国会報告 その118(2002.11.5発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回(月曜日)発行しております




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国会報告(10/27〜11/3)



■10月27日(日)

問屋町「びっくり市」、工藤正志宇都宮市議のバーベキュー大会、自立支 援ホーム「星の家」まつり協賛イベント。

今日は衆参7カ所の補選の投票日だった。結果は1勝6敗。惨敗と言える。
代表戦後、補選での苦戦が予想されたが、各地で頑張っている候補者の足 を党が引っ張るようなことがあってはならない、という思いで、党に対す る問題意識とは別の次元で、一生懸命応援してきた。私自身、党のあり方 について釈明して歩くことほど空しいことはないと感じてきた。本来、自 分の所属する政党については、その理念を誇らしく地元で語れるようなも のでなければならないはずだ。今回の結果は、候補者の方たちに本当に申 し訳ないものだった。惜敗された方たちの今後に向けてのフォローをきち んとしなければならないと思っている。また、党に向けての意見をきちん とうかがうべきだ。

唯一の希望は、山形で当選した斎藤淳さん。加藤紘一さんの辞職に伴う補 選での当選だ。公募に応募してこられたときからのおつきあいであり、先 日は山形で生まれたばかりの赤ちゃんも抱かせていただいた。地方と道路 という重要なテーマを前面に掲げて選挙戦を戦ってこられた。今後の活躍 に期待したい。



■10月28日(月)

7時45分から恒例のマンデーリポート。
今日は、石井紘基議員の事件の直後ということもあり、心配したボランテ ィアの方たちが勢揃いでチラシ配りをしてくださった。こういう方たちの 気持ちに支えられて活動をしているのだな、と改めて認識して感激した。

事務所で簡単な打ち合わせの後、10時から栃木県高齢退職者団体連合定 期総会。
今日は石井紘基さんのお葬式で日程に余裕がないため、挨拶後に中座させ ていただき、10時41分の新幹線で東京へ。

アメリカ精神医学会の診断基準DSMーIVをまとめた責任者であるアレ ン=フランセス博士が来日されており、私もいろいろとお世話になってい るため、慶応大学の大野教授と共に東京で短時間の面会。選挙に立候補す るときにも励ましのメッセージをいただいたが、このたびもまた激励して いただく。

この間に、前田雄吉衆議院議員(私と同期の民主党議員)が殴られた、と いうニュースが入る。後日、ご本人から詳しくお聞きしたところ、街頭演 説中、石井議員を悼む話をしていたら突然ミニバイクが突っ込んできて、 殴られ、手首を捻り上げられたという。手首の捻挫と肋骨にひびが入った 疑いがあるとのこと。

13時から、世田谷で石井紘基さんの密葬。密葬とは言っても、国会議員 や支持者の方たちが多数駆けつけ、大勢の参加となった。

密葬の席でも他の国会議員たちと話題になったが、今回、大変残念だった のは事件後の報道だ。「金銭のトラブル」などという見出しを新聞で見た が、これではまるで石井さんがトラブルを起こした当事者のようだ。一方 的に金の無心をされて断ったということが「金銭のトラブル」なのだろう か。
また、密葬の最後の挨拶で後援会長の方が憤っておられたが、「当選回数 を重ねて冷たくなった」などという容疑者の言い分をそのまま書く、とい うことがどれほど関係者の気持ちを傷つけるだろうか。実際の石井さんは、 当選回数を重ねても気さくなままで、人任せにせず、「自分でできること は何でも自分でやる」という主義だった。初当選直後に支持者の方から 「特殊法人の問題を追求してほしい」と要望されたことを誠実に果敢に実 行に移すなど、「唯一信頼できる政治家」として支持者の方たちの宝物だ った、ということが、後援会長さんの挨拶、そして、そこで読み上げられ た支持者の方の手紙によって、本当によくわかった。

配偶者のナターシャさんは、「紘基さんを守れなくて、申し訳ない。本当 に、ごめんなさい」と支持者の方たちに謝っておられた。目の前で配偶者 が襲われるのを目撃し、なかなか到着しない救急車を待ちながら、夫の頭 を冷やすことしかできなかったという。惨劇の直後、病院で、「あのとき どうしたら助けられたの?」と、医師である私に何度も尋ねてこられた。 どうやっても助けることはできなかった、と答え続けるしかなかったが、 これからも、悲しみや憤りと共に、「もしかしたら助けられたのでは」と いう自責の念にかられていくご遺族の心の平和を取り戻すために、それぞ れができることをしていかなければならないのだと思う。メディアにもそ の配慮を心から望んでいる。

議員会館に戻って取材や打ち合わせをすませた後、夜、新幹線で宇都宮へ。



■10月29日(火)

