国会報告 その121(2002.11.25発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回(月曜日)発行しております




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国会報告(11/17〜11/23)



■11月17日(日)

10時から、 県教職員協議会結成40周年躍進大会。

14時から、民主塾。今日は塾生による街頭演説会。
9名の塾生の方たちにそれぞれ演説をしていただき、採点をした。
その後、教育会館に移動して、優秀者の反省会。



■11月18日(月)

7時45分から恒例のマンデーリポート。
9時半から定例の事務所内打ち合わせ。
その後は地元で後援会会員宅訪問など。



■11月19日(火)

10時20分の新幹線で東京へ。
12時から厚生労働部門役員会。
12時40分から代議士会。
13時から本会議。3法案の採決の後、特殊法人等改革に関する46法案 について、各党による討論の後、採決。
さらに1法案について採決。

本会議終了後、14時から法務委員会の予定だったが、農水相の疑惑につ いて、民主党の筒井代議士の質問に対する農水省の答弁が不誠実だったと いう問題が、農水委員会のみに影響を及ぼすのか、全委員会に及ぶのか、 について、野党間の了解が一致していなかったらしく、理事会が延びる。
14時半から法務委員会が開始。

18時半に法務省の方が来室し、から明日の質問に向けての質問取り。
20時から、司法と精神医療の連携に関するプロジェクトチーム拡大役員 会。
先週の金曜日の法務委員会の理事会で、与党から修正案が提示された。こ の修正案について、今後、プロジェクトチームで関係者の意見を聞いてい くこととなる。
東京泊。



■11月20日(水)

8時から厚生労働部門会議。
各種事務連絡。法案対応について。
医師臨床研修制度のあり方について。

9時から法務委員会。今日は一般質疑。
私は9時半から質問。
少年犯罪を起こす子どもたちは虐待された体験が多いという現状を踏まえ て、矯正処遇の中でも自尊心を育てるための効果的な精神的ケアが必要な のではないか、という点を指摘した。現状では行われていないということ、 必要性を認めるということを大臣が答弁した。
子どもの問題についての他省庁との連携について、充実を求めた。
その他、少年院における処遇問題などについて質問した。

また、逸失利益(生きていれば将来得られたはずの利益)の算定方法が男 女で異なるため、交通事故などで亡くなったときの賠償金が男女で異なる という問題について、大臣の見解を質した。「まずは男女の賃金格差をな くすことが先決」という姿勢の答弁に対して、子どもの命の値段が男女で 異なるという問題を人権問題としてきちんと扱ってほしいと要望した。

詳細は後日議事録をご参照ください。

10時からは厚生労働委員会がスタート。
独立行政法人国立病院機構法案について。

12時に近くのホテルに移動して、ガールスカウト議員連盟の総会。

13時から、厚生労働委員会が再開。

15時から、医療制度改革プロジェクトチームの難病対策作業部会。
難病については私も2000年の10月に厚生委員会で質問したことがあ り、常に関心を持って取り組んできた領域。

難病の中の特定疾患については、現在、研究費という名目で、医療費の自 己負担分が軽減されている(以前は自己負担なしだったが、1998年よ り一部自己負担となった)。また、1998年から、難病の概念規定に 「希少性」という言葉が加えられた。「希少性」の解釈は、おおむね5万 人以下とされているが、現在は特定疾患として指定されているものであっ ても、患者数が5万人を大きく上回るほど増えれば、特定疾患からはずさ れる可能性があるということを意味する。これは、患者数の少ない病気だ から特別な研究費が必要なのであって、患者数の多い病気は特に支援しな くても自然と研究が進むはずだという考えに基づくものだ。確かに、現在 の医療費軽減が「研究のため」という名目である限りは、反論しにくい理 屈だ。

一方、難病を持った方たちの生活は深刻だ。身体状況、社会状況、経済状 況、精神状況、すべてにおいて安定と安心を確保することができない立場 であり、問題は医療費だけにとどまらない。福祉という側面から、しっか りとした支援が必要な人たちだ。

