国会報告(09/29〜10/05) |
◆菅代表、迫力の代表質問 9月28日、衆議院本会議で、代表質問が行われた。 何といっても圧巻は菅直人代表の質問だった。原稿を作らず、質問項目だ けの通告で質問をした。これに対する小泉首相の答弁はなんとも情けなか った。郵政民営化についての質問だけには手を振り回して興奮して答弁し、 後は、打って変わって官僚の作った答弁原稿の棒読み。 挙句の果てには、菅さんが質問しなかったことまで答えてしまう始末。 郵政民営化についても、11年前から言っているわりには、具体的に簡易 保険や郵便貯金をどうするか、ということすら考えていないことが明らか になった。それを取り繕うために、大声で、「今まで誰も言えなかったこ とを言っているだけでもすごいのだ」と手を振り回しながら主張し続けて いた。 その後のテーマでは小さな声になってしまったので、与党席からも「体力 がなさすぎる」という声が漏れていた。 一方、菅さんは小泉首相が答弁しなかった点を捉えて、再質問までした。 それに対しての小泉首相の答弁は、「ちゃんと応えたでしょう」と、例に よって自己正当化。 メディアでも菅さんを比較的好意的に捉えてくれたようだが、全国民がこ の本会議を直接見ていたら、政権交代も近づくはずなのにと思う。 ◆解散前の盛りだくさんの一日 10月3日、午前中は、厚生労働委員会と法務委員会が同時間帯に開かれ た。 厚生労働委員会では、SRASの問題を受けての法改正である「感染症の 予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律及び検疫法の一部を改正 する法律案」の審議。基本的には賛成できる内容だが、それにしても、日 本の感染症対策の遅れには改めて驚かされる。本来整備されているべき病 棟も整備されていない。そのような対策の遅れが、患者の人権侵害や偏見 助長へとつながっているということは否めないだろう。 法務委員会では、裁判官の報酬等に関する法律の一部改正案と、検察官の 俸給等に関する法律の一部改正案の審議。 12時40分からの代議士会を経て、13時からは盛りだくさんの本会議。 故日野市朗議員と故奥谷通議員に対する追悼演説の後、防衛庁の職員の給 与等に関する法律の一部改正案の採決が行われた。このとき、議長が「防 衛庁」を「消防庁」と読み間違えたので議場は騒然とし、議場係が各党か ら集まって協議を始めた。「訂正してから採決を!」と野党の議員が叫ぶ 中、そのまま議長が採決を行ったため、本来は賛成の民主党も賛成で起立 することができなかった。 この件については、本会議の最後、つまり、1時間以上後になってから、 「なお、議案第一について、念のため再び採決を行います」と議長が宣告 して改めて採決が行われた。この段になってようやく民主党は本来の「賛 成」で起立をしたわけだが、議長から謝罪も訂正もなかったことに私は疑 問を持った。以前も議長が議題を一つ忘れて本会議を終了してしまったこ とがあったが、そのときも謝らなかったような気がする。「権威のあるも のは謝ったりすると権威に傷がつく」というのが国会での常識なのだろう か。私は、権威のあるものこそ謝って範を示すべきだと思うのだが。 予め議事日程として決められていたのはここまでで、後は6回の議事日程 追加の動議が出され(形式としては議事日程追加ということになるが、も ちろん、突如として追加されるわけではなく、事前の議院運営委員会で了 解はとられている)、その都度採決が行われていく。まずは、総務委員会 から上がってきた公務員給与の法改正案。 次は、法務委員会でこの午前中に採決された裁判官と検察官の報酬・俸給 に関する法律の改正案。 さらに、厚生労働委員会でこの午前中に採決された感染症予防法の一部改 正案。 そして、議院運営委員会から提案された、国会議員の秘書の給与に関する 法改正案。 続いて、政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会から提案 された、公職選挙法の一部改正案。いわゆる「マニフェスト法案」である。 マニフェスト対決を与党が逃げているという印象をもたれないように、と、 急きょ成立することになった法律。全会一致で可決された。 選挙においてマニフェストが争点となることは、政策本位の選挙を実現す るためには結構なことだと思う。でも、地元の方から「マニフェストなん てカタカナで言われても年配の人はわからないよ」と心配の声をいただい ている。 確かに、マニフェストと言うよりも政権公約と言ったほうが万人にわかり やすいし、何と言っても日本語だ。この点を今日、枝野政調会長に聞いて みた。すると、枝野政調会長もまったく同感だといいながらも、「選挙前 には政権政策といわないと公選法違反になる。