国会報告(02.7.21〜7.27) |
■7月21日(日) 午前中は個人相談。 その後、事務作業や原稿執筆など。 18時から、前知事・渡邊文雄氏の勲一等瑞宝章受章祝賀会に出席。 ■7月22日(月) 7時45分から恒例のマンデーリポート。 9時半から定例の事務所内打ち合わせ。 11時から、統一地方選に向けての選対会議。 午後は散髪をしてから支持者宅訪問。 18時半からボランティアの方たちと、今月のびっくり市に向けての打ち 合わせ。 19時から、秋のバス旅行についての打ち合わせ。 車で東京へ。 ■7月23日(火) 8時から雇用対策プロジェクトチーム・男女共同参画調査会合同会議。 「パートタイム労働研究会の最終報告」について、厚生労働省より聴き取 り。 同報告についての、連合の見解と要請について聴き取り。 パートなどの雇用形態だが正社員と同じ仕事をしている人の割合は正社員 の4割強。数は増えている。「パート労働者の基幹化」などと言われるが、 従来正社員がやってきた基幹的な仕事にパートが組み込まれつつあるのが 現状である。 女性パートの所定内給与を時間換算で正社員と比べると7割弱の水準で、 この格差は拡大傾向にある。また、賞与、退職金制度の適用を受ける正社 員は9割超だが、パートでは賞与が4割強、退職金が1割弱と大きな差が ある。 常用パート(臨時、有期でないパート)の割合はオランダ、フランスでは 8割程度だが日本は4割に過ぎず、常用パートが少ない形でパート化が進 行している。どういうことかと言うと、日本でのパート化は、「豊かで多 様な働き方をするために労働者側が選ぶパート労働」というものではなく、 「人件費を削減し、解雇しやすい形として雇用主側が選ぶパート労働」と 言えるのだろう。 日本では、パート労働者は「身分差別」を受ける。パートであるというだ けの理由で待遇が悪くても正当化されてしまうのだ。まずは、「正社員か パートか」「労働時間が長いか短いか」で時間当たりの待遇が変わってし まうシステムではなく、その人の職務内容に応じて時間当たりの待遇が決 まる「均等待遇」原則を日本でも実現しなければならない。 パートタイム労働研究会の最終報告では、均等待遇原則の法制化の必要性 は認め、「原則は法律で示し、ガイドラインで補う」という方向を示唆し たことは評価できる。しかし、「直ちに法制化することは困難」として、 ガイドライン策定を先行させる結論は、これまでの行政指導による処遇改 善の域を出ていない。政治家ではなく学識経験者だけで行われた研究会の 報告書としては、残念な結果と言わざるを得ない。 均等待遇実現に向けての民主党としての方針は、秋までに検討する予定。 9時から、男女共同参画政策についての打ち合わせ。本日のネクストキャ ビネット最終報告に向けて、修正してきたものの読み合わせなど。 この打ち合わせでさらに提案されたことについて、その後、急いで執筆。 11時半から秘密会議。 途中で、栃木教頭会の方たちの要請を受けに戻る。 代議士会に向かう途中、今日のネクストキャビネットの議題に含まれてい た「男女共同参画政策」が、議題からはずされたという知らせを受ける。 文部科学部門の会議が今朝開かれ、そこで意見調整ができなかったからら しい。 中間報告に問題があれば、先週の金曜日までに文書で提出、という取り決 めだったので、なぜ今日の会議の結果がそのように取り扱われるのか理解 に苦しむが、政調会長が「急がば回れだ」と言うので、とりあえず信頼す ることとする。 今週の土曜日に京都で開かれる地方議員の会議で説明する予定なので、あ まりゆっくりはしていられないはずなのだが。 12時40分から代議士会。 13時から本会議。採決3件と人事案件2件。 14時から、衆院選に出ていただきたい方との打ち合わせ。 この後、文部科学部門の方たちに説明するためのメモを作ったり、男女共 同参画政策をよりわかりやすく書き直したり、という作業を石毛えい子議 員と共に行う。 