国会報告 その104(2002.7.22発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回(月曜日)発行しております




国会報告 バックナンバー|HOME

国会報告(02.7.14〜7.20)



■7月14日(日) 脊髄損傷、大会

脊髄損傷の会の方たちと打ち合わせ。
2年後に栃木で全国大会を開くことになったが、財政的にもボランティア についても、大変厳しい状況である。車椅子の方が全国から集まってこら れるので、栃木をバリアフリーにしていくチャンスと捉えて、できるだけ のサポートをしていきたいと考えている。カンパ、ボランティアなど、ご 協力いただける方は、どうぞよろしくお願いいたします。

鬼怒川に移動して、13時から労組の定期大会。




■7月15日(月) MR、宇河地協、県連

7時45分から恒例のマンデーリポート。

9時半から定例の事務所内打ち合わせ。

その後、支持者宅訪問。

昼は会食。

14時から連合栃木宇河地協との打ち合わせ。

その後、また支持者宅訪問。

18時から、県連三役会議。
19時から、幹事会。

幹事会終了後、車で東京へ。




■7月16日(火) 母子、男女共同参画、本会議、NC、代表選、鳩山代表

9時半に母子家庭団体の方たちが来室。
明日の質問に向けて、情報をいただく。

11時半に中野寛成議員(ネクスト文部科学大臣)を訪室。午後のネクス トキャビネットに報告する男女共同参画政策について、教育に関する部分 の説明。了解をいただく。

12時40分から代議士会。
13時から本会議。
東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特措法について、災 害対策特別委員長から趣旨弁明の後、採決。

13時半に厚生労働省の方と文部科学省の方が来室。明日の委員会に向け ての質問取り。

15時からネクストキャビネット。
冒頭は、市民立法の提案者として選ばれた市民の方たちからの提言とネク スト大臣からの答弁。

その後、本来の議題。私は、政調会長のもと、昨秋から作り続けてきた男 女共同参画政策(当初は女性政策と呼んでいた)についての中間報告を、 男女共同参画調査会会長としてする。税制・年金・社会保障・育児・介護 ・医療・雇用・労働・教育・国際援助・条約関係まで、幅広い領域を扱う ものであるので、慎重に党内手続きを行ってきた。特に、突如として党内 に「選択的別姓慎重派」なるものが生まれて混乱していた時期だったので、 政調会長ともども、党内手続きだけは慎重に進めようという方針で頑張っ てきた。骨子が完成した段階で、ネクストキャビネットに報告することは もちろん、全議員対象の勉強会を繰り返し開き、全ての意見に耳を傾けて きた。
そのようにして党内手続きの済んだ骨子を、このたび文章化したのだが、 文章の書きぶりにもいろいろと意見にある人がいると思うので、文章化の 方法についても意見を求めることにした。今週の金曜日までに文書で提出 するように、政調会長から各ネクスト大臣に要請が出され、了解を得る。 いただいた意見を反映させて、来週最終報告をし、印刷手続きに入ること となる。

党本部に移動して、17時から両院議員総会。代表選について。
党員・サポーター票の開票後に国会議員が投票した方が民意をちゃんと反 映した結果が得られるのではないか(昨年の自民党総裁選は、この方式だ ったために小泉首相が誕生したと言われている)、という意見が釘宮ばん 議員から出されたが、却下された。
いずれにしても、政権交代後の首相を選ぶ選挙と言えるので、ぜひ皆さん、 党員・サポーターに登録して投票していただきたいと思います。登録の締 め切りは9月2日、栃木県では8月いっぱい、となっています。

