国会報告 その9(2000.9.11発行)

水島広子の国会内外での活動をお伝えするために、週1回程度、発行の予定です。



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国会報告(9/2〜9/8)



■9月2日(土)

 10時から、労組の大会。
 事務所での作業の後、14時半頃よりお茶会に出席。抹茶ではなく煎茶のお茶会は初めてだった。
 事務所に戻って、カンパをくださった方たちへのお礼の電話かけ。


■9月3日(日)

 7時40分から、学童野球の開会式。好天に恵まれ、選手たちも皆元気。

 12時半から二荒山前とオリオン通りで街頭演説。
 その後、東京の両親が宇都宮に寄ったため、当選後初めて会う。父が宇都宮に来たのは初めて。「今日は父親として娘と孫に会いに来た」と自民党議員の父。


■9月4日(月)

 朝8時から恒例のマンデーレポート。今週は簗瀬進さんが情報通信の視察のためインド訪問中であり、私が一人で街頭演説をする。
 私自身の街宣車は現在、装備の工事中であるが、ご親切に街宣車を貸してくださっている方のおかげで、簗瀬さんから独立できるようになった。
 来週から私の方が15分ほど早く始める。7時45分からJR宇都宮駅西口、8時5分頃から県庁前、8時25分頃から東武駅前の予定。
 簗瀬さんはこれまで通り8時からJR駅前で始め、同じコースを15分〜20分ほどずらして後を追うという方法。
 慣れないのでしばらくはバタバタするかもしれませんが、今後ともよろしくお願いいたします。

 午前中は数軒の支持者宅を訪問。

 14時過ぎ、街宣車の装備について、外装を依頼している支持者の方と、音響関係全般をお願いしている市議の方と打ち合わせ。このお二人には、選挙中の遊説車の装備でもお世話になった。

 その後、この活動報告を読んで事務所用のついたて提供を申し出てくださった方を訪問。ついたてはサイズに合わなかったが、他の事務用品をいただけることノなる。温かい申し出にはいつも感謝である。

 16時半から一軒訪問。活動方針などについてのご意見をうかがう。

 18時から県連幹事会。19時過ぎから、県連で思川開発についての勉強会。その後、21時前から栃木1区総支部の打ち合わせ。


■9月5日(火)

 午前中、精神障害者の作業所と、病院数件訪問。

 13時から、スリランカの記者の方が取材に来るというので事務所で待機するが、連絡の行き違いのため結局見えず。おかげで昼食をとる時間ができた。
 昼食中に、輪転機の営業の方が見える。広報活動に特に力を入れている私の事務所では、輪転機に多大なお世話になっている。今まで簗瀬事務所でお借りしてきたのだが、この際独立しようということになった。あとは予算の問題。

 15時から、「菅谷さんを支える会栃木」の方が見える。えん罪の疑いのある足利事件について、再審請求に協力してほしいということ。DNA鑑定の信憑性など、いくつかの争点があるという。資料をいただき、研究した上で、取り組みを決めることとする。

 その後、娘がお世話になっている保育園の園長が見え、保育行政について懇談。私も民主党内に「日本の子どもたちに良質な保育を提供するためのプロジェクトチーム」を作る準備をしているところである。

 18:00から、労組の大会。
 その後、別の労組委員長宅に招待され食事。


■9月6日(水)

 9時24分の新幹線で東京へ。
 11時から取材。「イデオロギーに囚われている団塊の世代と違って、君たちは現代社会を自分の目で見て方針を決めることができる。君たちの世代に期待したい」とのお言葉をいただく。

 13時から、村上むつこさんがアジアウィークの取材のために来訪。村上さんは以前から私が一目置く人だったので、お会いできて嬉しかった。
 「日本は最近右寄りになってきていると外国メディアは言っているが」と言うので、「でも、真の意味での愛国心は育っていない。私は軍国主義ではない愛国主義を築きたい」との持論を話す。私は、英語で署名するときも、「ヒロコ=ミズシマ」とせずに、必ず「ミズシマ=ヒロコ」としている。姓名の順の表記は日本の大切な文化だと思うからだ。自分の国に誇りを持つことは大切なことだ。でも、今の日本に誇りを持てる人がどれほどいるだろうか。誇りの持てる国にするために頑張っていきたい。

 14時半に、加日友好議員連盟ブライアン会長がカナダ大使館の方たちと共に表敬訪問。私が子ども政策に力を入れていると知っての訪問らしい。有害情報のこと、戦争被害にあった子どもたちのことなど、いろいろと意見交換をする。

 16時から、テレビ朝日の人と打ち合わせ。
 17時から、学園祭に招いてくれた海城高校の生徒さんたちと打ち合わせ。東京の高校の学園祭など、選挙の票には無縁である。しかし、若い人たちに少しでも政治への興味を持っていただくことが重要だと思うので、こうした催しはできる限り引き受けることにしている。

