国会報告 その115(2002.10.15発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回(月曜日)発行しております




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国会報告(10/6〜10/12)



■10月6日(日)

8時半から、緑が丘地区体育祭の開会式に出席。

その後、娘を連れて「うつのみや城址まつり」に参加。午後は原稿執筆な ど。



■10月7日(月)

7時45分から恒例のマンデーリポート。

12時32分の新幹線で東京へ。

14時から、統一補選の支援体制について打ち合わせ。

その後、法務省と厚生労働省の方たちが来室。心神喪失者医療観察法案に 関連する来年度の概算要求について説明を受ける。また、臨時国会におけ る同法案の扱いについて議論。

取材などを受けて、夜、宇都宮に戻る。



■10月8日(火)

終日、地元で打ち合わせや後援会会員宅訪問など。

ところで、今朝の地元紙に、私が「国のかたち研究会」に入ったことにつ いて、昨日の取材の結果、「水島氏、菅グループ入り 谷氏は無派閥を継 続」という見出しの記事が載った。本文を読めば、「『代表選の事後処理 と(党の)危機管理のため』と入会理由を説明」、「『政党の中にはグル ープがない方がいいと、従来考えており、菅グループで未来永劫活動する わけではない』と、一定期間後に退会する可能性を示唆した」など、私が 言わんとしていることも書いてあるのだが、見出しだけを見た限りでは、 「菅グループ」なるものが「派閥」であって、私が派閥活動を始めたかの ように読める。そして、本文中には「鳩山体制ができた今は、その体制を 支える接着剤の役割を果たしたい。俗に言う派閥活動はしない」という谷 参議院議員のコメントも載せられており、全体としてのトーンを補強して いる。
「国のかたち研究会」は、決して派閥などではなく、会費(多くは昼食代) を払うのが嫌になって簡単にやめる人もいるし、「国のかたち研究会」に 入っていながら今回の代表選で菅さんの支援をしなかった人もいたくらい だ。
そういったことも説明したつもりだったが、やはりメディアは恐ろしい、 と改めて感じた。



■10月9日(水)

後援会会員宅訪問の後、15時23分の新幹線で東京へ。東京から新横浜 経由で横浜市のあざみ野へ。神奈川8区補欠選挙に立候補予定のおりた明 子さんの総決起集会に出席するため。

おりたさんは、今回の補欠選挙で唯一の女性候補者であるのみならず、私 の大学の後輩でもあり、民法改正の仲間でもある。研究者であるご本人は、 学生結婚をしたパートナーと、やはり別姓を名乗っている。
27歳の女性だが、ITの専門家。また、ご自身がアトピーだったというこ ともあり、食の安全には大変敏感な方でもある。名前の通り、明るくてす ばらしい人だ。

この民主党逆風の中、大変な選挙を戦っている。横浜市青葉区、川崎市宮 前区のお知り合いがいらっしゃったら、おりたさんの存在をぜひ知らせて いただきたい。

おりた明子さんのホームページは、
http://www.akiko-orita.net/

18時からの総決起集会には、神奈川県連所属の議員のほか、鳩山代表、 石毛えい子衆議院議員、鈴木寛参議院議員も駆けつけた。

帰りもあざみ野から新横浜経由で東京、宇都宮へ。



■10月10日(木)

今日も終日地元。
後援会会員宅訪問や原稿執筆など。

18時からは県連の三役会議。
19時からは幹事会。
主な議題は統一地方選挙だが、代表選についての県連代表の報告に対して、 「そんなに簡単な報告ですむ問題なのか」という意見が非議員幹事の方か ら出された。別に日をもうけて意見交換するということになったが、同時 に、「結果が出た以上は政権交代に向けて団結することが必要だ」という 意見も出された。

どちらの言い分ももっともだと思うが、民主党の支持率はついに史上最低 になった。なぜ支持率が下がっているのか、という検証もせずに単に結束 しても、支持率は上がらないだろうし政権交代になどまずつながらないだ ろう。



