところで、今日、法制局の人をお招きしたせいか、「水島がいよいよ法律を作った」という噂が流れているらしい。いくつか問い合わせを受けて物々しさを感じる。

18時半から参議院の麹町宿舎の会議室で「21世紀グランドデザインを創る会」の勉強会。社会保障のあり方について。初参加をしたのだが、私が借りている青山宿舎とは天地の差がある豪華な麹町宿舎に感動。すっかり議論や話が長引いて遅くなってしまった。
東京泊。


■11月15日(水)

8時から民主党の厚生部会。ペースメーカー装着患者の問題について説明を受ける。また、厚生省から補正予算の説明を受ける。

10時から民主党の男女共同参画委員会の役員会。活動方針の打ち合わせ。

中座して、11時から民主党の税制調査会の役員会。
12時から民主党の「仕事と家庭生活の両立支援プロジェクトチーム」。両立支援法をいよいよ本格的に作る段階。

13時半から来客。
14時から厚生省の方を招いて乳幼児の医療費について現状を聞く。安心して子育てができる社会のために、議員立法の必要性を感じる。
15時半から民主党の広報委員会宣伝局会議。21世紀に向けて、また、来夏の参院選に向けて、ポスターやチラシの打ち合わせ。

17時頃に小林守代議士(栃木県連代表)が見えて、打ち合わせ。
その後、デザイナーの方と印刷物の打ち合わせをする。
18時16分の新幹線で宇都宮へ。


■11月16日(木)

7時11分の新幹線で東京へ。

8時50分から、青少年問題特別委員会の理事会。
9時から、同委員会。11月20日から施行される児童虐待防止法に向けての準備状況を政府に質問。民主党からは中津川代議士と田中甲代議士が質問に立つ。田中さんの質問の中でも取り上げられたが、日本では未だに民法において親から子供への「懲罰権」が認められている。こんな言葉が残っているから虐待につながる側面もあるのではないか。

委員会は12時までの予定だったが、終わり頃には自民党席はガラガラ。どうやら、自民党の危機的状況をめぐって、各派閥内で話し合いが行われている模様。

12時過ぎに委員会が終わって会館に戻り、来客。
代議士会に出る時間がなくなってしまったのでそのまま13時から本会議。4つの法案の採決。民主党はいずれも賛成。あっと言う間に本会議が終了。

昨日から38度くらいの熱が下がらないため、犯罪被害者法制プロジェクトチームの代理出席を鳥居秘書に頼んで、今日はここまでで宇都宮に戻る。今日は、交通犯罪の遺族の方が見えるはずなので大変残念。無免許・飲酒という状態で事故を起こして罪のない他者を殺してしまっても現行法では「業務上過失致死」となって最高でも懲役5年にすぎない。あまりにもアンバランスな量刑ではないか。


■11月17日(金)

6時36分の新幹線で東京へ。
8時から、私が座長を務める民主党の小児医療検討ワーキングチーム第2回会議。長年小児科救急に取り組んでこられた小児科医の方からヒアリング。

10時から厚生委員会。一般質疑。

重大な政局なので12時から両院議員総会が開かれたが、厚生委員会が12時半すぎまでかかったため結局出席できず。内閣不信任案提出に向けて、禁足令(20分以内で国会に駆けつけられる距離の中にいるようにという命令)が出されたという。すっかり選挙ムードで気勢を上げたというが、6月の選挙の借金を返し終わっていない人たちは「日本経済みたいだ…」と呆然としていた。

12時50分からの代議士会のみ出席。

13時から本会議。
オリンピック大阪招致を含め、決議・法案を4本採決。

13時30分過ぎに本会議が終了してから厚生委員会再開。

15時過ぎから、法務委員会に代理出席。委員会が重なってしまってどうしても出席できない議員に代わって採決に参加。

15時半過ぎに厚生委員会に戻る。川田悦子さんの初質問ということで、マスコミがたくさん来ていた。通常は会派の大きさに応じて質問時間が決められるため川田さんのように会派に属していないと質問時間はまず与えられないのだが、今回は民主党をはじめとする野党の配慮により質問時間が確保された。

16時過ぎから、民主党の男女共同参画調査会の「女性と健康作業チーム」の会議。

17時から、18時からと、それぞれ取材。

19時から、菅直人さんを中心とする幹事長室のメンバーで開かれた会合に幹事長補佐として参加。政局が動く前に計画された会合だったが、こんな時期なので政局の話が中心となった。選挙のにおいが濃厚。


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