 その後、今回の衆院選で私と同じく公募で立候補し、落選された方と話し合う。私の場合はたまたま当選できたが、選挙は、人生を大きく狂わせる危険性をはらんでいる。「自分が出たくて出たんだから仕方がない」という視点ばかりでは、いつまでたっても良識的な普通の人が政治家になれる日は来ないのではないだろうか。

 宇都宮に戻って、21時から今度は宇都宮の高校生の取材。私の高校時代よりずっとしっかりしている。


■9月7日(木) 

 10時から、栃木県老人クラブ大会。

 その後、パーティー券のお願いに歩く。
 我が党の代議士だった山本穣治氏の詐欺容疑が問題になっている。詐欺行為は論外だが、政治とお金というのは常に大きなテーマだ。

 15時から、民主市民連合に属する宇都宮市議の皆さんと意見交換。選挙で大変なお世話になった方たちだが、選挙が終わってからゆっくり話す機会がなかったので、いろいろな意見を交換する。

18時から、教育問題についての意見交換に元教員の方が来訪。「教育のスリム化」というのは、教える内容を易しくするのではなく、教えないで考えさせることによってこそ実現すべきではないかというご意見。「分からない」ということを受け入れるところから新たな道が開けるのではないか、という。私自身がコミュニケーションの観点から日頃訴えている「みんなの意見(常識、知識)ではなく自分の意見(頭で考えたこと)を伝えられる子どもを育てる」ということとも共通する内容であり、大変勉強になった。

 その後、「水島広子ネットワーク通信」の発送の不備によりご迷惑をかけたお宅にお詫びの訪問。


■9月8日(金)

 午前中は原稿チェックなど事務作業。

 12時32分発の新幹線で東京へ。
 山本穣治議員の詐欺事件が「結党以来の危機」ということで、14時から緊急両院議員総会。羽田幹事長の報告を受けて、質問や意見が活発に出される。
「頭の下げ方が足りないのではないか」「5月に報道されたときにどのような調査をしたのか」「秘書の雇用や政治資金についての一定のガイドラインを作るべき」「この際、議員秘書の給与のあり方について、広く議論すべきではないか」などの意見が出た。最後の意見については、鳩山代表が「この事件をシステムのせいだとすり替えることだけはしてならない」と述べていた。

 すでにさんざん報道されているが、私なりに理解している山本氏の容疑を整理してみたい。
 彼は、実際には勤務していない女性を「政策秘書」として雇い、その給与を全額事務所の口座に振り込ませた後、月額10万円程度をその女性に支払っていた。
 政治家の事務所が経済的に苦しいことは事実で、多くの事務所で、秘書が自発的に給与の一部を献金している。政治活動を支えるための自発的かつ合法的な献金であれば「流用」などと一方的に責めるべき問題ではないと思う(秘書にも政治献金をする権利はある)。
 でも、今回の事件では、実態のない人物を「政策秘書」として雇っていたことが「詐欺」に当たる。議員の立法活動を支える専門職として税金から給与が支払われるのであり、その秘書自体が存在しなかったということであれば、「国を相手に給与をだまし取った」という詐欺事件として立件されて当然のことだ。
 きちんとした捜査に基づく厳正なる対処が求められる。特に、高いモラルが要求される国会議員であればなおさらのことだ。

 その一方で、秘書給与や歳費のあり方についてもこの際議論すべきではないかと思う。私が個人的に感じている疑問点は、選挙区を持つ議員と持たない議員(参議院の比例区など)の秘書の数や形態、歳費の額が全く同じであることの是非、公設秘書と私設秘書の給与格差などである。後者については、秘書給与を総枠制にして人数で分けている外国の例などが参考になると思う。

 また、政治活動にかかるお金が、人件費も含めて、国から支給される金額ではとても足りないというのも現実である。私は、そんな状況下でもクリーンな政治を目指して皆さまにカンパのご協力をいただいている身の上だが、本当は、良い政治のための税金をすでに払っているのだから、新たな負担を市民に求めるというのも変な話だ。でも、少しでも多くの方に政治への関心を持っていただき政治の質を高めていくためには、広報活動などにお金がかかることも現実である。政治が本当に市民レベルのものになるまでは、政治にはコストがかかるという状況がまだまだ続きそうだ。
 民主党でも、今後議論が行われると思うが、私も「政治とカネ」について考えていきたい。皆さまもどうぞご意見をお寄せください。

 議員総会の後、笹野貞子議員から「週刊誌に変なこと書かれても気にしないで頑張りなさいよ!」と声をかけていただいた。今週発売の週刊誌に私のことを「頭が硬すぎる」などと批判した記事が載っているらしい。熱を出した子どもの世話もしない、というくだりがあるようだが、子を持つ男性の議員にも同じことを書くのだろうか。うちの子は滅多に熱を出さないのだが、具合の悪いときには極力早く帰るようにしている。誰にとっても自分の子どもは一番大切だ。どうぞご心配なく。
 原則としてマスコミの取材は全てお受けしているのだが、今回に限り時間の都合が付かずお断りしたためにこんな記事を書かれてしまったようだ。

 その後、拡大予算委員会で公共事業の評価方法について学び、宇都宮へ。
 地区後援会の役員会に出席。



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