国会報告 その110(2002.9.9発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回(月曜日)発行しております




国会報告 バックナンバー|HOME

国会報告(9/1〜9/7)



■9月1日(日)

朝、参議院議員の今井澄さんが亡くなったという知らせを受ける。
一昨年の冬に胃癌の手術をしてから、闘病しながら議員活動を続けてこら れたが、刻々と具合が悪くなる様子が感じられた。それと同時に、今井さ んの活動の中で、「これだけは言い残しておきたい」という気迫を感じる ことが増えてきた。昨年の12月に一気に書き上げた著書「理想の医療を 語れますか(東洋経済社)」も今井さんの人生の集大成のようなものだ。 全共闘のリーダーで、東大の安田講堂では最後まで立てこもり、投獄経験 もある方だが、地域医療においては健康長寿の長野モデルの基礎を作られ、 人生すべてが言行一致のすばらしい先輩だった。「私は10のうち10全 部わかっていないと気がすまない」と、常に全力投球する生き方だった。
研修医の教育・待遇は闘争以来の今井さんのライフワークとも言えるが、 2004年からの義務化を前にして、何とも運命的な時期だった。

また、今日は長野知事選の投票日だ。今井さんは民主党の国会議員の中で 唯一、田中康夫支援を明確にしていた。田中さんの初回の知事選の時には 私も長野に応援に入ったが、それは今井さんの依頼によるもので、今井さ んも当日一緒に街頭に立たれた。
そのときに私の演説を聞いて、「今の演説は良かった」とほめてくださっ たのをとても嬉しく覚えている。

今井さんは大変厳しい人でしばしば攻撃的になるので国会では「瞬間湯沸 かし器」と呼ばれていたそうだが、後輩を温かくほめるのも上手だった。
今年の5月に今井さんの著書の出版記念会が開かれたが、私はそこで今井 さんと日経新聞の論説委員の渡辺氏との対談の司会という大役をさせてい ただいた。私は打ち合わせの時に「当日ちゃんとできるか不安です」と言 ったが、今井さんは「水島さんはセンスがいいから大丈夫ですよ。政治は センスが大切なんです」と言ってくださった。これも私にとっては大切な 思い出である。

そんな今井さんに私が送った弔電は以下の通りである。

=============
尊敬する今井さんが亡くなったと突然うかがい、衝撃と悲しみでいっぱい です。医師としても政治家としても先輩にあたる今井さんは、私にとって 特別な存在でした。わからないとき、迷ったときは、今井さんに相談すれ ば良い、と甘えながらやってきましたが、これからはどうやって正しい方 向性を見いだしていったら良いのか、不安を感じています。
7月にお会いしたとき、腰痛を訴えながらも、「医療の現場は大変なこと になっている。私のところにある資料を届けますから、あとはよろしく」 と言われたのが、私にとって今井さんとの最後の会話になりました。今井 さんが私にくださった貴重な遺言であると受け止め、ご遺志をつげるよう に努力してまいりたいと思います。どうぞ天からお見守りくださいますよ うお願い申しあげます。
ご遺族の皆さまのお悲しみはいかばかりかとお察し申し上げますが、くれ ぐれもご自愛くださいませ。
===========

急なことだがお通夜は今日だという。告別式のある8日は私は地元で民主 塾の講師をすることになっているため、どうしてもうかがえない。
茅野にある今井さんのご自宅で行われるお通夜におうかがいすることにす る。

13時13分の新幹線で大宮へ。
大宮から埼京線で新宿に出、15時発のあずさで茅野へ。
駅で小宮山洋子さんや枝野幸男さんたちに会う。
今井家にはすでに仙谷由人さんや山井和則さんが見えていた。

今井さんはまた一段とやせられたようだが、今井さんらしいきりりとした お顔だった。

19時2分のあずさに乗って新宿 新宿から埼京線、新幹線と乗り継いで、宇都宮に22時45分に帰り着く。

自宅に着くと、長野県知事選は田中康夫氏の当確が出ていた。たぶんそう だろうと思っていたが安心した。今井さんも喜んでおられるだろう。
長野の知事と県議会の対立は、日本の政治を象徴的に表しているように思 う。どちらも同じ県民から選ばれたはずなのに、全く違う主張になるのは どういうわけだろう。知事選の方が争点が明確になるのに比べ、県議選は どうしても「しがらみ」「お世話になっている」などで投票しがちなのだ と思う。田中康夫氏は前回の知事選よりも多く得票した。それほど争点が 絞り込まれた選挙だったのだと思う。

民主党支持者の7割が田中康夫氏に投票したそうだ。民主党を支持する人 たちが何を期待しているのか、民主党も真摯に受け止める必要がある。こ れは、栃木県知事選、千葉県知事選の時にも感じたことだ。

今日は長野に始まって長野に終わった一日であった。今井さん、最後の知 事選まで、本当にお疲れさまでした。



■9月2日(月)

7時45分から恒例のマンデーリポート。
9時半から定例の事務所内打ち合わせ。

その後、終日、後援会会員宅訪問。
19時から会食。



■9月3日(火)

9時から連合栃木議員懇談会の政策研究会。小児救急医療体制等について。

10時から第8回栃木県福祉のつどい。

午後は後援会会員宅訪問。

18時から組合の大会。

19時半から県連の幹事会。



■9月4日(水)

午前中は、原稿執筆、事務作業など。

昼は個人面談。

13時半から中小企業活力強化栃木県大会。

その後、後援会会員宅訪問。



■9月5日(木)

9時11分の新幹線で東京へ。

10時半に厚生労働省の方が来室。性教育について。
最近、一部の国会議員の間で、男女共同参画と性教育について「揺り戻し」 現象が起こっている。一部の議員から始まった問題がだんだんと多くの議 員に広がっているようないやな雰囲気だ。性教育については私も厚生労働 委員会で質問したが、国会議員の見当違いな現状認識が子どもたちをさら に悲惨な状況に追い込むことが何よりも深刻だ。今のところ、厚生労働省 は、正しい方向に向かって進む決意があるようだ。

11時半から取材。

13時から菅直人さんの選対会議。

15時44分の新幹線で宇都宮へ。

19時半から労組の団結パーティー。



■9月6日(金)

10時から告別式。

明日のバス旅行の準備で事務所は大変慌ただしい。

14時過ぎに事務所に江田五月さんが見える。宇都宮を訪れる用事があっ たついでに表敬訪問してくださったのだ。スタッフと写真撮影したりボラ ンティアの方たちに色紙を書いていただいたりする。

18時半から福田浩二市議会議員の副議長就任祝賀会。



■9月7日(土)

「水島広子と歩む会」の初めてのバス旅行。
山形のぶどう狩りと、仙台の温泉。
不慣れな事務所だったが、参加者の皆さまのご協力により、大変楽しい一 日を過ごすことができた。

ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。ご参加いただけなか った皆さまは、ぜひ次のバス旅行にご参加ください。


国会報告 バックナンバー| HOME