10時41分の新幹線で東京へ。

12時から厚生労働部門の役員会。

12時40分から代議士会。
13時から本会議。法科大学院関連の法案の趣旨説明および質疑。

13時50分から法務委員会。大臣の所信表明。

15時からネクストキャビネットの大臣・総括副大臣合同会議。今国会で 審議される政府提出法案について、各省を呼んで、2時間、5分刻みでの ヒアリング。
17時からは議事。この冒頭で、テレビカメラが入っていたとき、鳩山代 表が「目の前に水島さんがいるので話しておきますが、今国会中に民主党 に子ども担当大臣をおくということをお願いしたい」と話してくださった。 ちゃんと約束は覚えておられるのだとわかって安心。

夜、新幹線で宇都宮へ。



■10月30日(水)

6時36分の新幹線で東京へ。

8時から厚生労働部門会議。
各種事務連絡。
母子寡婦福祉法改正案について。

栃木市の小学校の方たちが国会見学に見えたため、挨拶をして質問を受け る。

9時45分から法務委員会。一般質疑。

10時からは厚生労働委員会。こちらは大臣の所信のみで短時間で終了。

12時に法務委員会が休憩に入ったため、議員会館前で政府の心神喪失者 医療観察法案に反対運動をしている方たちを激励。

13時から法務委員会が再開して、14時に終了。
14時に、被虐待児童のための里親活動をしているアン基金の方たちが来 室。虐待を受けて親から引き離された子どもたちがどこに行くか、という ことについては、一般の認識はあまりないのではないだろうか。「施設に 行く」というのが一般的なイメージだと思うが、家庭的養育をするために、 里親の方たちが懸命に頑張っておられる。虐待を受けた子どもたちは、安 心できる場に行くと、独特の反応を示す。中学生であっても赤ちゃん返り をして哺乳瓶を使うようになったり、里親の愛情を試すためにいろいろな 問題行動を起こしたりする。これらの特徴を知っているのと知らないのと では天と地の差がある。自分も家族もボロボロになってしまい、里親活動 を断念する方も少なくない。
非常に重要な活動であるというのに、社会の理解も乏しければ、サポート 体制もないに等しい。
私もかねてから問題意識を持ってきたが、改めて取り組んでいきたいと思 っている。

15時半に厚生労働省の方が来室。母子寡婦福祉法等の改正案についての 説明。私は法案担当者で、来週質問することになる見通し。

打ち合わせの後、新幹線で宇都宮へ。



■10月31日(木)

8時37分の新幹線で東京へ。

10時に厚生労働省の部長が来室。心神喪失者医療観察法案の審議に絡ん で、どこまで一般の精神医療を改善できるのか、という交渉が大詰めに入 ってきている。

10時半すぎから、後日のシンポジウムの打ち合わせ。

赤坂に移動して、12時から、「国のかたち研究会」。菅直人さんも出席 されたので、私なりの意見を言わせていただいた。
亡くなった石井紘基さんがこの研究会に所属しておられたので、石井さん に関する話もずいぶんと出た。

議員会館に戻って、13時半から、次回のバス旅行の打ち合わせ。

その後、来客や、別のシンポジウムの打ち合わせなど。

16時半から「司法と精神医療の連携に関するプロジェクトチーム」役員 会。心神喪失者医療観察法案についての今後の取り組みについて。

夜の新幹線で宇都宮へ。



■11月1日(金)

8時17分の新幹線で東京へ。

9時半から厚生労働委員会。一般質疑。
全く同じ時間帯に法務委員会も同時開会。こちらは法科大学院関連の法案 審議。

12時40分から代議士会。
13時から本会議。
今日から、このたびの補選で当選した方たちが加わった。山形で当選され た斎藤淳さんは私よりも年下なので、今まで私が座っていたところに彼が 入り、私は晴れて?前から二列目になった。今までは民主党の左端で自民 党との境界線だったが、今度は右側に回って、公明党との境界線になった。 私の左は通路だが、前も公明党、右も公明党、という席なので、居心地は 決して良くない。2つ隣の議員から、「水島さん、ここは公明グループな んですよ」と早速牽制されたが、何のことはない、その方の隣はもう自由 党の席だった。
議長の正面の席からぐっと右側によったので、見える光景がガラリと違う。 左側の大臣の顔がよく見えなくなったかわりに、他党の議員の観察がしや すくなった。

本会議では新議員の紹介があった後、3名の永年在職議員(25年)の表 彰があった。民主党からは熊谷弘さんが表彰された。参議院1回、衆議院 6回の当選だそうだ。
3名のそれぞれから謝辞があった後、人事案件と、知的財産基本法案の趣 旨説明(経済産業大臣)と民主党の質疑。

本会議後、法務委員会と厚生労働委員会が再開。

途中で、厚生労働省の方たちが、精神医療に関する資料を持って来られる。 委員会室にまで来るということは、それほど事態が大詰めになっていると いうことだ。

16時すぎから、母子家庭の当事者の方たちに来室していただき、母子寡 婦福祉法等改正案についての意見を聞かせていただく。

17時半には、法務省の官房長が来室。心神喪失者医療観察法案について、 大幅修正の可能性を探るもの。

夜の新幹線で宇都宮へ。



■11月2日(土)・3日(日)

地元日程。弔問や会合出席、後援会員宅訪問など。


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