2019年8月のツイートより

★2019年8月のツイートより(抜粋)★

2019年8月のツイートのうち、反響の大きかったものを抜粋してまとめました。

この「ツイッター抜粋」は、いろいろと多忙だったため、
2019年1月分を最後に停止しておりましたが、
2月分からの抜粋を、というプレッシャーを自分にかけるといつまでも
先に進みそうもなかったので、とにかくアウトプットできるところから、と考え、
現在進行中の、8月分の抜粋から再開することにしました。

抜け落ちたところは、機会を見て埋めていきたいと思っております。

いつもこんな仕事の仕方になってしまいますが、
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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2019年8月2日(金)

私にとってとても大切なある女性が今日
「まずは幸せを感じられるようにならないとね」と言った。本当にそう。
AH入門者にありがちなこととして、「心の平和」と「感情の平坦」を混同することがある。
単にネガティブな感情を抑えても、そこに幸せがなければそれは「心の平和」ではない。

今年11月、ブダペストで開かれる国際対人関係療法学会(ISIPT)で、
またポスター発表の審査員を務めることになりました。
前回トロントでも務めましたが、どれも力作で、結構難しい仕事です。
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2019年8月6日(火)

自分を大切にできない患者さんに今日も話した。
「今やっていることは外国に引っ越すようなものなんですよ。
新しい言語や文化になじむのはそれなりに努力が必要で、古いところに戻りたくなる。
でも、自分を大切にできるようにするには、苦労しても
新しい文化に慣れなければいけないんですよ」
頑張ろう!

ここのところ実感しているのが、信頼できる喜び。私は「この人は信頼できる」と思うと
とことん信頼するタイプ。もちろん相手は完璧でなくてかまわない。
「こういうのは苦手な人」も含めて、信頼できると本当に心が安定する。
滅多に裏切られないけれども、そうなっても「ああ、ひどい目に遭った」だけ。
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2019年8月8日(木)

国際対人関係療法学会で治療者・指導者の認定制度の第一歩として、
指導者を指導する「祖父母」みたいな地位が作られることになり、
私は今その審査を通過中。
ところがこの英語、grandfatherなのだ。親しい理事に「なぜgrandmotherではない?」と聞いたら
「あなたの言う通り。悪しき白人男性主義だ」と。

ちなみに、「指導者の指導者」の地位を得るための審査の中で、
兄貴分マーコウィッツ(今私が訳しているPTSD用対人関係療法の著者)が
すばらしい推薦状を書いてくれた。
「本当に親切にありがとう!」と言ったら
「そんなことないよ。君がそれに値するだけだよ」と。涙。
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2019年8月11日(日)

当時外相だったフランスのド・ビルパン氏(かっこよかった!)と昼食をともにしたとき、
「フランスは最大の敵(ドイツ)と親友になることで歴史を変えた。
日本も米国ばかり見ていないでアジアの中で同じことができるはず」と言っていた。
残念ながら、なかなかそういうふうにならない。

来月18歳になる息子と話すと必ず私の知らないことを知っていて勉強になる。
それは、有楽町に行くときどの駅で乗り換えるんだっけ? というレベルから、
PL学園野球部の歴史、中国でのSNS規制まで、本当に様々なレベルで。
だんだん私が提供できる知識量の方が少なくなってきた。
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2019年8月12日(月)

今日はAHの実践ワークショップでした。とても温かく楽しい一日でした。
明日診療を早めに切り上げ、入院し、明後日手術です。
手術前にできることを詰め込んでいる感じ。
とにかく術後感染のためにできなくなった長距離歩行やランニングが再開できるようになりたい。
痛みやしびれから解放されたい。

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2019年8月15日(木)

今日の退院を狙っていましたが、痛みのコントロールがまだ自宅でできないので
たぶん明日になります。
痛み止め、点滴で次々使って寝付いたのが朝の5時半でした。
全身麻酔でない初めての手術でした。
全部見たかったけど怖がる人がいるから見せないんだそうです。
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2019年8月16日(金)

退院してきました。今回の髄内釘抜釘(下腿の大きな骨の中心に入れてあった金属を抜く手術)は、
一連の骨折ストーリーの中でとても印象的。術後の痛みはおそらく今までで最強。
だから自信がなくて昨日退院できなかった。
でも今日はすでによたよたしながらも松葉杖もなく歩いている。まだ痛いけれど。

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2019年8月17日(土)

抜釘術を受けるかどうかについて。海外では受けない人も多いと聞いています。
チタンならMRIも問題なし。空港の金属探知機は反応にばらつきがあるようだが対処可。
私の場合は痛みやしびれが残っていたのと、
昨年感染しているので少しでも異物のリスクを取り除きたくて抜釘すると決めていました。

中学受験で心のバランスを崩す子は少なくない。私は自分の意志で中学受験をしたが、
それは、高校受験になると内申書の影響力が大きくなってしまい、教師不信の強かった私は
そんなものに運命を委ねられないと思ったから。
もっと大人や教師を信頼できていれば、また違った人生になっていたのだろう。
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2019年8月18日(日)