政権政策と政権公約という 二つの言葉の使い分けが混乱する」とのこと。カタカナにすれば公選法違 反にならないで、日本語にすると公選法違反になる? というあたりも相 変わらず日本的(というよりも官僚的)だが、さっさと改めるべきではな いだろうか。 これに限らず、公職選挙法というのは本当に変な法律だ。いくらでも恣 意的運用ができるようになっている。何が合法で何が違法かということが、 法律家に聞いてもわからない法律などというものがあってよいのだろうか。 早く公職選挙法を改正しなければならない、という思いは、選挙を知れば 知るほど強くなる。 最後に追加された議事日程は、今国会最大の争点である、テロ特措法。略 せずに言えば、「平成13年9月11日のアメリカ合衆国において発生し たテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成の ための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合 決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法の一部を改正する法律案」 ということになる。 この法案については、もちろん反対の民主党と、共産党、社民党それぞれ から反対討論が行われ、自民党(浅野勝人)は賛成討論を行った。情景描 写などを中心にした賛成討論はまったくわけがわからないもので、「浅野 さんの観光日記を聞きたいんじゃないんだ!」という野次が飛んでいた。 要するに、賛成する合理的な理由は何もないということだろう。 記名採決か起立採決かで議論があったようだが、結局起立採決となった。 それにしても、解散前に決めなければならないものを詰め込めるだけ詰め 込んだ、という印象の本会議だった。これらの法案は参議院に回るため、 来週は衆議院はポッカリとあいて、10日の本会議で解散、というような シナリオのようだ。解散前の国会というのはこんなものなのか、というこ とを初めて知った。 ◆総合選対結成 同じ10月3日、地元に戻ってからは、民主党栃木県第一区総支部の大会 を開き、懸案となっていた人事を正式に決定。工藤まさし市議に一区幹事 長を引き受けていただいた。今まで幹事長が不在だったため、私が代表と 幹事長を兼ねているような格好だったが、これで一安心。 その後、水島広子総合選対結成大会が開かれた。総合選対委員長には、前 回同様、参議院議員の簗瀬進さんに就任していただくことができた。私が 一番希望していたことが実現したので大変うれしい。 ★水島広子事務所 開設のご案内 秋冷の候、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 さて、この度、水島広子事務所を開設する運びとなりました。皆さまには、 お時間の許す限りぜひとも足をお運びいただき、ともにたたかっていただ ければ幸いに存じます。 なお、事務所の開所式を下記の通り行いますので、ご多忙中のところ大変 恐縮ではございますが、ぜひとも、ご参加を賜りますよう心よりお願い申 し上げます。 2003年10月吉日 水島広子総合選対委員長 参議院議員 簗瀬 進 ■水島広子事務所 開所式 10月11日(土)午前10時〜 水島広子事務所 〒320-0041 宇都宮市松原2−7−13 (清住町通り、ふとんのハタダ跡地) 電話 028−650−6871 FAX 028−650−6873 ★水島広子総決起集会(参加無料) ━━ 特別ゲスト:落合恵子さん ━━ ・とき:10月14日(火) 午後7:00〜 ・ところ:栃木県教育会館 宇都宮市駒生1-1-6 TEL.028-621-7177 ・主催:民主党栃木県第1区総支部 お誘い合わせの上、ぜひともご参加ください。 ★地区集会のお知らせ ■10月18日(土) 午後5:00〜 城東地域コミュニティーセンター 宇都宮市簗瀬町354-4 TEL. 028-635-8041 ■10月18日(土) 午後7:00〜 篠井地区市民センター 宇都宮市下小池町466-1 TEL.028‐669-2101 ■10月20日(月) 午後6:30〜 プラザ イン・くろかみ 宇都宮市桜4-1-19 TEL. 028-622-1981 ■10月25日(土) 午後6:30〜 国本地区市民センター 宇都宮市宝木本町1868-1 TEL.028‐665-1041 ■10月26日(日) 午前10:00〜 新陽北公民館 宇都宮市錦2-9-16 ■11月2日(日) 午後3:00〜 雀宮市民センター 宇都宮市新富9-4 TEL028-653-1511 ※会場への行きかた等の詳細は、水島広子事務所TEL.028-649-6600まで お問い合わせください。 |