国会報告 その6(2000.8.21発行)

水島広子の国会内外での活動をお伝えするために、週1回程度、発行の予定です。



国会報告 バックナンバー|HOME


国会報告(8/13〜8/19)

■8月13日(日)

5時20分にフジテレビの車で宇都宮の自宅を出発。
「報道2001」に出演するため、台風の中を東京に向かう。
夏休み特集ということで、子育てがテーマ。
出演は、私の他に、自民党代議士の石原伸晃さん、文部省大臣官房課長の寺脇研さん、都立高校教諭の喜入克さん、そしてレギュラー出演の竹村健一さん。
石原さんは、父親の石原慎太郎さんが「スパルタ教育」という本を著したことからもわかるように「スパルタ教育」を受けて育った、ということでゲストとして招かれたらしい。
各立場の人間が討論したわけだが、やはりうまくコミュニケーションできない子どもが多いということは共通の認識のようだった。

番組終了後、出演者で雑談した(こちらの方が番組そのものよりも深い議論だった)。
そのときに、石原伸晃さんがあまりにも自民党の悪口を言うので、「何でそんな党から出ないのか」と質問してみた。
すると、「答えは簡単です。
それは、私が自民党で育ったからです」。
自分たちが主導権を握って自民党が良くなるまで待ってほしいと言うので、「その間に日本が取り返しのつかない状態になってしまったらどうするのか」と尋ねたところ、「それは歴史の必然だから仕方がありません」。
??? 政党というのは政策集団であり、政党の選択というのは自分がどのような政策を持っているかを示すものだと私は思っている。
そんな私には、ついに理解できない理屈だった。

台風の中を再び宇都宮へ。
正午に帰り着く。
お盆で事務所スタッフを休みにしていた日だったので、まずはずっと時間がなくて買い替えられなかった靴を買いに行く。
いつも、会合の会場などで靴を預けるたびに、私の靴だけボロボロだったので恥ずかしい思いをしていた。
その後、子どもを連れて虫取りに行く。
家から車ですぐのところに雑木林が残っているというのは、栃木に転居した喜びの一つである。
夕方からはたまった原稿書きに時間を費やす。
事務所の留守電に「テレビなんかに出てチャラチャラしていると次は落選するぞ」というお叱りのメッセージが入っていた。
私は、政治に無関心な人たちに少しでも関心を持ってもらえるよう、使える媒体は何でも使いたいと思っている。
だからマスコミにも極力登場しようとしているが、今のところ、それが国会活動や地元での活動を圧迫するほどではない。
ご心配いただきありがとうございました。



■8月14日(月)

8時から恒例のマンデーレポート。
終了後、事務所に戻って取材一件。

挨拶まわりをしたいところだが、お盆で休みの会社も多い。
この期間に、懸案であった後援会の名簿整理と地図落としをしようと決意。
先月の「水島広子ネットワーク通信」は、時間のない中、慌ててデータを入力して発送してしまったため、一人の方に何通も送られてしまったケースもあった。
受け取られた方にとっても失礼だったし、こちらも全くお金のない中、郵送料は1円でも安くしたいところなので、今月は何としても改善しなければならない。
この日は名簿データの整理と、地図の分類とで夜を迎えてしまう。



■8月15日(火)

朝から事務所で昨日の作業の続き。
地図落とし作業に入る。
「地図落とし」というのは、後援会の名簿のリストを、住宅地図に一軒一軒マークしていく作業で、選挙にはつきもの。
老眼の人には非常に苦しい作業なのだが、老眼でない私たちであっても、しばらく続けていると消耗する。

14時から取材を一件受けたのみで、あとはひたすら地図落とし作業。



■8月16日(水)

午前中はまたしても地図落としや原稿書きで事務所内作業。
先週末に支持者の方から「近くに『国有地につき立ち入りを禁ず』と柵で囲われている土地があるが、それを子どもたちのために解放できないか」という陳情があったので、秘書見習いのMさんに栃木県管財局に調査に行ってもらった。
随所で見かける「国有地につき・・・」という土地は、「未利用地」と呼ばれるもので、毎年未利用地をリストアップして何かの用途に使わないかという働きかけを県や市に行っているらしい。
市や県からの依頼があれば、国有地を子どもたちが遊べるように解放することもできるそうだ。

