2016年2月のツイートより(抜粋)

2016年2月のツイートのうち、反響の大きかったものの抜粋です。


2月1日(月)

今度は高松も! AHが全国に広がっていくのがとても嬉しいです! @ahj-bot【お知らせ】【高松】AH入門ワークショップ  6月に高松で初めてのAH入門ワークショップをひらくことになりました。

著書「対人関係療法でなおす 双極性障害」がまた増刷になるとの連絡。日本語で読めるIPSRT(対人関係・社会リズム療法)の本はこれしかないので、知っていただくだけでも嬉しい。翻訳版権を取り損ねた専門書の訳書が早く世に出ますように。amzn.to/1Q6g0HG


2月2日(火)

ヒラリー・クリントンの勝利(辛勝)、本当に嬉しいです。彼女についてはいろいろ嫌な噂を流す人もいますが、私は彼女の自伝を読んで、たくさんのことを学びました。議員時代に一回だけ会えそうだったのにつぶれてしまって残念。本選で絶対に頑張ってもらいたい。


2月3日(水)

半年契約の文化放送「オトナカレッジ」出演も、3月いっぱいで終わり。こんな年になると時間が経つのは早いですね。でも一昨年あたりから自分にとってラジオという媒体はとてもむいていると考えるようになりました。「オトナカレッジ」は後で聞くことができるのもよいですね。


2月4日(木)

ラジオなのでご覧いただけませんが、オトナカレッジの砂山 圭大郎アナウンサーは、とってもラブリーな人です。つぶらな瞳で真剣に話を聴いてくださるので、シナリオを離れて話がどんどん進んでしまいます。楽しいです。しかし私よりも結構年下。まあ、私もそんな年ですね。

今日ちらりと見たテレビ入り衆院予算委員会で、清原元選手のことを話題にしていた。それって立法府の話題? 他に話し合うべきことがたくさんあるのに。

メディアの責任も重大だと思う。本来主権者が注目しなければならないところから、違うところ(SMAP騒動や清原騒動)に目をそらす役割を果たしている。萎縮したメディアなど、何の存在価値があるのだろう。


2月5日(金)

メディアの質が落ちるのは、「質問する力」の低下、リテラシーの問題もあるのだろうな。


2月7日(日)

今日は大阪で講演です。AHな政治について話してみようと思います。

大阪・茨木市での講演、楽しく終わりました。今、帰途です。あの会場から平和が広がりますように。


2月8日(月)

昨日の熊本でのAH入門ワークショップ、とても温かく終えたという報告を聞きものすごく嬉しいです。もちろん他人のためにAHをやっているわけではないので、「趣味仲間が増えた」という感覚でしょうか。今年は佐賀も行きますし、九州の方にもぜひAHに触れていただきたいです。


2月9日(火)

「国家」と「国会」を間違えました。そろそろ建前でない三権分立を確立しないと、日本は民主主義国家の名を返上しなければならないと思います。


2月10日(水)

映画によく出てくる米国のサン・クエンティン男子刑務所。私がボランティアしていた場だ。いろいろな活動があった。日本はまだまだ福祉施設化が足りない。執行猶予にするとしても、通常の保護司ではなく、よくわかった人にしてもらいたい。


2月11日(木)

私が双子の兄のように思い、心から尊敬している原口一博さんが、死んでもおかしくない怪我+院内感染から生還され、国会に復帰されたのに、予算委員会でまだ姿を見ない。ああいうエース級の方の出番がないから、今の民主党が民主党とは思えず、本当に残念。

政治は命がけのことだ、というのを、先輩・石井紘基議員が殺害されたときに強く感じた。同じく命をかけて、時に命の危険にさらされながら頑張ってきたのが原口一博さんだ。利権を解体するというのはそういう試みだ。今の民主党のどこにそれが残っているのだろうか。

対人関係療法の国際的研究からは、アフリカの一夫多妻制をはじめとする独特な文化のところでも、効果が上がることが示されています。つまり、対人関係療法で扱う「問題領域」が人類に普遍的なものだと思うのです。外見は違っても悩みは同じ。取り組み方が見えてきます。

先ほど民主党の悪口を書きました。大切な仲間もまだ民主党にいて、彼らのことは心から信頼しているのですが、そういう人が「外されている」ように思うのです。だからといって絶望的になりたくない。AHを着々と続けます。政治の質の向上にもつながると信じています。

戦後、「日本国民も軍国主義の被害者だった。だから敵ではない」と中国に言ってもらったときの感動を、今でも忘れません(当時学生でした)。北朝鮮についても同じ。金体制の北朝鮮で、一般の人たちは間違いなく被害者です。

私は基本的に仕事を断らない(特に学術的なことについては)タイプですが、さすがに多忙で断らざるを得なくなってきました。でも、育ててきた後輩がちゃんと代わりを果たしてくれます。嬉しいですし、そういえば私も上司に仕事を振られて成長してきたのだなと。

そういえば米国に住んでいたとき、若い白人女性とこういうテーマについて話していたとき、「私たちは甘やかされたシャム猫なんだ」と言っていました。先輩の苦労を知ることは、どんなときにも現在の生活を支えてくれると思います。


2月14日(日)

怖れに対して怖れをもって対応する好例ですね。常に、北朝鮮国民は被害者である、という視点を忘れたくないものです。直接国民に届く人道的支援を充実させることはとても重要だと思います。


2月15日(月)

今日は摂食障害の子を持つ親御さん向けワークショップでした。病気について知ること、AH的関係を築くこと、必要なのはそれだけ。そういう構造になっているワークショップです。皆さま熱心に参加してくださり、いつものAHと同じ、温かい空間になりました。