■10月11日(金)

午前中は後援会会員宅訪問や原稿執筆など。

15時から、第57回国民体育大会秋季大会栃木県選手団結団式に出席して から、17時9分の新幹線で東京へ。某著名ジャーナリストの方を囲んで、 数人の議員で懇談会。



■10月12日(土)
栃木市で開かれた第41回栃木県身体障害者スポーツ大会の開会式に8時 半から参加。
私も毎年出席しているが、同じく皆勤賞の小林守衆議院議員がボソッと 「民主党は、こういうことにこそ力を入れなければいけないんだよな」と つぶやかれた。
私も全く同感で、「市民(障害者も当然市民だ)が主役の民主党」という イメージを、一体今の民主党にどれだけの方が抱いているのか、というこ とを改めて考え込んでしまう。

16時からは、不登校を考える会の集会。
不登校をめぐって、ここのところ大変気になる動きがある。
文部科学省は10年ぶりに「不登校問題に関する調査研究協力者会議」を 作った。9月5日から12月17日までの計8回会議が開かれ、審議がま とめられることになっている。
会議の委員のごく一部には
「こんなに一生懸命やって、なぜ、不登校の子どもたちがこんなに増えて いるのか。何をしてもこんな状態になるというのなら、根本的に学校シス テムを変えなきゃいけないんじゃないかと思います」
というような地に足の着いた意見を言っている人もいるが、大勢としては 「親自身の社会性の欠如があり、子どもに強制できない」
「わが子が登校拒否になっても問題を感じていない」
「待っていては復帰の時期を見逃してしまい、学校へ戻れない。『父性』 をもって押し出すべき」
「不登校を容認する風潮がある。誰にでも起こりうるという方針を『起き ても仕方がない』と誤解している」
というように、不登校の子どもたちをいかにして早期に学校復帰させるか、 という観点から議論が行われている。

なぜこんなことになってしまうのか。そもそも、当事者からのヒアリング がないため、どのようなサポートが本当に必要とされているのかがわから ない。不登校の子どもたちがその後どのように育っているかなどのデータ にも基づいていないため、そもそも不登校が本当にいけないことなのかど うかもわからない。
当事者の意見を聞かない、データに基づかない、というあたりの体質は、 文部科学省お得意のパターンだ。
文部科学省の寺脇研氏ですら「子どもの立場に立って考えようと、協力者 会議の委員が集まったのだが、大人のよかれと思うことを話してしまって いるように見えます」(不登校新聞)とコメントしているほどだ。

子どもの権利条約から言っても、子どもには教育を受ける権利がある。
「教育を受ける権利」と「登校する義務」をはき違えてはいけない。いじ め、教員の資質、社会から隔絶された環境、右往左往する教育政策、など、 今の学校現場には問題が数え切れないほどある。そうしたことのために登 校できなくなる子どもたちに対して、「登校の義務」を訴えることで何か プラスがあるのか。
むしろ、「学校にもいけない自分はダメな人間だ」という気持ちが強まり、 子どもの自尊心に決定的なダメージを与え、結果として社会適応できない 人間に育ててしまうことになりかねない(これは、不登校の結果ではなく、 登校を強要する結果である)。

登校という方法によらなくても子どもたちが教育を受ける権利を享受でき る仕組みを作ると共に、学校そのものももっと進歩しなければならない。
子どもたち一人一人の個性に応えられる環境、子どもたち一人一人の自尊心 とコミュニケーション能力を育てられる環境にしていくとともに、地域に開 かれた環境を作っていかなければならない。こうした努力もしないで、「警 察力を使ってでも・・・」とは、大人社会の無責任・身勝手以外の何もので もない。巨額の借金を背負い、環境を破壊しただけでなく、日本の大人たち は何の権利があって子どもたちをここまで痛めつけるのだろうか。

18時半からはボランティアミーティング。いつもの通り、遅くまで楽しい 集まりになった。


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