突然降ってわいた仕事なので、しわ寄せが大変だ。すっかり他の仕事がで きなくなってしまった。 18時に出版社の方が来室。対人関係療法についての一般書を執筆するこ とになったため、打ち合わせ。 19時から、心身喪失者医療観察法案の審議に関する打ち合わせ。 当初、与党側は早々に審議を打ち切って衆参を通し、今国会で成立させよ うという姿勢がミエミエだったが、法案の問題点を一つ一つ指摘するよう な、充実した審議を続けてきたため、今国会で衆議院も通過させずに終わ った。拙速に悪法を成立させずにすんだので、一つの成果ではあるのだが、 秋の臨時国会に向けて、どれだけこちらの言い分を汲み入れてもらえるか、 作戦が必要だ。 ■7月24日(水) 8時から、厚生労働部門会議。 各種事務連絡。 医療現場における心理職の国家資格化に関する作業部会より中間報告。 男女共同参画政策について私が報告。文部科学部門の動きに連動するかの ように、「ジェンダー教育の部分が問題。民主党にはジェンダーフリーの 人もいるかもしれないけれど、そうではない人もいるのだから」と発言し た議員が一人いた。そんなことはない。ジェンダーフリーは民主党の基本 政策だ。 8時半から、子ども政策プロジェクトチーム・厚生労働部門の合同会議。 性教育の現状と課題について、日本家族計画協会クリニック所長の北村邦 夫氏より聴き取り。 9時半から厚生労働委員会。 薬事法及び採血及び供血あっせん業取締法の一部改正案について、参考人 質疑。 午後は、対政府質疑。 16時から男女共同参画調査会。 「ジェンダー・バイアス(性別による偏り)のない社会政策を」というテ ーマで、東京大学教授の大澤真理氏より聴き取り。 羽田孜特別代表、菅直人幹事長も出席された。 ジェンダーフリーに反対している議員も、こういう勉強会に出席してくれ ると良いのだが。 終了後、委員会室に戻って、採決。 その後、政調会長室に行き、石毛議員と共に男女共同参画政策の修正につ いて打ち合わせ。 文部科学の総括副大臣である山谷えり子議員から、何点にもわたって具体 的な修正要求が出されたとのこと。 これだけ修正すれば了承するということだったので、「選択的別姓を認め る、という点を削除せよ」というように明らかな党の公約違反の箇所をの ぞけば、ほぼ全面的に要求をのみ、修正した。相手側の要求をのみながら も、内容を実質的に後退させないよう、かなり知恵を絞って苦労した。 18時すぎから、男女共同参画政策の出版について、全体の構成やイラス トなど、出版社の方たちと打ち合わせ。 ■7月25日(木) 8時から、税制調査会・年金改革プロジェクトチーム合同会議。 税と年金についての論点整理。 9時から法務部門会議。 各種事務連絡。 終身刑創設の作業について。(2001年参院選の選挙公約に、「仮出獄 を認めない終身刑を設けて、悪質な殺人罪などに適用します」とある。死 刑廃止の議論をするための環境整備にもなる) 10時半から、出版社の方と出版に向けての話し合い。 この後、男女共同参画政策について、さらに文部科学部門から注文がつい たということで、書き方の工夫をする。選択的別姓の問題以外、ほぼ全面 的に先方の言い分を取り入れたので、本日のネクストキャビネットに最終 報告をする準備が整った。 12時40分から代議士会。 13時から本会議。 採決のみ。 13時半から打ち合わせ。 15時からネクストキャビネット。 16時前から男女共同参画政策の報告に入るが、大変な状況になる。 ネクストキャビネットには、本来出席すべき中野寛成ネクスト大臣ではな く総括副大臣の山谷えり子議員が代理出席していたが、「文部科学部門で も異論が噴出して、党内にいろいろな意見があるので、党の政策として了 承すべきではない」ということを言い出したのだ。