国会報告 その172(2004.1.13発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回(月曜日)発行しております




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国会報告


★活動報告 1月1日〜1月11日




今年も元日より、二荒山神社前での恒例の街頭演説で活動をスタートしま した。
初当選前から続けていますので、この新春街頭演説も、今年で5年目にな ります。

「神社前で街頭演説?」と選挙区外の方からは首を傾げられるのですが、 宇都宮の二荒山神社というのは、まさに町の中心で、一番の街頭演説スポ ットです。菅直人さんをはじめ、各党の幹部の方たちも、ここで演説をし ていかれます。

お正月は特に、県内各地から皆さまが集まります。日頃あわただしく過ご しておりますので、どうしてもご無沙汰続きになってしまっている方にも、 お正月にご挨拶を申し上げることができます。この貴重な機会に、年頭の 決意や活動計画を報告させていただいております。

今年は、民主党の枝野幸男政調会長も参加してくださいました。もともと 宇都宮のご出身で、お正月には帰省されるのですが、演説には初めて参加 していただきました。
「栃木一区で小選挙区当選しないと、政権交代なんかできないからね」と おっしゃってのご参加でしたが、本当にありがたいことです。
おかげさまで、大変充実した新春街頭演説となりました。

ご近所への挨拶、そして、ボランティアの皆さまとの新春顔合わせなど、 盛りだくさんの元日でした。

その後は、連日、新年会への出席や新年のご挨拶回りを忙しく続けていま す。

今年は地元で足利銀行問題がありますので、支持者へのご挨拶という意味 合いよりも、財界の方も含めて、県内経済への懸念や問題などを細かくう かがっております。



■足銀問題について




足利銀行については、「県民銀行」の創設ということを自民党関係の方を 中心に訴えておられますが、具体的にどれほどの資金が必要とされるか、 というような議論を詰めてまいりますと、やはり否定的な方が多数派です。

繰り返し公金を投入した地方銀行を破たんに追い込み、さらにその始末と して常識を超える資金を投入して県民銀行を作ろう、というのでは、政治 が存在する意味が全くありませんし、いつまでも責任のとれる政治は実現 しないでしょう。市民が政治をコントロールすることもできないでしょう。

「県民銀行」議論が、さも県民のための唯一の解決策であるかのような風 潮には、私も大きな危惧を抱いております。

足銀問題に取り組んでいて私が非常に典型的だと思うのは、多くの方が二 言目には「国が、国が」とおっしゃることです。

特に、自民党支持者の方はこういう言い方をされます。

「地方がもっといい思いをするように、国が配慮してもいいじゃないか」 と不満をぶちまけられる方もいらっしゃいます。


こういうときの「国」というのは何を意味するのでしょうか。

「国」の方針を決めているのは与党の国会議員ですから、国とは与党の国 会議員を意味するのでしょうか?

それとも、官僚主導政治を認識した上で、中央官僚のことを意味するので しょうか?

与党の国会議員のことを意味するのであれば、そういう人のことを支持す るのは自己矛盾です。

また、中央官僚のことを意味するのであれば、官僚に主導権を握られてし まう与党の国会議員の責任こそ問われなければなりません。

同じく、気になるのは、「こういうときだからこそ与党も野党もなく栃木 県のために国としっかり対決してくれ」という言い方です。

足利銀行の破たんという大事件を経て、今栃木県のために必要なことは、 今までの行政責任をきちんと問うと同時に、今後、県内の経済が萎縮しな いための方策です。

本来は、政権交代で地方分権を本質的に実現することが重要ですが、せめ て「金融アセスメント法案」を通して金融の萎縮を防ぐことが必要です。

国政調査権を使って行政をチェックし、立法権を使って地域に必要とされ ている法律を作る、という立法府としてきわめて当たり前のことが問われ ているのです。

もちろん、同じく、県議会議員や市議会議員には県政や市政をチェックし てもらうことが必要です。


でも、どうも、いろいろな方の議論を聞いていると、国会議員というのは、 立法府の人間ではなく、「国」という当局に対する陳情団のように思われ ているという印象があります。

国会議員も、「竹中さんに言ってみたけど、だめだったんですよ」などと いう物言いをするので、そう誤解されても仕方がないのでしょう。

最終的な決定権は「国」にあるのではなく、国民の代表である国会にこそ あります。

国会議員の過半数が反対しているのに「国」が無理やり何かを実行すると いうことはあり得ないのです。

内閣総理大臣の専権事項は確かにありますが、その内閣総理大臣は国会の 多数決で指名されているのですから、内閣不信任案という手続きももちろ ん確保されています。

足銀問題については、自民党の議員の方たちが「陳情団」として目立つら しく、「民主党は影がうすい」と言われますが、地域経済・地域金融の危 機という深刻な事態だからこそ、場当たり的なパフォーマンスではなく、 本質的な解決策を提示していきたいと思っています。

昨年12月末には民主党県連主催で公開説明会を開き、どうやって今まで の行政責任を明確にして県民を守るかという視点からの議論もさせていた だきました。



新年会はまだまだ続きますが、13日には党大会、14日には今年初めて の「次の内閣」閣議、19日からは通常国会、と、これからは国会日程へ と移行してまいります。

また、活動報告を続けてまいりますので、よろしくお願いいたします。







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