私は東京都新宿区で生まれ育ったが小5の終わりに世田谷区に転居のため転校したこと、
中学からは電車で水道橋まで通学するようになったことから、
いわゆる「地元の友達」がいない。
保育園から中学まで地元公立で育った我が子たちを見ていると、
「幼馴染」や「地元の友達」の存在が眩しいです。

抜釘術後の痛みからの回復はものすごく早く、すでに鎮痛薬なしで仕事もできるし
膝も曲がるようになった。シャワー時の防水保護のみ必要。
ただ、「また?」と呆れられるだろうが、入院当夜(手術前夜)、部屋を真っ暗にして
寝ていたため夜中に間取りを勘違いして壁に激突した顔は相当痛いです(苦笑)。
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2019年8月20日(火)

今日は「気遣い」について雑誌の取材を受けました。
改めて気づいたのですが、私は関心のあるテーマについていろいろな方向から
掘り下げて考えるのがとても好きで、その大きな作業が本を書くということで、
日々受ける雑誌の取材などはその小さなアップデート、改訂作業なのだなと。
人生日々改訂です。

とりあえず今日の時点での結論は、「気遣いとは、自分の領域に責任を持ち、
相手の領域を尊重する、対人関係そのもの」となっています。
マニュアル化できるものではない、人(自分も含めて)に向き合う姿勢そのものですね。
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2019年8月21日(水)

今日で手術から1週間ですが、ガーゼ等も全部とれ、シャワー時の防水も必要なくなり、
人体の回復力のすごさに改めて感動しています。
今のところ傷もきれいで昨年のような術後感染の徴候もなし。
まだまだパンパンに張っていて左脚に比べると3周りくらい太い感じで動かしづらいのですが、
順調です。

そうそう、近所の犬に噛まれたうちの犬も治療が終わり、心の傷も癒えてきたみたいで
「散歩のときに歩きたがらない」現象がほとんどなくなったようです。
確かに、普通に散歩していたら近所の家から出てきた犬にいきなり噛まれる、
という体験を精神的に乗り越えるのは大変ですよね。
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2019年8月23日(金)

またまた術後経過です。今晩はリハビリモードでウォーキングとプチランニングをしてみました。
難なくできてしまってびっくり。
でも考えてみたら骨折は治ったわけだし、表面的な傷は生々しくても
動かした方が回復は早いのですね。
1年以上の整形外科患者生活で、考え方がだいぶよくわかってきました。

長距離歩いたり走ったりしたら脚がますますパンパンに張るかも、と思ったけれども、
実際は逆のようです。
筋肉を使い、血を巡らせることによって状態はよくなるようで、
ウォーキング後には少し右の下腿が細くなった模様。
あと、術後感染以来二つ(?)あった右脚のくるぶしが、一つに戻りました。

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2019年8月24日(土)

安全保障的な脅威は外側ではなく内側にある、というのは昔から感じてきたことだけれど、
それをひしひしと実感する今日この頃。
しかし、そんなときだからこそ自分の心の姿勢に責任を持つという原則を再確認したい。
自分の安全や尊厳を脅かすあらゆることが被害者意識から来るように私は思う。

かつて議員になってすぐに気づいたことは、いわゆる「リベラルでない人」は、
全部を知っていてそういう態度をとっているわけではなく、
「知らないことを責められる恐怖」から頑なである場合が多い、ということだ。
そこに攻め込んでしまうとますます相手の恐怖をあおり頑なにする。
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2019年8月25日(日)

9月の専門家向け研究会の症例提出期限が今日の24時なので最後の待機をしているところ。
長い間、症例読みは完全に一人でやっていたけれども、この頃は後進の先生たちが
たくさん助けて下さって心強い。
後進をちゃんと育てない人たちは本当に損をしていると思う。

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2019年8月26日(月)

私は、自由の侵害は、自分の心の中の「べき」から始まると思っている。
自分にも他人にも「べき」を向けないようにする勇気が、本当の自由につながる。
「べき」ではなく「したい」で生きられることが自由だと信じている。
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2019年8月28日(水)

今日で手術から2週間。今日の外来で整形外科受診は終わり(感染症状がこの後出てきたりしなければ)。
金属を抜いた後にも新たな骨が育っていることが、X線で確認できた。
まだ手術の傷の痛みや腫れはあるけれども、脚そのものの調子は明らかに術前よりよく、
手術を受けて本当によかった。

本格的に歳をとる前に怪我や手術で身体の大切さを痛感したことはとてもよかった。
また、整形外科の考え方の基本を、体験を通して学べたことは、今後とても役に立つと思っている。

なぜ抜釘したら長距離歩行時の足首の痛みなどがなくなったのか? を
整形外科のドクターも考えてくれたが、おそらく金属を固定していたネジなどがどこかの腱にでも
当たっていたのではないか、という推測になっている。
抜釘してこんなに明らかに症状が改善するのは珍しいらしい。

長距離ウォーキングも重いものを持つことも問題なくできる一方で、
まだ手術による痛みや腫れは結構あって、靴下をはく、ズボンを脱ぐ、脚だけで階段をおりる、という
日常的な動作がまだできない。
でも、どれが手術による一時的なものかを考えることで、安心して対処することができている。