山谷議員の要求に従っ て、この2日間、少なからぬ時間を使って妥協と修正を繰り返してきた政 調会長および私と石毛議員は、耳を疑ってしまった。 ジェンダーフリー教育とリプロダクティブ・ヘルス・ライツの部分は特に 問題だ、とのことだが、この部分こそ、時間をかけて修正させられてきた 部分だっただけに、愕然とした。 「この政策集は価値観の押しつけだ。教育についても、宗教的情操心を養 うという重要な目的が欠けている」などと批判されたが、男女共同参画政 策を作るに当たって、「価値中立性」は私たちが最も力を注いだ点だった だけに、またまた耳を疑う。どんなライフスタイルを選択した人も、自分 らしく安心して暮らしていけるように、ということを考えて作った政策集 であり、価値観の押しつけなど、誤解も甚だしい。 党内の手続きが不十分だ、などとも批判されたが、この点については、政 調会長共々、そのような批判を受けないように、と、慎重には慎重な手続 きを重ねてきた。 逆に、2月にネクストキャビネットに報告して以来、いくらでも意見を言 う機会があったのに、最後の土壇場になって急に異論を唱え始めた姿勢に 批判が出された。 大変な紛糾をしたネクストキャビネットだったが、最終的には政調会長が 「文言の修正は自分に一任して了承してほしい」と言って一段落。土曜日 の地方議員の研修会には議題として出せることが決まってホッとする。 17時頃にようやく事務所に帰り着き、待たせてしまった取材を受ける。 夜になってから、政調会長室から連絡があり、男女共同参画政策について、 文部科学部門から、最後の修正要求が出されたとのこと。疲労感。 ちなみに、ここまで、「文部科学部門」という言葉を使ってきているが、 文部科学部門の中にも、男女共同参画政策に賛成の議員ももちろんいる。 火曜日朝の文部科学部門会議以降は、賛成派の議員はこの議論には関われ ていないそうだ。 ■7月26日(金) 8時から、子ども政策プロジェクトチーム。 慶応幼稚舎長の金子郁容氏を招いて、「子どもの目から見た教育の問題・ 課題」というテーマでお話をいただく。金子氏ならではの子どもをみる目 の温かさと優れた問題意識が伝わってくる良いお話だった。子ども省の設 立を目指して私が立ち上げた子ども政策プロジェクトチームも、本日で聴 き取りは終了となる。会期末までの仕上げを急がなければならない。 9時半から、政調会長と石毛えい子議員との打ち合わせ。文部科学部門か ら、最後の最後に出されてきたいくつかの修正要求に関しての打ち合わせ。 頭の痛い議論だが、またしても表現上のいくつかの妥協をする。 11時から外国メディアの取材。選択的別姓について。また、民主党の最 近の動きについて。男女共同参画に反対する議員たちの動きがあることを、 すでに知っているようだった。 13時半から、打ち合わせ。 15時から、研修医制度についての取材。 いろいろな事務連絡を終えて、夜、車で宇都宮へ。 ■7月27日(土) 午前中は、子どもたちの保育園の夏祭り。 午後は支持者宅を訪問した後、13時半からウィネットとちぎ主催の映画 「カンダハル」を鑑賞。 15時半から栃木県第一区総支部の幹事会。民主党文化セミナー(県連の 政治資金パーティー)のチケットについて。私自身は国会議員として 400枚のノルマがあるが、そのほかに一区総支部として260枚のノル マがある。このチケットの販売を市議の方たちにどうお願いするか、とい う話。 私自身は政治資金パーティーをしない方針であるが、県連の義務というこ とになると頭が痛い話である。ついこの前党本部でもパーティーがあって、 ノルマを消化したばかり。 民主党も、パーティー制度は見直すべきだという声にそろそろ応えるべき だと思うが、そうは言ってもノルマを消化しないと大変な自己負担を強い られるので、とりあえず取り組まなければならない。 17時と18時、それぞれ労組の会合。 その後、お通夜に参列してから、別の会合へ。 |