18時から、司法と精神医療の連携についての作戦会議。

19時半に、鳩山代表を訪ね、男女共同参画政策について説明。




■7月17日(水) 厚労委質問、心理職、ホームレス、憲法調査会

8時から厚生労働部門会議。
各種プロジェクトチームやワーキングチームから、今国会での取り組みに ついての報告。

9時から、男女共同参画政策について、来週のネクストキャビネット最終 報告に向けて、打ち合わせ会議。文章の中でもっとわかりやすく説明した 方が良い箇所など。

その後、厚生労働委員会。今日の前半は一般質疑。

私は12時12分より質疑。
まず、8月1日からの児童扶養手当法施行令の改正について質問。
このたび、母子家庭の児童扶養手当の受給の根拠となる所得に養育費も参 入されることになり、養育費の申告が義務づけされることになっているが、 それに伴って現場はかなり混乱している。これに関しての質問。

もう一点、十代の性について質問した。
十代の人工妊娠中絶は、1995年以降は特に異常なほど増えており、 2000年のデータでは、栃木県における15歳から19歳の女子人口千 人に対する十代の中絶率は、18.0となっている。これは、性交経験の有無 に関わらず約56人に1人が一年の間に中絶を経験していることを意味し、 さらに、15歳から19歳の女子の性交経験率をだいたい4割とした場合、 性交経験のある23人に1人が中絶を経験していることになるという、ゆ ゆしき事態である。
中3では男子の5人に1人弱、女子の10人に1人弱が性交を経験してい るというデータもある。
現場では、性教育は中学からでも遅すぎる、という声も挙がっているとい うのに、国会では、文部科学大臣が「中学生に避妊を教えることはいかが なものか」との答弁をされていることに対して、「何を考えているのか」 との批判が上がっている。
文部科学大臣は、どんなデータに基づいて答弁したのか。

性と生殖に関する健康問題を主管するのは厚生労働省だが、十代の問題に ついては、文部科学省と厚生労働省が有機的な連携をする必要があるので は。危機感が足りなすぎるのでは。

緊急避妊薬の早期導入の要望書が4月11日に日本家族計画協会と日本助 産婦会によって出されているが、その扱いはどうなっているのか。

十代の性の問題は、「罰せられるからやらない」というのではなく、自尊 心とスキルを高め、緊急避妊薬などの環境を整備することによって、自分 の健康と権利を守る、という方向で行う必要があるが、大臣の姿勢を確認 したい。
というような点について質問した。詳しくは後日議事録をご参照ください。

13時から、ひとり親家庭等自立支援ワーキングチーム。母子家庭の市民 団体(しんぐるまざーず・ふぉーらむ、母子家庭共和国、ハンド・イン・ ハンドの会)の方たちも参加して、当事者との意見交換方式で開催。
私はチームの事務局長であるが、同テーマでの委員会質問を終えたばかり で参加。
児童扶養手当受給申請に関わる現況届け等について、厚生労働省より聴き 取り。

私の質問、そして、この会議でのやりとりの結果、養育費の申告書で家計 の収支(支出に至っては、食費、医療費、など細目にわたるもの)を書く ことが決められていたが、この部分が撤回された。そもそも、そこまでの プライバシーに立ち入るだけの法的根拠がどこにあるのか、集められた個 人情報はどんな目的で使われるのか、というような点があまりにも不明だ った。8月1日の施行にギリギリ間に合って問題の箇所を撤回してもらう ことができて一安心。

15時に、今日のワーキングチームの講師としてお招きした慶応大学の大 野裕教授と名古屋市立大学の古川壽亮教授が来室される。お二人とも精神 科医であり、大野教授は私の元上司。党首討論を画面で見ながら、いろい ろと話をする。

両教授に16時からの勉強会をお願いして、私は委員会へ。
15時50分から厚生労働委員会が再開。
ホームレス自立支援臨時法案(民主党案)の撤回許可。ホームレス自立支 援臨時法案は、民主党が真っ先に取り組んで法案提出し、自民党の賛成も 得られる見通しだったものだが、昨冬に間に合って成立させられるかと期 待されていたところ、与党内の意見の不一致のため見送られた。
今回、ほとんど同趣旨の法案が、なぜか「与党議員立法」として出される ことになったため、もともとは民主党の法案だったという抗議の意味も込 めて、全会派一致の「委員会提出」とすることになった。このため、民主 党案は撤回することになった次第である。

ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法案起草の件について、趣旨 説明、共産党からの発言ののち、採決。委員会提案として提出することが 決まった。
この後、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法の運用に関する件 について、決議が行われた。

社会保険労務士法の一部改正案起草の件について、趣旨説明および採決。 これも委員会提案として提出することとなる。

委員会終了後、「医療現場における心理職の国家資格化に関する作業部会」 に駆けつける。大野教授と古川教授がすでに話を始めておられた。医療現 場における臨床心理士の国家資格化を考えるに当たっては、保険診療の対 象とするためにも、「診断名に対する治療」という形をとる必要があり、 私が常に「精神療法の有効性と安全性もデータに基づくべき」と訴えてい ることがますます必要になる。効果も明らかでないものに保険点数をつけ ることはできないからだ。
精神療法についてもEBM(根拠に基づく医療)の流れが国際的だが、両 教授からそのようなお話をいただく。久しぶりに自分の専門領域のスッキ リした話を聞いた。

終了後、憲法調査会安全保障作業部会へ。




■7月18日(木) 税調、男女、候補、本会議、NC、自動車総連

8時から税制調査会・年金改革プロジェクトチーム合同勉強会。
東京大学大学院の神野直彦教授より聴き取り。

9時から、税制調査会・経済産業部門・環境部門・国土交通部門合同会議。 環境税についての意見交換。

10時から、男女共同参画政策の出版に向けて、政調のスタッフの方たち と打ち合わせ。何とか8月末には完成しそうだ。

その後、選対のスタッフの方と、候補者擁立の件について打ち合わせ。

12時40分から代議士会。
13時から本会議。
永年在職議員に対する弔詞贈呈報告が議長より行われた後、採決7本。 そのうち一本はいわゆる「五増五減」の公職選挙法改正案。自民党の議員 で造反している人たちがいた。選挙区事情だそうだ。

14時に来客。

15時半頃にネクストキャビネットに行き、均等待遇の勉強会の経過報告。

党本部に移動して、16時から選対小委員会。

議員会館にいったん戻ってからキャピタル東急ホテルに移動して、17時 40分から自動車総連の「車と社会を考える政策フォーラム総会」に出席。 その後、懇親会。




■7月19日(金) 厚労、男女、→宇

9時から厚生労働委員会。
一般質疑。
その後、食品衛生法の一部改正案起草の件について、趣旨説明と採決。委 員長提案として提出する旨、可決された。
食品衛生法の一部改正案の運用に関する決議。

委員会が終了後、候補者擁立についての打ち合わせや、男女共同参画政策 についての打ち合わせなど。今日いっぱいが意見文書の提出期限だが、結 局、法務ネクスト大臣の江田五月さんから「地方の条例のことも一言触れ てほしい」という至極もっともな意見が出されたのみだった。

18時頃、車で宇都宮に向けて出発。連休前で大変渋滞していた。




■7月20日(土) 芳賀、スクール、天王祭、古筝

10月26日に芳賀町で行う落合恵子さんとの対談についての打ち合わせ をした後、14時から「女性のための政治スクール」。今日のテーマは 「有事法制について」。なぜ民主党が有事法制について政府側に「出直し」 を求めているかを報告し、参加の皆さんと有意義な意見交換をさせていた だいた。

なお、「女性のための政治スクール」は、9月から、私が昨秋から作って きた民主党の男女共同参画政策について、年金、税制など、毎回テーマを 絞って説明させていただく形式とすることにしました。日本を立て直すた めの処方箋として作った政策ですので、ぜひ奮ってご参加いただけますよ うお願いいたします。

政治スクール終了後、着替えて17時頃から 天王祭に参加。2年前は御神輿に乗らせていただいたが、今年は娘につき あって子ども部隊と一緒に歩く。

子どもを家に送り、着替えてから、東京芸大の大学院にこの春から入学さ れている中国の古筝演奏家・毛Yさんのコンサートに出席。日中国交正常 化30周年の年に大変おめでたい席だった。


国会報告 バックナンバー| HOME