13時から取材。
15時から、県の公館にて、栃木県知事が私に栃木県の歴史などを説明してくれる。
2時間弱レクチャーを受けた。
17時半に来訪者。
9月に鹿沼で開く講演会についての打ち合わせ。
その後、再び事務所内作業の続き。



■8月17日(木)

午前中、挨拶を一件した後、散髪に行く。
その後、事務所に戻って取材を受ける。
その後、事務所で名簿整理と原稿執筆など。
夕方、労組の委員長が来訪。
夜まで事務所で作業を続ける。
ボランティアの方も夜遅くまで地図落としを手伝ってくださる。



■8月18日(金)

今日も事務所内の仕事。
13時半から挨拶をかねて支持者のお店で昼食。
14時半から民主党県連で小さな打ち合わせ。

17時から、東洋経済日報(在日韓国人向けの新聞)の取材。

18時半から、20日に出演予定のサンデープロジェクトの担当者が事前取材に訪れる。

事務所内作業の後、いったん帰宅して夕食をとり、22時から合唱グループに挨拶をしに行く。



■8月19日(土)

9時半から、小山市で開かれた労組の定期大会に出席。

その後、栃木市に移動。
14時から、障害を持つ子どもたちの親の会「キッズホーム栃木親の会」の講演会に出席。

本当の講師は、静岡県立こども病院の長谷川知子医師なのだが、長谷川さんとは前からの知り合いであり、慶応大学で私たちがやっていた研究会にも静岡からわざわざ通っていただいていた間柄。
私もついでに前座で講演させていただく。
子どもたちの自尊心とコミュニケーション能力について話す。

15時半まで長谷川さんの講演を聞いて、栃木市から宇都宮に戻る。
9月29日に借金返済パーティ(?)があるため、そのパーティー券売りが目下の頭痛の種。
大した戦略もないが、打ち合わせ。

夜は盆踊り2件。

毎日のようにいろいろな方に会っていると、一つの現象に気づいた。
「当選して、いい気になって手を抜いちゃいかんよ」などと説教をされることが多いのだ。
「手を抜く暇もありませんから大丈夫ですよ」と本当のところを説明するのだが、「いや、誰だってすぐにそうなるのだ」とおっしゃる方も多い。
この国会報告の読者の方ならおわかりいただけると思うが、国会議員の仕事というのは、真面目にやろうとすればするほど忙しい。
立法活動だけでも忙しいが、地元との触れ合い、広報活動などを意欲的にやろうとすると、時間がいくらあっても足りない状況である。
もっと眠りたい、もっと子供と一緒に遊びたい、もっと本を読みたい、大好きな旅行に行きたい、と思いながらも、日本が危機的な状況にあると思うからこそ、少しでも社会を良くするために頑張っているというのが現状である。
秘書見習いのMさんも、平均睡眠時間2時間で本当に頑張っている。
日中の活動が終わった後、遅くまで事務所に残り、その後は自宅に名簿と地図を持ち帰って徹夜で地図落としをしているのだ。
それも、よりよい社会を作りたい一心でのことだ。
それなのに、支持者の方から「日本がこんな状況なのは国会議員の怠慢だ。
秘書も血を流せ」などと叱られている。

ほめるだけが良いとは言わないが、まだ失敗をしていないのにいきなり怒られてしまうと、さすがの私もがっくりきてしまう。
未熟者の私は、じゃあ、私はもうやめるから御勝手に自分たちの国の将来に責任を持ってください、と言いたくもなる。
これは子育て・教育にも通じる話だと思う。
いきなり相手のやる気をそぐよりも、やる気を引き出していくことが大人たちには必要とされているのではないだろうか。
若い世代の私たちが一生懸命頑張ろうとしているのだから、年輩者は、もう少し温かく応援してほしいと思うのはわがままなのだろうか。
国を良くしていく、ということに関しては、私たちの全てが対等な立場だと思う。
突然私たちを叱りつける人たちの態度は、もしかしたら、今まで、国会議員が偉そうにしていたことの反動なのかもしれない。
が、これからは、普通の市民も国会議員も自然に肩を並べてお互いに労をねぎらい合いながら社会を暮らしやすくしていきたいと切に思う。



国会報告 バックナンバー| HOME