国会報告 その102(2002.7.8発行)

水島広子の活動の様子をお伝えするために、毎週1回(月曜日)発行しております




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国会報告(02.6.30〜7.6)



■6月30(日) 解同

佐野で開かれた部落解放同盟栃木県連合会女性部定期大会に出席。

今週の土曜日に自宅にテレビが入るため、何とか片づけようとしてみたが、 絶望的な状況だ。




■7月1日(月) MR、障害児の親、ネットワーク通信、→東京

7時45分から恒例のマンデーリポート。

10時から、障害児の親の会の方たちとミニ集会。

昼に事務所に戻り、定例の事務所内打ち合わせをしたり、接客、本日印刷 所に入っている「水島広子ネットワーク通信」のゲラのチェックなど。

夜、東京に移動。




■7月2日(火) 税調、小宮山洋子さん、在日、安全保障、難民、

11時から財務金融部門役員会・税調事務局合同会議。

12時10分に小宮山洋子議員を訪室。様々な打ち合わせ。

14時半に厚生労働省の方が来室。法案説明。
薬事法及び採決及び供血あっせん業取締法の一部改正案について、及び、 参議院における修正について。

16時から在日外国人に係る諸問題に関するプロジェクトチーム。
「在留外国人の労働と生活における現状の課題について」というテーマ で、APFS (Asian People's Friendship Society=移住労働者の自立 を支援するNGO)の吉成勝男氏より聴き取り。
不法就労者の就労内容は、男性は工員と建築作業者が大多数で、女性はホ ステス等接客が圧倒的に多い。単純労働をする外国人は受け入れないとい う政府の方針が実態とはすでに乖離しているということが明らかだ。
私は、不法就労者の子ども(無国籍状態児)の問題に取り組んできてい る。不法就労者の子どもは、現在、法の保護の外におかれている。子ど もは好んで不法就労者の子どもに生まれるわけではないので、子どもの 権利という観点から大変な問題だ。在留特別許可の基準を明確にするな どの形で解決することが必要であり、引き続き検討していきたい。

17時から、外務・安全保障部門・北朝鮮問題に関するプロジェクトチー ム合同会議。
北朝鮮難民問題の新局面と今後の展望というテーマで、RENK(救え! 北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク)代表の李英和氏より聴き取り。




■7月3日(水) 厚生、救命士、心身喪失者、内閣部門、総括副大臣、

8時から厚生労働部門会議。
各種事務連絡。
救急救命士の業務拡大について。
障害者福祉における支援費制度の概要と現在の進捗状況について、厚生労 働省より聴き取り。

9時15分から、心身喪失者医療観察法案の今後の審議の進め方戦略を、 法務と厚生の理事プラス関係議員で打ち合わせ。

10時から厚生労働委員会。心身喪失者医療観察法案および私たちの対案 について、法務委員会への連合審査申し入れについて採決。
薬事法及び採決及び供血あっせん業取締法の一部改正案について、及び、 参議院における修正について、厚生労働大臣および民主党の朝日俊弘参議 院議員より説明。

その後、内閣部門会議に出席。
「個人情報保護法の提唱と論議」というテーマで、中央大学法学部教授 (一橋大学名誉教授)の堀部政男氏より聴き取り。
地震に関する法体系について、内閣府より聴き取り。
その他、各種事務連絡。

11時半から秘密会議。

午後は来客など。

16時から総括副大臣会議。

党本部に移動して、17時から、羽田孜特別代表を訪問していろいろと相 談。

本日、公明党の議員が法制局の方を呼んで心身喪失者医療観察法案に対す る私たちの対案についての説明を求めたらしい。そして、明後日の委員会 で6問も質問をするという項目が示されたとのこと。野党の議員立法に対 して他党からの質問が出されるというのは珍しいので、前回も自由党と社 民党から質問されて驚いたが、今回はさらに与党からの質問だ。それだけ 注目していただけるのなら、苦労して立法した甲斐があったというものだ ろう。




■7月4日(木) 緊急事態法、税調、国際刑事裁判、栃木県人会、

8時から緊急事態法制に関する外務・安全保障・内閣・国土交通部門合同 会議。「ブッシュ政権の『本土安全保障省』構想について」というテーマ で、早稲田大学大学院教授の小尾敏夫氏より聴き取り。

途中で会議を移動。
税調・年金改革プロジェクトチーム合同会議。
現在までの年金改革の経緯について、厚生労働省より聴き取り。

9時15分から法務部門会議。
各種事務連絡。
国際刑事裁判所設立条約の署名・批准について外務省・法務省より聴き取 り。国際刑事裁判所(ICC)規程が7月1日に発効したばかり。ICC 規程は、国際社会における最も深刻な犯罪を裁く常設の国際裁判所を設置 する初めての国際約束として大きな意義を持つものだ。
ちなみに、日本は、ICCの設立を一貫して支持し、1998年のICC に関するローマ会議においても、ICC規程採択のため積極的な貢献を果 たした。また、ICC設立に向けニューヨークで開催されてきた10回の 準備委員会会合にも全て参加してきており、作業に積極的に関与してきて いる。が、締結に向けてはまだ「必要な検討中」との段階だ。
ちなみに、政府・与党は、「有事法制を整備しないとICC規程の締結は できない」という説明をしているそうだ。野党がそのことを理解していな い、と批判している与党議員もいるようだが、この説明にはまやかしがあ る。ICC規程と関係があるのは、ジュネーブ条約に関する問題だ。今回 の有事法制には、この部分は盛り込まれず、「2年以内に制定」とされて いるだけだ。だから、有事法制の制定イコールICC規程の締結というわ けではない。別の言い方をすれば、ジュネーブ条約に対応する国内法のみ 整備すれば、ICC規程締結への道は開かれる。これらの事実関係は、今 日、外務省も認めた。有事法制に反対している野党がICC規程締結への 道を阻んでいるという言い方は間違っている。