ところが、完治の見込みもないままに、単に患者数が増えたから特定疾患 からはずされる、というようなことが起こってしまうと、医療費の負担が 増えるということだけではなく、自治体から支給される難病手当などの打 ち切りも意味することになり、当事者にとっては死活問題だ。

研究費という形を取る限り、毎年、きちんと予算が獲得できるかは保証さ れていない。法制化した方が、基盤は安定する。ただ、法制化するとなる と、所得制限も生じてくるし、対象疾患をもっと絞り込む必要が出てくる かもしれない。当事者にとっては現在得られているものを失う可能性もあ る。慎重な議論が必要だ。

私自身の考えは、現在の問題の基本にあるのは、研究支援が必要だという 学問的な見地と、生活支援が必要だという福祉的な見地との間に、微妙な ズレが起こってきていることだと思う。
研究支援は、確かに対象患者数に応じて行うべきだろう。でも、生活支援 は、当事者の生活の困難度に応じて行うべきなのだ。これらを同時に論じ ていることがそもそもの問題なのではないかと思っている。当事者にとっ て最も良い制度は何なのか、引き続き考えていきたい。

16時から、総括副大臣会議。

17時半に、犯罪被害者のことなどについて来客。

19時半から懇親会。

東京泊。



■11月21日(木)

9時から、労組で講演。男女共同参画社会の実現について。

国会に戻り、青少年問題特別委員会。

赤坂に移動し、国のかたち研究会を経て、12時40分から代議士会。
13時から本会議。

15時半から取材。

16時36分の新幹線で宇都宮へ。

18時からの打ち合わせを経て、18時半から福田浩二宇都宮市議会副議 長就任記念シンポジウム。
地方分権時代のまちづくり、というテーマ。
私は、現在の日本における多くの問題(地域の人が必要としていないダム が作られる、必要としている道路が作られない、地域の事情にあった教育 や福祉サービスが受けられない、など)は、地方分権を進めればほとんど 解決するはずだということ、そのためには補助金制度をやめて地方に税源 を委譲する必要があるということ、「地方が国にお願いをする」「市民が 役所にお願いをする」という姿勢をすべてやめて、NPO税制を改正して、 市民がまちづくりの主体になれるようにしなければならない、というよう な話をした。
これらは、民主党の政策でもある。
与党の議員の実力が「地元にどれだけの予算を持ってきたか」ということ で評価される限り地方分権は進むはずがないこと、地方分権を進めて市民 が主役の政治を作るためには政権交代が必要であること、を訴えた。

20時52分の新幹線で東京へ。

東京泊。



■11月22日(金)

8時から、司法と精神医療の連携に関するプロジェクトチーム。
経過報告と、与党修正案に関して日弁連からのヒアリング。

栃木県国分寺町の小学生たちが国会見学に来られたので、質問などを受け た後、厚生労働委員会へ。独立行政法人国立病院機構法案について。

同時間帯に法務委員会も開かれているため、それぞれ出席する。こちらは 会社更生法案。

13時半から両院議員総会が召集されているが、午後もずっと厚生労働委 員会と法務委員会が開かれているため出席できるわけがない。どうもここ のところ金曜日の出席不可能な時間に党の行事が設定され、「欠席多数」 というような記事になるので困っている。

17時4分の新幹線で宇都宮へ。

18時半から、連合栃木主催の、公務員制度改革を求める総決起集会。



■11月23日(土)

特別養護老人ホームの文化祭、地元の子どもお囃子会の10周年記念行事 など。

教育基本法を改正して「文化や伝統」の尊重を、ということを声高に訴え ている人たちがいるが、私の地元では、地域の大人たちが、子どもたちの ためにお囃子を教えたり、盆踊りや餅つき大会を欠かさないなど、本当に 頑張っている。こうした大人たちの姿勢から、子どもは文化や伝統の大切 さを学ぶのではないのだろうか。


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