摂食障害の子を持つ親にとって必要なのは「ああ、これは症状だから自分の責任ではないね。病気の症状だね」ということを腑に落ちて言えるようになること、そしてAH的に無条件の肯定的関心を持って当人と関わることだと思います。実は「どうやって治そうか」は親の課題ではないのです。

本にも書いたが、サボリ医学生だった私が精神科の口頭試問のときに「何か得意なことを話しなさい」と言われ、意気揚々と、ジェンダーと摂食障害の関係を話したら、教授は全く関心を示さず、「まあ、あれはわがままなお嬢様のわがまま病だから」と。25年くらい前だが、ギョッとした。


2月16日(火)

私は後輩を教育するとき、「治せなくてもいいから傷つけないで」と頼む。治そうとして傷つけてしまうくらいなら、何もしない方がまし。単に温かく寄り添ってあげることもプラスだろう。対人関係療法などエビデンスのある治療を学んでいない人は、自己流で傷つけないでほしい。

今日も話題に出たが、自称「摂食障害専門」の人は怪しい場合が多い。そこで傷つけられて、私が救出してきた例もあった。「このままでは○○になるよ」というような、怖れをあおるアプローチをする人は、だいたいニセモノ。最近はニセの「対人関係療法専門」も増えてきたので、要注意。

人間は、添加物、オーガニック、自然栽培、など身体に入れる食物については敏感なのに、心に入れる感情に無関心というか、無気力なのは残念。例えば小さな親切をして、よい気持ちになりませんか? コンビニでおつりを募金するのでも。


2月17日(水)

今朝も7時から国際対人関係療法学会の電話理事会だった。私の役目は主に会費を考慮した会員制度を作ること。それと国内学会とのつながりを作ること。各国の経済状況、同じ国でも経済状況がこれだけ異なる中、できるだけフェアなものを作りたい。大変難しい課題だ。

昨日のツイートが誤解を招いたかもしれません。傷つけない治療は、ほとんどが支持的精神療法と言えるでしょう。それでもある程度十分なのです。でもメタ解析の結果、支持的精神療法を統計学的に唯一上回ったのは(小規模、中規模、大規模のいずれにおいても)対人関係療法だけでした。


2月18日(木)

10月からレギュラー出演してきた文化放送のオトナカレッジ、いよいよあと2回を残すところとなりました。半年は早い! というのと、ラジオは私に合っている! というのが発見でした。楽しんでいます。

私が永田町に行って最も驚いたのは、野党の議員立法など、成立するはずのない法案まで衆院法制局の方が残業までして頑張ってくださっていること。地元栃木で非合法団体みたいに扱われていたので、不偏不党に誠実に品格を持って仕事をしてくださる姿に感心した。

衛視(国会の警備係)の方達も、きりっと立っているがよく見ておられる。初当選の時からどんどん顔つきが変わってくる人(なんとなく黒ずんでくる人)、何回当選を重ねてももとのままの人。そんなところを一番よく見ているのが衛視さんだと思う。


2月24日(水)

ゆるさないということは、過去を思い出すたびに自分を傷つけること。ゆるすということは、相手を大目に見ることではなく、自分を傷つけるのをやめること。実体験中。


2月25日(木)

診療後は創元社の方との出版打ち合わせ。本を出すのが非常に難しかった頃から一貫してお世話になっている、恩義のある会社。優先度は高いです。

原口一博さんからご報告をいただきました。やはり予算委員会第一分科会で、怖れを手放すという事の大切さを論じてくださったそうです。私がAHに取り組んでおり、政治にもAHの姿勢が今ほど必要な時はないということを中谷防衛大臣と話してくださったそうです。

今日、2月25日はAH国会デビュー記念日となりますね。ちなみに日本でAHの活動を始めて、今年が十周年記念となります。いろいろきちんと進んでいる感じがして嬉しいです。

もしかしてまた誤解を招いてややこしくなると嫌なので、補足です。「ゆるし」について私が「実体験中」と書いたのは、私自身が今ゆるしのプロセスの最中だということです。患者さんのことではありません。


2月28日(日)

私が議員になって驚いたのは、マスコミでいかにも悪役として描かれている保守系の政治家が、案外バランスのとれた、人情味にあふれた人たちだったこと。もちろん利権構造の中にいたのだが。最近の議員の悪いニュースを聞くと、あまりの格の違いにギョッとする。小選挙の弊害。

今のケースもそうだが、「対人関係療法」のクオリティー・コントロールはとても重要だ。国際学会でもまだ認定制度についての結論が出ていない。何かしら傷ついたり、予告なく症状が悪化したりするのであれば、それが本当に対人関係療法なのかどうか疑ってほしい。

過去の政治家が人間的にしっかりしていたのは、中選挙区制で、ある程度の自由が担保されていたからだと思う。今は首相官邸のご機嫌をうかがわなければ公認されず当選できない。自分よりも考えの浅い首相官邸だと思っても。

「政権交代可能な選挙制度」として小選挙区を作った人たち。「政権交代」に私たちが求めるのは、癒着の解消。それは、見せかけだけの「仕分け」ではなく、本当に命をかける問題なのだと思う。そこまでの覚悟ができているのか。

確かに安倍総理を選んだ国会議員には問題があるが、小選挙区の導入(細川内閣時代)、郵政選挙の刺客、公認されないことの恐怖、とたどってくれば、これは制度の問題だと言えると思う。さらに、国民の怖れをうまく刺激していると思う。