12時から秘密会議。
13時から打ち合わせ。

15時に法務省と厚生労働省の方たちが来室し、明日の委員会に向けての 質問取り。

15時45分に、平岡秀夫議員、加藤公一議員と共に議員会館を出て、法 務省へ。当事者団体の方たちと共に、 心神喪失者医療観察法案に反対す る統一行動。当事者の方たちが法務省の方に質問したり意見交換をする場 を設定し、応援した。

議員会館に戻り、17時に来客。

18時過ぎに赤坂プリンスホテルに移動し、東京栃木県人会総会に出席。

その後、議員会館に戻り、山井議員と明日の質疑についての打ち合わせ。

その後、通告のあった質問への答弁の準備など。

心神喪失者医療観察法案については、いよいよいろいろな動きが出てきて いる。「民主党案こそ保安処分」というキャンペーンを張っている団体が いるとか、政府の中にも同じようなことを言っている人がいるとか。私た ちは当事者団体の方たちや日弁連の方たちとも連携してきており、とんで もない言いがかりだ。
野党案など無視しても良さそうなものだが、こういう動きがあるというこ とは、それだけ私たちの法案も無視できない法案だということなのだろう。




■7月5日(金) 医療問題、連合審査会、答弁、質問、候補予定者

8時から医療問題ワーキングチーム。
国民健康保険の概要と高齢者医療制度について、厚生労働省より聴き取り。

9時20分から法務委員会。来週の参考人招致についての採決。

9時半から法務委員会と厚生労働委員会の連合審査会。心身喪失者医療観 察法案および私たちが提出している対案について。
私は午前中は、答弁席に待機し、公明党の議員からの質問に答弁。結局、 時間の関係で6問どころか2問しか聞かれなかったが、つつがなく終了。 11時40分からは民主党の山井和則議員が質問をしていたが、12時10 分頃、「出席が少なすぎて審議ができない」と指摘して、審議がストッ プ。与党議員、特に、法務委員の席がガラガラ。定足数に満たない。傍 聴席からは「こんな重要な法案の審議なのに」という声が上がり、「つ まみ出せ」という与党議員の声も。
結局、山井議員の残り時間を午後に持ち越して、とりあえず休憩。

12時40分から代議士会。
13時から本会議。採決4本。

13時半前から連合審査が再開。私は、13時43分から、45分間の質 問。
今日の政府答弁もひどいものだった。前回の答弁の曖昧な点を確認して、 本日の審議に入りたかったのだが、結局、前回の答弁の確認すら終わらず に時間切れ。「措置入院の要否の判定をするときに、もっと十分な資料を もとにできるように(精神科医への)サポートが必要なのでは」という質 問をしているのに、「退院後の(患者さんに対する)サポートはですね・ ・・」というような完全に的外れな答弁を繰り返す始末。わざとやってい るのだとしたら、犯罪的だ。

その答弁の内容もボロボロで問題発言に満ちているため、また、今後確認 しなければならない。時間ばかりがいたずらに過ぎていく。
今日の収穫と言えば、もしも池田小事件のような残虐な事件が起こって、 犯人が精神障害者手帳を持っていた、などと報道されたとしたら、大臣は どのようにコメントするか、という質問を両大臣にしたところ、森山法務 大臣「法務大臣としては、係争中の事件に関してはコメントしない」、坂 口厚生労働大臣「よく調べて対応するように、と言う」という答弁。昨年、 池田小事件の翌日に、「精神的に問題がある人が逮捕されても、また社会 に戻ってああいうひどい事件を起こすことがかなり出てきている」と述べ、 刑法見直しを検討するよう指示までした小泉首相とは大違いだ。小泉首相 の言動を間接的に批判するものと理解した。

心身喪失等の状態で重大な犯罪を犯した精神障害者に対しては特別な治療 法がある、というので、その治療の大綱の提示を依頼した。また、各地検 でばらつきがあると言われている簡易鑑定の現状についても、資料提出を 依頼した。

まだまだ法案の入り口の審議で止まっている。法案の仕上がり、政府とし ての準備状況のどちらを見ても、有事法制なみのお粗末さだと思う。十分 な審議を続け、問題点を全て明らかにしていきたい。

17時前に委員会が終了。
事務所で、衆院選に立候補していただきたい方と面談し、その後、車で宇 都宮へ。




■7月6日(土) 保育園、茂木町長選、テレビ、螢

9時から、子どもたちの保育園のお遊戯会。

10時すぎに保育園を出て、茂木町へ。
明日投票の町長選の、民主党推薦候補者・やの和一さんの選挙応援。自由 党の山岡賢治代議士も一緒。
「町長交際費を含む、全面的な情報公開」「全ての小学校に学童保育を」 「乳幼児の延長保育を」「高齢者のための憩いの場を」などと、具体的な 公約を掲げての候補者。
4カ所で街頭演説をし、14時に茂木町を出発。

宇都宮の自宅に戻ると、テレビ東京の取材チームが来てすでに収録を始ま っている。桑野信義氏をリポーターに、議員の家庭を紹介する特番。事前 にきちんと掃除することができなかったため大変恥ずかしかったが仕方が ない。(8月4日、午後7時より放送予定)

18時半からボランティアの方たちとミーティング。今月28日の問屋町 の「びっくり市」で、当選2周年記念の特別企画をしようということで、 その打ち合わせ。

20時半、子どもたちを連れて支持者宅を訪問し、近くの小川でホタルを 見せていただく。宇都宮には、まだまだこういう自然が残っている。


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